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第11号 DFO 1998年11月

 

あなたは愉快なパパ?

グレース・ケターマン医師著

父親業:父親のための実用的なアイデア(仮題)より

  父親を務めることほど重要な役目は、人生にまれだ。それほど難しいものは他にないくらいだ。

  父親は、家族内での自分の立場を悟り、しかも、それを偉大さをもって務めねばならない。子供は、親からの無条件な愛と承認という土壌で大いに育つものだ。親であるのは楽でも便利でもないと理解しなくてはならない。自分の興味や休みに費やす時間も奪われるが、喜んで父親業に時間を費やすなら、必ず報われる。

  一日中、猛烈に働いたのだから、夜は自分の時間だなどと、一般に信じられていることをうのみにしてはいけない。あなたの子供は一日中あなたに会っていないし、あなたのことを知り、あなたと過ごす時間が必要なのだ。

  どうやって愉快なパパになるか? 自分の内に、遊びごころを発見しなさい。(あるいは造り出しなさい。) 家族と楽しくやるにはそれがなくてはならないからだ。「心の楽しみは良い薬である」(箴言17:22)という聖書の言葉を思い出しなさい。

  自分の子供やパートナーと一緒に遊ぶ方法を探すとよい。遊びを仕事と溶け合わせるのだ。家族として一つのプロジェクトに取り組んではどうだろう。一緒に働く時に、会話に織り交ぜるジョークも知っておくとよい。長い仕事の合間には、ちょっと休んで、それまでに達成したことを振り返る時間も取るとよい。

  子供が大好きなゲームを自分もしよう。そんなことは堪えられないと思うかもしれないが、正しい心でやれば、それに我慢できるどころか、自分も大好きになるだろう。さらには、子供から敬愛されるようになる。

  おそらくイエスも、漁をしたり、水の上を歩いたりして、楽しんだことだろう。イエスが自分と住んでいるなら、家族とどんなことをして楽しく遊ぶか考えてみるとよい。イエスはそうされる、そうじゃないか?

  (レターからの引用)「真の愛とは、自分を犠牲にするのもいとわないで誰かを幸せにしようとすることだ。神が造られた愛の中でも、世界中が賞賛し、最も大いなる愛だと知っている愛とは、どんな種類の愛か知っているかね? (ファミリー:母の愛)その通り! それは…親の愛と呼ばれるべきだ。父親も同じように愛情深くあるべきで、良い父親というのは愛情深い。彼らは母親と同じぐらい愛情深く犠牲的で思いやりがある。」(ML#1945:98-100)

 

 

特集 戦争するのはアメリカ流

 

  編集者:建国以来、222年で、米国は2百回以上も武装部隊を活動させました。その内の10回は本格的な戦争でした。以下は、その内の二つの戦争と、それらの戦争が現在の米国形成に果たした役割を探っているニュース記事です。

 

「華麗な小さな戦争」が米帝国を築いた

ワシントン・ポスト

  華麗な戦争など想像するのは難しい。しかし、駐英米国大使でセオドア・ルーズベルト大統領の良き友人であったジョン・ヘイは、百年前のスペインとの衝突をそう表現した。米国軍は、比較的少数の死者が出ただけで、迅速かつ決定的な勝利を収め、国外に新しい領土を次々に広げて、列強入りを果たした。

  戦争が終結すると、その戦争で「荒馬騎兵隊」と称する義勇隊をひきいて参戦したルーズベルトに、ヘイは熱意をこめてこう言った。「あの戦争は、華麗な小さな戦争で、最も高尚なる動機によって開始され、見事な知性と精神によって戦われ、勇気を愛する運命の女神も味方した。」

  その衝突とは、1898年の4月から8月まで戦われたスペイン・アメリカ戦争のことである。その戦争で、米国はスペイン軍を破り、プエルトリコやフィリピンやグアムも含めて、4百年続いたスペイン帝国の半分以上を奪った。領土拡大気運に乗った米国は、スペイン・アメリカ戦争の終結直後に、独立国だったハワイも併合した。

