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第五号 DFO 1998年6月

 

希望はある

ジョセフ・ファラー、ワールドネット・デイリー

  世界の様々な機構が崩壊しつつある。学校も、法執行機関も、政府もだ。

  これは偶然ではない。我々が社会秩序維持のために依存している政治機構にひびが入り始めるずっと前から、おもな文化的機関は精神的なよりどころを失っていた。娯楽産業も、報道機関も、学究機関も、教会さえも例外ではない。

  この世界がツルツルのすべり坂を下降中であることは、誰もが気づいている。西暦二千年に近づこうとしている今、人々が、「世界中、悪いニュースばかりで、希望などあるのだろうか?」と問うのも当然のことである。あえて言わせてもらうなら、我々は、沈みゆくタイタニック号に乗っているのだ。

  しかし、幸いなことに私は、頼れるのは人間だけなどと思ってはいない。この宇宙には秩序があり、人間よりも偉大な方がいて、その方は頼りにできる。常に我々を助けるためにいて下さるのだ。終わりなき世界の計画ばかりか、一人一人の救いの計画も立てておられる。

  このような厳しい時世には、聖パウロは、「義人は信仰によって生きる」と説明した。いつか正義が世界を征服するという絶対の信仰がないなら、私は一日だってやっていけないと思う。苦悩や苦難や罪や悪があまりにもはびこっているからだ。

  これは人間が、神のおきてに頼るよりも、自らの知恵に基づいて行動した結果である。聖書には、エデンの園に始まって、人間のぞっとするような愚劣な振る舞いが至る所に記録されている。

  6千年の人類の歴史において、シナリオはいつも変わることがない。誰かや、リーダーや組織や、都市や、国家や、全世界までもが、自分たちは神よりも物事をわきまえていると決め込むのだ。そして、その結果は常に惨たんたるものだ。神を締め出すと、必ず何かの悪がそのスペースを埋める。

  しかし、いつか、より良い日が訪れることを私は確信している。そして、その日は、ほとんどの人が考えるよりももっと近いと信じている。その日が近づいていると、どうやってわかるのだろうか? なぜなら、地上に来られ、苦難を受け、死なれ、復活された方、イエス・キリストがそう言われたからだ。イエス・キリストの再臨は間近だ。イエスは、様々なしるしに気をつけているようにと言われた。今、そのしるしは至る所にある。イエスの再臨はもうすぐで、実際、戸口に立っておられる。死んで三日後によみがえられたのを信じているのと同じくらい、主が三つ目の千年期に再臨されることを、私は信じている。

  友よ、あなたの心を開いて、喜んでほしい。主はよみがえられた。主は本当によみがえられ、この混乱を正すために、戻って来られようとしている。私達はただその真理を布告すればよいのだ。助けはもうそこに来ている。

 

  (ダッド:)ハレルヤ! 福音が宣べ伝えられている! 主をほめよ! このような良い強力な証しが語られているのを聞くと、うれしくてじっとしておれなくなる! 強い信念を持ち、そのために立ち上がることもいとわないこの男性を主に感謝します。神が彼を祝福されるように!

  終わりは近い。だから、しっかりつかまっていなさい。何をするにせよ、じっと座っていてはいけなさい! 立ち上がり、外に出て、主がもうすぐ来られること、そして自分は勝ち取った魂の贈り物を捧げて主を歓迎することを人々に告げるのだ。

  がんばり続け、あきらめてはならない! 今の状態について、悪魔にだまされてはならない。あらゆる危機が頂点に達するようになり、終わりはまもなくやってくる。だから進み続け、愛し続け、天の王国に魂を獲得し続けなさい。そうすれば後悔したり、恥ずかしく思ったりすることはない!

  あなたが忠実なら、主は決してあなたのことを恥とはされない。主の「来なさい」という声が地球全体に鳴り響く時、主はあなたのことを誇りに思われるだろう。その日、あなたは胸を張って誇る。最後の最後までイエスを支持していたことを。それは最高で最大の報酬となる。主からの賞賛だ。「よくやった」という主の優しい声を聞く時、すべてが報われるだろう。

  だから、あきらめてはならない! 困難に屈服したり、悪魔にだまされたりしてはならない。やつと戦い、拒み、子羊の血と主のテスティモニーの言葉でやっつけるのだ! 死にいたるまで自分の命を愛してはならない! 忠実であれ。そうすれば、主は決してあなたの期待を裏切らないだろう! ハレルヤ!

 

結果は出た…だが、我々は幸せではない

バルティック・タイムズ

  オランダのエラスムス大学のルイト・ヴェーンホーヴェン教授は、幸せについての世界データベースをまとめた。48の産業諸国の平均寿命と人生をどれだけ楽しんでいるかを比較したのだ。

  悲しいかな、バルト海沿岸諸国の国民は最も暗いという結果が出た。そして、その原因は、長く暗い冬でもない。アイスランドの国民は最も幸せな国民という結果になっているからだ。

  あるラトビア人は言った。「我々は少なくともロシア人には勝っている。それが一番大事なことだ。」

  最も悲しい国のリストは以下の通りだ。

  1.ブルガリア

  2.ナイジェリア

  3.ベラルーシ

  4.ロシア

  5.ラトビア

  6.リトアニア

  7.インド

  8.エストニア

  9.ルーマニア

  10.南アフリカ

 

リトアニアの

バイロンとマーシーより

  この記事は、GN753の、ロシアやその他の旧ソ連諸国は陰うつだという、「霊の助け手達を解放する」を裏付けていると思います。「最も悲しい国」には、旧ソ連共和国が五つも入っていて、「最も悲しい国」の内、七つは共産国でした。彼らに幸せをもたらせる主の光を感謝します!

 

 

特集 帰ってきたアリエル・シャロン

ワシントン・タイムズと

ロサンゼルス・タイムズからの編集

  その好戦的な軍事・入植政策により、昔から大勢の批判を受けてきたアリエル・シャロンが、突然、イスラエル政界の長老政治家となった。

  シャロンは、当時、英国領だったパレスチナで開拓民の子として生まれ、14歳でユダヤ人の準軍事組織に入り、1948年にイスラエルの独立戦争で腹部を撃たれた。

  戦争終結後は、ダヤンによって、アラブ勢力と戦う新しい奇襲隊の指揮官に任命された。1953年、報復としてヨルダン川沿いのキビヤ村を急襲した際に、シャロン率いる部隊は、家々を爆破し、69人の民間人が死亡した。シャロンは、村は無人と思っていたと主張しているが、同事件によって、イスラエルは初めて国連安全保障理事会より非難を浴びた。シャロンが大量虐殺にかかわっていたのは、この一件だけではなかろう。

  1981年には国防相となり、翌年、イスラエル軍のレバノン侵攻を命じた。シャロンは、この作戦によってパレスチナ解放機構(PLO)をベイルートから追い出すのに成功したと主張するが、彼がイスラエルを泥沼状態に引きずり込んだと非難するイスラエル国民は多い。イスラエルは今なおその状態から抜け出せないでいる。

  それから、シャロンは国防相を解任された。これは、1982年にサブラとシャティラ難民キャンプで発生した、マロン派キリスト教徒による何百人ものパレスチナ人の虐殺を故意に事前に阻止しなかったことが、国家調査委員会によって判明したためである。しかし、今、シャロンは復帰した。しかも、強力な存在としてだ。イスラエルがパレスチナ人にどれだけの領土を返還するかについて、強大な発言力を有している。

  シャロンのように、深い尊敬と熱烈な忠誠心から、明らかな恐れや嫌悪に至るまで、多種多様な感情を人々にかきたてるイスラエル人はあまりいない。しかし、彼を好むと好まざるとに関係なく、大半のイスラエル人は、シャロンの押しの強さを認めて、「ブルドーザー」と呼ぶ。

  その経験と鋭敏さによって、シャロンはネタニヤフ政権から、重要な地位を勝ち取った。国家基盤相となったシャロンは、精油所や水道設備、鉄道、幹線道路など、近隣諸国とイスラエルの関係に大いに影響するものを牛耳っている。

  シャロンが、イスラエルが固守すべきだと主張する領土の構想と基本的信条とは、20年前にベギン政権時代に提案したものとさして変わりはない。シャロンは和平協定について討議していながら、自国が、将来、戦場になる可能性を念頭においている。

  パレスチニア交渉団のサエブ・エレカットの言葉は、パレスチニア人の心情を表している。「シャロンは、まさに災難そのものだ。入植と和平協定のどちらかを問われれば、入植をとるという生い立ちだ。彼は過去の人物なのに、残念なことに、我々の将来を倦作っている。」

  シャロンは、イスラエルの背骨を形成する戦略的に有利な場所に作られた入植地は、絶対にパレスチナ側に渡すべきではなく、ヨルダン川西岸地区の「安全保障地域」と東西を貫く主要道路も固守しなくてはならないと主張する。

  その提案に精通しているある米国の役人は、「パレスチナ人からすれば、そんな提案は話にならない」と言った。だがシャロンは、そんな言葉には動じない。パレスチナ人には、「現実はこうなのだ」と告げなければならないと言う。

  国会議員であり、左翼のメレツ党のヨシ・サリド党首は、シャロンはやはり「政治的には、あらゆる悪の根源」であり、パレスチナ人との最終和平交渉のための現実的な提案を行っていないと言う。

  しかしながら、最近になって、中心的仲介者であるアラブと米国の政策立案者たちがシャロンに敬意を表するようになった。幾人かのアラブとパレスチナの役人は、個人的には、ネタニヤフよりもシャロンと交渉するほうを好む。シャロンは強硬な提案をするものの、決めたことは必ず実行するとわかっているからだと言う。役人たちは、ネタニヤフの見解はつかみにくいと不満を述べる。

  「シャロンは非常に頑固で厄介だが、少なくとも自分の立場を明確にするし、いったん同意に至ったことは全部実行する。ネタニヤフと大違いで、そこは歓迎できる」と、あるアラブ外交官は名前を出さないことを条件に、こう語った。

  編集者:アリエル・シャロンについて、もう少し背景を説明するために、ダッドが過去に語った言葉を幾らかここで紹介します。

 

  (レターからの引用)「1982年に、イスラエルの国防大臣だったアリエル・シャロンが、ベイルートの『キリスト教派』の兵隊が二つの大きな難民キャンプ[チャティラとサブラ]に侵入して、何千人ものパレスチナ人を虐殺するのを許したんだ。ベギンもシャロンも、そこにいた将軍のエイタンも、多分そのすべてを計画し、その全容を知っていたのだろう! イスラエル軍や政府の許可や知識もなしにそんなことが起こったはずはない!

  イスラエル国家全体が、大勢のテロリストやゲリラや戦士や犯罪人や人々を殺した殺人者たちによって建設されたのだ! その同じテロリストたちが今日のイスラエルを牛耳っている! イスラエルはちょうどアメリカと同じように、暴力を基盤に、暴力によって建国された!

  イスラエルを支配しているベギンやシャロンやその他のユダヤ人テロリストほどに無慈悲で反キリストの者たちはいないだろう! ベギンはテロ組織のイルグーン団の元リーダーだった。そして、エルサレムのキング・デービッド・ホテルの爆破で90人を越す無実の市民が死んだ事件の張本人は自分であったと語っている。1948年の4月に、パレスチナのデイール・ヤシンの名もないアラブの村に対するイルグーン団の襲撃を命じ、率いたのもベギンである。その結果、子供も含めた254人がどうすることもできずに殺された!

