How to Love からの抜粋 P.106-117

 

「子供が耳を傾けるような話し方と子供によく話させるような耳の傾け方」

−−A.フェイバーとE.マジシュ、エイボン・ブックス

 

  (編集者: 以下の例と秘訣は、子供達との話し方についての「テクニック」を両親に教えるためのものです。あなたが自分の家族や知り合いと話したりする場合に向上する必要がある点に、以下のポイントを応用して下さい。)

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「主よ、わが口に門守をおいて、

 わがくちびるの戸を守って下さい。」 詩篇141:3。

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I.子供が自分の気持ちを処理するのを助けましょう

  私達が子供達の感情をわかってあげると、子供達は、私達が彼らに対して定める制限がもっと受け入れやすいということを私達は知りました。

  どの年齢の人でも気が沈んでいる時には、誰かが共感したり、反対することだけでなく、それ以上に役に立つことがあります。それは他の人が、自分の感じていることを理解してくれることです。

  子供達は、自分達の感情を受け入れてもらい、敬意を払ってもらう必要があります。子供達が自分達の感情を処理するのを助けるためにあなたにできることは以下の通りです。

  1.静かに、そして熱心に聞いてあげる。

  2.何か言って、子供達の感情をわかっていることを示す。たとえば「ああ」とか「うーん」とか「そう」と一言、言う。

  3.子供達の感情を具体的に言い表してあげる。「それはいらいらさせられるね!」

  4.子供の願いをファンタジーっぽく言う。「あなたのために今、このリンゴを熟れさせることができたらいいのに!」

普通親は、このような反応をしません。なぜなら、その感情を具体的な言葉で言い表してしまうなら、状況がますます悪化すると考えるからです。しかしその反対も言えます。自分が感じていることを具体的に言い表してもらうと、子供は、深く慰められるのです。誰かが自分の内面の感情を理解してくれたと。子供を慰め、力づけるために、神の御言葉を使いなさい。

 

II.協力したい気持ちにさせましょう

描写する

このように言うのではなく−−

(大人:)トイレから出たら電気を消しなさいと一体何度言ったらわかるの!

描写する:トイレの電気がつけっぱなしだわ。

このように言うのではなく−−

(大人:たった今電話を切りなさい!)

描写する:恵子、今お父さんは電話をしなくてはいけないんだ。

(子供:)すぐ終わらせるね。

大人が問題を描写すると、子供が自分でどうすべきか判断する余裕ができます。

 

情報を知らせる

このように言うよりは−−

(大人:)ミルクを飲んで、ビンを出しっぱなしにしたのは誰?

情報を知らせる:子供達、ミルクは冷蔵庫に入っていないと、腐って酸っぱくなるのよ。

 

自分の感情を口に出す:ただし、子供の性格などについては何も言わないこと。

 

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大きな試練を経験している時に、主の御言葉は常に慰めとなり、主の聖霊の声は常に励ましとなる。

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このように言うのでなく−−

(大人:)一体おまえはどうなっているんだ?! いつも網戸をあけっぱなしにして!

自分の感情を口に出す:網戸があけっぱなしだと困るなあ。食べ物にハエがつくのはいやだから!

 

子供達には、親の正直な気持ちを聞く権利があります。私達が感じていることを口に出すことによって、傷つけることなしに、子供達に対して誠実になることができます。

 

一言で言いましょう。

このように言うのではなく−−

(大人:)パジャマを着なさいと何回も言っているのに、ふざけているばっかりで。テレビを見る前にパジャマに着がえると約束したのに、誰も何にもしていないのね!

 

一言で言いましょう。子供達、パジャマ!

 

コメント、注意、小さな話

描写する。目で見ている事や問題を描写しましょう。

  描写する言葉を使う事の最も良い面は、人を指し示して責めることが避けられ、なされる必要がある事ににみんなの注目を集められるということです。

  「ミルクがこぼれちゃった。タオルがいるね。」

  「ビンが壊れた。ほうきが必要だ。」

  「このパジャマはやぶれている。針と糸がいる  よ。」

  この上記の例を自分で試してみたいかもしれませんが、ただし今回だけ、それぞれの文を「あなたが」とか「おまえが」とか「何々(名前)が」と始めてみて下さい。たとえば、「あなたがミルクをこぼした‥‥あなたがビンを壊した‥‥あなたがパジャマを破いた。」 違いがわかりますか? 多くの人が、「あなたが」と言われると、責められていると感じ、防御的になると言っています。起こった事を描写すると、 (「あなたが」やった事を話すかわりに) 問題は何であり、どう取り組んだらいいのか聞く事が子供達にとってより簡単になるようです。

     *  *  *  *

  私の小さな息子2人が緑の絵の具をいっぱいくっつけて夕食に来た時には、大変腹がたちました。でもかんしゃくを起こさず、子供達をどなりつけないようにしようと決心したのです。どのように子供と話したらいいかのコツのリストを食器棚の戸にはっておいたので、その方を向いて、私の見た初めのを試みました−−見た事を描写せよ。その次に起こった事は、このような事でした。

  私: 顔と手を緑の絵の具だらけにしている男の子が2人いるわ!

  彼らはお互いの顔を見合わせて、洗い落としにお風呂場へかけてゆきました。

  その数分あとで、私が風呂場へ行ってみると、もう少しで叫びそうになりました。タイルが絵の具だらけになっているのです! でも、私はこの技術にしがみつきました。

  私: お風呂場の壁に、緑の絵の具がくっついているわ!

  年上の子が雑巾を取りに走っていきました。「救助隊出発!」と言いながら。5分後に彼は私を風呂場を見に来るよう呼びました。

  私: (あくまでも描写に徹して) 「誰かとても助けになる子が、お風呂場の壁から緑の絵の具をきれいに落としたわね。」

  年上のその子は顔を輝かしました。すると年下の子がそれに乗じて、「今度は、シンクをきれいにするのは僕がやるよ!」

  もし私が本当にその子がそうするのを見なかったら、信じなかった事でしょう!

 

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あなたの態度と行動が、子供達を教える。

あなたの態度は、言葉よりも雄弁に語るのだ!