  さて、同戦争の大部分は、米国の新聞のでっちあげだった。報道競争が激化していた19世紀後半の米国では、大手の新聞社がしばしば事実をセンセーショナルに報道し、故意に、スペインに対する国民の反感をあおろうとした。「ワールド」社の経営者ジョセフ・ピュリッツァーと、「ジャーナル」の経営者ウイリアム・ハーストは、戦争報道ほど販売部数を激増させるものはないと知っていたので、過激な報道合戦をした。故意にわい曲された報道により、もはや米国とスペインが平和的解決のための交渉をすることは、ほとんど不可能になった。

  ハバナ港で、戦艦メーン号が爆発。魚雷攻撃か事故か、原因不明のまま、各社とも一斉に誇張報道をした。「ジャーナル」紙は、「メーン号の爆発は、敵国のしわざ」という大見出しを掲載。「ワールド」紙は、「メーン号爆破は、爆弾か、魚雷か?」という見出しで、メーン号を攻撃したとする、魚雷めいた秘密の「仕掛け爆破装置」の図を掲載した。

  同戦争の前年、キューバの農民がスペインからの独立を熱心に求めており、新聞社が記者たちを取材に送った。「ジャーナル」紙の漫画家フレデリック・レミントンが、平和そうなキューバから、「戦争はもうないだろう。早く戻りたい」という電報をハーストに送ると、「ただ君が絵を準備するなら、私が戦争を準備する。」という返事を受け取ったのだった。

  (イエスが語っている:) 命よりも死を愛する者達。彼らは心と魂を悪魔に売ったため、見返りとして悪魔は彼らの心の願いを与えた。見よ、彼らはいかに他の者達が苦しむのを喜び、わたしの愛に欠けていることか! 見よ、彼らはいかに自分達の戦争を使って何百万人もの人々を殺害することか! 奴等は悪の手先であり、自分の利益のために破壊し殺す悪魔の兵士達だ。

  彼らのうちには真理の光がない。これらの者達は、罪無き者達を苦しめた苦しみをもって苦しめられ焼かれる。彼らは愛の欠乏と私の創造物に対するあからさまな憎しみのゆえに罰せられる。これらは地上を治め、この世の政府を操っている邪悪な者達だ。

  「人の命が何だ? 大勢の中の一人が何だと言うのか?」と彼らは言う。彼らにとっては、人間は動物のようにみんな同じなのだ。だが、わたしにとっては一人一人が特別だ。わたしは、一人一人を創造し、一人一人の名前も知っている。すべての者達をわたしの子供として定めたのだ。ある者達はわたしに背を向け、悪魔に従っていったが、それでもわたしはその者達を愛している。

  わたしの心はこれらの残酷な戦争によって殺された者達のために血を流す!傷つけられ、不具にされ、殺されたの者達を見て、わたしの心は痛む。それが理由で、わたしは来臨し、すべての戦争を終わらせるのだ。今わたしの貧しく柔和な者達を脅かしている者達を震え上がらせるために、天の軍勢を引き連れて来臨する。わたしは正義をもって邪悪な者達に報いる。その日にはわたしの手から逃れる者はいない。わたしは不正を正し、貧しく心の柔和な者達を救う。

  戦争は終わりを迎え、わたしは迅速にやって来て、邪悪な者達に踏みつけられ、苦しめられた者達を救い出す。わたしがすべてを正し、愛と平和の内に治める時がすぐにやって来る。

 

メキシコ戦争

AP通信

  それは、米国人の記憶からは薄れていても、メキシコ人は忘れることなどほとんど不可能な戦闘と言われている。たいていの米国の歴史書は、「メキシコ戦争」と呼んでいるが、メキシコ人は「米国侵略」と呼んでいる。今年はメキシコ戦争の終結から150周年を迎える。その戦争が、リオグランデ川をはさんで向かい合う二国の国境と関係を変えたのだった。