  この残虐行為によってショックを受け、恐れをなした周辺のアラブ人コミュニティーは、この知らせが広まると、すぐに自分達の家や農場や村を捨てて砂漠へと逃げた。イスラエルは、彼らも同じ運命にあうと警告したのだ。40年たった今日、まさに何百万というホームレスのクリスチャンやイスラム教徒のパレスチナ人が、イスラエルに隣接したアラブ諸国の『難民キャンプ』で、貧困と不潔さにあえいでいる。(ML #2570:17-18; 1284:21; 2247:108-109)

 

  編集者:最後に、15年前に書かれた、ダッドの言葉をもう一つ紹介します。まるで昨日のことのように聞こえます。預言的だったのでしょう。ダッドは、以下のように予測し、警告しています。

  (レターからの引用)「[シャロンが]次のイスラエル首相になると賭けるかね? だが…シャロンを選ぶなら、小難を逃れて、大難に陥ることになるだろう! シャロンは全中東と対決しようと待ち構えているような人物である。…アメリカの後ろ盾と兵器があれば、彼らにはその力がある。誰も彼らを止めることをせず、アメリカが援助し続けるなら(アメリカも中東をほしがっているから、アメリカはきっとそうする)、イスラエルの操り人形によって、彼らは構わず支配することになるだろう。」(ML #1277:62,66)

 

  (ダッド:)今はパレスチナ人が苦しんでいるが、彼らは主と地を治めるようになるだろう。彼らの多くが、主を愛する良いクリスチャンだからだ。ネタニヤフのような邪悪な悪人によって踏みにじられ、しいたげられている犠牲者を見るのは悲しいことだ。しかし、私たちは主がすべてを取りはからっておられるのを知っており、彼らは来るべき世界でより良い人生を過ごすことだろう。

  誤解しないでほしいが、パレスヱナ人全員が善良で「柔和」なわけではない。どの国でも同じだが、かなり正道を外れている者もいる。しかし、私はこの哀れなしいたげられた人々が主を知り、主が彼らの苦しみを軽くして下さるよう祈った。しかし、その時はまだ来ていない。主には完璧な計画があり、それは失敗することがない。主は十分承知でこれらのわざをしておられ、ご計画を見届けられるだろう。主をほめよ! このような状況においては、ただ主を信頼しなければならない。主が最善をご存じだからだ。

 

 

特集 TV暴力と価値観

子供が見てやること:TV暴力について(クリスチャン・サイエンス・モニター)

保育園での実験の単純さと、結果のあまりの明確さに、どぎもを抜かれた親たち

  2歳から5歳児のクラスが、テレビで、心の広い紫色の恐竜「バニー」を見ると、一緒に歌い、行進し、互いの手を握って、一緒に笑った。

  翌日、同じクラスが、好戦的なティーンエイジャーの報復者たち、「パワーレンジャー」を見始めると、数分の内に、空手チョップをし、ハイキックをし始めた。他の子供に対しても。

  「たとえ、番組が子供に教えることを目的としていなくとも、子供達は常に学んでいるので、そこから学んでしまう」と、実験を実施した国立メディア及び家庭研究所のデービッド・ウォルシュは言う。

  全米テレビ暴力調査によれば、放送局とケーブルTV局両方のゴールデンアワー(午後7時−11時)の暴力は、1994年以来、増加している。そして大半の場合、暴力が、何の悪い結果や罰もなく、魅力的なきれい事のように描写されていることが、子供達に深刻な危険を及ぼすという結論が出ている。

  「このようなパターンが子供達に、暴力は望ましいもので、必要で、無痛であると教えている」と、この調査を行ったカリフォルニア大学サンタバーバラ校のデール・カンケルは言う。

 

映像暴力が、道徳観をむしばむ(ザ・エイジ・メルボルン) 社会が物質主義と映像暴力に取りつかれているために、大勢の子供達が、道徳観や精神的価値観がゼロかほとんどないまま成長してきている。

  米国の教育心理学者のダイアン・ティルマンは、物質主義と映像暴力により、「時間や関心が、伝統的な娯楽や、文化及び精神的価値観の伝達に注がれておらず、我々は、若者への映像暴力の深い影響を十分認識していない。今こそ、自分たちが作りだしているものに目を向けるべきである」と語っている。

  メルボルンで開かれた教育に関する国連主催の会議で、ティルマンは、近年の米国でのテレビ視聴調査では、11歳の子供はテレビで殺人を平均1万回も見ていると語った。

  また別の調査でも、米国民の45%が、100万ドルあれば、テレビを放棄すると言い、25%は100万ドルでは足りないと回答している。

  「人はテレビの前に座って、ただ頭の中に取り入れることができる。その結果、大勢の子供は、心理的、認知的、情緒的、精神的、社会的成長に必要不可欠な、子供時代の最も重要な行動のための時間が制限されてしまう」とティルマンは語った。

 

  (ダッド:)このような研究成果が発表されると、人々は何か新しいことを発見したかのように感じるのはおかしなことだ! 子供たちの頭が暴力で詰め込まれれば、もちろん彼らはそのマネし、そのような者になるだろう! 「人はその心で考えるとおりの人間となる。」 いつも体制のゴミを心に取り入れ、そのことを考え、思い浮かべているなら、そのような者になるのは当然だ! この世は自分たちが蒔いたもの、つまりこのような暴力的なイメージから生じた実を刈り取っているのであり、これからもっと刈り取るだろう。

  悪魔はまさに望む通りの成果を得ている。子供たちの心と思いにこのような暴力やホラーを詰め込んでいるだけでなく、それに匹敵するもの、つまり主や主の愛、聖書や祈りからの良い影響を取り除くよう、人々をうまく欺いている。だから、子供たちの心にはテレビを使って獲得した悪魔の独占場以外、何も残っていない。そして、やつはそれを最大限に利用している。愛する代わりに人を傷つける、小さな暴力ロボットになるよう子供たちを洗脳しているのだ。

 

ちょっと一息

この話を聞いたことは…?

  (AP)ドイツの宗教改革者マルチン・ルターはこう言った。「天国で笑うことも許されないなら、天国には行きたくない。」

  クリスチャン・コメディアンのロウェル・D・ストレイカーも同感だ。ストレイカーは、2千以上のジョークを集めた新著、「ユーモア百科事典」を出版した。

  その中から幾つか紹介しよう。ラビと牧師と神父が魚釣りに行ったジョークを聞いたことがあるだろうか? 全然釣れないので、ラビと神父はボートから出て、川の上を歩いて、良いスポットを探しに行った。

  牧師もボートから出たものの、一歩踏み出す度に沈むので、ボートに戻らなくてはいけなかった。

  それを見て、ついに神父がラビに言った。「どこに岩があるか教えたほうがいいだろうか?」

  または、ある日曜にメソジスト教会に足を踏み入れたバプテスト教会の信者だった老婦人のことは? 牧師から、どうしてバプテストなのかと聞かれて、婦人は、両親も祖父母もバプテストだったからだと答えた。

  「それでは、バプテストの信者であるのに十分な理由ではありませんな。じゃあ、ご両親もご祖父母も、どうしようもないバカだったら、どうなさいますか?」と牧師は尋ねた。

  即座に婦人は答えた。「じゃあ、私はメソジストの信者になったでしょう。」

 

その他のニュース

◆アフリカ:

元兵士はただ消え去らない

ロサンゼルス・タイムズ

  アスマラ、エリトリア-クドゥサム・サイルが生まれて初めてAK-47対人殺傷用銃器を発射したのは、15歳の時だった。小柄でポニーテールをしたこのエリトリア人少女は、それから何年もしない内に10人以上のエチオピア兵を殺した。アフリカで最も長く続いた独立戦争中に、彼女は、背中と足と手に銃弾を受けた。

  「エリトリアの自由のためなら、殺すことも殺されることもいとわなかった」と、てらう風も、また気がとがめている様子もなく淡々と語る。

  しかし、1991年に、アフリカ最大の軍隊に対する30年に渡る紛争が終結し、サイルは、他の何千人ものゲリラ兵と共に、突然、自分の国を獲得したものの、将来が全く見えない状態になった。

  「祝っているべきだったのだろうけど、平和のほうが戦争よりもっと怖かったわ。私には戦闘のための技能しかなかったから」と彼女は言う。

  このアフリカで最も新しい国家の経済は戦争によって破壊され、国民一人あたりの年収が149ドルという状態では、就職先もあまりなかった。

  しかし、革新的な計画がサイルが生計を立てていくのを助けた。傷病兵や元兵士の女性やほとんど教育を受けていない不熟練者や若者のための政府のプロジェクトが、新国家の成長を促進したのだ。

  現在、31歳で二児の母であるサイルは、他の11人の元女性兵士と共に1994年に開いた店で、手作りの「アイ・ラブ・エリトリア」Tシャツと、動物の図柄の入ったカラフルなベビー服を販売している。各自が年に430ドルを自分の収入とし、残りは、事業に還元するのだ。

  このプログラムは、戦闘兵を働き手と変えたばかりか、1990年代の国際的大変化への取り組みともなっている。冷戦と幾つかの小さな紛争が終結し、大きすぎて高い予算を費やしてきた軍隊が、次々に縮小化あるいは解隊されている。そして、モザンビークからロシアに至るまで、どの政府も、兵士たちの身の振り方を必死に模索中だ。

  これは、世界的難題であり、この10年で、世界の軍事従事者数は25%削減された。冷戦時代の3千万人から2万2千人に減少したのだ。

  中国とイラクとロシアは揃って、兵士を約百万人減らしている。米国国防省は、69万4千人の職員の削減を行った。ブルガリア、キューバ、モザンビーク、ニカラグアとベトナムその他の15カ国が、軍隊を半分の規模に縮小している。

  しかし、1990年代に起こった40のおもな紛争の内、3分の2を占めているアフリカでは、問題はいっそう深刻だ。

  国連関係者によれば、エリトリアは、平和への努力を通して、世界で最も不安定な大陸で最も安定した国々の一つとなった。

  アスマラは現在、街頭もきれいにされ、新しい店やレストランが建ち始めている。犯罪はほとんどゼロだ。戦争で破壊し尽くされた他の国々では、兵士は武器を返却せず、隠したが、エリトリアでは、戦闘員の武装解除に成功し、すべての火器が非合法化され、警察官でさえ銃を携帯していない。

 

  (レターからの引用)  エリトリアのことを覚えているかい?(「エリトリア-死んだ馬?」ML #333B参照)どうして主がエリトリアのことを気づかっておられるのか、私には不思議だった。彼らがとうとう独立し、国の再建が始まっているのを知っていたかい?(マリヤ:本当に生き返った死んだ馬のようね。)そうだ。そこの国民のほとんどは何か知っているかい? コブト教会派のクリスチャン[エジプトのクリスチャン教会]だよ! すごいね? だから、どうして主が彼らに興味を持っておられたかがわかる。

  私は彼らは生き返るという啓示をもらった! エチオピア人が彼らをたたきのめし、息の根を止めたと思った時に、生き返るという啓示だったが、実現した! (マリヤ:まさに夢の成就ですね!)そうだ! 主に感謝しよう! 長年続いた内乱の末に、旧政府が倒され、独立を宣言して新しい国となった!(ML #2795:123-124, 2875:23.)

