How To Loveからの抜粋--P.18-24

 

より良いリーダーになる方法

 

大物のボスであろうと、小さなボスであろうと‥‥

  ‥‥物事を正しく進めていきたいならば、人をどのように扱うかを知らなければなりません。私達が人についてもっと良く知り、愛するほど、もっとうまくやっていくことができるのです。

 

口を閉じていなさい。

  通常、秘密にしておかなければならないことがあるのなら、秘密を守りなさい。口を閉じていなさい。秘密を話したいという誘惑に抵抗しなさい。秘密を話す事で、自分が偉く感じられるかもしれませんが、話してはいけません。

 

橋を壊す

  仕事を任せた人を無視して、自分から人々に直接指示を出すのは、せっかく架けた橋を壊してしまうようなもので、規律や働こうという意欲をすべて台なしにしまうことになります。

 

綱引き

  最初の反応は、相手を厳しく叱ることかもしれませんが、たいていは、次に来る考えが、もっと道理にかなったものです。自分をコントロールして下さい。何事でも怒りに任せてやってはいけません。さもないと、そのダメージを繕うのには何週間も、いや、それ以上長くかかることになるでしょう!

 

ブーメランのように‥‥

  ‥‥非難ゆえの非難は、不必要です。意気消沈させられるだけですから。何か良い事を言えないのなら、たいていの場合、何も言わないほうがいいのです。誰かがあなたの事を陰で非難している事を知ったら気分が良くないでしょう。誰もそのような事は好きではありません。

 

習慣の奴隷

  習慣を変えようとする時、忍耐を失ってはいけません。習慣を変えるのは、あなたが思っている以上に時間がかかるものです。こつこつとやり続け、少しでも進歩した事で感謝しなさい。

 

どんな仕事でも面白いものになり得る

  自分の部下に正しく仕事をさせたいのなら、その仕事への興味を持たせなければなりません。彼らにその仕事がどういったものなのかを話し、最終的な成果がどういったものになるか目標意識を持たせるのです。どの仕事にも興味深い面はあるものです。

 

褒める事と感謝

  多くのリーダーは、部下を褒めるなら、その部下は満足しきってしまい、より良い仕事をする為の努力をしなくなると思っているようです。つまり、その仕事をするには、自分はあまりにも重要人物だとつけあがらせてしまうと考えるようです。それは間違った考えです。誰でも感謝されることを必要としています。仕事をうまくやったのなら、そう言ってあげなさい。人というものは褒められても、それにつけこむようなことはしません。褒めてあげると、相手はもっとうまくやろうと努力するようになるのです。

 

大きなミスにつながる

  「彼の言ったのはこういう意味だと思った。」「彼がそうしてほしかったのだとは知らなかった。」これらは非常にいやな言葉です。このような誤解を、何と頻繁に耳にすることでしょうか。それは単に、再確認を怠ったからなのです。相手が自分の言ったことを完全に誤解する事もあるというのに気付いていないのです。こういった事は繰り返し起こります。相手がわかったかどうかもう一度確認し、理解したかどうかを確かめなさい。

 

明確な区分

  オフィスやコンボにおいては、すべての人が、自分の仕事がどこからどこまでの範囲かを知っているように、すべての仕事を正しく区分けしておくべきです。責任の範囲が明示されていないなら、混乱になります。これは、組織における基本です。さもないと、あなたはきっと他人の仕事の邪魔をすることになるでしょう。

 

質問をする

  良いリーダーは、部下に遠慮なく質問するようにと奨励すべきです。そして、リーダー自身がその質問に答えられない時、あいまいな答え方をしてはいけません。その件については、調べておこうと言えばいいのです。こうすると間違った噂が広まらないし、皆も自分がチームの一員だと感じるのです。

 