  テキサス大学のニール・フォーリー歴史学教授は、この戦争について、「強国が弱国に敵対して領土を奪ったのは明白」と言う。そして、そろそろ米国は実際に何が起こったかを明らかにすべきだと言う。

  「メキシコに勝ったのに、なぜそれを祝わないのか? 明確な答えは、我々はそのことを恥じているからだ。自分達を赤面させ、恥じ入らせるような歴史的出来事は祝いたくないのだ。」

  元大統領の息子である、ジョン・S・D・アイゼンハワー米陸軍司令官は、当時のポーク大統領は、メキシコが米国がほしがっている領土を買うのを拒んだ時に、「戦争をでっち上げる」という手段を取ったと考えている。

  1846年の2月に、テーラー将軍は、ニューエーシス川の南からリオグランデ川の河口に至るまでの、紛争の渦(か)中にある地域に進軍せよとの命令に従った。メキシコ政府はこれに抗議し、その地域は交渉中であると主張した。

  テーラーがそこを離れるのを拒んだので、スペインのパレデス大統領が米国に対して宣戦布告した。「衝突は当然の成り行きであり、それまで戦争開始をしぶっていた議会も、圧倒的多数でそれを支援した。」とアイゼンハワーは言う。一時は、メキシコを併合せよとの声も議会であがっていたという。

  1847年3月に、スコット将軍がメキシコ市を占領して戦争は終わった。1948年2月2日に、グアダルーペ・イダルゴ条約が締結され、ニューグランデ川が正式な国境となった。

  「愛する父よ、一体なぜ、私をここに送らせたのですか?」と、ある米軍兵士は、1846年11月に、メキシコのモンタレーから手紙を書いた。「父さんの考える軍隊の栄光など誇張にすぎません。敵ののどを切り裂くのは、不快なものです。それをやってみた僕がそう言っているのです。」

 

その他のニュース

◆アジア

 

大勢の日本人は

永久に不況が続くように感じ始めている

ワシントンポスト・サービス

  東京発――15ヶ月前にアジアを経済危機が襲い、それまで好景気だったタイやインドネシアや韓国の経済が崩壊し、何百万人もの生活がめちゃめちゃになった。すでに苦難を強いられていた貧しい人々は、さらに厳しい貧困と栄養失調や病気へと追い込まれたのだ。

  しかし、日本では、国民に対する影響は異なっていた。突然の嵐に見舞われるのではなく、日本の長い景気後退は、8年降り続いている「こぬか雨」のようで、日本人は、晴れた空は二度と見れないのでは、という憂うつ感を味わっている。

  すべての大人と子供一人あたりの平均貯蓄額が7万ドルを越えるこの富んだ国では、国民が飢えることはない。子供達は健康で、立派な設備の整った学校に通っている。

  しかし、百人以上の一般国民に行ったインタビューによって、彼らが今の経済問題の影響を確かに受けていることが明らかになった。そればかりではない。給料の減額によってそのあおりをまともに受け、また、戦後最高の倒産件数や失業者数を記録していることで、今までの安心感も粉々にくだけていると回答している。彼らは、何十年も、政府が自分達の生活を向上させると信じてきたが、もはやその信頼もなくなったと言う。日本の繁栄の全盛期は、永遠に過ぎ去ったのだという喪失感がある。

  「中国の田舎ではトイレさえないが、人々は、自分達は向上しているという思いがある。」と、30歳の翻訳家アオキ・ヒロシは言う。「だが日本では、最新の電子機器に囲まれながら、衰退感がある。」

  日本の警察は、自殺の増加により、不況が人の命も奪っていることを懸念している。医者も、うつ病や不眠症、過度の飲酒、煙草の吸いすぎ、胃潰瘍などの増加が不況の影響と見ている。また破産専門の弁護士は、忙しくてネコの手も借りたいくらいだ。

  精神科医など数人の医師は、インタビューで、今年の日本国内での自殺者は2万4千人という当局の発表は、急増する自殺者の実態と大きくかけ離れていると答えている。例えば、自殺を図って24時間以上たって死亡した場合は、警察の報告書には自殺と記入されない場合がよくあると言う。

