輝くひととき 41−42 PDFファイル41-44

 

 

プリンセスの死

 

  幽霊や霊界の存在を信じないと言う人もいるでしょう。でもどうしてでしょうか? 自分の目で見たことがないから存在しない、とは言えませんね。「ゴースト」や「オールウェイズ」といった映画や様々な本で描かれているように、死んだ後に私達の周囲にとどまる霊も多いのです。

  そのような霊は、目に見えない五次元の世界、つまり霊界と、この私達の生きている世界のへだたりを超えて、メッセージを送る機会を待っています。自分の考えや思いを無にして、彼らのメッセージやささやきに耳を傾け、伝達経路となってくれる人を求めています。話したくてうずうずしている霊たちの代弁者となり、自分たちの代わりに語ってくれる人を求めているのです。

 

 

霊界からの言葉

カレン・ブラッドフォード

 

  プリンセス・ダイアナが亡くなった後、幾度となく、彼女の声がわたしの心に語りかけてきました。彼女は、「私は誰も責めない」とくり返し言っていました。そこで、ようやく私は祈る時間を取り、プリンセス・ダイアナは天国にいるのか、もしそうならもっと何か言いたいことがあるのかどうか、主に尋ねました。すると主は私に、彼女からのメッセージを受け取らせて下さったのです。その時、私の右側に、プリンセス・ダイアナの肩から上の姿が見えたような気がしました。彼女はあの大きな目でじっと見つめながら、ゆっくりと心を込めて語り始めたのです。

 

  そう、確かにもっと言いたいことがあります。マスコミが幾度となく報じた事故の写真を、私も見ました。それから、事故の直前ホテルにいた私と、ドディ(アルファイド氏)と、アンリ・ポール(運転手)と、トレバー(ボディーガード)の写真もです。それが何度も報道されているのを見て、とても悲しい気分になりました。私は誰も責めてはいないのですから。私にとっては、事故の原因や、パパラッチか、アンリ・ポールか、誰の責任か、などというのは、重要ですらありません。マスコミの興味をそそるようなイメージを作り出したという事で、私自身のせいとする人もいるでしょう。ある意味では確かに私はマスコミのご機嫌も取ったし、彼らを喜ばせようともしました。マスコミを意識して服を選んだり、微笑んだりもしました。

  でも、それらは全て過ぎ去ったこと。私にはもう終わったことです。私は違う世界に来ました。ここでは価値観も違い、もっと奥深くて、今では物事がもっとはっきりとわかるようになりました。

  私はただこう言いたいです。いつまでも私のために泣かないで。そのエネルギーを外に向けてください。誰か他の人を助けるために。期待を込め、あなたを見上げている小さな女の子、その子をがっかりさせるのですか? それとも身をかがめてその子に話しかけ、励ましますか? 病身を押してでも働かなければならない人たち、1日でも仕事を休めば生活していけない人たち…彼らの仕事が少しでも楽になるように助けてあげますか? 腰が曲がり、痛む体にむち打って働かなければならないおばあさんもいます。あなたは、そんな人に、同情のこもった親切な言葉をかけてあげますか?

  そのような親切な行いが大きく広がって、世界を変えていくのです。他の人たちに助けの手を差しのべ始めるなら、自分が及ぼす影響力が分かるでしょう。あなたがた一人一人が持つ影響力です。そうすれば、自分のことばかり考えてはいられないでしょう。他の人たちに自らを注ぎだしたい、他の人たちを助けたいと思うようになり、自分の必要だけでなく他の人たちの必要にも常に気を配るようになります。そうすると、あまり自分本位にならなくなるのです。

  私も、自己中心的で利己的にならないよう努めましたが、そうなってしまうのは人間の悲しい性(さが)です。でも、私はこの世界から離れて初めて、人間の霊が自分中心的な考え方から解放された時にのみ達することのできる、限りなく広大な世界、まだ手のつけられていない空間を見たのです。そして、私が人生を捧げることができた大義がまだまだ沢山あったのに、それに気づかぬまま地上の人生を終えてしまったことを知りました。

  でも今は、くよくよしている時間はありません。むしろ私は、この霊の世界から地上の人々の心に働きかけて、周りの人に助けの手を差しのべ、励ましを与え、何か価値あるものに人生を捧げるように促しています。これが私が皆さんに遺(のこ)したいものです。私は若く、王室の一員になったばかりだったので、そこにもっと人間的な風を吹き込みました。でも、私が死んだ時に私の一番の想い出としてほしかったのは、私が他の人を助けようとしたこと、自分の地位を使って、より良い変化をもたらそうとしたことです。

  誰でも私と同じ事ができます。身分や地位は関係ありません。私には特権が与えられましたが、多くの問題や難題に囲まれていました。でも、人の役に立とうとすること、それが、マスコミその他からの厳しい非難や、私生活での問題で苦しむ私の、せめてもの救いでした。ですから、あなたも人の役に立とうとするなら、あなたを悩ます様々な問題から解放されることでしょう。人を愛し、人のために心と魂と力を注ぐなら、それに費やした時間を悔いることは絶対ありません。神は報いて下さいます。

  そして、あなたが天国に来る日には、イエス様は、私にして下さったように、あなたもその腕に抱いて、慰めて下さるでしょう。イエス様は、私に言われたのと同じ言葉を、あなたにも言って下さるでしょう。「わが子よ、わたしは満足だ。あなたはわたしの子供達を愛してくれたから」と。

 

イエスからの慰め

 

  (預言、イエスの言葉:)来なさい。あなたの涙をぬぐい、その心にわが愛の香油を注ぎ、悲しみと痛みを取り去ってあげよう。誰でも天の父なるわたしに頼るならば、今プリンセス・ダイアナが持つ喜びを得ることができる。悲嘆にくれる時、わたしのほうを見なさい。わたしに向かって手を伸ばしなさい。わたしはすぐそばにいるから。ただ、求めるだけでいい。そうすればわたしはそこに行って慰めてあげよう。するとあなたは、わが天の王国に永遠の場所が得られるのだ。

  あなたの痛みを和らげてあげよう。慰め、強めてあげよう。子供達よ、わたしのもとに来なさい。わたしはプリンセス・ダイアナと同じように、あなたのことも心から愛している。彼女は天の御国の真の王女である。そして、今わたしを受け入れるなら、あなたもわが王国の王子、王女となれるのだ。

  すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとにきなさい。あなたがたを休ませてあげよう。わたしの愛を受け取り、今日、わたしを受け入れなさい。