常に自分に聞きに来る

  ボスの中には、決断を求めて、次から次へと人が自分の所へやってくることが大好きな人がいます。それは自尊心をくすぐるからです。そのようなボスは、責任を誰かに任せることを決してしません。なぜなら誰も信頼しないからです。そういうボスだと、人々はボスの決断を待って、そのまわりをうろうろしていなくてはいけないので、かえって仕事の進行の妨げとなります。そして、発展的な考えをする暇などなく、さらに悪いことに、その分野で自分より有能な人々からの不満を買っているのです。だから、あなただけにしかできないことをしなさい。そして、他のことは、それをできる人に任せてしまいなさい。

 

よく起こるのは‥‥

  ‥‥すべての事実が判明する前に人が責められることです。これは想像以上に頻繁に起こることです。全事実を正確に知らない為に間違った決断が下される事が多くあります。例えば、印刷物を注文したのに、期日に間に合わなかった場合、簡単に印刷担当の者に対して腹を立てます。しかし、その件に関する事情を知っていたなら、もっと寛容であった事でしょう。もしかしたら、あなたの望んでいる紙を見つけるのが困難だったのかもしれないし、あるいは、印刷機が故障し、部品を輸入しなければならなかったのかもしれないのです。

 

正しく始めなさい‥‥

  ‥‥人を批判する前に、正しい始め方をします。道を整えるのです。どんな人でも自分のやり方が間違っていると他人から言われるのは嫌なものだ、ということを覚えておいて下さい。まず、褒める事のできる点を見つけなさい。人は、自分の長所を喜んでくれる人からなら、より快く批評を受けるものなのです。こうしないなら、彼らはいらだつだけです。

 

すべてにおいて

  あなたの歩き方、話し方、行動、時間を守る事、あなたの態度、あなたが他人をどう扱うかは、あなたのまわりの人達に見られています。だからこそ、リーダーの手本というのはとても大切なのです。リーダーの手本が良ければ、その下で働く人々もそれにならうでしょう。

 

問題を片付ける

  コンボやオフィス、ユニットでの問題が、全然なくなるという事はありません。特に人と働いている所では。今日どんなに大きな問題を解決しても、明日はまた新しい問題が持ち上がるでしょう。そして、何か月か先には、また同じ問題が持ち上がるのです。それはどれも、リーダーの日常の仕事の一部なのです。だから、リーダーはそのような責任に堪えられるようではなくてはなりません。これはリーダーの仕事の一部です。

 

家を建てるように‥‥

  ‥‥私達は始終、人の能力を築きあげる努力をしなければなりません。あなたが部下達に興味を持ち、彼らを愛していることを部下達が知るなら、彼らは、あなたと主の為にベストを尽くしたいと思うでしょう。リーダーは、働く人々の能力を開発するように努めるべきです。

 

良い人間関係

  良い人間関係を築くことは、リーダーだけの仕事ではありません。調和と団結の内に一緒に働く事は、チーム全体の仕事です。人間関係は、他の人に任せておけない事の一つです。良い人間関係なしには、仕事全体に支障が生じるので、これはすべての人の責任なのです。

 

頭を冷やして

  自分が、突然カッカしてきたと感じた時には、まず頭を冷やすことです。冷静になりなさい。怒っている時には、人を傷つけたり、怒らせたり、間違いを犯して、とても悪い結果を生むこともあります。

 

みんなのしもべ‥‥

  ‥‥これがリーダーというものです。つまり、皆に公正であり、正直であるよう努めることです。リーダーが完全に正直で公平であれば、人は多くの欠点を我慢してくれるでしょう。

  もう一つ、違うタイプのリーダーがいます。「都合のいい」記憶力を持った人です。こういうリーダーは、何か問題が起こると自分はそんな指示をしなかったと言い張ります。それからもう一つのタイプは、色々な約束をしておいて、そういった約束について実行してもらおうとすると、状況が変わったとか言ってごまかすリーダーです。

  あなたが人に対して誠実な行動を取り、間違った時に快く責めを負うならば、人々はあなたをもっと尊敬し、愛することでしょう。

 

バイパス(中間にいる人を飛ばす事)

  リーダーが誰とも相談をしなかったり、あるいは、責任を任された監督者を無視して命令を出す時、必ず間違いが起こります。命令通りに実行されるのを望んでいるのなら、まずそれにかかわっている人と相談すべきです。

