弟子であること

 

1.弟子とは何か? 

  A.偉大な教師イエスとその「教えに従う者」:

マタイ 10:24,25 弟子がその師のようであ[べき](ルカ6:40を参照)

ヨハネ 12:26 もしわたしに仕えようとする人があれば…従って来るがよい

ヨハネ 13:15 わたしがあなたがたにした通りに、あなたがたもするように、わたしは手本を示した

1ペテロ 2:21 キリストも…御足の跡を踏み従うようにと模範を残された

 

  B.弟子とはイエスにつながる(生きる、留まる)者:

ヨハネ 15:4 わたしにつながって…そうすれば…わたしもつながっていよう

ヨハネ 15:9,10 もしわたしの戒めを守るならば、わたしの愛の内におる

1ヨハネ 2:6 彼におるという者は、彼が歩かれたように…歩くべき

1ヨハネ 3:24 神の戒めを守る人々は、神におり

 (2コリ5:17、1ヨハネ2:5,10,24,28も参照)

 

  C.弟子は愛と感謝の心からイエスに仕える:

ヨハネ14:21,23 誰でもわたしを愛するならば、わたしの言葉を守るであろう

1コリ 6:19,20 あなた方は自分自身のものではない…代価を払って買い取られ

2コリ 5:14 キリストの愛が私達に強く迫っている(原動力となる)

エペソ 5:1,2 神にならう者になり…愛の内を歩きなさい。キリストも

ピリピ 1:21 私にとって生きることはキリストであり、死ぬことは益

 (出エジ21:5,6も参照)

 

  D.弟子は全ての事、全ての者にまさってイエスを愛するべき:

マタイ 6:24 誰も二人の主人に兼ね仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛し…一方に親しんで他方をうとんじる

マタイ 10:37 わたしよりも父または母、息子、娘を愛する者は、わたしにふさわしくない

ルカ 14:26 父、母、子…までも捨てて、わたしの元に来るのでなければ、わたしの弟子となることはできない

 

2.弟子の仕事 

  A.魂を勝ち取る(「実を結ぶ」):

ヨハネ 15:8 実を豊かに結び、そしてわたしの弟子となる

マタイ 4:19 わたしについてきなさい…人間をとる漁師にしてあげよう

マルコ 16:15 全世界に出て行って、全ての造られたものに福音を宣べ伝えよ

ルカ 9:59,60 死人を葬ることは死人に任せ…あなたは行って神の国を告げ

 (マタイ7:20、ローマ7:4も参照)

 

  B.もっと多くの弟子を訓練する:

マタイ 28:19 あなたがたは行って、全ての国民を弟子として

ヨハネ 21:15-17 わたしを愛するか…わたしの羊を養いなさい[教え、指導する]

2テモテ 2:2 私から聞いたことを…忠実な人々に[教えなさい]

 (使徒行伝20:20も参照)

 

3.弟子とは主人に従う者 

マタイ 12:48-50  わたしの兄弟とは誰のことか…弟子達…父の御心を行なう者は誰でも、わたしの兄弟…なのである

ヨハネ 8:31 わたしの言葉に内に留まっておるなら…わたしの弟子

 

4.自分自身を完全に主に捧げる 

 

  A.イエスに従うために他のものに対する欲や願望を断ち切る

マタイ 13:44 天国は畑に隠してある宝のよう…持ち物をみな売り払い…その畑を買う

マタイ 13:45,46 高価な真珠一個を見いだすと…持ち物をみな売り払い…買う

ルカ 14:33 財産をことごとく捨て切るものでなくては…弟子となれない

  B.物質的な物への執着を捨てる:

マタイ 6:19 地上に、宝を蓄えてはならない

マルコ 10:21*  持っているものをみな売り…十字架を取り…従ってきなさい

ルカ 12:15 人の命は、持ち物にはよらない

使徒 4:34,35a 地所や家屋を持っている人達は、それを売り、売った物の代金をもってきて、使徒達の足元に置いた

ピリピ 3:8 キリストのゆえに私は全てを失ったが、それらのものを糞土のように思っている

 (マタイ19:22、ルカ12:33も参照)

 

  C.世俗的または物質的な欲を捨てる:

マタイ 6:24 誰も二人の主人に兼ね仕えることはできない

マルコ 4:19 世の心づかいと、富の惑わしが…御言をふさぐので、実を結ばなくなる

マルコ 10:17-25 [イエスは若い役人に全てを捨てるよう挑んだ]

ヨハネ 6:27 朽ちる食物のためではなく…朽ちない食物のために

2テモテ 2:4 兵役に服している者は、日常生活の事に煩わされてはいない

ヘブル 12:1 いっさいの重荷を捨てて…走りぬこうではないか

 (2コリ6:17も参照)

 

5.弟子としてキリストに自分を捧げる決断 

  A.まずその代価を考える:

ルカ 14:27-32 邸宅を建てようとするなら…座ってその費用を計算し

箴言 24:6*  良い助言によって戦いをすることができ

 

  B.後ろの橋を燃やす:

列王紀上19:19,21 [エリシャはエリヤに従う決意をし、すきとくびきを燃やし、牛を捧げた]

 (使徒行伝4:34,37も参照)

 

  C.弟子となることだけを考え、後ろを振り向かない:

ルカ 9:61,62 うしろを見る者は、神の国にふさわしくない

ピリピ 3:13,14 後ろのものを忘れ、前のものに向かって…上に召して下さる神の賞与を得ようと努めている

ヘブル 11:27 (モーセ)はエジプトを去った…(神を)見ているよう…忍び通し

 

  D.突然従う決断をした者もいる:

マタイ 9:9  イエスは…マタイが収税所に座っているのを見て「わたしに従ってきなさい」と言われた。すると彼は立ちあがって、イ

 エスに従った

ヨハネ 4:35 あなたがたは刈入れ時が来るまでには、まだ四か月あると言って…目をあげて畑を見なさい。はや色づいて刈入れを待って いる

列王紀上 18:21 いつまで…迷っているのか。主が神ならばそれに従いなさい

ヘブル 4:7 今日御声を聞いたなら…心を頑なにしてはならない

 

  E.遅延や言い訳は、結局は神に仕えないことになりえる:

ルカ 9:57-62 まず家の者に別れを言いに行かせて下さい

 

  F.弟子になるために払う代価を、他の者より時間をかけて考えた者もいる:

ルカ 14:28-30 座ってその費用を計算しペテロとアンドレはヨルダンでイエスに初めて会った(ヨハネ1:37-42)。彼らはガリラヤまでイエスについて行った(ヨハネ1:43、2:1,2)。イエスは少し後で彼らを呼ばれ、その時ペテロとアンドレは全てを捨てて、全時間主に仕えた(マタイ3:18-22、マルコ1:16-20)。

 

6.弟子の様々な務め 

  A.弟子になることは、他の仕事や願望を全て捨てることとは限らない:

マタイ 27:57 金持でヨセフという名の人…彼もまたイエスの弟子であった

ヨハネ 19:38-40 ひそかにイエスの弟子となったアリマタヤのヨセフ

使徒 9:36,39b タビタという女弟子がいた[下着や上着をつくった]

 (マルコ14:8aも参照)

 

  B.社会で重要な地位を持った弟子もいた:

マルコ 15:43 アリマタヤのヨセフ…地位の高い議員(ルカ23:50-51も参照)

使徒 19:31 アジヤ州の議員で、パウロの友人であった人達

使徒 10:24,44-48 [百卒長コルネリオとその親族と友人]

ローマ 16:23 市の会計係エラスト…から、あなたがたによろしく

 

  C.犠牲的に与える−−弟子全員の義務:

ルカ 8:3 クーザの妻ヨハンナ、スザンナ、その他多くの婦人達も一緒にいて、自分達の持ち物をもって一行に奉仕した

使徒 11:29 弟子達は、それぞれの力に応じて

2コリ 8:14,15  あなたがたの余裕があの人たちの欠乏を補い

1テモテ6:17,18  富んでいる者達に命じなさい…惜しみなく施し

 

  D.神に全時間仕えられない人々に対する弟子の態度:

マルコ 10:21 [若い役人は全てを捨てなかったが、イエスはなおも愛された]

ルカ 9:49,50 私達の仲間でないのでやめさせました…やめさせないがよい

 

  E.全員に弟子となる能力や適性があるわけではない:

ルカ 8:38,39 お供をしたいと、しきりに願ったが、イエスは…彼をお帰しになった。(マルコ5:18-20も参照)