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情報を与えましょう。情報を与えるのを私達が好ましく思うのは、ある意味で、子供が永久に使える資質をあなたが与えていることになるからです。子供のその後の人生で、知っておかねばならない事があります。「牛乳は、冷蔵庫へ入れておかないと腐ってしまう」「傷口はきれいにしておかなければいけない」「テープは熱でゆかんでしまう」「クラッカーは箱をあけたままにしておくと湿ってしまう。」などなど。親達は私達に、「情報を与える技術はそう難しくない」と言います。難しいのは、最後にくる侮辱の言葉を言わないでおく事だそうです。たとえば「汚れている服は、洗濯ガゴに入れておくこと。ちっともわからないのね。」などというふうに。

  子供達に情報を与えるのを私達が好むもう一つの理由は、それによって子供は、自分が信頼されているように思うからです。「いったん僕が事実を理解したなら、大人は、僕が責任ある行動をすると信頼してくれる。」と心の中で思うのです。

     *  *  *  *

一言で言い表すこと。多くの親達はこの技術をとても感謝していると私達に言います。むだな時間やむだな言葉、退屈な説明を省いてくれると認めています。

  私達と一緒に働いているティーン達は、一言で言われるのがとても好きだと言います。「ドア」とか「犬」とか「お皿洗い」とか。そして普通のお説教からの、歓迎すべき解放だと感じています。

 

  一言で言い表すことの良い点は、抑圧的な命令を受け取らずに、子供達が自分の率先力や知性を行使する機会を持つことにあると思います。彼が「犬」と聞いたとき、彼は考えなくてはなりません。「犬が何だって? ああそうだ。今日の午後まだ犬を散歩させてなかったんだ。今、連れて行った方がいいな。」

  注意:あなたの子供の名前を、この一言で言い表す言葉として使わないで下さい。「スージー」と、自  37(754)

分の名前が非難を込めて呼ばれるのを何度も聞くと、子供は、自分の名前が呼ばれるのを聞くと、すぐに、叱られると考え始めてしまうでしょう。

 

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  子供の反応は大人の態度によって変わる。

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自分の感じていることを描写しましょう。多くの親たちは、自分の本当の気持ちを子供に話すことが助けになりうる、そして、子供は、親がいつまでも忍耐強くあることを期待してはいないとわかると、ほっとします。子供たちは、次のように正直に言われるなら、それを受け入れることができます。

  「今は、作文を見てあげるのにちょうどいい時間じゃないんだよ。今お父さんはね、少し休むことが必要なんだ。夕食の後なら、きっと本当に十分、作文を見てあげられるからね。」

  「あなたが横になって休んでいる間に、私は祈りの時間が必要なの。少しの間、話しかけないでくれる? OK? 御言葉のテープを聞いていてもいいわよ。」

 

短い手紙を書きましょう。字を読める子も読めない子も、ほとんどの子供は、手紙やメモを受け取るのが大好きです。小さな子供は大抵、自分の両親が書いたメッセージを受け取ると大喜びします。そして子供達は、両親に返事を書いたり、絵を描いたりしようという気持ちになります。

  大きな子供達も、短い手紙を受け取るのが好きです。私達と一緒に働いている10代の子供達も、まるで友達から手紙をもらったような気がすると言っています。自分の両親が、わざわざ手紙を書くほど自分のことを気にかけていてくれる事に感動するのです。一人の若者は、彼が短い手紙をもらって一番感謝したことはこれだ、と言いました。「小さなメモは耳にうるさく響かなかった」と。

  親たちも、短い手紙を使うのが好きだと私達に告げています。子供に理解させるのに迅速で、簡単な方法であり、いつも、後味も良いものです。

 

お知らせ:

    今晩7時30分からは、物語の時間です。パジャマに着替え、歯を磨いた子供達はみんな招待されています。

        愛をこめて、

        ママとパパ

 

  手紙に軽快さが必ずしも必要というわけではありませんが、確かに役立ちます。でも、時々状況が楽しいものではなく、ユーモアが不適切である場合があります。ある父親はこんな話をしてくれました。娘が、鈍い針のついた、自分の小さなレコード・プレーヤーで、新しく買ったばかりのレコードをかけたので、そのレコードがだめになってしまいました。もし自分の怒りを抑えて紙に書かなかったなら、娘を罰していたことだろうと彼は言いました。彼は手紙にこう書きました。

  アリソン、

    お父さんはとても怒っている!!!

    お父さんの新しいレコードが許可なく持っていかれて、今、傷だらけになっているんだ。もう使えなくなってしまったんだよ。

              怒っているお父さんより

   

  それから少しあとで、その父親は娘からこういうメモを受け取りました。

  親愛なるパパ、

    本当にごめんなさい。今度の土曜日に同じレコードを買って返します。どんなに高くても、私のおこづかいの中から差し引いてもいいです。

              アリソン

 

  この次の父親は、怒鳴るのにもうあきあきしていました。そしてとうとう、自分ではなく、短い手紙に話をさせることに決めたのです。

 

  親愛なるサム

    スポーツや勉強で忙しいのは分かっているが、新聞はひもで縛っておく必要があるよ。

              ありがとう、パパより

 

  ある母親は、下記のメッセージを書いた紙で飛行機を折り、息子とその友達に飛ばしました。二人とも字を読む事はできません。二人の子は、何が書いてあるのかと走ってきて尋ねました。そして意味がわかると、おもちゃを片付けるために走って戻っていったのでした。

    遊んだあとは、おもちゃを片付けてね。

                      (お母さんの絵)

 

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私達は子供達に対して、もっと多くの愛と忍耐と祈りと説得が本当に必要だ。

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質  問

 

  子供に「どのように」言うかは、「何を」言うかと同じぐらい大切なのでは?

 

  その通りです。あなたの言葉の裏にある態度は、その言葉自体と同じくらい大切です。「あなたは本当は愛らしく、物事のできる子なんだよ。今、気をつける必要のある問題が出てきたけれどね。まずそれに気がつけば、多分、責任ある行動がとれるだろう。」ということを伝えるような態度を取るなら、子供達は本当によくやるようになります。

 

  けれども「おまえは本当にいらいらさせる。もともと馬鹿なのさ。おまえのする事はいつも間違っているんだ。今回の出来事も、おまえが間違っているという証拠の一つだよ。」などといった事を伝えるような態度を取るなら、子供は打ちのめされてしまいます。

 

  態度だけで十分伝わるのだから、わざわざそれを言葉にする必要はありません!

 

  親が愛想を尽かしたかのような目をしたり、軽蔑を込めたような調子の声で話すと、子供はとても深く傷つきます。でも、もしそれに加えて、「まぬけ」とか、「軽率」「無責任」「全然学ばないのね」などといった言葉を聞くなら、彼は二重に傷つくのです。言葉の中には、いつまでも毒づいて残っていく言葉があります。最悪なのは、時々子供たちがずっと後になってもこれらの言葉を覚えていて、それを、自分自身を非難する武器として使うことです。

 

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たいていの子供は、たいていの大人よりも繊細で傷つきやすく、もろいものだ。

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  私の子供は、「しなさい」と言われてすぐにする  時もあれば、何度言われてもしない時もあります。それはどうしてなのか説明できますか?