 

批判をやめさせる

  監督者の中には、部下達からの批判を禁じてしまえば、いずれそのことは何事もなく忘れ去られると思っている人がいます。しかし、何かを抑えようとするならば、それはいつか必ず爆発するものです。提案箱を作りなさい。一緒に働いている人とのオープンで正直なコミュニケーションをしましょう。話し、祈り、問題が大きくなる前に解決できるよう主に助けを求めなさい。

 

主があなたに与えられたもので間に合わせる。

  完璧な助け手を求めるのは良いことですが、完璧な人を雇いたいと思っても失望に終わります。良いリーダーは今いる人の素質を最大限に使います。人というものは多種多様です。親切な人もいれば、良く働く人もいるし、怠ける人もいれば、利己的な人もいます。良いリーダーは、簡単には気落ちしません。自分の部下に信頼を示すのです。

 

内情を教える

  もちろん人は、自分のまわりで何が起こっているのかを知りたがります。リーダーがあまりにも隠しだてしすぎるのは、部下との良い関係を作るのに役立ちません。人々はいずれは知るようになります。しかし、時々彼らは歪められた事実を聞き、これが噂につながるのです。だから、事実を伝えることができるなら、そのまま伝える事です。物事を隠してはいけません。

 

忙しすぎる‥‥

  ‥‥普通これが、対人関係にあって、間違いの一番の原因となっています。私達が物事を成し遂げる事にあまりにも夢中になり、忙しくしているために、相手の意見や気持ちを忘れてしまうことがあります。そして、損害を与えてしまってからしか、それについてじっくりと考えないのです。

 

私がここのボスだ

  これが、未熟なリーダーが見せようとする態度です。こういう人は、皆に自分がボスである事をハッキリさせようとします。しかし、これは効果のないことです。昇進したなら、威張り散らすのではなく、まず謙虚にならなくてはいけません。

 

危機は必然的に起こる

  忙しいオフィスや、ユニットやコンボの中では、必ずしも重大局面を回避できるわけではありません。どうしても避けられない場合もあります。けれども、そういった窮地に直面する事を予測し、先手を打っておくことはできます。良いリーダーは自分の部下に前もって警告を与えておきます。危機が訪れるまで待ったりしません。そして、部下が適切な処置を取るまで、やかましく警告するのです。

 

一面的な見方

  もしあなたが、一つの見解や、最初に心に浮かんだ事だけしか考慮しないなら、必ず問題が起こるでしょう。様々な側面から考えてみるまでは、行動に移ってはいけません。

 

決してあきらめるな

  断られてもあきらめない人は、最後には自分の望み通りのものを得るでしょう。がんばり続けるなら、結局は「イエス」と言われるものです。何かを成し遂げたいなら、あきらめずにこつこつ続けなさい。

 

孤高の存在‥‥

  ‥‥あるリーダーは孤高の存在で、誰にも何も教えません。部下達は、信用されず、何の情報も知らされないなら、必要不可欠な仕事以外は、する意志を持たないことでしょう。

 

沢山の良いアイデアが‥‥

  ‥‥最初に話しておくべきだった人に話しておかなかったために、みじめに却下されてしまう場合がよくあります。一度そのような形で、人の自尊心を傷つけてしまったら、再び協力してもらう事は困難になってしまいます。行動に移す前に、その事柄と関係している人と相談しなさい。

 

他の人を訓練できる人を訓練する

  リーダーがいつかもっと高い地位につく為には、自分の部下を十分な訓練をし、機会や経験を積ませることで、ゆくゆくは自分の仕事を任せられるようにすべきです。監督者の成功は、自分の仕事をさせられるよう、どれだけ部下を訓練したかに大いにかかっています。

 

人につきまとってはいけません

  しつこく監督しない。ひっきりなしにチェックしたり、質問したりすることは、人を緊張させるだけです。適度にしなさい。一日に2、3度ならかまいませんが、うるさく小言を言い続けたり、あら探ししたり、疑問を投げかけるようなことを続けてはいけません。