ヨハネ6:53-61,66[正しい動機で従っていなかった者をイエスは除かれた]

マタイ 22:14 招かれる者は多いが、選ばれる者は少ない

 (エレミヤ12:5とマタイ13:47,48も参照)

 

  F.様々な弟子の段階:

  イエスに最も近かった3人の弟子(マルコ9:21,4:32,33、12使徒(マルコ3:13-19)、別の72人(別訳「70人」、ルカ10:1)、「大勢の弟子」(ルカ19:37)

 

7.弟子になることと家族への責任 

  A.愛する者以上に神の奉仕を優先させる:

詩篇 45:10,11 あなたの民と、あなたの父とを忘れよ

マタイ 10:36,37 わたしよりも(家族)を愛する者は、わたしにふさわしくない

ママタイ 12:48-50 わたしの兄弟とは誰のことか…父の御心を行う者は誰でも

マタイ 19:29*  わたしの名のために、家、兄弟、姉妹、父、母、妻、子、もしくは畑を捨てた者

マルコ 1:19,20 ヤコブとその兄弟ヨハネ…父をおいて…イエスについて行った

 

  B.イエスからの召しとは、何ものもイエスに従う以上に優先させないこと:

ルカ 9:59,60 「まず、父を葬りに行かせてください」…「その死人を葬ることは、死人に任せておくがよい」

ルカ 9:61,62 「まず家の者に別れを言いに行かせて下さい」。 イエスは言われた、「後ろを見る者は、神の国にふさわしくない」

 (出エジ20:3とマタイ22:37も参照)

 

8.弟子になることと「自分自身の人生を捨てること」 

  A.自分の人生、計画、野心を捨てる:

マタイ 16:25 わたしのために自分の命を失う者は、それを見いだす

ルカ 14:26*  自分の命までも捨てて…来るのでないなら…弟子となれない

マタイ 6:21 あなたの宝のある所には、心もある

ルカ 9:59,61 [間違った態度:]従ってまいりますが、まず

 

  B.弟子であること−−自分を捨てた人生:

マタイ 6:33 まず神の国と神の義とを求めなさい

マタイ 10:38 また自分の十字架をとってわたしに従う

マタイ 16:24 誰でもわたしについてきたいと思うなら、自分を捨て

マルコ 10:21b*  来て、十字架を取り、わたしに従ってきなさい

ヨハネ 12:24 一粒の麦が地に落ちて死ななければ

ヨハネ 12:25 自分の命を愛する者はそれを失い

2コリ 5:15 生きている者がもはや自分のためにではなく、自分のために死んで甦った方のために、生きるため

 

9.弟子の行くべき道 

  A.弟子は神の御心に従い、それを行なう:

民数記 22:18 主の言葉を越えては、何もすることはできません

ルカ 6:46 わたしを主よ、主よと呼びながら、なぜ言う事を行わないのか

ルカ 14:27 わたしについて来るものでなければ、わたしの弟子となることはできない

ヨハネ 2:5 この方が、あなたがたに言いつけることは何でもして下さい

ヨハネ 8:31 わたしの言葉に内に留まっておるなら…本当に弟子

黙示録 14:4 彼らは…小羊の行く所へは、どこへでもついて行く

 

  B.弟子は謙虚に牧師や霊的な監督者に従う:

1コリ 11:1 私がキリストにならう者であるように、あなたがたも私にならう者になりなさい

1コリ 16:16 このような人々と、また全て共に働き共に労する人々とに従い

ピリピ 3:17 私にならう者となって…(模範である)私達にならって歩く人達に目をとめ

1テサ 1:6 御言を受け入れ、私達と主とにならう者となり

ヘブル 13:7 指導者達…その信仰にならいなさい

ヘブル 13:17 指導者たちの言うことを聞きいれて、従いなさい

 

  C.弟子は詳しくわからなくとも、神に従う:

ヨハネ21:21,22 この人はどうなのですか…何の係わりがあるか。あなたは従ってきなさい

2コリ 5:7 見えるものによらないで、信仰によって歩いている

ヘブル 11:8 アブラハムは…行く先を知らないで出て行った

 

  D.弟子は喜んで順応し、変わる:

ルカ 9:3 旅のために何も携えるな…金さえも

ルカ 22:35-36 財布も持たせずに遣わした…しかし今は…持って行け

 

  E.他の弟子を愛し、団結を持って共に働く:

ヨハネ 13:35 互に愛し合うならば…わたしの弟子である

ピリピ 1:27 一つ心になって福音の信仰のために力を合わせて戦い

 

10.弟子の生活 

  A.犠牲的に与え、自分自身のものを放棄することもいとわない:

マタイ 5:42 求める者には与え…断るな

ルカ 3:11 下着を二枚もっている者は、持たない者に分けてやりなさい

ルカ 6:30 あなたの持ち物を奪う者からは取り戻そうとするな

使徒 2:44,45 信者たちはみな…一切の物を共有にし

使徒 4:32-35 誰一人その持ち物を自分のものだと主張する者がなく、一切の物を共有にしていた

1テモテ 6:7,8 ただ衣食があれば、それで足れりとすべきである

 (ルカ9:23-26も参照)

 

  B.弟子は苦難も耐える覚悟でいる:

ルカ 9:57,58 従ってまいります…きつねには穴がある。しかし、人の子には枕する所がない

2テモテ 2:3 キリストの良い兵卒として、私と苦しみを共にしてほしい

 (2コリ11:23-28も参照)

 

  C.迫害にも耐える覚悟でいる:

ピリピ 1:29 ただ彼を信じるだけではなく、彼のために苦しむ

2テモテ 3:12 イエスにあって信心深く生きようとする者は、皆迫害を受ける

使徒 15:26 主イエス・キリストの名のために、その命を投げ出した人々

 (ヨハネ16:33も参照)

 

  D.主のために死ぬ覚悟でいる:

使徒 21:13 イエスの為なら…縛られるだけでなく、死ぬことをも覚悟し

ピリピ 1:20 生きるにも死ぬにも…キリストが崇められ

 (使徒行伝20:24、ヘブル11:35-38、黙示録12:11も参照)

 

  E.情熱と熱意にあふれていること:

伝道の書 9:10a 全てあなたのてのなしうる事は、力を尽くしてなせ

ガラテヤ 4:18 いつも良い事について熱心…なのは、良いことである

黙示録 3:15 冷たいか熱いかであってほしい

 

  F.神の御言葉から絶対に離れない:

ヨハネ 8:31 わたしの言葉に内に留まっておるなら…わたしの弟子

 

11.弟子であることの益 

  A.弟子となるのは特権である:

詩篇 4:3 主は神を敬う人を…聖別された

マタイ 22:14 招かれる者は多いが、選ばれる者は少ない

ピリピ 3:14 キリスト・イエスにおいて上に召して下さる神の賞与

2テモテ 1:9 神は私達を救い、聖なる招きをもって召して下さった

 (マタイ11:25、13:16,17、ルカ8:10も参照)

 

  B.イエスに仕えることの報酬:

マタイ 10:39 わたしのために自分の命を失っている者は、それを得る

マタイ19:27-29* 私達は一切を捨てて、あなたに従いました。ついては、何がいただけるでしょうか…位に座して…その百倍を受け

マルコ 10:28-30 その百倍を受ける…今この時代で

ルカ 12:33 自分の持ち物を売って…(朽ちる事のない)天に宝を蓄えなさい

ヨハネ 12:26b わたしに仕えようとする人…を父は重んじて下さる

1コリ 2:9 目がまだ見ず…神は、ご自分を愛する者達の為に備えられた

 (マタイ5:10-12、16:25,27、ヨハネ12:25、2テモテ2:12も参照)

 

  C.忠実な勝利者は報酬を受ける:

黙示録 2:26-28 勝利を得る者…諸国民を支配する権威を授ける

黙示録 3:21 勝利を得る者には、わたしと共にわたしの座につかせよう

マタイ 25:14-29 [タラント(才能)に忠実であった者のたとえ話]

ルカ 12:42-44 (主)はその(忠実な)僕を立てて自分の全財産を管理させるであろう(ルカ12:35-38も参照)

ルカ 19:12-26 [身分の高い人がしもべに金を与えたたとえ話]

 

12.イエスの最後の言葉と弟子への祈り 

(ヨハネ14-17章、使徒1:8を参照)

(ヨハネ14-17章と使徒行伝1:8を参照)