  私達はかつて、学校の子供達に、なぜ両親の言う事を聞かないのか尋ねてみました。彼らはこう言っていました。

  「学校から家に帰ると疲れているので、お母さんに何かするように頼まれても、聞こえないふりをするの。」

  「時々、学校であったことでとても腹が立っていて、お母さんに何か頼まれても、やる気にならないんだ。」

  こうした子供の考えも考慮し、そして、あなたが、子供に言った事をやらせることができないと感じた時、自分にこれらの質問をしてみて下さい。

  自分の要求が、子供の年と能力からして理屈にあっているか。(例:4歳の子供に、完璧なテーブルマナーを期待しているのだろうか?)

  子供が、自分の要求を理屈にかなっていないと感じてはいないだろうか?  (「なぜ、お母さんは、耳の後ろを洗えって、うるさく言うんだろう。誰もそんなところ見ないのに。」)

  「今すぐ」と主張しないで、いつするかという選択を、子供に与えることができるか?  (ビデオを見たあとで、お風呂に入りたい? それとも今?)

  どのようにするかについて選択を示してあげられるだろうか? (「お人形と一緒にお風呂に入りたい?それとも船のほうがいい?」)

  家の中で、どこかを変えて、子供達の協力を促すことができるだろうか? (「ハンガーと格闘しなくてもいいように、洋服だんすの低いところにフックをつけられないだろうか?」 「片付けがずっと楽になるように、子供部屋にもっと棚をつけてはどうだろうか?」

  最後に、自分と子供との時間が、ほとんど「これをしなさい」と言っているだけで過ぎてしまってはいないだろうか? それとも、ただ子供と一緒に過ごす、というためだけの時間をとっているだろうか?

 

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    時には、子供といる時、彼らと単に楽しむことが必要だ。すべてが教育的でなくてはならないということはない。お願いだから、たまには、リラックスして、少しばかり愉快に過ごしなさい!

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  私の息子には、ユーモアが一番効果があります。私が、おもしろいやり方でものを頼むのを、彼はとても好みます。これは良い事でしょうか?

  もしあなたが彼に、ユーモアを通して、理解させる事ができるなら、立派なものです! ちょっとしたユーモアほど、子供を活気づかせ、家庭の雰囲気をもりあげるものはありません。問題は多くの親達が、子供と一緒に生活していて、毎日いらいらしている為、本来のユーモア感覚を失ってしまっている事です。

  ある父親は、目の前の仕事に遊び心を添える確実な方法は、声やアクセントを変える事だと言っていました。子供達は、彼がロボットみたいな話し方をするのが大好きでした。「こちらはRC3C。今度、氷を取ったまま、水を入れておかなかった人は、宇宙の軌道にのせてしまう。確実に行動せよ。」

 

  時々、私は、自分が同じ事を何回も繰り返し言っているのに気がつきます。たとえ、テクニックを用いて言っても、まだがみがみ言っているように聞こえます。これを避ける方法はありますか?

  どうして私達が同じ事を繰り返すかというと、しばしば子供が聞いていない振りをするからです。ある事について、2度目か3度目に注意したい気になっても、そうするのをやめて、子供が聞いていたかどうか確かめてみましょう。例えば:

  母: ビリー、5分後には出かけますよ。

  ビリー: (答えないで本を読み続けている)

  母: 今、お母さんが何て言ったか話してみて。

  ビリー: 5分後に出かけるって言ったよ。

  母: そうね。わかっているなら、もう言わないからね。

 

  私の問題は、手伝いを頼んでも、息子は「わかったよ。お父さん。あとでね。」と言ったっきり、決してしないことです。そういう時はどうすればいいでしょうか?

  ある親が、この問題にどう取り組んだかの例をここに挙げましょう。

  父: スティーブン、芝を刈ってから、もう2週間たったね。今日、芝をまた刈ってほしいんだが。

  スティーブン: わかったよ。お父さん。あとでね。

  父: いつやるつもりか知っておくと気が楽になるんだけどね。

  スティーブン: この番組が終わったらすぐやるよ。

  父: それはいつだい?

  スティーブン: 1時間後だよ。

  父: 良かった。これで、スティーブンが今から1時間後に芝を刈り始めると頼りにできる。ありがとう、スティーブン。

 

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    子供を愛によって訓練するには、より多くの時間と忍耐を要する。だが、もし自分の意志をへし折られ、罰せられる恐怖から、従うように強いられるのでなく、愛をもって、従うように説得されるなら、子供はもっと良くなり、もっと従順になるだろう。

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III.罰にとって代わるもの

 

  前もって計画しておくことで、問題が起こるのをいつも防ぐことができたら、素晴しいことだと思いませんか? でも、計画を立てるだけの見通しやエネルギーがないような場合に、その場ですぐ使える、罰に代わるものをここに挙げてみます。

 

子供に結果の重要性を経験させる。

子供: ママ、どこへ行くの?

母: 買い物よ。

 

子供: 僕も行きたい。

母: 今日はだめよ。

 

子供: どうして?

母: どうしてか、あなたが言ってみなさい。

 

子供: 僕がお店で走り回るから?

母: そうよ。その通り。

 

子供: ごめんなさい。今日は走りまわらないから。

母: 今日じゃなくても、買い物に一緒に行ける日は沢山あるわ。今日は、お母さん一人で行きます。

 

罰にとって代わるもの。

あなたの感情を強く表現する:

「お父さんの新しいのこぎりが外に置きっぱなしにされて、雨でさびてしまった。お父さんは本当に怒ってるぞ。」

 

あなたの期待を述べる

  「私の小道具を借りたら、すぐに戻しておいてもらいたいな。きちんとね。」

 

子供にどのように償ったらいいか教えましょう。

「こののこぎりは、少しのスチールウールでしっかり磨く必要がある。それが済んだら、少し油を塗っておくと、今後のための保護になるよ。」

 

子供: 今すぐやるよ。

 

このような接し方をすれば、たいていの子供は、もっと責任あるべき行動を、取ろうと言う気になるでしょう。

でも、子供がまだ借りたままで忘れてしまっているとしたら? 子供に選ばせてみて下さい。

 

  「お父さんの道具をきちんと戻すなら、借りてもいいよ。でも、戻しておかないなら、これを使う特権はなくなる。どちらかを選びなさい。」

 

そして、もし子供がまだ改めないなら? 行動を起こしましょう!

