輝くひととき 5

 

愛は広がる!

大きな愛があれば、

必ず大きな奇跡が起こる!

 

 

ある朝、勤務先の病院に近づいた時、私は、腰の曲がったか弱い老人が、同じ方向に向かって歩いているのに気づきました。老人は、とても急いでいました。「こんな時間に、あんなに急いでどこへ行くんだろう。それに、見るからに病気だというのに、一人で外出するなんて危険じゃないか。」 私はそう思いました。

  その日、私は、同じ老人が病院の廊下を歩いているのを見て驚きました。その人の楽しみは他の人達を助けることで、ある日、病院でボランティアとして働きたいと言ってきたのだそうです。週に2日、その人は午前中、何でも助けが必要なことをやり、職員や患者、また患者の家族達との会話を楽しんでいます。他の人達を助けることで、その人は自分の病気のことを忘れられるのです。自分自身を与えることで、その人は、生きる意欲を取り戻し、朝起き上がることに立派な目的を見いだしました。

 

     ◇ ◇ ◇

 

  時として、私達は落胆し、こう考えることがある。「いったい、自分は何者なんだ? 自分に何が出来るというのか? 世界の問題はどれも絶望的で、解決出来そうにない! 物事を好転させるために、一人の人間に出来る事なんて、何一つなさそうだ。だから試してみても、仕方がないさ。」 そしてただあきらめて、世界が地獄へ行くにまかせたくなる。そうなって当然のようだからだ!

  さて、世界全体を変えることは出来ないかも知れないが、自分の周りを変えることは出来る。一つの人生を変えたなら、あなたは世界の一部を変えたことになり、全体が変わる希望があることを証明したのだ! 世界は変えられる。たった一人、誰かを変えることから始めるならば。そしてその誰かとは、あなたかも知れない!

  自分の人生を変えるならば、宇宙全体を変えたのだ。あなたの体という領域、あなた自身の存在範囲を!神の愛の力によって、自分自身を変えさえすれば、自分の周りの場所と雰囲気が変わるだろう!

  自分の住む世界を変えよ。自分の人生や家庭、それに家族を変えよ。そうすれば、あなたは世界を、すなわちあなたの世界を変えたことになる!−−ファーザー・ダビデ

 

     ◇ ◇ ◇

 

抱擁

 

抱擁すると、不思議なことが起こる

憂鬱な気分も、ぱっと晴れる

「心から愛しているよ。」とか

「あなたがいなくなるのは、悲しいわ。」

抱擁がそれを伝えてくれる

 

「おかえりなさい!」

「会えて、本当に嬉しいよ。」

「どこへ行っていたの?」

そんな気持ちが伝わってくる

幼い子供の痛みをやわらげ

涙の後にも、虹が輝く

 

抱擁! それなくしては、生きられない

それは確かな事実

抱擁! それは喜びや暖かさや不思議をもたらす

だからこそ、神は私達に腕を与えられたに違いない!

 

抱擁は、父や母のためには素晴らしく

姉や妹には優しく、兄や弟には嬉しいもの

お気に入りの叔母達は

鉢植えよりも抱擁のほうが好き

 

子猫の最高の楽しみ。子犬も喜ぶ

大統領でも首相でもやはり抱擁が必要

言語の壁はあっという間に崩れ

どんなに退屈な日も楽しくなる

 

大切にしまっておく必要はない

与えれば与えるほど

どんどん増えていくから

だから、早く腕を伸ばして

今日、誰かを抱きしめなさい!

−−作者不詳

 

     ◇ ◇ ◇

 

  ハリー・マッドは、もう何年も前にグレートハウス実験畜産農場が始まって以来、その責任者として多忙な日々を送ってきましたが、その間に数々のことを学びました。

  優れた畜産家は皆、自分の動物に深い愛着を抱いていて、細やかな心遣いを示すことを彼は知っています。「牧畜業を営む者は、動物に感謝し、それぞれの好みを理解することを学びます。そして、ただ家畜の群れとしてではなく、個別に関心を与えてやるのです。」 彼はそう言っています。

  ハリーは私に驚くべき事を教えてくれました。2人の人間が全く同じ種類の牛を同じ状態で飼い、同じ食糧を与えても、その牛を大切に扱った方は、牛乳が年に2千ガロン多くとれるのです。

  動物が、愛と思いやりに良い反応を示すなら、人はどれほどもっと反応することでしょうか?−−フランシス・ゲイ

 

     ◇ ◇ ◇

 

  イエスは言われた。「自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ。」(マタイ22章39節) するとそれを聞いた者が、「私の隣り人とは誰のことですか?」と聞いた。そこでイエスは良きサマリヤ人の話をして、助けを必要としている人は誰もが隣り人なのだと悟らせようとされた。人種や民族、肌の色、国籍、状況、場所には一切関係なく、である!

  真の愛を持っているなら、困った人を見て、何かをせずにはおれない。エリコへ向かう道に倒れていたかわいそうな人のそばを、黙って通り過ぎることなど出来ない! サマリヤ人がしたように、何らかの行動に出なくてはならない!(ルカ10章25-37節を参照)

  同情と憐れみの違いはそこだ。同情は、ただかわいそうに思うだけであり、憐れみは、それについて何らかの行動を取るのである。−−ファーザー・ダビデ

 

     ◇ ◇ ◇

 

  第1次世界大戦中、フランスで、私はある兵士の頼みを聞きました。するとその兵士は、フランス政府が彼の勇気を称えて授けた戦功十字章を私にくれました。彼は、他にもそのような勲章を幾つも持っていたので、一つくれたのです。さて、それがきっかけで、私達は軍隊や政府が勲章を与える理由について話し始めました。そして、誰かが何か「自分の任務以上の事を」した時に勲章をもらうことを、私は初めて知ったのでした。彼は、任務でやった事に対して勲章をもらったことなど一度もありません。任務以上の事、すなわち何か通常以上の事を特別にした時のみ、勲章を獲得したのです。

  人生における最も尊い報酬は、どっちみちやらなくてはならない事をしたことで、あるいは報酬を期待して何かをしたことで得られるものではありません。人生への黄金の鍵を発見するのは、「左手のしていることを右手に知らせない」という精神で物事をした時、すなわち、私達が純粋な憐れみや同情や愛や友情のゆえに何かをした時なのです。

 

     ◇ ◇ ◇

 

  「わたしの戒めはこれである。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。」(ヨハネ15章12節)

 

     ◇ ◇ ◇

 

主の愛に生きる

 

愛は川のようなもの

あふれんばかりに

豊かに流れる日もあれば

細い流れとなって

目に見えない岩にぶつかるのが

見える日もある

 

けれども愛が渇き切って

流れも止まり

どろどろした底が見えるほど

空っぽに近くなっても

もっと多くの愛がやって来る

 

イエスがどれだけ愛し、ゆるし

私達を気づかっていることを示すために

どんなにその手を差し伸べられたかを

思い出そう

イエスは愛の源

そこから、豊かな流れを取り戻せるから

 

イエスにあって

もう一つの次元が人生に加わる

イエスは愛の権威

愛するのが困難な時にも愛される

愛が拒まれる時にも

無駄に見える時にも

とにかく愛して下さる

 

他の人があきらめた時にも

イエスは愛して下さる

他の人達が醜い姿を現わす時にも

愛して下さる

他の人達が冷たい時にも

愛して下さる

他の人達が愛される価値のない時も

愛して下さる

 

自分の中で愛が渇き切ったと感じる時

私達は主に手を伸ばして

再び愛することができる

−−作者不詳