 

常に批判されること‥‥

  ‥‥これほど、人を落胆させることはありません。人は、間違っていると言われることを嫌います。効果的に批判することは、一種の芸術であることを知っていますか? 有能で自信を持っているリーダーは、自分の偉大さを示すために人を批判する必要がないとわかっています。建設的に批判する方法はあるものです。批判は、思いやりのこもった言い方で、上手にされるべきです。

 

言葉を入れなさい

  監督者は、人に何かをするように告げる権威を持っていますが、これに、少しばかり説得するような言葉を入れるなら、もっとうまくいくでしょう。命令されるのが好きな人はいません。指示を与える際に、こういう言葉をつけ加えると、ずっと効果があります。例えば、「提案したいのだが」「かまわないかな?」 又は、「こうしてもらえたらと思って‥‥」 これは最善の結果を生みます。ただ命令するよりもはるかに良い成果を見る事でしょう。指示を与えるには多くの方法があります。しかし、暖かみのこもった説得するような言葉をちょっとばかり交えれば、言われたほうも従いやすいでしょう。

 

間違い

  誰もわざと間違える人はいません。もしかしたら眼鏡が必要なのかもしれません。前の夜に何か悪い事があったのかもしれません。間違いが起こる度に、建設的な見方をすることが大切です。その間違いにあまりにも焦点をあてる事をしないで、そのような間違いを再び繰り返さないためのステップに焦点をあてなさい。

 

適材適所‥‥

  ‥‥は結構な事です。でもあなたは、人をチェスの駒のように扱ったり、操ったりすることはできません。彼らも人間であることを覚えておいて下さい。あなたと同じように、物事に興味を抱いていて、同じように率先して行いたいのです。あなたがそれを念頭において接するなら、はるかに素晴らしい結果を得るでしょう。

 

自分の間違いを認めなさい

  人が、自分が正しいことを証明するためなら、長い時間を費やして、多大の努力までするのにあなたも驚いていることでしょう。自分が間違っていると知っている時でさえ、人はそれを認める事を嫌うのです。しかし、人々は自分の間違いを素早く認める人を大いに尊敬します。それは、その人の偉大さを証明します。

 

監督者は助けを必要としている!

  監督者は自分でタイプしたり、修正したり、骨の折れる細々した仕事はしません。完全に他人を通して働かなくてはならないのです。だから、監督者は自分が部下に頼っていることを知り、彼らに感謝し、その気持ちを表し、功績を与えるべき人には功績を与える必要があるのです。

 

批判と褒める事

  あなたが誰かを叱らなくてはいけない時、二人だけで話せる場所へ連れていくほうが賢明な場合があります。他の人達の前でその人を非難してはいけません。ただし褒める場合は別です。誰かが良いことをしたら、みんなの前で褒めなさい。

 

あなたの部下を知りなさい

  自分のオフィスは快適で、何も邪魔されずに仕事ができることでしょう。けれども、できるだけ頻繁にそこから出て行って、みんなと会い、彼らがどうしているか、彼らの仕事場の状態が快適か、何か必要なものはないかを見て回りなさい。

 

一人の人を昇格させれば‥‥

  他の20人はがっかりすることになるでしょう。そして、彼らはこう尋ねることでしょう。「私はどうなんですか? 私が持っていない何を、あの人が持っているというのですか?」 それが人間性というもので、これは、思っているよりも頻繁に、いろいろな所で起こっています。そのことの最善の解決策とは、誰かを昇進させる時には、他の人達の素質を公平に考慮するという努力をすることです。目立たない所にいる静かな人々のことを考慮しましたか? ただ話し上手なだけの頭の良い若者に惑わされているだけではありませんか?