 

子供: 「お父さん、お父さんの道具箱に鍵がかかっているよ。」

父: 「その通りだよ。しばらくの間、お父さんの道具が置かれた場所にきちんとあると知っておく必要があるんだ。」

 

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    罰といわれるものの最善の種類のものは、子供のための鍛練や訓練であるべきだ。子供たちに何かを教え    、子供達を訓練し、教訓を学ぶのを助け、同じ過ちを繰り返さないように助けるものであるべきだ。

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経  験

 

  トイレの訓練で大いに挫折感を味わったあと、当時3歳の息子に自主解決のテクニックを試してみようと決心しました。テーブルに一緒に座って、私は話しました。「デービッド、お父さんは考えていたのだけれど、小さな男の子にとって、トイレの使いかたを習うのはとても難しい事だね。時々おまえは、遊ぶのに夢中で、トイレに行かなくちゃいけないことに気づかないんだと思うな。」

  彼は、大きな目で私を見ていましたが、何も言いませんでした。「時には、気づいた時でも、間に合うようにトイレへ行って腰掛けるのが大変な時もあるだろう。」

  彼はうなずいて、「うん」と言いました。

  それから、私は、彼に紙とクレヨンを持ってくるように言って、助けになるような考えられるすべてのアイディアを書き出してみようと思いました。彼は、自分の部屋へかけて行って、黄色い紙と赤のクレヨンを持って来ました。私は、彼と一緒に座って、書き始めました。

  まず2つのアイディアを書きました。

  ジミーが持っているような踏み台を買うこと。お母さんがデービッドにトイレに行く必要があるかどうか聞くこと。

  それからデービッドは、にわかに、「お母さんとピーターが僕を助けてくれるよ。」と言いました。(ピーターとは、トイレの訓練ができている、彼の友達のことです。)

  そして、「ピーターは、ビッグボーイ・パンツをはいているんだよ。」と言いました。

  そこで私は、ビッグボーイ・パンツをデービッドに買ってあげること、と書きました。

  次の日、出かけて行って、彼に踏み台とトレーニング・パンツをたくさん買いました。デービッドは、その両方をとても喜んで、ピーターとお母さんに見せました。二人とも、デービッドを励ましました。

  行かねばならない時、つまりお腹にかかる圧力を感じる事についてや、トイレに行って、間に合うようにパンツを脱ぐ必要のある事について、私達はもう一度、話し合いました。それがなかなか大変なことであることに対して私が同情を寄せていることが彼にはわかっていました。

  とにかく約3カ月たって、彼はすっかりトイレの訓練を終えたのです。彼の自慢げな様子と言ったら!

 

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    教えるのに最善の方法は、彼ら自身の疑問に対する答えを、彼らが自分で見つけるのを助け、可能なら、その答えを、見てわかるように示すことだ。

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  いったん子供達が、この自主的な問題解決法に慣れると、兄弟姉妹同士の問題をうまく解決するのが上手になってくると、親達は話してくれました。これは親にとって、このうえもないボーナスです。親が中に割って入って、どちらかの味方をし、判断を下し、解決を見いださなければならないというのではなく、親はただ、問題を改めて言い直し、それをしたら、子供達に任せ、彼らに解決策を見つけさせたのです。自分達のもめ事を自分達で解決するという責任ある行動をとることを子供達に促す言い方とは、こうです。「子供達、これは難しい問題だね。しかし二人が一緒に頭をひねるなら、二人とも賛成できる解決策を見つけられると信じているよ。」この初めの例は、ある父親からの報告です。

  ブラッド(4歳)とタラ(2歳半)は、戸外にいました。ブラッドがタラの自転車に乗っていると、タラがそれに乗りたがりました。彼女は、ヒステリーを起こしていましたが、ブラッドはあくまでも降りたがりませんでした。

  普通なら、私はためらうことなくこう言っていたでしょう。「ブラッド、降りなさい。妹の自転車だろう。おまえには、おまえのがあるだろう。」 しかし、タラの味方をするのではなく、私は、「二人とも問題を持っているようだね。タラは自分の三輪車に乗りたい。ブラッドはタラの三輪車に乗りたい。でも、タラはいやがっている。二人とも、この問題がうまく解決できるように頑張ってみるべきだと思うよ。」と言いました。

  タラは泣き続けていましたが、ブラッドは少しの間考えていました。そして、こう言ったのです。「僕が乗っている間、タラが三輪車の後ろに立って、僕のお腹につかまっていればいいと思うよ。」

  「お父さんと話すんじゃなくて、タラとその解決策を話し合ってごらん。」

  そこでブラッドがタラに聞くと、彼女はそれに賛成したのでした。彼らは、夕陽に向かって三輪車をこいでいきました。

 

  先週、私はソファーの上に、オレンジの皮や種がたくさんあるのを見つけました。男の子達に誰がやったのかと聞くと、それぞれお互いを指しました。誰がやったのか問い詰めて、罰するのが良くないとしたら、どうするのが良いのでしょうか?

  「誰がやったのか」という質問をするなら、たいてい自動的に、「僕じゃないよ」となります。そして、「ふうん、君らのうち、誰かが嘘をついているに違いない」となってしまいます。事実を見いだそうとすればするほど、子供達は、自分達が無実であると声高に主張します。何か、私達を怒らせる事があったら、犯人を定めて罰するよりも、その怒りを表した方がずっと助けになります。

  「ソファーの上に、食べ物があるのを見て、とっても怒っているのよ。オレンジの皮は、しみになってとれなくなっちゃうのよ。」

  この時点では、「でも、僕がやったんじゃないよ」とみんなが言うのを聞くかもしれません。この時が、みんなにこう言うべきチャンスです。

  「誰がやったかなんて事は、どうでもいいの。もう起こってしまった事のために誰かを責めても仕方がないわ。ただ、これからもう二度とこんなことが起こらなかったら、それでいいのよ。」

  親が非難したり、罰したりする事をやめるなら、仕返しをすることよりも、責任を取ることに焦点を合わせるよう、子供達を奨励することになります。

  「さあ、二人とも、ソファーの上の皮と種をみんな拾ってきれいにしてちょうだいね。」

  不満の表示と共に、可能な限り、私達は、子供達に償いをする方法を示してあげるべきだと感じます。後悔したあとは、子供は自分自身に対する良い感情を回復し、家族の一員として、責任ある、尊敬されるべき自分を再び見い出す必要があります。親として、私達は、この機会を子供に与える事ができるのです。いくつかの例をあげましょう。

  「あなたがガラガラをとりあげるまでは、赤ちゃんはいい子で遊んでいたのよ。赤ちゃんが泣きやむ方法を考えてちょうだいね。」

  (こう言わないで−−「また、赤ちゃんを泣かせたのね。あなたは、ぴしゃっとぶたれるわよ。」)

  「洗っておくと約束したのに、家に帰ってみたら、汚いお皿がいっぱい流しにあるのを見て、お母さんは本当に怒っているの。夜、寝るまでには、洗って片付けておいてちょうだいね!」

  (こう言わないで−−「明日の夜、出かけるのは、あきらめるのね。そうしたら、約束を守る事の大切さが身にしみてわかるでしょう。」)

