水晶の流れ 26

明日への希望を与え、心を新たにする、現代人へのメッセージ

 

 

グリーン・ドア(緑の扉)!

――ぴかぴかに磨かれた地獄の夢!

デービッド・ブラント・バーグ著

 

  とても意味深長な夢を見た!「不思議の国のアリス」みたいな夢だった。どうしてあんなに恐ろしい場所に行ったのかいまだにわからない。足を踏み入れるべきでないのに、たまたま地獄に迷い込んでしまったようだった。その夢の中で、私は、散歩している間に小さな通路を見つけ、探検してみようと思ったらしい。そこは完全に地下に隠れていて、こうこうと照明がついた廊下が沢山延びていた。床がよく磨かれていて、まるで病院のようだった。私はそこを歩き回って、いろいろ見物し、部屋をのぞいて中を見たりした。どの部屋にも人がいて、それぞれ違ったことをしていた。みんなとても忙しそうだった。

  しかし、私が見た人々がしていることは、全くの無駄で、何の役にも立たず、単なる時間の浪費のようだった。皆とても忙しくしていたが、何の益にもならず、何も成し遂げておらず、何の目的もなかったのだ! 科学者は延々と実験していたが、有益な成果は何一つなかった。ロケットを宇宙に向かって打ち上げていたものの、そのロケットは離陸しなかったり、どこにも到達しないものばかりだった。兵士は戦場にいて、頭上には爆撃機がごう音をたてて飛んでいた。砲弾がものすごい音をたてて、まわりにどんどん落下していて、ちょうど地上にいる間に経験したように、戦争という終わりなき地獄を生きているようだった。

  逃亡中の政治家は、リンチを加えようと、どなりながら追いかけて来る群集から逃げ回っていた。どこかに隠れようと、命からがら走っていて、とうとう空っぽの部屋を見つけて入ったが、へとへとに疲れていて、もう走れなかった。それで赤ん坊のように親指を吸いながら、ベンチの上でひざを抱いて眠ろうとしたのだった。

  どの部屋をのぞいても、私は不安と恐怖に襲われ、こう思った。「何とひどい! 何と恐ろしい場所なんだろう!」 その場所全体に、背筋が冷たくなるような不気味な雰囲気が漂っていた。恐ろしい!

  「これが地獄に違いない!」 そう思った。これ以上ひどい場所などあるだろうか? まさに地上で大勢の人が経験してきた、目的も意味も価値もない、同じ痛みと悲しみと悲惨さが果てしなく続くのだ! ただ同じ事を繰り返し、どこにも到達せず、何も成し遂げていない。ただ苦悩と苦しみ、苦痛を経験しているだけだ。夢で見た人達は地上での生活をそこでも繰り返していた。ただそれには終わりはなく、死ぬことによって解放されることも望めない。恐ろしいことだ! 働いてはいたが、進歩していない。終わりなき労働、だがすべてが全くの無駄だ。無益で、望みもなく、完全な無駄なのだ!

  そこの人々は、以前の生活という「それぞれの地獄」を繰り返し、解放も終わりもなかった。その生活が終わるという希望もなく、しかも全くの無駄なのだ! 現代でもそのように生きている人たちが少なくない。朝起きて仕事に行き、毎日同じ事を繰り返し、家に帰ってきて、眠りにつく。一体何を成し遂げたのか? 世の中はますます悪くなり、人々も悪くなっている。そして、本当に進歩を遂げている人は少ない。彼らがしていることは、何の益にもなっていないし、どこにも到達していない。

  地獄がそんな場所だなどと、考えたこともなかった! それ以上にひどい場所など、私には想像もつかない! 実際に火で焼かれてしまうのではなく、果てしなく無意味な努力という火で絶えず焼かれ、いつまでももがき続け、苦しんでも何も生まれず、悲しみと苦しみは絶えることがないのだ! それはまるで、彼らのいた「地上の地獄」の続きだった。ただ違いは、それが来世での地獄で、永遠に続くように思われたことだ。脱出もできず、逃げ道もない。死を通して解放されることもない!