 

小さな不満が‥‥

  ‥‥とても大きな不満になることがあります。人が自分の意見を述べる機会を与えられていなければ、ほんのささいなことがすっかり大きな事になってしまうのです。しかも、これらはすべて早い内に何とかしていれば、未然に防ぐことができたというのに。こうなってしまう前によく考え、計画し、祈ることで、防ぐことができます。

 

良い聞き手であること‥‥

  ‥‥それが良いリーダーの条件です。良いリーダーは皆が自分の意見を言いたがっていると知っています。それも、特に、優しく、同情的で、理解のあるリーダーに話したがることを知っているのです。ただ話を聞いてあげるだけでも、人々の緊張をほぐし、胸の中のもやもやをすっきりさせる助けになります。

 

信  頼

  あなたが、自分の下で働いている者は信頼に値せず、怠け者で、正直でないと思っているなら、彼らは本当にその通りになってしまいます。けれども、良い働き人で、忠実で、懸命に働いていると思っているならば、彼らは実際にそうなろうと努めるでしょう。

 

チェックの上に再確認

  もしあなたが何かを正しく成し遂げたいと思うなら、チェックにチェックを重ねなさい。誰でも自分の仕事を確かめてくれる人が必要です。

 

人はほとんど無意識に‥‥

  ‥‥間違いが起こると責任逃れをしようとします。間違いを犯したことを認めるのは、何よりも難しいことなのです。私達は、自分を正当化するためなら、どんな言い訳でも使おうとします。自分の過ちを認めなさい。責任逃れをしないなら、多くの時間が節約でき、反感を取り除き、問題を回避できることでしょう。

 

大目に見なさい

  人は、自分が面倒な立場に陥る可能性のあることをするのを嫌います。特に、それで自分が批判されるかもしれないと思っている時には。誰かが率先して何かをしたなら、その過程で幾つか過ちを犯しても大目に見てあげなくてはなりません。さもないと、人々は自分のすべきことしかしなくなります。自分が間違う可能性のあることはしたがらないので、率先して物事を行うことはなくなるでしょう。

 

規  則

  規則通りにしなくてはならないとは、限りません。少しくらい融通性があっても良いものです。もちろん、規則や慣例は必要で、仕事をスムーズに進めるためにはこれに従わなければなりません。しかし、ただ規則の奴隷になったり、独裁者になってはいけません。手順が面倒でやりにくくなったら、早速その規則を変えるように努力しなさい。

 

理解のある者となりなさい。

  もし誰かがあなたをいらだたせるなら、立ち止まって、なぜその人がそのような行動をとるのか考えてみて下さい。人がなぜそのような行動を取るのかを理解すれば、より良い理解者となる事ができるでしょう。

 

手助けする

  時々、大変な仕事をかかえている人を手助けし、導いて、その仕事を助けてあげるのは良いことです。これは、そのリーダーが、自分は偉いからそのような仕事には手を出さないなどと考えていないことを示しています。しかし、リーダーの主な仕事は、他の人の仕事を導き、やる気を起こさせて、改善していくことなのです。驚くことに、これに従っていないリーダーが数多くいます。彼らは、仕事の詳細に余りにも首を突っ込みすぎて、自分達の本来の仕事を怠ってしまっています。

 

内情を知らせる

  人々が内情に通じていて、情報をいろいろ知らされているなら、良いチームワークを作れます。彼らに、何をするために、どんな事を成し遂げようとしているのか知らせなさい。提案に対してはいつもオープンになり、直ちにそれらを考慮するようにしなさい。人々は、リーダーが一番興味を持っているのは、自分を助けることであると感じさせるべきです‥‥彼らに強いて何かをさせることではなく。

 

企  画

  ごく小さな欠点が見つかったという理由で、「ダメだ。」と言われ、多くの素晴らしい企画が否認されています。全く取るに足らない欠陥を誰かが見つけたというだけで、驚くほど多くの優れたアイデアがボツにされてしまっています。つまらないあらさがしに気をつけなさい。

 

賢い取り組み方

  すべてのリーダーは、毎朝、祈り、考えるための時間をあけておくべきです。押し寄せる仕事を、気が狂ったかのように片っ端から片付けて行くのは容易ですが、自分達の全体的な目標について少し時間を取って考え、計画し、祈るなら、それは想像を越えた大きな助けとなるでしょう!