  以上のように言う事は、子供にこう伝えているのです。「あなたのやった事は好ましくないわね。その責任をとるようにしなさい。」と。子供が大きくなり、大人になった時に、何か後悔するような事をした場合、「どうすれば償えるだろう? 正しい状態に戻すにはどうしたらいいだろう?」と考えるよう、私達は望んでいるのです。「これは単に、僕が価値のない人間だという証拠だ。僕は罰せられて当然なんだ。」と考えるのではなく。

 

「ノー」にとって代わるもの

 

A: 情報を与える(そして「ノー(いいえ)」を省く)

子供: 「これからスージーの家に遊びに行ってもいい?」

  「いいえ、だめよ。」と言わないで、

事実を知らせる。「5分したら、私達は、夕食を食べるのよ。」

  そのことを知らせたら、子供は、「今は、行けないわ」と自分で思うかもしれません。

 

B: 感情を受け止める

子供: (動物園で) まだ家に帰りたくないの。もっといてもいい?

  「だめよ、もう行かなければならないの」と言わないで‥‥

感情を受け止めてあげましょう。

  「気持ちはよくわかるわ。したい通りのことができるんだったら、ここにずっといたいものね。」 (子供の手をとって、行こうとしながら) 「とっても楽しい場所を去るのはつらいわよね。でも、すぐ他の人に会う約束をしているの。」

 

C: 問題を描写する

子供:「お母さん、これから図書館に連れて行って。」

  「いいえ、それはできないの。待ってちょうだい」と言わないで‥‥

問題を描写しましょう。

  「連れて行ってあげたいんだけど、30分したら、電気屋さんが来るの。困ったわね。」

 

D: 可能なときは、「ノー」の代わりに「イエス」と言う

子供: 公園へ行ってもいい?

  「だめよ、まだお昼を食べてないでしょ。」と言わないで‥‥

「イエス」にかえましょう。

  「ええ、いいわよ。お昼ごはんのあとにね。」

 

: 自分自身に考える時間を与える

子供: 「ゲリーの家に泊まってもいい?」

  「だめよ、先週も泊まったでしょ。」と言わないで‥‥

自分に考えるチャンスを与えることにしましょう。

  「ちょっと考えさせてね。」

  この小さな文でも、2つの事を成し遂げます。子供が続けざまに何度も何度も同じことを聞いてくることがありません。(子供は、少なくとも、自分の願いが真剣に考慮されるとわかります。)そして、親は、自分がどう思うかについて考える時間が持てます。

確かに、「ノー」という言葉は短いけれども、他の代用の言葉は長く感じられます。でも、「ノー」といった後、たいてい起こる影響を考えるなら、長い言葉を言った方がしばしば、事が簡単に済むのです。

 

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いつも、否定的な事ではなく、肯定的な事を強調するように努めなさい。

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W.子供の成長を励ます

 

子供に選択をさせましょう:次の例は、子供達に、決断を下すという価値のある練習をさせる選択です。

 

(大人が質問する) 今日は、グレーのズボンをはきたい気分かな? それとも、赤いズボンかな?

 

ジュースはコップ一杯ほしいかい? それとも半分でいいかい?

(遊園地で)

5分後に出発するよ。すべり台をもう一度だけやりたいかな? それともブランコかい?

 

どうするのが一番いいと思うかい? 夕食後に、ギターを練習するか、それとも夕食の前かな?

 

あまりにも多くの質問をしすぎないように

  こう言う代わりに: 先生は、あなたの作文を気に入ったようだった? 数学のテストは合格したの?今日は学校のあと誰か遊びに来るの? 来ないって?どうして?

 

こう言いましょう: お帰りなさい!

 

  こう言う代わりに: パーティーは楽しかった?誰が来ていたの? みんな着飾ってた? どんなものを食べたの? ダンスはあったの? ダンスした? 誰と?

 

こう言いましょう: お帰りなさい!

 

  あまりにも多くの質問すると、子供は、自分のプライバシーを侵害されていると感じるかもしれません。子供は、あなたが聞きたがっていて、自分に話させてくれると感ずる時、よりオープンに話してくれるでしょう。

 

子供の質問に答えるのに急がないように

こう言うかわりに: お父さん、雨はどこから降って来るの?

(大人): 雨は、水分の凝縮と蒸発によって起こるんだよ。実際に、起こるのは‥‥

 

他に言えることは: お父さん、雨はどこから降ってくるの?

(大人): それは、とてもおもしろい質問だね。君はどう思う? 百科事典で調べてみようか。

こう言う代わりに: どうして、おばあちゃんは毎週、家に来るの?

(大人:) なぜなら、おばあちゃんは、私達をとっても愛しているからよ。それに、近くに住んでいるし‥‥

 

こう言ったらどうでしょう: どうして、おばあちゃんは、毎週、家に来るの?

(大人:) その事を考えていたのね。どうして、毎週来るのかしらね? (話し合う)

 

  子供が質問をしたら、まず子供が自分でその答えを見つけようとする機会を与えるべきです。探求するのを助けたり、少なくとも時には、自分の答えを考え出そうとするのを助けてあげましょう。

 

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凡庸な教師は、話す。良い教師は説明する。優れた教師は、論証する。偉大な教師は激励する。

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経 験 談

 

  ある先生は、若い母親を納得させようと一生懸命でした。母親が、教室に息子と一緒に座っていなくても、彼は全く大丈夫だということをです。母親が出ていって5分後に、小さなジョナサンは、トイレへ行く必要があるとわかりました。先生が、行くように促すと、彼は悲しそうに「できない」とつぶやきました。

  「どうしてできないの?」と先生が聞くと、ジョナサンは、こう説明しました。「だって、お母さんがいないんだもの。僕がやり終わると、お母さんは拍手をしてくれるんだ。」

  先生は、少し考えました。「ジョナサン、あなたはトイレへ行けるわよ。そして、自分で拍手すればいいのよ。」

  ジョナサンは、大きく目をみはりました。

  先生は、彼をトイレへ連れて行って、そこで待っていました。2、3分後に、彼女は、後ろのしまった戸の方から、拍手喝采の音を聞きました。

  後で、ジョナサンの母親が先生に電話をかけてきて、こう言いました。ジョナサンが家に帰って来て初めに彼の口から出たことが、「お母さん、僕、自分で拍手できるんだ。だから、もうお母さんはいらないよ。」という言葉だったと言うのです。

  その先生は私に言いました。「信じられますか?そのお母さんは、その事ですっかり意気消沈したと言うんです。」

  私には信じられます。子供達の進歩を誇りに思ったり、彼らが成長して独立心を持つようになることを喜んだりする気持ちもあるものの、自分はもう必要ではなくなると感じて痛みや空虚感を持つこともあると信じられます。