 

アジア

さらに悪化

  (ロイター:)金融市場がタイのバーツに最初の攻撃を仕掛けたのは、1年前だった。予測もしなかった事態がアジア全体に大々的な影響を及ぼした。

  経済悪化によって最も打撃を受けたインドネシアは国内情勢も悪化した。反政府デモの混乱の中で何百人も死亡し、現在は治安が回復しているものの、経済危機は続いている。

  死者の続発は、アジアを見舞うあらゆる悪いニュースの中で最新のニュースであり、アジアで起こっている事に対する見方は変わりつつある。つまり、さらに暗い見通しになっているのだ。

  「アジアが峠を越え、最悪の状態を脱したと人々が信じるのは、楽観的すぎる」と、シンガポールのナショナル・オーストラリア銀行の特許取引部門のジョン・ヌーナンは、ロイター・テレビで語っている。「アジアに再びひび割れが見えてきた。」

 

  約1800万のインドネシア人が、同国の破壊的な経済危機によって貧困生活を余儀なくされ、しかもこれから何年もその極貧状態が続くだろう、とエコノミストは言う。

  世界銀行総裁、ジェームズ・ウォルフェンソーンは、一日にたったの1USドルで暮らしていかなくてはいけないインドネシア人の数は、経済危機のゆえに、人口二億人の内11%から20%へと、ほぼ倍増するだろうと語っている。 この貧困者のほとんどが、都市部に集中している。都市部では、昨年、危機が始まって以来、失業率が倍増し、失業者は約870万人にのぼっているからだ。

  日本経済も大きな懸念を招いており、それはますますつのるばかりだ。巨大な日本経済も、アジア諸国の経済回復の先導役になれないのではないかという心配が大きくなっている。

 

カンボジア人が「失われた世代」を嘆く

  (ロイター)まだ幼さが残る顔立ちのカンボジア人のサイ・セイハは、自分は18歳だと言った。そして、権力を憎むので、両親に従うよりは、見知らぬ男たちに体を売るほうがいいと言う。

  「家で暮らしていた時には、両親に学校に行かされた。外に遊びにも行けなかった。そんなのはごめんだ。楽しいことをしなくてはいけないから、家を出たんだ」とセイハが言うと、友人たちも同感だとうなずいた。

  「ここにずっといるつもりで来た。ゲイたちとセックスすれば、1度に10ドルは稼げる。そうしたら、趣味のスヌーカー[玉突きの一種]もできるし」とセイハは言う。少年たちは、それを楽しい生活だと言う。だが、これを社会的メルトダウン(溶解)と呼ぶ人々もいる。

  「今の世代は失われた世代だ」と、カンボジア人社会学者のビット・シーングリムは言う。彼は、自国の悲惨な過去について書かれた「The Warrior Heritage(戦士の遺産という意)」の著者である。シーングリムは、このような状況によって、人口の50%を占める18歳以下の人々だけでなく、全カンボジア国民が苦難を被ることになると警告している。

  権力に対する嫌悪は、一般に、十代の若者たちにとってはニキビのようにありふれたことだが、カンボジアでは、その忌まわしい過去と急速な社会的変化によって、一般的な反抗心が敵意に変わってきている。

  「クメール・ルージュの時代に、家族は引き離された。もはや家族の一員ではなく、党や革命の一員だなどと言われた。だから、どうして母親や姉の言うことを聞かなくてはいけないんだ、と思うのだ」とシーングリムは言う。

 

◆ヨーロッパ:

法王が、「暗雲」がたちこめていると警告

ロンドン・タイムズ

  ローマ法王庁は、二千年を迎えようとしている今、ヨーロッパに「暗雲」がたちこめているのを懸念しており、ついに法王がヨーロッパ各地の司教をローマでの会議に召集した。前回のヨーロッパの司教会議が開かれたのは1991年のことで、10年以内に次の会議が開催されるのは異例のことである。これからも、法王の懸念の大きさがうかがえる。

  ある法王庁の文書には、ヨーロッパがそのキリスト教のルーツを再発見する必要性と、キリストの再臨を通しての大陸の救いの可能性について語られている。

  さらにその文書には、共産主義の崩壊によって個人の自由が回復したものの、それと同時に、「頻繁なる精神的価値の不在」が進行していると、記されている。

  この執筆者であるジャン・ショッテ枢機卿は、「寛容さが確実に欠如している」ヨーロッパの民主主義の「時代遅れ体制」を批判している。そして、ヨーロッパ人は、選択の自由の権利を奨励することで、キリスト教徒の信仰にかかわるものを一切「排除」しようとしていると非難している。

 

  (ダッド:)少なくとも、ついに事態の深刻さに目が覚めた人もいるようだ! 少しずつでも助けにはなるが、この世を飲み込んでいる邪悪な洪水に関しては、その影響力はあまりにも小さく、遅すぎる。主だけが、再臨の時に打ち負かすことができるだろう!

  終わりの時のメッセージと、時は短いというビジョンによって、できるだけ人々の目を覚まし、起こし続けよう。そして、同じことをするように人々を励ますのだ。この天からのビジョンを保ち、悪魔の無気力さを人生に入り込ませてはならない。この世の一部の人達が目覚め始め、時のしるしに目を向け始めているのだから、長い間とても多くの真理を与え続けられてきたあなた達は、なおさらそうしているべきではないか! 「だから、あなたがたも用意をしていなさい。思いがけない時に人の子が来るからである。」(マタイ24:44)

 

新生ヨーロッパに期待するオランダ

ウォール・ストリート・ジャーナル

  オランダ人は、愛国心も一切見せず、「欧州連合」実現への努力をもろ手をあげて歓迎している。その時には、国境はなくなり、各国政府はより巨大な政府に従い、その首都となるブリュッセルがヨーロッパ全体を良心的に統治するようになる。

  大陸中のヨーロッパ人は、まもなく導入されるユーロのために、自国通貨を廃止することに不機嫌だが、オランダ人は一向に意に介さない。大勢のオランダ人が、自国のギルダーに別れを告げることを楽しみにしている。「これから旅行がずっと楽になる」と、最近、欧州経済・金融連合についての本、それも何とスリラーを書いたロエル・ヤンソンは言う。英国人は、ブリュッセルの謎めいた欧州連合の官僚たちが、バーミンガムのような英国の都市に対する権力を増していることに、心中穏やかではないが、オランダの役人たちは喜々としている。「ブリュッセルとの直接の接触が増えるのを期待している」と、マーストリヒト市の副市長セオ・ボーベンスは言う。

  第二次世界大戦以来、多数の政治家が目標としたように、ヨーロッパを真に融合させようとするなら、ドイツとフランスと英国が、オランダのように、全ヨーロッパ人が一体となることに快く応じなくてはならないだろう。「金融連合が実現するには、一つのヨーロッパとして、完全に統合しなくてはならない」と、若いオランダ外交官のためのハーグの養成アカデミー、クリンゲンダエル研究所の研究主任、ジャン・ルードは言う。

  オランダ人は、オランダ人であることよりも、ヨーロッパ人であることのほうが影響力があるのを知っている。「我々はまず何よりもヨーロッパ人なのだ」と、ヒルデ・ヤンセンは、ロンドンのオランダ大使館での、オランダ文化を伝える説明の中でこう言っている。しかし、これは真実だ。オランダ国境は出入りがほとんど自由なので、オランダへの旅行者は別の国に着いたことにあまり気づかないくらいだ。1994年に他の欧州6カ国と協定を結んで以来、誰でも、一般道路から自由にオランダに入国できるようになった。入国管理事務所の役人に手を振る必要さえない。

  オランダの標識は、オランダ語ばかりか、英語もフランス語もドイツ語もある。外国人がオランダ語を理解することなど期待していないからだ。また市場が立つ日は、露店でこの三ヶ国の通貨が自由にやり取りされている。ベルギーの消防士は、オランダ国内の火災に駆けつけるし、ドイツの警察官も犯罪者をオランダ国内で自由に追跡できる。

 

北アメリカ:

上がるものは、ひたすら上がり続けられるか?

ウイリアム・パーフ、ロサンゼルス・タイムズ・シンジケート

  先日、ある友人が、「暴落」という言葉は、もはや米国人の使用する言葉ではなくなったと言った。ただ株式市場の「反落」が起こるだけで、反落の時にはただじっと待っていればいいのだそうだ。

  彼は、現在、大企業はもとより、莫大な数の民間や政治的な実力者グループが、株式市場をひたすら上昇させることを堅く決意しているので、株価は上昇あるのみと、説明する。

  それを聞いて私は驚いた。それは「華麗なるギャツビー」のギャツビーが1929年のぜいたくな夏に友人に言った通りの事ではないかと思ったのだ。私は大恐慌時代の生まれだ。

  米国市場が上昇するしかないなど、信じられない。私は、昔からの米国人の心得に従う。つまり、話が眉つばものに聞こえるようなら、多分、実際に眉つばものなのだろう、ということだ。

 

祈りから子供達を守る

リンダ・バウエルズ

  私は、最近、下院議会で、民主党のトラフィカント議員(オハイオ州選出)が行なった、以下の「1分間」演説の突き刺すような真実と重要性が、頭から離れないでいる。

  「議長、アラバマ州の学童たちが、祈ることが許されないことに抗議して、学校を欠席しております。考えてもみて下さい。我が国は、学校に銃やレイプや麻薬、それにヘロインや殺人までありながら、生徒たちは祈ることを許されていない。これは、信じがたいことです! 祈りなき学校は神なき学校であります。そして祈りを拒否する国家は、神を拒否する国家であります。そして、神を拒否する国家は、悪魔を歓迎するかもしれません。」

  トラフィカント議員は、この演説を、同僚議員達への以下の痛烈な言葉をもって締めくくった。「議会の皆さん、憲法では政教分離になっていますが、建国者たちは神と米国民を分離することなど、全く考えていませんでした。我々には、いかなる常識や道理も残されていません。」

  建国者たちは、国民を国による宗教の押しつけから守ろうとしていたのであり、義務的な無宗教制度として、非宗教的な人間至上主義やニューエイジの偶像崇拝を押しつけようとしていたのではない。

  現在、神は、余計な事をせず、また、高慢で盛んに活動している異教徒たちや国家統制主義者[厳格に中央集権化された政府を奨励する人々]に面倒をかけていない限りは大目に見られている。そして、そのような者たちこそ、まっ先に国民からの忠誠を求める。

  そして子供達は、素早く要点をつかむ。学校は、何か「良い」ものや「助けになる」ものに子供達を触れさせないために、わざわざそんな手間はかけないから、きっと悪いものだと信じるのだ。

  ある授業では、子供達は、何らかの種類の爆発か「ビッグバン」で偶然に宇宙が始まったと教わる。生命は、何十億年も前に、偶然で全く意味のない化学反応によって発生したというのだ。

  そして次の授業では、宇宙に摂理など無く、人生には何の目的も意味もなく、人間の始まりとは、ただぬるぬるした原始的物体にすぎないと告げて土台づくりをした後で、子供達に、自分に自信を持つことと、生命を尊重することを教え始めるのだ。そして、うまくいかないので、どうしてかといぶかる。

  神から遠ざかることで、我々は神の敵どもを助長してしまった。我々の文化や本や映画や芸術や音楽は、どれもこれもいかがわしく、反社会的なメッセージを描写している。テレビは、犯罪者や姦通者や変質者をヒーローに仕立て上げ、有名人扱いする。

  学校が教えるごたまぜのメッセージ、文化が映し出す病的なイメージ、説教壇から語られる無気力な説教が、混乱のない意識が生み出す明確な思考と道徳的識別力によって造り出される常識ある社会の、わずかなおもかげさえも破壊している。

  宗教ぬきのために、人間の行動が、その善悪によってではなく、合法か違法かによって判断される状態にまで成り下がってしまった。法律を人間の意識に取って代わらせ、法律書を聖書に取って代わらせたのだ。神ではなく、人間が支配している。

  だから、最終的な責任意識はゼロで、悪に対する寛容性に重点をおきすぎていて、捕まらない限り犯罪とはみなさないと考える人間たちの国になるという危険が切迫している。

 

  (ダッド:)わあ、これは強烈だ! 実状をありのまま語っている! 神なしでは、善良になる理由も愛情深くなる理由もない。あらゆる善、あらゆる愛は神から下ってくるからだ。神を閉め出してしまうなら、自分のために生き自分勝手な願望と望みを満足させることしか残らなくなる。君たちも知っているように、人の心は欺まんと邪悪さでいっぱいだ。最後には、それ、悪しか残らなくなる! つまるところ、神がいなければ人の善悪に対する概念が向上することなどあろうか? 何をすべきで、何をすべきではないかと誰が告げてくれるというのか? 人々は思いのままに、望むままに行動するようになる。現代社会やその進んでいる方向を見てごらん。そのような考え方の行き着く先を想像すると、ゾッとしてくる!