 

警察官のようになる‥‥

  ‥‥それも良いでしょう。しかし、もしあなたがスタッフを見張り、彼らがトイレに行っている時間を計ったり、休憩を秒刻みで数えるなら、幸せで団結したチームはできないでしょう。それより、彼らがあなたへの愛と尊敬のゆえに働くようにするほうが、はるかに良いです。

 

明けても暮れても‥‥

  ‥‥ほとんどの良いリーダーは、部下達に自分のアイデアや、何をしてほしいのかを売り込まなればなりません。例えば、時間厳守、能率をあげること、新しい改善、新しい方法など。売り込みは、リーダーの仕事のうちの大きな部分を占めています。リーダーはセールスマンです。ただ、普通のセールスマンとの違いは、物を売っているのではなく、アイデアを売っているということです。その考えを買いたいと、客に思わせなければいけません。

 

並の人間は‥‥

  ‥‥事をそんなに簡単には学びません。一度言っただけでわかると期待してはいけません。頭にたたきこまれるまで何度も繰り返さなくてはなりません。これを認識すれば、あなたは良いリーダーになるばかりではなく、毎日の生活ももっと楽しくなるでしょう。思いやりと、憐れみと、忍耐を持ちなさい。

 

混乱を招く

  あわてて、間違った結論を出すなら、混乱を生じるでしょう。結論を下す前に、全ての事実が揃っていることを確認して下さい。他の人の見解も知りなさい。すべての話には、少なくとも二つの面があります。できるだけ多くの側からの見解を知っておくようにしなさい。それから結論を下すのです。

 

あえて冒険をする!

  冒険を恐れてはいけません。一度や二度、痛い目にあっても気にしてはいけません。それが、物事を成し遂げるための唯一の方法です。本当に良いリーダーは、失敗の可能性にも負けないでやろうとする人に高い評価を与えます。エジソンの、成功した一つ一つのアイデアの裏には99の失敗があったということを覚えておいて下さい。彼はまさに危険を冒しました。その結果はどうでしたか。

 

事態を探る‥‥

  ‥‥船は、海底に衝突して沈没したりしないよう、水深を測定しなくてはいけません。監督者も同じことをする必要があります。行動を起こす前に、個人、またはグループの事情をじっと探るに越したことはありません。人から情報を探りなさい。

 

自動ではない‥‥

  機械とは違って、あなたの部下が絶えず幸せで満足したままでいると考えてはいけません。そうならせる為には、あなたが、懸命に働きかけなくてはならないのです。リーダーは自分に常にこう問いかけなくてはなりません。「さて、私にあまり関心を払ってもらっていない人は誰だろう。Aさんと最近話してないな。」 どんなに下の地位にいる人でも、自分が必要とされ、大事だと思われていると感じたいものです。

 

暗黙のうちに人の立場を傷つけてはならない

  自分の補佐的役割をする人に、一旦責任を任せたなら、部下達がその人を飛ばしてあなたの所へ来るようにさせてはいけません。彼らが、まずその人に相談し、組織の命令形態に従うようにさせなさい。

 

議  論

  どんなに多くの理論を持ってきても、どんなに沢山言い争っても、人というものは自ら望まない限り、自分の意見を変えないものです。顔が真っ赤になるまで口論しても、人というものは自分で信じたいと思わない限り、相手が正しいと信じないでしょう。自分の意志に反して納得させられても、まだ同じ意見を持ち続けるものです。議論で相手に勝つよりも、相手の心を勝ち取らなくてはならないのです。

 

必要不可欠なもの

  もちろんリーダーは忙しいものです。しかし、数々の責任を他の人に分担しないなら、仕事を正しく成し遂げることはできません。14時間働き、書類を家に持って帰りますが、胃潰ようで苦しみ、妻は夫が神経衰弱になるのではと心配しています。あたりまえです! そんな状況の下でそうならない人がいるでしょうか? これは、その人が自分が必要不可欠な存在だと考えるからです。愚かにも、自分の仕事のどれ一つとして、誰かが代わってやれるわけはないと思っているのです。他の人々に任せることなどまるで考えていません。

 

怒りを抑える!