  私達、親の旅している道は、苦しくもあり、楽しくもあります。まず、私達は、小さくて力のない人間に全く献身することから始めます。何年にも渡って、心配し、計画し、慰めたり、理解しようとします。愛を与え、労働を捧げ、私達の知識や経験を与えます。そうする事で、いつの日か、彼または彼女が、成長する為の精神的な強さと自信を持つようになるためです。

 

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あなた達母親こそ、将来を形作り、世界を築き上げる人である。

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コメント

 

子供に選択をさせる

  牛乳をコップに一杯欲しいか、それとも半分か、パンを薄く焼くか、焦げ目がつくまで焼くか、という質問を子供にする事は、取るに足らないことのように思えるかもしれません。でも、子供にとって、それぞれの小さな選択は、子供に、自分の生活をいくらかコントロールするという一つの機会を提供することになります。ある父親が、私達に語ってくれたところによると:

  「妻と私が、3歳になるトニーと赤ちゃんを連れて道路を渡ろうとしていました。トニーは手をつなぐのが大嫌いで時には道の真ん中ででも、手を離そうともがきます。渡る前に私はトニーに言いました。「トニー、選択が2つある。お母さんの手をつなぐか、お父さんの手をつなぐかだ。それともトニーは、何か他に安全な渡り方を知っているかもしれないね。」

  トニーは、しばらく考えて言いました。「ベビーカーを押すのを手伝うよ。」 彼の選択は、私達にとって、全く問題のないものでした。

 

子供が奮闘していることに敬意を示しましょう

  私達は、子供に何かが「簡単だよ」と言えば、子供を励ましている事になると考えていました。でも今は、「やってみてごらん。簡単だよ。」と言っても、子供にとって助けにはならないと認識しています。もし、子供が何か「簡単」なものに成功しても、彼はあまり、何かをやり遂げたとは感じません。もし失敗すれば、単純なものをするのに失敗した事になります。

  そうではなくて、もし、私達が、「簡単ではないよ。」とか「難しいかもね。」と言うなら、子供が他のメッセージを受け取るのです。子供が成功するなら、何か難しい事をやり終えたという自負を味わえます。もし失敗しても、自分に課せられたことは難しいものだったとわかっていることで、少なくとも満足感が得られるでしょう。

  「難しいかもね。」と言う時、インチキのように感じる親がいます。でも未経験な子供の立場で見るなら、新しい事をする初めの数回は、本当に大変だと気づくことでしょう。 (「あなたには、難しいでしょうね」というのは避けて下さい。子供は、「どうして私には難しくて、他の人にとっては難しくないの」と考えるかもしれないからです。)

  「チャックを上げる前に、1番下まで下げておくと、時には助けになるんだよ。」

  「何かを作る前に、粘土を柔らかなボールにしておくと、助けになることもあるよ。」

  「ダイヤルの鍵の数字をもう一度合わせる前に、2、3回、鍵を回しておくと、時には、助けになるものよ。」

  「時には、助けになる。」とか「助けになることもある」という言葉を、私達は好んで用います。なぜなら、もし助けにならなくても、子供に自分が無能だと感じさせないで済むからです。

 

 

さらに、子供を励ますための方法

 

自分の身の回りの世話を自分でさせる

  絶えず、子供の目にかかる髪をブラシで払いのけたり、肩をまっすぐにしたり、細かい服のごみを払ったり、ブラウスをスカートの下に入れたり、えりを直したりするのを控えましょう。子供達はこういう自分に対する大騒ぎを、身体的なプライバシーの侵害として感じるからです。良い見本になって彼らを励ましましょう。

 

批判的な評を言うのを控える

  こう言われるのを喜ぶ子供は、あまりいないでしょう。「どうしてそんなふうに、鼻が紙にくっつくようにして字を書くの? 宿題をする時は、きちんと座りなさい。目にかかっている髪を払いなさい。何をやっているか、わかってるの? カフスのボタンをかけなさい。かけていないとだらしなく見えるわよ。その古いTシャツはもう捨てなくちゃね。」などなど。

 

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批判の中で育った子供は、非難する事を学んでいく。

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子供がどんなに小さくても、その子の前で、その子について話すのはやめましょう

 

  想像してみて下さい。自分の母親が隣の家の人と話している時に、母親のそばに立っている姿を。

  「そうね。読みが不出来だったから、1年の時は楽しくなかったでしょう。でも、今はだいぶ良くなって来てるんですよ。」

  「うちの子は、みんなのことを愛していますの。誰もがこの子の友達なんですよ。」

  「この子のことを気にかけないでやって下さい。恥ずかしがり屋なの。」

  子供達が、このように自分の事を話されているのを聞くと、彼らは、自分がまるで、親の持ち物か何かのように感じてしまいます。

 

子供自身に答えさせる

  子供のいる前で、親は何回もくり返し、このような質問をされます。

  「ジョニーは、学校へ行くのが好き?」

  「息子さんは、新しい赤ちゃんが好きみたい?」

  「どうして、新しいおもちゃで遊ばないの?」

  真に、子供を尊重しているのを示すなら、「ジョニーは、自分で答えられますよ。本人が一番よく知っていますから。」と答えましょう。

 

X.役割を演じさせることから、子供を解放する

 

  少なくとも1週間に1回は、どこかで、どこかの親が、このように言うのを、私は聞きます。

  「1番年上の子が、問題なの。年下の子は、良い子なんですけど。」

  「ボビーは、生れつき、ガキ大将なんだ。」

  「ビリーは、だまされやすくって、誰にでも、つけこまれるの。」

  「マイケルは、家族の法律家なんですよ。どんな事にでも答えられますの。」

  「ジュリーに、何を食べさせたらいいか、わからないわ。彼女ったら、好き嫌いが激しいんだから。」

  「リッチーに何を買ってあげても、お金の無駄だよ。何でもみんな壊しちゃうんだから。あの子は、はっきり言って、破壊的なんだ。」

 

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子供が良い資質を持っていると信じる方が、

持っていないと断定するよりも良いことである。

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否定的な役割を演じることから子供を解放するために

 

 1.子供の新しいイメージを子供に見せる機会を見つけなさい。

 2.違った自分が見えるような立場に子供を置いてあげなさい。

 3.子供について何か肯定的に言っているのを、子供に聞かせなさい。

 

 

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賞賛は、子供を訓練する上で、最も重要なことの一つである。

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 4.あなたの見たいと思うような振舞いを自分でして、良い手本になりなさい。

 5.子供が特別なことをした時のことを覚えておいてあげなさい。

 

  子供の新しいイメージを、子供自身に見せる機会を見つけなさい。

 