  医師らは、控えめに見積もっても、少なくとも5万人以上が自殺を図って病院に運ばれたと発表している。日本神経科及び精神科学会の鈴木会長は、「10年前とは大違いだ。」と言う。「自殺者も行方不明者も、ものすごい数だ。」

  26年精神科医をしているヤマモト・ハルヨシ博士も、うつ病や自殺がこれほども多かった年は他にないと言う。頭痛から胸痛に至るまで、厳しい経済状況に対するあらゆる形態の身体及び精神的反応を見ており、集中したり、時間通りに職場に行くことさえできないほどになる患者もいる。

  小渕首相は、国民の「安心」を回復させ、「日本を人々が信頼して住める場所に改造」したいと述べている。現在、首相を含めて日本の首脳たちが直面している最大の障害は、恐れである。厳しい時期が始まろうとしているのを、国民は心配しているのだ。

  (イエスが語っている:)わたしはどれほど日本人を愛していることか! また、どれだけ彼らにわたしのことを知り、わたしを愛してほしいことか! だから、愛をもって、わたしは日本人が安心して頼ってきた数々の支えを取り去っている。彼らの生活が不安定になって、わたしに駆け寄り、わたしに逃れ場を求めるようにだ。彼らの政府は、どんなに努力しても、この危機を乗り越えるのを助けられないでいる。何も功を奏さず、自分達を助けられないでいる。彼らよりも大いなる勢力が、今動いているからだ。

  わたしは彼らの国の内で働いて、彼らをわたしに引き寄せ、わたしが嵐の時の逃れ場であり、彼らが変化や悩みの時にしがみつける岩であることを知るように助ける。

  だから、子供達、あなたがたはわが福音を宣べ伝えるがよい。逆境にあっても、また人々が無関心に見えても、それでもねばり強く頑張ってきたあなたがたを、わたしは誇りに思っている。誰かが種をまき、誰かが水をやり、さらに誰かが刈り取る。忠実な種まき人や水をやる人や刈り取る人となりなさい。わたしの時に、収穫をもたらすから。

 

ヨーロッパ

 

増加する犯罪

サンデータイムズ

  12歳の少年なら誰でも、涙を流してもおかしくなかった。自分の誇り、そして喜びだった2百フランの新品の自転車が盗まれたのだから。せっかく両親が一生懸命お金を貯めて買ってくれたクリスマスプレゼントは、少年をねたんだ若者の一団に裏庭から盗まれてしまった。しかし、このディーン・ポープ少年の反応は違っていた。「長いものには巻かれろ」だった。母親のヴァルに、「自分も盗みをしたほうがましだ」と言って、母親を悲しませた。

  数ヶ月後、ヴァルは警察からの電話で、息子が他の少年たちと一緒に、盗んだクレジットカードで買い物ざんまいをして逮捕されたことを知らされた。それが、十代の犯罪人生の始まりだった。しかし、何件もの放火で刑務所送りになった後で、弟の14歳のダニエルの死によって、やっと犯罪はやんだ。ダニエルは、兄にならって、盗んだ車を乗り回していて事故死したのだ。

  ポープ家の例は悲劇的だが、珍しくはない。英国での統計によれば、少年だけでなく少女も含めて若者による犯罪が驚くほど増加しており、その多くが14歳未満である。

  その数字から、痛ましい事実がわかってくる。25歳までに暴力犯罪を犯す若者は、五人に一人で、女性の場合は、20人に一人だが、安心するのはまだ早い。10歳から17歳までの少女による暴力犯罪件数は、1981年以来倍増している。また女性が犯した全暴力犯罪の8%近くが、10歳から13歳の少女によってなされた。25歳未満の若者を対象にした調査では、17%が、自己防衛か誰かに危害を加えるために武器を携帯したことがあると答えている。全暴力犯罪の28%、また、押し込み強盗の40%、麻薬犯罪の11%、破損罪の33%が、18歳未満の犯行である。