 

ロシア:

何とかやっていく

エリック・マルゴリス

  ロシアは、半分の国だ。自由市場は半分だけ。共産主義も半分。近代化も半分。半分が旧式。半分ヨーロッパ人。半分アジア人。半分・民主主義。半分・独裁主義。国民の誰もが、これらの半分のどちらが最終的に勝利するかという質問に多大な関心を持っている。

  旧共産国ロシアは、過去に大きく逆戻りした。現在、この広大な国は、1900年のロシア帝国にも似ている。善意からだが、権力主義的な中央政府は、標準時間帯が12もある広い領土にその権力を押しつけようとする。金持ちの商人達はメディアを所有し、産業を独占し、政治家を株のように売買する。

  デューマ、つまり国会は、無力なおしゃべりの場でしかない。犯罪組織はミニ国家を運営している。軍隊はよろよろ状態で、官僚主義が産業を締め付ける。極左と極右の両方が、影に隠れてあらゆるところでクーデターや革命を画策している。この不幸の積み重なった山の下であえぐのは、長年の苦難に堪えるロシア人であり、その生活水準は落ちていくばかりだ。

  ロシアは、世界でも有数の天然資源の宝庫だ。石油に天然ガスに鉱物に材木、金、宝石類。ロシア人は、教養があり、愛国心が強く、驚くほど立ち直りが速い。それだのに、ロシアの揺れる経済は、インド経済よりちょっとマシという程度で、原始的なゴールドラッシュタイプの資本主義しかない。悪徳資本家やマフィアが国家の富をはぎ取り、少なくとも年に総額200億ドルはスイスやモナコにため込んでいる。

  政府の統計によれば、様々なギャングたちが全産業の60%を牛耳っている。ロシアで事業をする者は誰でも保護料を払うか、合わせると軍隊の人員と変わらぬ数の社員を有する言われている民間の数々の警備会社から、拳銃を携帯するたくましい用心棒を雇わねばならない。この上もなく野蛮な東洋にようこそ。

  手っ取り早く言えば、巨大な混乱である。しかし、ロシアはいつもめちゃくちゃな状態だった。それを何とかやっていくのが、国家的芸術形式である。現在の苦悩に加えて、ロシアは現在、ルーブルの大暴落の危機に直面し、不安定な銀行制度を崩壊させ、何とか今まで遂げてきたささやかな進歩も粉々にうち砕く可能性のある、不吉で残忍なインフレやアジア風の経済危機にも直面している。

  いつかロシアは、世界の超大国になることもできるだろう。同国を富ませ、強力にできるだけの人的資源も物的資源もある。しかし現在、組織化、政治的安定、資本金が欠けているのだ。

  ロシアの運命は、ボリス・ベレゾフスキーやレム・バクヒレフ、ウラジミール・ポターニンのような影の事業の大物たちの間の勢力争いにかかっているのかもしれない。彼らこそ、ロシア政府の背後の黒幕だ。この大物銀行家たちの多くがユダヤ人だという事実が、新たな反ユダヤ主義の高まりを生むかもしれない。いつかロシア版ピノチェトか、それよりも悪い人物が出現して、政権を握るかもしれない。

 

  (ダッド:)哀れなロシア人たち。彼らはいつまでもこのような状態を続けていくことはできない! 遅かれ早かれ、うんざりくるに違いない。それは無政府状態、完全な混沌状態へとつながる。または、秩序や国家の誇り、国民の生活水準の向上を約束するひどい独裁者が権力を握ることになるだろう。

  あのような暗い国に入り、人々に主の愛を与えるよう召された愛するファミリーに神の祝福があるように! その召しに応えてくれてありがとう。自分にできることをしてくれてありがとう。もうすぐだ! あのようなひどい状態でこれ以上やっていくことはできない。人々はもう我慢しないだろう。毎日の生活もままならないことから来るストレスやプレッシャーにより、やがて国民は「キレて」、事態は本当に変わるだろう!

  ロシア人は代価を払わずに、資本主義の益をこうむりたいと思っていた。古い共産主義の見方を保ちながら、資本主義のように暮らしたかったのだ。だが、そのようにはいかない。どちらか一つだ。資本主義と共産主義の両方に仕えることはできない。彼らは一夜にして変わることができると思ったが、そうできなかった。ロシア社会は共産主義の理想像にあまりにも定着してしまっている。それは、とても長い間、国民の頭の中にたたき込まれてきた。彼らはあまりにも短い期間内にとても多くのことをしようとした。そして、事態は良くなる代わりに悪くなってしまったのだった。

  一方、益となっているところもある。共産主拒が崩壊したせいで、私たちや大勢の他のクリスヱャングループが主の言葉を淘えるために自由にロシアで働くことができたからだ!

 

南アメリカ:

異常なまでに見かけを気にするチリの人々

マイアミ・ヘラルド

  サンティアゴ、チリ-今年初めに、このスモッグに包まれた首都の憲兵は、驚きの発見をした。運転中の携帯電話の使用を禁ずる新しい法律が施行され、ある日、裕福な地区で49人が逮捕されたが、そのほぼ3分の1の電話がプラスチックの偽物だったのだ。このおどおどした電話の持ち主たちは、見せびらかすためだったと無実を訴えている。

  このニュースは大いなる衝撃を与え、以来、ずっと以前から南アメリカのサクセス・ストーリーとして考えられていたこの国のモラルのあり方について、何ヶ月間も議論が続いた。

  何年にも渡る経済成長と、洪水のように押し寄せる輸入品が容易に手に入ることから、チリは、マクロ経済の神童となったが、大勢のチリ国民は、社会学者のトーマス・マウリアンが呼ぶところの「市民の泥沼、消費者の楽園」の中でさまよっている。

  マウリアンは、そのうなぎ昇りのベストセラーである「The Real Chile: Anatomy of a Myth(チリの実態:神話を解剖する)」で、その主張を展開している。社会学の教授で58歳のマウリアンは、どんな代価もいとわず「経済的成功に取りつかれている」自国に対する「怒りと憎悪」をもって、同書を執筆したと述べている。「チリは近代化されたかもしれないが、前より住み良くなってはいない」と。

  私がサンティアゴをあちこちまわってみると、矛盾は明らかのようだった。誰もがニセ物の携帯電話の話や、アルト・デ・ラス・コンデスの裕福な地区にある、ジャンボ・スーパーマーケットが、レジの近くに置きっ放しにされた沢山のショッピング・カートの処理専門の従業員を一人雇ったという話をしたがる。どうも、スーパーの中で、すれ違う知人たちに得意そうに手を振りながら、高級酒やレバーパテなどを選び、彼らが見えなくなったら、商品を全部、置き去りにするらしい。

  「チリは、イメージ作りの名人になった」と、フアン・パブロ・オレゴは言う。「だが、その一方で、サンティアゴの精神病患者数は世界記録に入り、悪質な運転や犯罪指数の増加も世界で指折りだ。」

  持つ者と持たざる者との格差がほとんど記録破りなのは言うまでもない。チリ国民のわずか10%が、国民の全収入の46%を握っており、拡大するばかりのヱリの貧富の格差は、南半球諸国でも最悪の部類に入る。

 

しるし、しるし、時のしるし

飢饉:貧しい者とどん欲な者

  (ロンドン・タイムズ)救援機関は、十何カ国もの国で、何十万もの人々が餓死寸前であると言う。

  アフリカは最も被害が大きく、南スーダンでは、35万人がその状態にある。東アフリカでは、洪水によって、さらに何万人もが貧窮にあえいでいる。ラテンアメリカの太平洋岸の国々でも、エルニーニョ現象によって引き起こされた暴風雨や洪水によって、何十万もの人が苦難にあっている。エルニーニョは、東南アジアの多くの地域で干ばつを引き起こし、インドネシアやパプアニューギニアやフィリピンで食糧難の地域が広がっている。

  救援機関が特に心配しているのは、南スーダンの飢餓状態の子供達だ。内乱で、何万人もの人が家を失ったからだ。また、折からの干ばつが拍車をかけ、大勢の人がちりの中から、草の種をかき集めるほどの窮状である。

  さらに南では、大量の雨によって飢饉が発生している。貧窮者の救済機関オックスファムによれば、ケニア北部では19万千人が食糧援助を必要としており、タンザニアでも、10万人がその瀬戸際にいる。ザンビアでは、2万5千人が緊急援助を必要としている。

  またオックスファムによれば、ペルーとエクアドルの沿岸の洪水によって、何万人もがホームレスになり、飢えているということだ。コロンビアでは、テロ行為と戦闘によって、百万人近くが家を負われ、その内の訳10%が緊急食料援助を必要としている。

  (ロイター) たっぷり食べ、裕福な国々が、世界の飢えた人々を養うことができるプロジェクトを援助するのを惜しんでいると、あるノーベル平和賞受賞者は語った。

  「我々の特権、我々のぜいたくは…ゆくゆくは、破滅をもたらす」と、ノーマン・ボーローグは言う。彼は、多収性穀物を育成する「緑の革命」の父として、1970年にノーベル平和賞を受けた。その「緑の革命」は、アジアで予測されていた飢饉を防いだ。

  世界中で、約8億人が飢えや栄養失調に苦しんでいる。しかし、裕福な国々では、食糧が豊富であるがゆえに、農業研究や世界各地での食糧不足に対する関心が鈍っていると、ボーローグは言っている。また、飢えが政治的不安定を生み出すこともあると警告している。家庭に十分な食べ物がなければ、何千万人もが、国境や砂漠や海を越えて移動することになると言う。

 

  (ダッド:)それは、人間の利己的さ以外の何ものでもない。人々は利己的になって、仲間を助けようとはしないのだ。神が人間を助けられんことを!