  すべてがゆっくりとしたペースで動いていたが、止まることはなかった。決して仕事をやめず、戦場での戦いも、実験も、働くこともやめることはなかった。何をするにも、決して終わりがないのだ! 絶え間なく仕事に取り組んではいるが、何の進歩も達成も望めない。私は思った。「これが地獄ならば、まさしく地獄の苦しみだ。地上でのみじめな生活がそのまま続いているのだから。」 聖書に書いてある通りである。「よこしまな者には平安がない。」(イザヤ書57:21)

 

 

  私が見たその全てが、主イエスを受け入れて救われた人々に用意されている、天国での歓喜に満ちた生活とは正反対である。天国は、私達が今経験している幸福な生活の延長となるのだ。この人生で主イエスに仕えている私達にとって、仕事は楽しみだ。天国でも仕事はあるが、そこでは今よりもっと幸せになる。バラエティーに富んでいて、いろいろな所に行き、多くを達成し、進歩を遂げ、旅行をし、自由を満喫できるからだ。私達は様々な仕事をするようになるが、それらは興味深く、胸おどる、最高に楽しい仕事となるだろう! 全宇宙を治め、惑星から惑星へ、星から星へ、銀河から銀河へと旅をするようになるのだから!

  主イエスを知る人々にとって、来世での天国の生活は、楽しみと喜びでいっぱいの現在の人生の延長だが、それよりもはるかに素晴らしくなるだろう。幸福が何倍にもなる! 天国は忙しい所だが、ちょうど私達が今しているように、主イエスのために楽しんで仕事をするようになる。天国は現在の生活の続きとなるだろう。それも、今よりももっと良くなり、もっと楽しく、達成感が味わえ、何倍もの祝福にあふれる生活になる。そして、もっと胸おどような、エキサイティングな仕事をするようになるのだ!

 

 

  あれが地獄についての夢だったなら、私は絶対あんな所に行きたくない。あまりにも恐ろしい所だった! あそこの人々は皆、受けるべき報いを受けていたようだ。今地上で生きているのと全く同じ、無益で無価値で望みもない、単調で決まりきった生活。ただそれが、病院のように、もっとコントロールされた状況下で行われていた。

  夢の中で私は、階段をのぼってそのぴかぴかに磨かれた地獄から出て行った。その階段は墓穴のような穴に通じていて、穴は濃い緑の雑草でおおわれていた。私は、「グリーン・ドア」という、昔はやった歌を思い出した。グリーン・ドア」の向こうに何があるのか、そこから音楽や何かが聞こえた、といったような事を歌っている。そして「グリーン・ドア」は、結局、墓だったのだ! 墓を通らずに来世に行くことはできない! まさしく真実である!

  あの夢は、地獄を恐ろしいほどうまく描写していた! そこは、とても整然と組織化された場所だった。だが本当は地獄だったのだ。そこには、終わりがなく、平和も休息もなかった。しかも、何が真実か全くわからないのだ!

 

 

  だから、「グリーン・ドア」に気をつけなさい。入るべきではない世界に迷い込んでしまうかもしれない。そこに行きたいと思う人など誰もいないはずだ! あなたの名前が天国の「小羊の書」に記されるようにしなさい。そうすれば、黄金の天の都にあるりっぱな住まいが待っている。(ヨハネ書14:2と黙示録21:27を参照)そこであなたは、イエスと共に永遠に幸せに暮らせるのだ。イエスを今受け入れて、イエスと天国を永遠に楽しめるようにしてほしい!

  イエスを受け入れていれば、死ぬ時が来ても恐れなくてすむ。自分がどちらに行くか知っているのだから。つまり、あのぴかぴかに磨き上げられた地獄に落ちるのではなく、幸福に満ちた天国へ昇って行く。あなたに神の祝福を! 天国で会おう!

 

  

  イエスは言われました。「わたしの言葉を聞いて、わたしをつかわされたかたを信じる者は、永遠の命を受け、またさばかれることがなく、死から命に移っているのである。」(ヨハネ5:24)たった今この短い祈りを祈って、イエスが与えてくださる罪のゆるしと、天国行きの切符(イエスが与えられる永遠の命)を手に入れて下さい。

  

  イエス様、私はいろいろな過ちをおかしてきたので、天国にふさわしくはありません。けれども、あなたが払ってくれた犠牲を受け入れ、あなたが私の罪を背負い、十字架にかかって下さったことを信じます。私は、あなたの愛、ゆるしと救いを受け入れます。どうぞ心の中に入り、あなたの贈り物である永遠の命を与えて下さい。アァメン。