  物事がうまくいかない時には、感情的になるべきではなりません。そうなるにはたいてい理由があるものです。指示が足りなかったとか、他の人が自分の考えていることを察してくれたとあなたが思い込んでしまったとか、トレーニング不足などです。失敗の原因がわかったら、その原因に取り組みなさい。本人を攻撃するのではなく。

 

問題の根源‥‥

  ‥‥これこそ私達が見つけようと努力すべきものです。誰かが苦情を言う時、その人をとがめるだけではいけません。何が気にいらないのか、問題の根源は何なのかを見きわめた上で、解決策を見つけなさい。

 

自惚れ‥‥

  ‥‥昇進したリーダーによく起こる事です。自分の成功でそんなにも思い上がってしまう人と働きたい人は誰もいません。自分が重要な人間であるという自惚れを漂わせている人の下で、誰が働きたいと思うでしょうか?

 

微笑みなさい

  自分がむっつりと深刻な顔をしているなら気をつけなさい。人々は、幸せな微笑みを浮かべている人と付き合う方を好むものです。幸せな微笑みは伝染性で、他の人をも幸せにします。

 

完璧主義

  素晴らしい成果を追及することと、完璧さを追及することには違いがあります。前者は、到達可能で、満足を与え、健康的です。それに対して、後者は、到達不可能で、いらいらしたり、ノイローゼになってしまいます。またそれは、ひどい時間の浪費です。完璧さを求めて基準を高くしすぎないように。誰もそこまで到達できませんから。

 

小さな人々

  重役に丁寧で親切な態度を取るのは誰にでもできます。しかし、小さな人々をいかに扱うかで、その人のリーダーとしての優秀さがわかります。その人が真に偉大な人かどうかは、小さな人々の扱い方に現れます。

 

浪  費

  紙幣を捨ててしまうなど考えられないことでしょう。しかし、毎日どれだけ多くのものが浪費されているかに、あなたは驚くことでしょう。紙幣でないにしても、優れた技能、熱意、能力、行動力などが浪費されています。これらの特質を持っていながら、毎日お決まりの仕事をさせられ、そういった才能をフルに使えないでいるような人はいませんか? 誰でも、より責任のある仕事を任せられたら、全力を尽くそうとするでしょう。こういった特質を無駄にしないで下さい。

 

若木のように

  若木は、最初の時に十分に手入れをし、正しい種類の肥料を与えるならば、後になってから多くの実を結ぶようになります。指示を与えるのもこれと同じことです。初めが肝心です。指示は明確に与え、相手が理解したことを確かめるために、あなたからの指示を繰り返させなさい。彼らが詳細に至るまで理解し、あなたのしてほしい事を全部正確にわかっていると決めてかかってはいけません。初めの段階で少し余分な世話をしておくことで、後になってから非常に実り豊かな収穫がある事でしょう。

 

改善を求める

  問題について話す時に覚えておくべき基本ルールは、その人を攻撃対象とするのではなく、問題を対象にして話すということです。人に、良い仕事をしていないと告げるより、提出された仕事のどこに欠点があるかを明確に分析する方がずっと効果があります。大切なのは、あなたがぞんざいな仕事を大目に見たりせず、改善するよう必ず指摘することです。あなたが彼らに期待している事柄をはっきり伝えるなら、それに拘わるすべての人の時間を大いに節約する事になります。誰かの仕事が時間の浪費になっているなら、率直にそう言ってあげる事が最善でしょう。自分は時間を最も効率良く使う事に真剣に取り組んでいるから、そのために彼らの助けが必要であると言いなさい。

 

チームワーク

  良き監督者は、自分が「すべてを知っている」比類なきリーダーであるとは思ってはおらず、みんなもその仕事に貢献するのに一役買っていると感じさせます。そして、行動を起こす前に、常に相談します。こうする事によってチームワークが保たれるだけでなく、数々の優れた提案も得ることができるのです。