 

疫病

  編集者:最近、私達が受け取ってきた、「あちこちで疫病がはびこり」(ルカ21:11)という聖句に関するニュース記事を吟味(ぎんみ)していて、その量の多さと、いかに素早く成長しているかに驚かされました。以下に、地球をむしばむ病気の数々について簡単な記事を載せます。

  結核(ロイター)世界人口の三分の一が結核にかかり、毎年、3百万人近くが死亡している。結核は空気感染し、素早く止めどなくひろがる。感染者の半数が自分が感染していることに気づいておらず、専門家は、結核の抑制努力について語るのみだ。撲滅は遠い将来の話で、世界保健機関(WHO)は、今年、結核による死亡者は史上最高になるだろうと予測している。

  マラリア(BBC)概算では、25億人がいつでもマラリアにかかる危険がある。マラリアによる死亡者は、毎年3百万人で、重病者も5億人にのぼる。大半は、アフリカや南アジアの熱帯地域だ。最近の調査によれば、マラリアがこれほども流行しているのは、歴史上なかったという。90カ国以上で、1年中、あるいはその一部でマラリアが発生し、最高で3億人がいつでもマラリアに感染する。

  エイズ:(AP) 新しい国連の報告によれば、世界中の10歳から24歳の人は、毎分5人がHIVに感染している。国連エイズ合同計画(UNAIDS)の報告は、東ヨーロッパがエイズ危機の「次の中心地」になりつつあると警鐘を鳴らしている。東ヨーロッパでは、1994年以来、HIV感染者数が6倍に増えた。世界的に広まっているこのHIV感染はおもに若い世代をおそっている。3千万のHIV感染者の内、少なくとも3分の1が24歳以下である。毎日世界中で7千人の若者がHIVに感染し、合計すると毎年260万人が感染するのだ。

  眠り病:(CNN) アフリカ大陸の、赤道をはさんだ南北緯度15度内の狭い範囲に、5千5百万の命を脅かす小さなハエがいる。それが、今世紀最悪の流行病を引き起こす可能性があるツェツェバエである。ツェツェバエに刺されると、寄生虫が全身に入り込み、何の処置もせず放っておくと、ゆっくりと、だが確実に苦しみながら死を迎えることになる。これは眠り病と言われ、毎年、新たに2万5千人が感染している。国際医療団のミシェリーン・リッチャー博士はその病気にかかる割合は、15%以上も増えており、「この伝染病はかなり深刻な割合で広がっている」と言っている。

  デング熱:(ロイター) 地球温暖化現象は、洪水や異常気象にとどまらず、デング熱のような熱帯病の大流行を引き起こす可能性があると、科学者達は警告している。世界保健機関(WHO)の概算では、現在25億人がデング熱にかかる危険にさらされている。1997年、ブラジルでは患者数が24万人以上と報告され、同年、ベネズエラでは患者数が3万2千人で死者は40人だった。最近ではフィジーで発生し、患者数は6千5百人で死者は8人だった。

  肺炎:(MSNBC) 最近の研究から、レンサ球菌性肺炎の確認例の半数近くはペニシリンに耐性がある事が判明。数年前までは、肺炎を引き起こす細菌はペニシリンで退治できるものと考えられていた。しかし今は、ペニシリンが効かない可能性を考慮しなくてはならない。アトランタの米国疫病管理予防センター(CDC)のジェイ・カトラー博士は、「その細菌が65歳以上の人の血液中に入った場合、20%が死亡する可能性があり、80歳以上であれば死亡率は40%になる。」と言う。しかし、その連鎖球菌に感染するのは年輩者ばかりではない。子供の耳の感染症もほとんどが、その菌が原因であり、適切な処置を施さないなら、血液に入り脳に至る事もある。

  ペスト:(AP) 致死的な伝染病の予防や治療のために通常使用される、いかなる抗生物質も効力がないペスト菌が初めて発見された。1300年代ヨーロッパの人口の約4分の1が死亡したペスト(別名-黒死病)は、ペスト菌をもったネズミの血を吸ったノミ、または感染者のくしゃみや咳を媒介にして伝染する。世界保健機関(WHO)は、ペストを、新たに流行しつつある伝染病とみている。毎年、報告される患者数と発生地は増大し、1994年には、東アフリカ、マダガスカル、ペルー、インドで流行した。

  リフトバレー熱:(BBC) 出血性リフトバレー熱の感染者は現在8万9千人にのぼると見られる。そして、ケニアの北東部とソマリアで400人以上が死亡した。国連食糧農業機関(FAO)は、感染した蚊や動物を介して他の国に広がる恐れがあることから、これを国際伝染病に指定した。

 

 

戦争

 

バチカンが戦争カルチャーを批判

  (CWN)「21世紀に核兵器は平和と相容(い)れない」と、ローマ法王庁からの国連・常任オブザーバーであるレナト・マルチノ大司教は語った。同大司教は、国連加盟諸国に、核兵器並びに対人地雷の全廃を求めた。対人地雷は、概算で、世界各地に1億個も埋められ、「毎年、2万6千人もの何の罪もない人々」を殺し続けているという。

  マルチノ大司教は、「戦争カルチャー」の「支出の増加」について説明している。「冷戦終結以来、世界の諸政府の軍事費は毎年8千億ドルで、軍隊に2千7百万の兵士を維持している。」

  同大司教によれば、軍事費で特に目立った減少があるのは、旧ワルシャワ条約に署名していた国々だけで、北太平洋条約機構(NATO)加盟国は、1987年以来、わずか「10%」減少したにすぎない。さらに、「毎年の武器売買による利益、220億ドルの内の90%」が先進諸国のものであるという。また、「先進諸国が毎年、軍備に2210億ドルかけている一方で…人類の60%が一日に2ドル未満で暮らしていかなくてはならない…そして、現在、百カ国以上が、10年前よりも悪い状況にある。結局のところ、千二百から千八百万人が、飢えに苦しむか、栄養失調に陥っている。」

  「予算の優先順序を見直し、予算は、殺すためではなく、生命が維持されるよう使われるべきである」とマルチノ大司教は語っている。

 

  (イエス:)見よ、いかに人間は戦争を望み、破壊を求めるかを! 彼らには逃れる道はない。剣で生きる者は剣によって死ぬからである。これがわが法則だ。武器を取る者は、武器によって報いを受ける。しかし、平和と愛の内に生きる者はわたしによって守られる。わたしはわが子供たちが傷つけられるのを許さない。これからの暗い日々にあって、わたしはあなたがたを守り、保つ。たとえそれが、わたしのそばに引き寄せることであっても。わたしは細心の注意をこめてあなたを上に上げ、しっかりと抱き、この世界と悪から引き出そう。中には倒れたり、死ぬ者もいるだろうが、決して失われることはない。わたしは彼らをわが胸元に寄せ、彼らは永遠にわたしと共にいるようになるからである。

  まもなく台頭するアンチキリスト政府によって大勢が倒れ、その刃(やいば)にかかるだろう。しかし、たとえ斬りつけられてもあなたがたはよみがえるだけだ! あなたがたは宙に舞い上がり、霊の内でアンチキリストを征服する。やつらは決してあなたがたの人生を断つことはできないからだ。そして、あなたがたはわたしを通してかつてなかった以上に力強くなる。これらの言葉を聞いて、意気そそうしてはならない。そうではなく勇気を出し、わたしが自分の者を顧みることを知りなさい。

 

新たなる国々からの核の脅威

ロサンゼルス・タイムズ

  この20年間に一度だけ、世界は、核戦争の瀬戸際まで行ったことがある。1990年、インドとパキスタンが、カシミール地方をめぐっての紛争の際に、空軍爆撃機を滑走路に走らせたのだ。

  両国の軍事衝突の可能性は、多大である。この南アジアの二つの強国、つまり、イスラム教が主要宗教であるパキスタンと、ヒンズー教が主要宗教であるインドは、1947年に英国から独立して以来、三つの戦争をしている。

  インドとパキスタンの最近の核実験は、冷戦後の背筋の寒くなるような実態を明らかにした。今、核戦争を起こす最大の危機は、超大国間にあるのではなく、アジアと中東で新たに増加する一方の「新」核所有国にある。

  米ソは現在も、恐ろしく強力な核ミサイルを何万発も所有しており、中国とフランスと英国も何千発も所有する。

  しかし、時折、不安定になる核からの平和に対する最大の脅威は、もはや超大国の核兵器ではない。それらに関しては、1945年の最初の原爆以来、軍縮の焦点となっている。

  代わって、現在、最も深刻な脅威となっているのが、不安定な地域のより小さな国々である。パキスタンとインドは核兵器を増強しており、インドは中距離ミサイルの弾頭になるほど小さな、新型水素爆弾を開発した。北朝鮮も、核兵器を一つか二つ隠している可能性があるし、イスラエルは、百以上の核兵器を所有している。

  おまけに、反乱軍やテロリストやギャングの手に渡った「行く先不明の核」という危険も存在し、その規模は全く予測がつかない。旧ソ連は、核兵器や核分裂ミサイルの世界最大の保有国であるが、国内情勢は混とんとしている。

  10年近くも、米国は、旧ソ連の核兵器庫を厳重な管理下におくプログラムのために資金援助してきたが、その取り組みも微々たる効果しかあげていない。

  成功談を一つあげれば、米国政府は、旧ソ連のグルジア共和国から4.5キロの核物質を除去させた。4.5キロが除去されたのはグッドニュースだが、バッドニュースもある。まだ45万キロが残っているのだ。

 

 

新世界秩序の進歩

  (CBN) 貿易や金融市場を通して経済的に国々が結びついており、世界の一部では絶えず戦争まぎわの状態にあることから、世界政府が必要と信じている人々がいる。

  グローバル政府を支持する様々なグループを調査した作家のギャリー・カーは、こう語っている。「あと一つ大きな世界危機が訪れれば、世界政府が実現する見込みが十分あると、私は信じている。危機というのは、経済危機や軍事危機、あるいはその両方の組み合わせである。」

  カーは、戦争がしばしば、世界統一政体への動きにつながってきたと言う。第一次世界大戦によって国際連盟が設立され、第二次世界大戦によって、国際連合が設立された。また、1991年の湾岸戦争は、「新世界秩序」という言葉が大いにもてはやされた。当時、ブッシュ大統領が盛んに使ったキャッチフレーズである。

  識者たちは、世界政府を推進している幾つもの団体のことを指摘している。その中には、ゴルバチョフ元大統領によって創立されたゴルバチョフ財団もある。デービッド・アレン・ルイスはその著書、「Signs of His Coming」(「彼の到来のしるし」の意)で、同財団が主催した1995年のある会議について詳しく説明している。この「世界の情勢フォーラム:新しい文明」は、サンフランシスコのフェアモント・ホテルとフリーメーソン会館で開催された。ある会議録には、新しい世界文明のことが語られている。

  サンフランシスコ・ウイークリー誌で、ゴルバチョフ財団米国支部長、ジム・ギャリソン・ジュニアが、世界は、政治や科学や芸術や商業における最高権威者たちからなる「長老評議会」を必要としていると語っている。ギャリソンは、「今から20年から30年で、世界政府ができるのは確実」と予告する。

  政治経済分野で活動している団体もあれば、ニューエイジのように宗教的分野で活動している団体もある。しかし、近日出版予定の「The New World Religion」(「新世界宗教」の意)の著者、ギャリー・カーは、二つの分野が合わさった団体が多いと言う。

  ニューエイジの創設以来、「新しい」キリストが予告されてきた、とデービッド・アレン・ルイスは言う。

  「自分がイエス・キリストを信じていなかったとしても、たとえキリストの王国の到来を信じていなかったとしても、結局は、彼らと同じ考え方をするだろう」とルイスは言う。「なぜなら、何と言っても、誰でも、世界平和を実現させようとするなら、世界的支配がなくてはならないとわかっているからだ。何らかのグローバルな機能がなければ、世界平和も存在しないのだ。しかし、成功するグローバル機能とは、アンチキリストではなく、イエス・キリストの統治だけである。」

 

  (ダッド:)アァメン! 救い主なしに完全な平和など持つことはできない。悪魔の化身にすぎない偽りの救い主ではなくて、本物の救い主である。人の心が変わり、戦争を行う者の心が和らげられるまでは、完全なる平和は来ない。

  私たちは、至福千年の最初の頃にそれを多くすることになる。仲裁に入り、人々が協力して共に生きるようにし、反抗者を罰するのだ。しかし、彼らの心がいったん主によって征服されると、千年の間、平和が続く。イエスがすべてを支配し、私たちは主と共に正義の内に治めるようになる!