  よく、ものを壊す子供に対する話し方の手本: 「このおもちゃは、あなたが3歳の時からあるのよ。でも、まるで新しいおもちゃみたいね。

 

  あまり当てにならない、子供に対する話し方の手本: 「他にも考えることが一杯あったのに、よく、忘れ物の係の所で手袋のことを聞くのを忘れなかったわね。責任感があるわ。」

 

Y.賞賛と自尊心

 

 1.あなたが見ている事を描写しましょう。

   「床がきれいだわ。ベッドもきれいになっているし、本も棚にきちんと並んでいるわ。」

 2.あなたが感じている事を描写しましょう。

   「この部屋に入ってくると、気持ちがいいわ。」

 3.子供の、賞賛に値する行動を言葉で要約しましょう。

   「えんぴつも、クレヨンも、ペンも整頓して、

それぞれ違う箱に入れたのね。これが整理整頓というものね。」

 

一言で要約する

(大人): もう1時間も、単語リストを頑張って暗記しているんだね。こういうのを、忍耐強いと言うんだよ!

 

(大人): 5時に家に帰ると言って出かけて、今、本当に5時ぴったりよ。こういうのを、時間に正確って言うのね。

 

(大人): 植物に水が足りなくなってきていると気づいて、水をやってくれたのね。これが、イニシアティブを取るっていうことね。

 

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    子供達は、褒められると、ますます良くやるようになる! 悪い行いを叱るよりも、上手に出来た仕事や良い行いを褒めることの方がずっと大切だ。いつも良い面を強調しよう!

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賞賛するにあたっての注意

 

 1.その褒め言葉が子供の年齢と能力の程度に適しているかどうか、確かめましょう。とても小さな子供が、「毎日、歯をみがいているのね。偉いわ。」と言われると、子供は、自分にも何かをきちんとすることができるという自信を持ちます。もし、同じ事を十代の子に言ったとしたら、その子供は、侮辱されたと感じるかもしれません。

 2.過去の弱点や失敗を思い起こさせるような種類のほめ言葉は、避けましょう。

  「ふうん、ようやく、演奏すべきように、その曲を演奏したね。」

  「今日は、とってもすてきに見えるわ。どうかしたの?」

  「あなたがそのコースに合格するなんて思ってもみなかったけど、合格したのね!」

  あなたの賞賛が、現在の子供の良い所に焦点が当たるように言いかえることは、常に可能です。

  「その曲の中で、強くて、リズミカルな調子を出しているのが、お父さんはとても好きだよ。」

  「とてもいい感じよ。」

  「そのコースに合格するために、一生懸命勉強したんでしょう。よく分かっているわよ。」

 

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    もう少し親切でまわりの人の過ちにもう少し目をつむることができますようにもう少し褒めることができますように。

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 3.極端に熱心になると、自分で成し遂げようという子供の願いの妨げとなることを覚えていて下さい。親達が、子供の活動に、たゆまぬ興奮や熱烈な喜びを表すと、子供はかえって、圧力をかけられているように感じる事があります。「あなたは何て才能のあるピアニストなんでしょう。カーネギーホールで演奏すべきよ」と、まだ年若い子が、毎日のようにこれを聞かされていると、その子は心の中でこう思うかもしれません。「両親は、私が願っている以上に、私をピアニストにさせたいんだわ。」

 4.子供がやっていることを、感謝をもって描写すると、同じ行動が、何回もくり返されるものと考えましょう。もし、あと5回も、子供に笛を鳴らしてもらいたくない時には、「本当に、その笛で大きな音を出すのが上手だね。」と言うのは控えましょう。子供にジャングルジムのてっぺんまで登っていかせたくはない時、「あなたは本当に登る為の筋肉を上手に使うのね。」とは言わないでおきましょう。そこには疑問の余地がありません。褒めてあげると、子供はそれを繰り返してやり、頑張ってひたすら努力するようになります。とても有力なので、よく選んで使いましょう。

 

質  問

 

  私は、息子をよく褒めていますが、それでも、彼は、失敗する事をとても恐れています。自分が試みた事が、うまくいかないと、全く落ち込んでしまうのです。何か私にできる事はないでしょうか?

 

  彼を助けるための方法が幾つかあります。

 

  1.彼の気が転倒している時、彼の嘆きを、何でもないことのようには言わない。「そんなに、気を害するほどのことじゃないさ。」と言うのではなく、彼が感じているに違いないと思う事を、はっきり口に出して言い表す。

  「長い間一生懸命やっていた事が、思うようにうまく行かないと全くがっかりしてしまうものだね。」

  自分の挫折感が理解してもらえると、子供は心が落ち着くものです。

  2.親が、子供の間違いを受け入れてやり、その間違いは、学んでいく過程で重要なものだと考えてあげると、助けになります。

  間違いが、一つの発見になり得ると指摘してあげる事さえできます。前には、知らなかった事を、間違いが教えてくれる事もあるのです。

  「これで、お湯の中に入れたままにして置くと、柔らかくゆでた卵が固くなってしまうってわかったでしょ。」

  3.親が自分自身の間違いを受け入れるなら、それも助けになります。

  「また鍵を忘れた! 一体私はどうなっちゃってるの? こんなばかなことをして。間抜けとしか言いようがないわね いつまでたっても学ばないんだから。」と親が、自分を散々いじめていると、子供は、このやり方が、自分で間違いをした時にする適切な方法だと結論づけてしまいます。

  そうでなくて、もっと人間味のある、問題解決志向の手本を子供達に示しましょう。しなければよかったと思うようなことを、私達がしてしまったら、その機会を逃さず、声に出して、自分自身にこう言いましょう。

  「ああ、鍵を忘れなかったら良かった‥‥。これで2回目だわ。こんな事がまた起こらないようにするには、どうすればいいかしら。そうだ、スペアキーを作って、隠れた場所に置いておけばいいんだわ。」

  私達が自分に対して親切にすると、子供も、自分に対して親切にする事を学びます。

 

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      子供は、あなたの最も貴重な宝を引き出す銀行。その宝とは、入手困難な知恵、より良い世界への夢。子供はこれらを守ることができるし、これらを賢く投資して、あなたには思いもよらないほど、多くの利益を獲得するだろう。子供は世界を受け継ぐようになる。将来は子供のもの、多分、今子供はあなたからもう少し多く関心をもらうに値するだろう。

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親が褒める時

  マイケルが初めてベッドを整えた時、彼は、見に来るようにと私を呼びました。彼は興奮して、ジャンプしてまわっていました。彼に枕の所までカバーがかかっていないとか、一方の側は床までたれていて、もう一方は短いとか言うのは、酷のように感じました。

