輝くひととき 32

 

力ある神の言葉 

  バウンティ号の反乱の実話は、今も語り継がれています。中でも驚きなのは、一冊の本によってもたらされた変化です。反乱を起こした乗組員9人とタヒチ島原住民の男性6人と女性12人は、1790年、ピトケルン島に上陸しました。乗組員の一人が酒を造り始め、すぐにその小さな集落は酒飲みどもの乱痴気騒ぎと暴力の場と化したのでした。

  十年後、生き残った白人は一人だけで、タヒチの原住民の女性たちと混血の子供達に囲まれて暮らしていました。そしてある日、バウンティ号の古い箱の中から、一冊の聖書を見つけたのです。彼はその聖書を読み、教え始めました。その結果、人生が変わり、ついには集落に住む人全員の人生が変わったのです。1808年、米艦トパーズに発見された時、ピトケルン島は飲酒も犯罪も刑務所もない豊かな新社会となっていました。

 

     ◇ ◇ ◇

 

  友人が何人か集まって、自己紹介をしていた。一人がこう言った。「私は以前、ちょっと変わった職業をしていました。スリだったんです。ある日、腰のポケットを大きくふくらませて歩いている人がいました。『札束だ』と思った私は、くすねて自分のポケットに入れました。ところが家に帰って見てみると、ただの本でした。後で好奇心からその本を読み始めました。それは聖書でした。すぐに私はそこに書かれた神の愛を知り、イエス・キリストを救い主として受け入れました。この本は私の人生を変えたのです。」

 

聖書から…

  神はご自分の言葉についてこう語られました。「天から雨が降り、雪が落ちてまた帰らず、地をうるおして物を生えさせ、芽を出させて、種まく者に種を与え、食べる者にかてを与える。このようにわが口から出る言葉も、むなしくわたしに帰らない。わたしの喜ぶところのことをなし、わたしが命じ送ったことを果たす。」(イザヤ書 55章10、11節)

 

神の約束

澄み切った夜空が

星で輝くように

神の大きな愛も

その約束の中に輝く

わが囚われの人生に

約束は優しくさしこみ

柔らかな光に目はくらまず

その祝福された約束の光で

天まで届くはしごを神はかける

その黄金に輝く横木に

われらは一歩一歩足をかける

 

−作者不明

 

     ◇ ◇ ◇

 

  「それらのものによって、尊く大いなる約束が、わたしたちに与えられている。それはあなたがたが、神の性質にあずかる者となるためである。」(聖書、第2ペテロ1章4節)

 

     ◇ ◇ ◇

 

  神の言葉は人の心と思いを変えることができる。それは核爆弾にも火炎瓶にも銃弾にもできないことである!

 

  神の言葉には人生で直面するあらゆる質問、あらゆる問題への解決策がある。

 

  人生において不必要な葛藤をしている人が少なくない。ただ少しの時間でも神の言葉を読むだけで、心の安らぎや信仰、幸せを見いだせるというのに。

 

デービッド・ブラント・バーグ