  人類に対する憐れみ、同情、愛のゆえに神をほめよ。本来ならとっくの昔に人類を片づけていてもよいはずなのに、主は忍耐強く、これらの年月の間、私たちに我慢してこられた。人間が主に反抗し、耳を傾けることを拒むまで、しばらくの間、今でも我慢しておられる。その時には、ついに当然の報いを受けるだろう。そしてその日、大いなる白い御座の裁きの日には正義が行われる。神の御心が地にも天にも行われますように。

 

 

空にしるしが…

  (サンデータイムズ)英国の大手保険会社、ロイド社は、西暦二千年に惑星が一列に並ぶ時に、莫大な額の保険金支払いを余儀なくされるのではという占星学上の恐れに直面している。その現象が、世界各地での多数の自然災害の引き金をひくのではと信じる保険業者たちもいる。

  水星と金星と火星と木星と土星が、月や太陽と一列に並ぶと、地球への引力が一挙に集中するので、地震や津波や火山の噴火を引き起こすと予測されている。西暦二千年の5月の初めに起こるこの惑星の整列は、昔から占星家たちによって盛んに予告されてきたが、今まで真剣に受けとめられてきたことはなかった。

  しかし、先週、ロイド社の最大の非マリン・シンジケートであるD.P.マンが、そのような脅威に関する研究グループを発足させた。

  二つか三つの惑星が整列することは、比較的よくあることだが、六つが一斉に並ぶというのは、実に6千年ぶりである。

  ジュリアン・ソルト博士は、前回の整列により、地震や火山の噴火や津波を多発したことを裏付ける化石類の証拠があると言う。「それらの惑星の引力に影響されて、地殻がずれる可能性が大いにある。そうなれば、世界中で1〜2キロもの高さの津波や、ハリケーンのような暴風や火山の噴火を引き起こすかもしれない。」

  そのような災害が、コンピューターの二千年問題が発生するのと同時期に訪れるかもしれない。二千年問題は、コンピューターの設計ミスにより、西暦二千年に世界中でコンピューターの故障が発生すると予測されていることから、保険会社は懸念している。

  遠い昔から、占星家たちは、惑星が並ぶことと、災害やその他の国際的に重要な出来事とを結びつけてきた。特に際立っていたのは、木星と土星と天王星と海王星が並んだ時で、それは、3千5百年間に7度しか起こっていない。

  前回は1812年で、その整列の後、「夏のない年」が訪れた。北半球は何ヶ月も凍るような寒さとなって、作物は壊滅的な被害を受けたために、各地が飢饉に見舞われた。1962年に、五つの惑星が並んだ時には、中東を大地震が襲い、イランで2万人が犠牲になった。ヨーロッパは洪水によって、6百人が犠牲となっている。

 

  (イエス:)わたしがあなたがたに語った言葉を覚えているか。太陽と月と星のしるしが起こることを? 来るべき終わりをさらに予告するために、これ以上わたしに何が言えようか? これは、科学者や天文学者でさえも説明できないことである。懐疑主義者でさえも、その存在を否定できない。それは、全員が見て驚く天界のショーとなるだろう。人々は、これらの神の言葉に反論することはできないだろう!

  これらの事が起こる時をしっかり覚えていなさい。これはさらに大きなこと、この世の終わり、そしてわが再臨を確かに定める事のしるしとなるからだ。だから気をつけて、できる間に神の言葉を伝えなさい。夜が迫っている。深い闇であり、その中では光は消され、わたしのために明るく輝くことはさらに大きな犠牲となる。やがて来るその日に直面する準備ができているように心を備え、言葉を出しなさい。気をつけていなさい。あなたの主が来るからである!

 

 

キリストをカレンダーから締め出す

ワールド・マガジン

  非宗教主義の人々が神を公立学校から締め出せるのなら、カレンダーからキリストを締め出すこともできるのでは? 「イヤー・ゼロ・キャンペーン」という記事で、サクラメント市の職員(二千年問題に取り組むことで生計を立てている)コンピューター・プログラマー、アラン・デチャートが、1999年の後は、0年にしようと求めていることをクリス・スタンパーが報じている。プロテスタントのユニテリアン派の普遍救済説論者であるデチャートは、今はニューエイジの時代なので、A.D.(西暦)ではなく、N.E.(新時代)にすべきだと主張している。「世界の大半の人々は、クリスチャンではない。いかなる宗教的出来事にも基づかない年号制度こそ、妥当であり、公平だと大勢の人が思っている」とデチャートは言う。ゼロ年にする理由について論争が少ないのは、ゼロ年から始めればちょうど区切りが良いし、世紀の初めと終わりについて混乱がないという点だ。

  今月、デチャートは、非宗教主義で人間至上主義者のポール・カーツが、自分の運動を支持したと公表した。カーツはほほえみながら言った。「人類は今、人類が世界共通意識を持っている。これを表現し、過去の狂信的愛国主義をしのぐような新しい世界倫理が必要とされている。」

  ゼロ年に向けての努力は、反主流運動に見えるかもしれないが、他のあらゆる政治的公正運動も同様だ。クリスマス休暇は、ただの冬休みとなった。昔からのカレンダーは、イエスを人間の歴史の中心点においているが、新しいカレンダーは、過去を消し去り、歴史をゼロから始めようとしている。人類の新しい始まりは、コンピューター時代の到来となる。

 

 

福音が宣べ伝えられる!

  聖書ブーム(レリジョン・トゥデー)世界中の聖書普及団体が、1997年に2千万冊以上の聖書を配布した。聖書は何百カ国語にも訳され、ほとんどすべての国で配布された。新約聖書や福音書の小冊子も含めると、世界合計で5億6千163万3千376冊になると、ニュージーランド聖書協会が発表している。1996年に比べると、5.8%増加している。モザンビークでは84%、リベリアでは27%の伸びである。南米諸国では、最大で125%も聖書の配布量が増加した聖書普及団体もある。「それは、真に価値のある聖句を読むことを通して、変わり、強められた人々の数だ。」と、ニュージーランド聖書協会のコリン・リードは言う。

  宣教プラン(レリジョン・トゥデー)ペンテコステ・ホーリネス教会は、西暦二千年までに世界人口の千分の一をクリスチャンにすることを誓約した。ターゲット2000と題されたプランによって、教会に新しい教会員が57万人増えることを願っていると、DAWNレポートは報じている。現在、同教会は、1490の教会に12万5千人の教会員がいる。このプランには、すべての会員が毎日20分間、宣教活動のために祈ることも含まれるほか、彼らが福音伝道をし、教会を設立することも奨励している。ある教会の声明文には、こうある。「我々は人々が自分たちの所に来るのを期待するのではなく、自ら彼らの所に出て行かねばならない。目標を定めておきながら、それに到達するための戦術を進めないなら、時間の無駄だ。」

 

  (ダッド:)アァメン! ファミリーよ、ゴールを定めなさい! 主の栄光のためにさらに何千もの魂を獲得するのだ! あなた達は現代社会における最高の魂獲得者だ! この教会の十分の一ほどの人数しかいないが、一年に百万人の魂を獲得している。彼らが計画している数の二倍だ! イエスのために世界を勝ち取り続けよう!

 

  インド(レリジョン・トゥデー) インドのニューデリーでは、先月の信仰復興運動期間に、3万人がクリスチャンになるために祈った。ヒンズー教徒からの抗議にもかかわらず、復興運動集会には大勢が参加し、クリスチャンになるために祈ったので、もっと詳しく教えてほしいというカードが3万枚も集まった。

 

  ネパール(レリジョン・トゥデー) クリスチャンは、2千年までに、ネパールの全家庭を訪問することを目指している。ネパールはヒンズー教国で改宗させるのは違法だが、「クリスチャンは政府の規則をほとんど無視している。」と、ユース・フォー・クライストのアート・デヨーはミッション・ネットワーク・ニュースに語った。政府の役人は、福音伝道を禁じる法律を徹底させることにはあまり関心がない。「今でも犯罪にあたる…しかし、実際には、ここ数年、それで投獄された人はいない。」とデヨーは言う。

 

  シリア(クリスチャン・デイリー・ニュース) 昔からイスラム教国であるシリアでも、キリスト教は広まり続けていると、グローバル・グリンプスは報告している。同国のクリスチャンの熱心な祈りと断食のおかげで、大勢のイスラム教徒がイエスに従うと決めていると言う。政府は今までキリスト教団体に対する規制を緩(かん)和しつつあり、ある団体は、何千冊もの新約聖書を印刷し、配布する許可を受け取っている。

 

  スーダン(レリジョン・トゥデー) 報告によれば、イスラム教徒が大半を占めるスーダン北部のハルトゥームのスラム街で、クリスチャンが増加している。土でできた小さな教会が多数設立され、イエスの映画が毎晩上映されていると、ジョエル・ニュース・サービスは伝えている。スーダンの全人口の20%を占めるクリスチャンたちの大半が、同国の南部に住んでいる。ハルトゥームの福音伝道者によれば、最近、憲法が改正されて、国民がその宗教を実践し、どこでも教会を設立する自由が保証されるようになった。この伝道者が、3月にハルトゥームの街頭で福音伝道キャンペーンを行ったところ、三千人以上が集まった。「集会を見ようと、屋根の上に立つ人達までいた。福音は全く妨害されていない。これは神の奇跡であり、私達のための皆さんの祈りの成果だ。」と彼は言った。

 

  壁から十字架を外す(レリジョン・トゥデー) アーサー・ブレシットは、世界のすべての国で十字架を負って歩くよう神から召されたと信じている。彼の目標達成も間近である。

  57歳のブレシットは言う。「自分を過激とは思っていない。ただイエスの召しに従い、その道すがらに人々に伝道をしているだけだ。それはごく普通の生き方だと思う。」

  1969年以来、ブレシットは、底に小さな車輪のついた12メートルもの十字架を背負って、全部の大陸のほとんどの国々を歩いてきた。残りはわずか三ヶ国で、ブレシットは二千年までにそこを訪問する予定だ。

  最近では、イランとシリア、スーダン、アフガニスタンへの旅を終えた。数時間しか滞在しなかったアフガニスタンを除き、どの国でも、人々は好奇心を持ち、温かく歓迎してくれたという。

  イスラム教のラマダーンの断食の月にイランを訪れた際に、ブレシットと、常に連れ添っている妻のダニースは、何の妨害にもあわなかった。「みんな気さくで、誰からも悪い言葉や態度を示されなかった。イスラム教の国々では、十字架はよく受け入れられている。」とブレシットは言う。「クリスチャン」という言葉は、大勢のイスラム教徒にとって悪いイメージがあるので、ブレシットは自分を「イエスに従う者」と呼ぶ。「その意味を問われたら、純粋な福音を相手に教えられるからね。すると、彼らはそれを尊敬し、もっと知りたいと思うんだ。」

  ブレシットは、ジーザス・ピープルで活動していた時代に、十字架を負うという召しを受け取った。南カリフォルニアの若者達の間で福音を説いている時に、ブレシットは、ハリウッドのサンセット通りでコーヒーショップを開いた。そして1969年の9月に、ブレシットは、十字架を壁から外してアメリカ全土で背負って歩くようにと、神から告げられたと言う。「それはまるで、『イエスは壁にはいない。人々と共にいたいのだ。私達の内に神にいてもらうことができる。』と言われたようなものだった」そうだ。

  28年間で、ブレシットは273カ国をまわり、5万1千キロを旅した。24回逮捕されたし、南アメリカでは射撃部隊に脅され、アフリカでは投石や殴(おう)打を何とか生き延びた。ロサンゼルスでは、警官から首をしめられたと言う。ケニアではヒヒたちに襲われ、タンザニアでは象に追いかけられ、ジンバブエではワニに脅され、ガーナでは大型の毒ヘビであるグリーンマンバにかまれる一歩手前だったという。

 

 

