輝くひととき 75 PDFファイル75-82

 

嵐の中にも、まったき安らぎが…

 

  神はわれらの避け所また力である。悩める時のいと近き助けである。このゆえに、たとい地は変り、山は海の真中に移るとも、われらは恐れない。(聖書・詩篇46篇1-2節)

 

  嵐のさなかでも、安らぐことができます。以前に、「平和」をテーマにした絵画コンクールがありました。出品作のほとんどが、静かで平穏な田舎の風景画でした。全くの静けさです。それも「平和」の風景ですが、最優秀賞を受賞したのは、最も困難なたぐいの平和を描いた作品でした。その絵には、嵐で増水し、怒号を立てながら落ちる滝と、その手前にたれ下がっている枝が描かれていました。その枝には鳥の巣があり、激流もどこ吹く風と、小さな鳥が穏やかにさえずっているのでした。

  信頼は、心と思いと精神の、完全な安らぎ、平安、静けさそのものなのです。

−デービッド・ブラント・バーグ

 

  夫ウイリアムと共に救世軍を創設したキャサリン・ブースは、その死の床で静かにこう言いました。「水かさは増しているけれど、まだ沈んではいないわ。」 実は、彼女は、生涯この言葉を言い続けたも同然でした。死以外にも幾度も、大水がキャサリンに押し寄せましたが、彼女は決して沈みませんでした! 主は彼女を浮かばせて、彼女は嵐の波に乗ったのでした!

  これは主の約束でもあります。信じる者には悩みの大波が決して押し寄せないというのではありません。ただ、それに飲まれてしまうことはないのです。

−J.H.ジャウエット

 

 

  私たちの過去も将来も、私たちの内にある、人生に対する姿勢ほどに重要ではない

−ラルフ・ウォルドー・エマーソン

 

  兵士たちよ、聞け。神はいつも間一髪のところで助けに入ってくださる。

−オリバー・クロムウェル

 

  まだ空の旅よりも船旅のほうが盛んだった時代に、大西洋横断定期船が嵐に遭いました。まる二日間、暴風が吹き荒れ、乗客たちは不安でした。ついに、心配でじっとしていられなくなった乗客が、操舵(だ)室が見える所まで行ってみました。すると、その乗客は、戻ってきて他の乗客たちに喜ばしい知らせを告げたのです。「大丈夫ですよ! 船はちゃんと港に着きます。操舵手を見てきましたが、笑顔で舵(かじ)を取っていたから。」 私たちには、人生の旅路を導いてくださる偉大なる操舵手がいるので、どんな嵐に遭ってもほほえみ、安心していられるのです。

 

 

  私は安らぎを求めて祈り、絶えざる静けさを夢見た深く眠って痛みを忘れることと、静かな休息を。

頭上には黒雲が広がり

悪魔の攻撃は激しさを増すばかり。

しかし、戦いがし烈さを増した嵐の真っ最中に、

私は主の声を聞いた。すると、完全な安らぎが訪れた。

−アニー・ジョンソン・フリント

 

  私もあなたも挫折することがある。全世界だって挫折することがある。しかし、神の言葉は決して挫折しない。すべてが混乱し、嵐のような状態に思える時は、神の言葉を逃れ場としなさい。「信仰は神の言葉を聞くことから来る!」(聖書・ローマ10章17節) 神の言葉はどんな時でも慰めを与え、神の御霊の声は最大の試練の時にも励ましを与えてくれる。何もかも悪くなるばかりで、危険や災難や悩みのまっただ中にいるように思える時でさえも。神の言葉が心の励みがあるのは、素晴らしいことではないだろうか? 神の御言葉が与えてくれる慰めを神に感謝しよう!

−デービッド・ブラント・バーグ