――― 輝くひととき 46 ――― PDFファイル45-48

 

誰かを腹立たしく思ったなら...

 あなたのまわりには、理由もないのにいやがらせや意地悪をしてくる人がいますか? 性格はぶつかり合ってばかり、心の中ではイライラがつのるばかりで、この状況を乗り越えるなんて絶対に無理だと感じることはありますか? そんな時、あなたはどうしますか?

 以前、私もそのような人と同居しなければいけませんでした。当時、何人かの人が私の家で働いていたのです。その人は、とても不作法で無礼、おまけにひどい短気で、ほんの小さなことでカッときてしまうのです。私は始終大変な思いをしていました! とてもつらい試練でした!何度も、思っていることをそのまま本人にぶちまけたくなりました!

 けれども私はついにこのことで主に祈り、重荷をすべて主に委ね始めました。私はこう考えました。キリストが私の内に生きておられるなら、きっとこの心の状態を克服し、相手に言い返したい気持ちをなくして下さる、そしてもう心を痛めることもなくなる、と! すっかり行き詰まっていた私は、心から主にお願いしたのでした。

 「主よ、私にはこの試練を克服し、この人を愛するような力はありません。どうしても、自分の性格が出てきてしまうのです。でも、あなたの性格、愛、霊なら、これを克服できます。」

 私はこのすべてをしっかりと、完全に主の御手に委ねました。すると、その人は後で大きく変わったのです!

 ある夜、私は主がその人たちを変えて下さったことを感謝していました。それは、祈りへの素晴らしい答だったからです。まさに奇跡でした! 主に感謝の祈りを捧げていると、聖霊が私の心にささやきました。その言葉に私は、「あら、主はちょっとユーモアを交えられたわ」と思いました。主はこう言われたのです。

 「彼らを変えただけではなくて、あなたのことも少し変えたのだよ!」

 主にこのような状況を委ねるならば、相手ばかりでなく私達の人生も変えられる、ということです。

 さて、聖書は、このような場合、一体どうすれば良いと教えているでしょうか? 聖書には、「だれに対しても悪をもって悪に報いず」と書かれています。(ローマ12章17節) そして、イエスについては、「ののしられても、ののしりかえさなかった」とあります。(第1ペテロ2章23節)

 「だれも悪をもって悪に報いないように心がけ」(第1テサロニケ人への手紙5章15節)、「悪に負けてはならない。かえって、善をもって悪に勝ちなさい。」(ローマ12章21節) これは、神の言葉からの尊い訓戒です。

 「善をもって悪に勝つ」とはどういうことでしょうか? どうすればそれができるのでしょうか。その人を愛せばよいのです。何か特別なことをしてあげましょう。あなたのほうから、その人の良い所をほめてあげましょう! その人は愛に飢えているのかもしれません。または、話し相手や、思いやってくれる人を求めているのかもしれません。誰にでも、何かほめてあげられるところが必ずあるはずです。

  −バージニア・ブラント・バーグ(デービッド・ブラント・バーグの母)による福音ラジオ番組「メディテーション・モーメント」より。

 

 

 「この人とはどうも合わない」 誰でも、そんな思いを抱いて気に病んだ経験があることでしょう。そんな時には、イライラする代わりに、あの偉大な説教師C・H・スパージョンの言葉を思い出してみましょう。「主がその人をこの世に送られたのは、私がその人の魂を救うためではなく、その人が私の魂を鍛えるためである!」

      −フランシス・ゲイ