刻々と迫るキャッシュレス社会

将来のマネー

タイム

  現金は全く新しい次元を迎えようとしている。マスターカードは、モンデックスと呼ばれる電子マネーの開発のために、巨額な投資をした。スマート・モンデックス・カードには、小さなマイクロチップが埋め込まれていて、電子ドルだけでなく、他に5種類の海外通貨も扱えるほか、医療略歴や、アパートから自分の職場まで何でも開けられる個人の電子「キー」の機能さえあわせ持つ。マスターカードのヘンリー・ムント最高副社長は、世界統一アクセス化について、こう語る。「現在、そのカードに埋め込んでいるチップは、消費者がいつでもどこにいても、自分のマネーを動かせる究極の基盤を形成するだろう。将来、実際に起ころうとしているのは、消費者が各自の必要に応じて自分のカードをデザインできることだ。それは、ライフ・スタイル・カードへと、さらに一歩進むことになると考えている。」電子マネーはすでに、高速道路から地下鉄まで至る所に存在している。

  テクノロジーと金融が結合し、一つとなってきている。CATO研究所(本部ワシントン)のウイリアム・ニスカネン会長は、「ソフトウエアーとマネーの区別は消滅しつつある」と説明する。そして、現金の世界にこそ、それが最もあてはまっている。

  紙幣というのはそれ自体が驚きだ。楽に動かせ、広く普及している。商取引の基礎となる複雑な金融動学のことなどまるで考えることなく、ベビーシッターに金が払える。現金、特に米ドルは、携帯便利で、貯めたり、交換することもできる。(ほとんど何でも百ドル紙幣で払う何千人ものロシアのマフィアに聞いてみたらいい。) しかし、紙幣にはひどい欠点もある。無くしたらおしまいだ。せっかく手にしても、一夜にしてその価値を失うこともある。アジアや、その前は南アメリカで起こったことを考えてみるとわかる。

  電子マネーならどうだろう。デジタル・マネーの概念は非常に単純だ。紙に何らかの価値を持たせるわけではなく、紙幣よりももっと携帯便利で(何よりも大切なことに)賢い一連の数字に価値を持たせるのだ。スマート(賢い)マネーだって? そうだ。デジタルキャッシュは、無限に形を変えられるので、紙幣よりもはるかに正確に取り扱いできる。例えば、あなたに大学に行っている娘がいて、二千ドルの仕送りを小切手でする場合を考えてみよう。娘はその金を何に使うだろうか? 本代? それとも酒代? 電子キャッシュなら、比較的簡単にお金が送れる。小遣いを送ったら、その後ははるかに知的な過程にできるのだ。しかも、銀行のような時代遅れのものを要しない。

  まず、小切手を送らずとも、電子メールに暗号化してインターネットで送金できる。娘さんは好きな方法でそのお金を保管できる。ラップトップ・コンピューターでも、デビット・カードでも、さらには(余り遠くない将来には)皮膚の下に埋め込まれたチップにでもよい。そして、そのお金が特定された方法でだけ使われるようにプログラムすることも可能だ。幾らかが本代に、幾らかが食費、幾らかが映画に使われるようにすることもできる。少しでも地元のパブで現金として使えるように指定しておかない限り、娘さんは、酒をおごってくれる誰かを捜すしかない。

  電子マネーは、紙幣のその他の問題点の幾つかも解消できる。例えば、電子マネーをなくしても、直ちにコンピューターに、なくしたデジットを無効にし、全く新しいデジットと交換するよう命じることができる。そして、ATM(自動預入れ支払い機)から引き出した途端、利息がゼロになる紙幣と異なり、スマートマネーは使うその瞬間まで利息が増え続ける。

  この「キャッシュ利息現象」はささいな事と思えるかもしれないが、その他の金融革命全体、つまり、政府によるお金の独占の消滅につながっているのだ。結局のところ、ルクセンブルグかカリブ海沿いのベリーズ国の小さな銀行が、電子マネーにもっと利息を払おうと言うなら、人々はそれに反論するだろうか? 政府発行のお金も存在するかもしれないが、それは、特定の必要にあうようになっていて、無限に両替や交換ができる、その他の何十もの通貨の一つでしかなくなるだろう。マネージメント・コンサルタント会社、ヘラクレイトス社(本社トロント)のハワード・グリーンスパン社長は言う。「電子都市では、マネー革命の最後のステップが取られている。通貨が廃止され、消滅するのだ。」

  そうかもしれないが、電子マネーは数々の魅力を持ちながらも、受け入れられるために厳しい道のりを歩んでいる。「現代の商取引の40〜50%が、現金や小切手で行われている」と、フィデリティー・インベストメンツ社重役のスティーブ・コーンは言う。そして、未だに現金が気に入っている人々が沢山いる。エコノミストのブルース・スクールカは言う。「見なさい。コロンビアでは、毎日、現金がいっぱい詰まった大きな箱を抱えた人が銀行にやって来る。そんな人物が、追跡可能な電子マネーなど持って旅行したいと思うだろうか?」

  実際、電子マネーについてきわめて楽天的な人々から見れば、それが追跡可能だからこそ、現金を主体とした犯罪全体が消えてなくなるという大きな利点がある。「あまり言いたくはないが、紙幣こそ、すべての悪の根源だ。」と言うのは、デジキャッシュの創始者ショウムだ。彼は、追跡可能な電子マネーによって、一部の犯罪を根絶させられると主張する。「小切手で身代金を受け取る誘拐犯がいるだろうか? ひとたび電子マネーの基盤ができあがれば、紙幣からの移行にかかる余分のコストは小さい。そして、社会にもたらす益は驚くほどだろう。」

  しかし、最も心配されているのは、そのように金融が相互に連結することがチャイナシンドローム的な現象になりはしないかということだ。連結しているコンピューター・ネットワーク全体が故障したらどうなるだろう?(そこまでいかずとも、自分の関係するところで起こるなら?) まずい所にハッカーが侵入したら? この新しい電子世界は、我々が金融について知っていることすべてに挑戦を投げかけているが、経済についてはそうでないかもしれない。ハイスピードのグローバル経済が、景気循環の中のにわか景気と不景気の交替に終止符を打つのだろうか? それとも、国境を越えた危険な鎖交(さこう)を作りだし、例えば、ある年のメキシコ経済の悪化が世界的不況をたまたま引き起こすことになるのだろうか?

 

  (ダッド:)ほら、この世自身がこれを活字にしている! 彼らは人々の興味をこのようなキャッシュレスシステムの便利さと有用性にゆっくりと向けさせている。まもなくここに書かれている通りのコンピューターチップ、つまり極悪非道なサタンによって霊感された獣の刻印が登場するだろう!

  御言葉を今すぐ出さなければという緊迫感を感じている者をあざけり、傍観しながら非難している者たちは皆、しゃんとして気をつけた方がいいだろう。これは私たちが書いたものではない。この世自身の者たちからの言葉なのである。これは、御言葉が真実かどうか疑ってきた人達の目を覚ますものになるかもしれない。聖書は、このような事が起こるのを予言している。

  私はこの事態を当然あるべきほど真剣に受け止めていない一部の者たちに、少しがっかりしている。これは現実のことで、実現しようとしている。あなた達の目を覚まし、注意を引くために主は一体何をしなければならないのかね? 目が覚めた時には遅すぎ、ワナにかかり、だまされ、この世の事にあまりにも忙しすぎて何が起きているかわからない自分に気づくのだろうか? 寝過ごしてしまった愚かな乙女のようになるのだろうか? 彼女たちも王の到着についての警告をもらったと思うが、それを無視して、「ああ、このまま変わりない。いつもと一緒だ。また休みましょう」と言ったのである。そして、どうなったと思う? 王の到着を見逃したのである!

  救いを失うことはないが、怠惰でなまけていて、油断していることで報酬を失うことはある。ここそこで忙しくしていたため花婿がいなくなってしまい、塗油も霊感もなく、自分たちの神を知っている者が大いなることをするのを助ける力もないままで外に取り残されてしまうのだ。ああ、その時にはあなた達は目を覚まし、時のしるしがわかるだろう。しかし、それでは遅すぎる! あるいは、ほとんど遅すぎてしまう。ひざまずいて、主にゆるしを求めない限りは。

  そのことについて考えてごらん。これから先のことに目を向け、こう自問するのだ。「将来の準備となるようなことを今日、しただろうか?」 あなた達は賢く自分のランプを準備しているだろうか? 子供たちを強くするようなことを注ぎ込んでいるだろうか? 思いと心を良いもので満たしているだろうか? あるいは、道から外れて、心と思いを体制のつまらぬアイデアやメッセージで満たしているのだろうか?

  そのようなゴミを取り入れることは、ランプに水を注いでいるようなものだ! 確かに何か重いものが入っているように感じるし、中でチャボチャボいう音が聞こえるだろう。だが、芯に火をつけてごらん。きっとびっくりするぞ! シューと音を立てて、火は消えてしまうのだ。主の、良き純粋な油で準備し、備えなかったからである。主の油はガソリンのようなのもで、それによってランプは燃え、こうこうと輝くのであり、誰もあなたのことを間違うことはないだろう! 「あれは誰だ? 何と言ったのだろう?」と考える者は誰もいなくなる。そのテスティモニーから、あなた達が主と共にいたことを知るようになるのだ!

  あなたはそう言われるだろうか? あなたの献身度や主への奉仕についてそのように言われるだろうか? あなたは良き黄金色の穀物を蓄えているだろうか? あるいは悪魔の無価値な紙のわざを蓄えているのだろうか? その日が来た時には、あなたのランプの中には何が入っているのだろうか? 明るく燃えるのだろうか、それとも光は消えてしまうのだろうか? 選択はあなた次第だ! あなたは中に取り入れるものを取り出すようになる。準備している者だけが道をはっきりと見、他の者たちをまっすぐな道へと導くことができる。だから目を覚まして、ランプを満たしなさい。敵の水を出して、力でいっぱいの主の言葉で満たしなさい。そうすれば、あなた達は非常に明るく燃えるので、まわりにいる者全員がそれに気づくようになる! いつか主は、「よくやった、わがランプよ。よくわたしに仕えた。主の喜びに入りなさい!」と言って下さるのだ!

  あなたにもそのように言われるだろうか? 選択はあなた達次第だ! 今日、何をしているのかね? イエスのために生きているのか? 他の人々が主を知ることができるように犠牲を払っているだろうか? 最後には、それは大いに報われるものとなる。人々のためにしたことがである。だから今日から忙しくなりなさい。そうすれば、来るべき日々にあって明るく燃えるようになる! 愛している!

 

 

ビッグ・ブラザーが耳をそばだて、見張っている

バンキングと自由についてのインターナショナル・ニュースレター

パトリック・オコーナー

  二、三週間前、私は、自らを「電子オタク」と呼んでいる親友と話をした。彼は何気なく、最近、米国政府が新しい人工衛星を打ち上げたと言った。

  さして珍しいことでもない、とあなたは思うかもしれない。しかし、これは普通の人工衛星ではない。レーダーで地上を探知すると、手書きの書類さえ読みとれるのだ。車のナンバープレートしか読み取れない従来のスパイ衛星から、かなり進歩したものだと友人は言う!

  友人は、米国政府は壁を通り抜けて透視できる衛星を開発中だとも言った。そう聞くと、シャワーを浴びている時も、ふと考えてしまいそうだ!