  私はただ、「わあっ、ベッドのほとんどの所をちゃんとカバーでおおったのね。」と言いました。

  次の朝、彼はまた私を呼んで、こう言いました。「見て、枕のところまでカバーをかけたよ。それに両側も同じ長さにしたよ。」

  それは私にとって驚きでした。いつも私は、子供が向上するためには、どういう間違いをしたのか子供に指摘しなければならないと思っていたからです。でも、私がマイケルにどういう良い事をしたのか言ったことで、どうやら彼は、自分から向上したいと思ったようです。

     *  *  *  *

  ハンスが家の周りの仕事を、率先してやらない事が、私を悩ましていました。もう9歳なのだから、彼はもっと責任感を持ってもいいと感じていたのです。

  火曜日の夜、私は、彼にテーブルの用意をするように言いました。いつも、彼は、仕事をしてしまうまで、絶えず催促が必要です。でも今回、彼は、催促なしに仕事を全部終えました。ハンスの聞こえるところで、私は、夫に言いました。「フランク、ハンスがした事を見た? 彼は、プレースマットも出したし、お皿も、サラダボールも、ナプキンも、ナイフやフォークも出したのよ! 本当に責任もって、きちんとしてくれたわ。」 ハンスは、これと言った反応は示しませんでした。

  下の子を寝かせに2階へ行った少し後で、私はハンスに、15分したら2階に来るようにと言いました。彼は、「オーケー」と返事しました。

  15分すると、彼は2階に来て、ベッドに入りました。私は、「15分したら、2階へ来て寝なさいと言ったら、あなたは本当にそうしたわ。ちょうど15分よ。約束を守るというのは、こういう人の事ね。」ハンスは、にこにこしました。

  次の日、夕食の前に、ハンスは台所にやって来て言いました。「お母さん、テーブルをセットしに来たよ。」

  私は、雷に撃たれたように驚いて、言いました。「私が呼ぶ前に来たのね。本当にうれしいわ。」 私が彼の最も良いところを見つければ見つけるほど、ハンスにとって向上するのが容易になるようです。

 

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    少しの本物の愛を示すと、現在において、その人を励ます事になるばかりでなく、将来への明るい見通しを与える事にもなる。

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あなたの場合は、どっち?

 

   昔、あるところに、ブルースとデービッドという7歳になる少年がいました。二人にはそれぞれ、彼らをとても愛している母親がいました。

  この二人の朝の始まりはとても違っています。ブルースが、朝目覚めて最初に聞くのは、「起きなさい、ブルース! また、学校に遅れるわよ。」という声です。

  ブルースが起きて、着替え、靴をはくのを忘れて、朝ごはんを食べにやって来ると、お母さんが言います。「靴はどこなの? 学校へ裸足で行くつもり?それに、何を着てきたか見てみなさい。青のセーターに緑のシャツなんてみっともないったらないわ‥‥、ブルース、まあ、いったいズボンに何をしたの? さけてるわ。朝ごはんの後で、ズボンをはきかえるのよ。私の子供には、さけたズボンをはいて学校に行かせたりはしないわ。まあ、なんてジュースのつぎ方をしてるの。だからいつもこぼすのよ!」

  ブルースは、ジュースをついで、こぼしました。

  母親は、憤激しました。モップでふきながら、彼女は、こう言いました。「あなたをどうしていいんだか、私にはわからないわ。」

  ブルースは、何か自分にもぐもぐ言いました。

  「何なの?」と母親。「また、あなたのもぐもぐが始まったわ。」

  ブルースは、黙って朝食を終えました。それから、ズボンをはき替え、靴をはき、本を集めて、学校へ出発しました。母親が大声で、こう言います。「ブルース、お弁当を忘れたわよ! 頭が首にくっついていなかったら、頭まで忘れて行くんでしょうね!」

  ブルースは、お弁当を受け取り、また玄関を出ようとすると、母親が、「さあ、今日、学校ではいい子でいるのよ。」と言いました。

  デービッドは、通りをはさんで向かいに住んでいました。朝、彼が目覚めて、最初に聞くのは、「7時よ。デービッド。今、起きたい? それとも、あと5分寝てる?」という声です。彼は寝返りをして、あくびをして、「もう、あと5分」ともぐもぐ言いました。

  その後、彼は、靴は忘れましたが、着替えて、朝食にやって来ました。「わぉっ、もう着替えたのね。忘れたのは、靴をはく事だけね。あらズボンの縫い目がほどけてるわ。全部さけてきちゃいそうね。あなたが立っていてくれる間に縫おうかしら? それとも、ズボンは着替える?」 デービッドは少し考えてから言いました。「朝食のあとで、はき替えるのよ。」それからテーブルについて、ジュースを注ぎました。彼は、少しこぼしてしまいました。

  「ふきんは、シンクの下の中よ。」 母親は、お弁当を作り続けながら、肩ごしに言いました。デービッドはふきんを取って、こぼしたのをふきました。デービッドが朝食を食べている時、二人は少し話をしました。朝食を終えると、彼はズボンをはき替え、靴をはきます。本を集めて、学校へ出発しました。お弁当を忘れてしまいましたが。

  お母さんは、「デービッド、お弁当!」と彼の後ろから呼びました。

  彼は、走って戻って来て、ありがとうと言います。お母さんは、お弁当を渡しながら、「じゃあ、行っていらっしゃい。」と言いました。

  ブルースとデービッドは、同じ先生に教わっています。昼間、先生は、クラスのみんなに言いました。「皆さん、よく知っていると思うけど、来週、アメリカ大陸発見記念日の劇をします。教室のドアに歓迎のサインをきれいな色でぬりたいと思いますが、誰か志願者が必要です。それに劇のあとで、御客さんにレモネードをついで、出してくれる志願者も必要ですね。最後に、3年生のクラスをずっとまわって、私達の劇に招待し、曜日や時間、場所を言って来てもらう人も必要です。」

  すぐに手をあげた子供もいれば、ためらいがちに手をあげる子もいました。そして全く手をあげない子もいました。

  この話は、ここで終わりです。私達の知っているのは、ここまでです。そのあと何が起こったかは、想像するのみですが、確かに、ここには、私達の考えるべき事があります。今少し時間をとって次の質問について考え、あなた自身で答えてみて下さい。

 1.デービッドは、志願しようと手をあげるでしょうか?

 2.ブルースは、どうでしょう?

 3.子供が自分のことをどう思っているかということと、彼らが喜んで新しい事をやろうと思ったり、失敗を覚悟で何かをしたりすることと、どういう関係があるでしょうか?

 4.子供が自分をどう思っているかと、子供が自分でどんな種類の目標を設定するかには、どういう関係があるでしょうか?

 

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今日の母親が、明日の世界を形作っている!子供をいかに育てるかによって!