  世の中がそれほど悪くなってきていることに懐疑的だった私は、ちょっと調べてみることにした。「スパイ家業」にかかわっている旧友たちに電話して、情報をくれるかどうか試してみた。以下は、それでわかったことの概略だ。

  電話。米国には、英国の姉妹機関の助けを借りて、全世界で盗み聞きできる機関がある。この機関は世界中のすべての会話を聞くわけではないが、何かのキーワードを含んだ会話を盗聴し、記録する。

  つまり、サリーに電話している時に、ラルフおじさんの息子が最近、麻薬を売って逮捕されたことについて自分が話したとする。あたり!…「麻薬を売って」という言葉で、「キーワード」コンピューター・プログラムが作動し、会話は自動的に録音されるのだ。

  英語だろうと、スペイン語だろうと、ヒンドゥスターニー語だろうと、120カ国語はキャッチできる。コンピューターは、その全言語を見事に操るようプログラムされているのだから。

  これは「ビッグ・イヤー(大きな耳)」というニックネームがつけられていて、その会話を記録して保管し、次に別のプログラムが会話内容を調べるのだ。このプログラムが、あなたの会話は「重大」と判断するなら、政府の専門担当官が耳を傾け、その内容に応じて、さらにあなたの電話盗聴をするか、あなたのかかわっている事について捜査を開始する。

  「ビッグ・イヤー」は、会話を文脈で捕らえるようにプログラムされていない。だから、「金」と「ロンダリング(資金洗浄)」を同じ文で使わないように注意しなくてはいけない。「洗濯物(英語で「ロンドリー」)のクリーニング代を払う金もなかったから、親父に金を送ってもらったんだ。」という具合に。電話での会話は細心の注意を払うのが賢明だ。たわいもない会話で、「キーワード」を使って、当局の注目を浴びることになるかもしれないから。

  あなたは友人から、私用の電話回線にかけると、いつも話し中だと言われたことがあるだろうか? それなら、セキュリティーの専門家を呼んで、電話機を調べてもらったほうがいい。「フック」の被害にあっているかもしれないから。

  「フック」というのは、電話機につけられる、とても小さく、ほとんど発見不可能なコンピューター・チップである。それを設置した人物は、あなたの電話回線に信号を送れる。その信号が電話を作動させて送信機代わりにし、電話のまわりでの会話をすべて盗聴者に送ってしまうのだ。するとあなたの私的な会話も、世界のどこからでも盗聴され、記録されるようになる。スパイが家庭や職場の私的な会話を盗聴する度に、電話が話し中になるなら、「フック」がつけられているとわかる。

 

  (ダッド:)諸君、電話での会話に気をつけた方がよい! 今は比較的平和でオープンな時かのように思われるが、敵はいつでも見ていて、聞いており、世界政府の職員の中にはあなたの電話を盗聴している者かいるかもしれない。あなたは悪を行っているわけではないが、あらゆる種類の悪から遠ざかり、あなたや電話で話している愛するファミリーメンバーに問題を起こすようなことは一切言わない方がいい。ヘビのように賢く、ハトのように柔和になりなさい。

 

ショート・ニュース

  第一人者が語る(UPI) テッド・ターナーが、ヴァージニア・コモンウェルス大学で卒業生たちに向けて、人生には、大儲(もう)けすることよりも大切なことがあると語った。メディア王であるターナーは、「大金持ちになった」と言われるだけの資格もあると語ったが、CNN、TBS、TNTの創立者であり、アトランタ・ブレーブスのオーナーでもある彼は、何よりも家族のことを誇りに思っていると聴衆に語った。卒業生たちに、家庭を優先させ、必ず自分が楽しめるような職業につくよう勧めた。また、「あまりテレビばかり」見ないようにとも助言した。

 

  韓国で、毎日25人が自殺(AP) 韓国では1日に平均25人が自殺しており、そのほとんどは、悪化した経済情勢に絶望したためと見られている。何千もの会社が倒産し、12月に、経済危機からの救済をIMFに求めて以来、失業者数も倍増し、150万人を越えた。高金利と貸し渋りのゆえに、多数の家庭が破産した。儒教社会の韓国では、男性は、事業の失敗や家族を養えないことを恥辱と考えることが多い。

 

  子供の予防接種が自閉症に関係か(BBC) ロイヤル・フリー病院の医師たちの研究結果によれば、一般の子供向け予防接種は自閉症に関係しており、腸の疾患を引き起こしている可能性がある。賛否両論が交わされている、はしかとおたふくかぜと風疹の三種混合・予防接種を一回受けた子供が、その直後にその振る舞いががらっと代わったことから、研究チームの責任者であるアンドリュー・ウエイクフィールド博士は、警告を発している。また同博士は、三種のワクチンの組み合わせは、体内の免疫機構に負担をかけすぎるので、腸の病気の原因となる可能性があると考えている。

 

  体についての動かぬ証拠 (ロンドン・タイムズ) 人間は一生の内で、3年半を食べることに費やし、しゃべることに12ヶ月、キスに2週間費やす。トイレで6ヶ月過ごし、死んだ皮膚を19キロ落とす。幼い子供を追いかけるのに疲れた親は、子供が2歳になる頃には、150キロもはいはいしていることを知るだろう。他にも様々な興味深い事実が、テレビシリーズ「人体」のBBCの調査チームによって明らかにされた。

 

  フランスで、外国からの最新の侵入者は、「脂肪」(ロイター) フランスでは、ハンバーガーやハリウッド映画に続いて、脂肪過多が最新の外国からの侵入者である。フランスの日刊紙ル・パリジャンは、「肥満こそ、大西洋の向こう側から来て、ヨーロッパをむしばんでいる疫病だ」と報じている。調査によれば、フランス人の37%にあたる1600万人が太りすぎである。そして8%以上が肥満である。つまり、健康にいちじるしい害を及ぼす原因となるほど太りすぎているということだ。そして、1%は極度の肥満である。栄養専門家たちは、何年も前から、フランス人が高脂肪の物を食べる量が増え続け、運動量はますます減っていることから、米国人の道をたどろうとしていると警告している。

 

  殉教者(クリスチャン・デイリー・ニュース) インターナショナル・ブリティン・オブ・ミッショナリー・リサーチ1月号に掲載された概算では、世界中での毎年のクリスチャン殉教者数の平均は、16万3千人である。

 

  妊娠の「ふしぎ」(ワシントン・ポスト) 統計によれば、1年以上、避妊なしのセックスをだいたい毎週1回行ってきた女性のほぼ10人に9人が妊娠している。しかし、大半の人はそう考えていない。ヘンリー・J・カイザー・ファミリー財団による全国区調査では、定期的にセックスしていながら妊娠すると考える人は、女性のわずか58%、そして、男性の55%にすぎない。

 

  子供とイボ(AP) 米国では、約4千万人が、良性ながら、手や顔や足に広がる伝染性のイボができており、その大半は子供や若者である。イボが、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスによる感染で生じることに気づいている人は少ない。イボのウイルスは、皮膚が直接触れることで広がり、小さな切り傷やすり傷によって皮膚に侵入することがよくある。その予防法を幾つか紹介すると…。爪をかまない。皮膚がかさかさに渇ききっている時にはうるおいを与える、シャワーの後で更衣室やプールサイドを裸足で歩かない、頻繁に手を洗い、タオルや浴用タオルを共有しない。

 

  浪費する米国人(フォーチュン) ジュリエット・ショーアはその新著「The Overspent American」(「浪費する米国人」の意)で、米国人は、一生を近所の人に遅れまいと見栄を張ることに費やし、近所の人も同じことをしている、と述べている。ショーアは、「わずかばかりの貯蓄、あわただしい生活ペース、環境悪化、見栄を張っての出費、消費者の自制の欠如」を指摘する。誰のせいだろうか? テレビだ。実際にそれが映し出す生活様式を実行出来る人などほとんどいないのに、何かそうなろうと努力するのだ。ショーアの調査結果でさらに興味深いのは、テレビの視聴時間が長い人ほど、貯蓄が少ないという点だ。ショーアの概算では、テレビの1週間の平均視聴時間の1時間毎に、年間貯蓄が208ドルずつ減っている。これを額面通りに受け取るなら、米国のすべてのテレビを放り出せば、米国の個人貯蓄は倍増するということだ。

 

  中東と世界の水不足(ヴェルト) 世界中で20億以上の人は、きれいな飲料水がない。そして、水不足に悩む国々は世界中で80カ国以上もある。世界の飲料水の70%が農業に使用されている。海水は、地球の水資源の97%を占めており、残りの新鮮な3%の水の内、3分の2が北極と南極にある。というわけで、人類が使用するのはわずか1%にすぎず、それさえも汚染と浪費にさらされている。

 

  映画が現実に?(JVIM)「ガタカ」の映画は、科学者たちが遺伝的に優勢な階級の人間たちを作り出せる時代を描いていた。そこでは、自然な方法で妊娠した人間たちは、社会の底辺に追いやられていた。現代の研究者たちは、そのような世界は不可能だとしながらも、一部の人が考えるよりも、それに近づいていると言う。遺伝子両方の先駆者であるW・フレンチ・アンダーソンは言う。「遺伝子改良は実現する。その基礎科学はすでに存在しているが、あと10年か15年たたないと、遺伝子転送を倫理的に行えるほどの能力と安全性が保証されないだろう。」

 

  シンプル・チェックが、ヨーロッパの道路で9千人の命を救える(ロイター)運転者と同乗者が簡単な10秒の安全チェックをするだけで、ヨーロッパの道路で9千人以上が死なずにすむだろう。道路安全キャンペーンは、四つのおもな安全ポイントを強調している。そのキャンペーンは、子供をしっかり固定されたチャイルドシートに座らせてシートベルトをすること、車の前後両方の座席でシートベルトを常に着用すること、車内の後部の棚に荷物を乗せるのではなく、トランクに入れること、むち打ち事故で首をケガしないために、頭支えは十分高くすることを奨励している。「衝突テストのビデオで、固定されていない子供がどうなるかを見せること…は、すべての運転者や同乗者に、シートベルトを着用しなくてはいけないと確信させるのに最も効果がある。」と、欧州運輸長官のニール・キノックがある声明で述べている。キノックは、20年近く前に事故にあった時にシートベルトで命拾いして以来、熱心な道路安全提唱者となっている。

 

  暴力が米国の公立学校の10%に達する(AP) ホワイトハウスが発表した、同種の調査として初めて実施された調査によれば、米国の公立学校の10校に1校で、昨年、レイプや強盗などの重犯罪が発生している。全米の全公立学校では、概算で1万1千件の身体攻撃や武器を使っての喧嘩が起こっている。その内訳は、強盗が7千件、レイプやその他の性的暴力が4千件である。

 

  厚生省研究班が、光の点滅が発作の原因と発表(共同)(日本の)厚生省研究班は、人気アニメ番組のカラーの強い光刺激が何百人もの子供に害を及ぼしたことから、そのような光の危険性について警告した。脳が正常に機能している人が、強力な閃光を見ると脳に異常をきたす可能性があると、研究班は報告している。そしてその報告書で、テレビを見る時には十分な明かりのある部屋で1メートル以上離れて見ること、また、コンピューター・ゲームなどは、強い視覚刺激を控えることを呼びかけている。

 

  愚かな科学(ワシントン・ポスト)マーク・アブラハムズは、最悪の科学研究を探し出して、やり玉にあげることに生涯を捧げている。この七年間に、アブラハムズは、「Ig」ノーベル賞(英語で「Ig-Novel」を「Ignoble(卑しい、下品な、の意味)にひっかけている」を主宰(さい)してきた。これらのブービー賞は、あまりにもぞっとするか、ばかばかしすぎて、でっちあげそうもない研究に与えられる。アブラハムズは、「そういうのをわざわざでっちあげたいと思うだろうか」と言う。今までにその「Ig」ノーベル賞が授与されたのは、ハトにピカソとモネの絵画を区別できるように教えた心理学者チームや、朝食のシリアルはどうしてべちょべちょになるのかを調べた研究者たち、それに車のフロントガラスに当たってつぶれた虫をどう見分けるかについて本を書いた動物学者などである。また、バターを塗ったトーストが落ちると、普通、バターの塗られた側が床につくことを証明した英国の物理学者や、「ラリったブタのサルモネラ菌排出」論文の著者にも授与された。