  しかし、これは英国内だけの問題ではない。欧州全体で、少年犯罪は広がっており、大陸全体で、犯罪行為をしながら成長している若者たちの階層がいることがわかる。

  先週、パリの交通機関はストライクでマヒした。だが、理由は賃金の引き上げを求めてではなく、十代の若者が駅員や乗務員を襲うケースが増加しているためだった。昨年、地下鉄やバスの乗務員に対する暴行事件は、33%も増加した。あるバス運転手は、停留所と停留所の間で下車しろという少年の要求を拒んだために、さんざん殴られた末に、足と腹を刺された。

  パリ市民は、十代の少女たちによる残忍な殺人事件の多発にぞっとしている。19歳のフローレンス・レイは、強盗にしくじってカーチェースをし、計4人を殺害している。18歳のベロニク・ハーバートはチュニジア人の移民を誘惑し、17歳の男友達と一緒に、このチュニジア人をただの遊びで39回も刺した。

  ドイツでは少年犯罪が、昨年より10%増加した。

  ロシアでは、少年犯罪は全国的な流行とも言えるほどだ。共産主義の崩壊によって、新しい世代は、親が信じていたことは何もかも間違っていたと学んだ。まだ駆け出しのロシアの資本主義経済は、「頼りになるのは自分だけ」という考えをさらに徹底させた。ただ、それがあまりにも早い年齢で始まっているのだ。

  内務省の発表した統計では、未成年者による犯罪は過去7年間で10倍になっている。1996年には、14歳と15歳の少年少女による犯罪は7万件だったが、昨年には、8万7千件に増加した。

  一般に保守的と考えられているスウェーデンでも、男性犯罪者の平均年齢が、10年以上前から20歳から15歳に下がっている。

  親の監督の欠如も、この問題の核心部分である。10日前の木曜の夜に、リヴァプール郊外のスピーク通りを、身長160センチのやせた12歳の少年をリーダーとし、トラックスーツとリーボックのトレーナーを着た10人のストリートギャングたちが、問題を起こそうと街角をうろついていた。その少年は車を盗み、はやしたてる数人の仲間と共に猛スピードで運転した。後で彼は、220キロは出ていたと自慢している。そして、パトカーを振り切ってから、空き地で車に火をつけたのだった。

  この一年で、母親は5百フランの罰金を払わせられたが、少年は悔いるどころか、「母親は自分を家に閉じこめておこうとしたけど、そんなことはできない。母親に何ができる? 自分は11の時から、車を盗んで、犯罪をやってきたんだ。自分も仲間たちもみんなやっている。」

  マスコミにも責任がある。ラミというチュニジア人の若い強盗は、どこからアイデアを得たか率直に話している。「僕たちは、それがどんなに簡単か、映画で見てきた。ただ、入って行って、金をつかめばいいんだ。実際、簡単だった。」 最近の強盗の前には、「メナスIIソサエティー」という映画を見たという。米国の黒人少年のギャング団についての血なまぐさく残酷なストーリーで、高速車や犯罪による金もうけや犯罪心理学を栄光化している。若い殺人犯のフローレンス・レイも、物議をかもしだしているハリウッド映画「ナチュラル・ボーンキラー」に夢中だったことを認めている。

  消費者中心主義にも起因している。犯罪の報酬はスニーカーやCDである。テクノロジーの進歩とヨーロッパでは、比較的モノがあふれており、次々に生産される遊び道具が、ねたみを引き起こしている。マスコミや市場の若者崇拝は、15歳から25歳までの限られた年齢層に集中している。人間のすべての熱望をその年齢層に凝縮してしまって、それよりも年上の世代は論外で、消費者は子供と若者だけと考えられているようだ。

  1950年代は、ティーンエイジャーを生み出した時代と考えられている。そして、1990年代は、さらに皮肉な現象を目の当たりにする時代と考えられるかもしれない。つまり、「子供時代の終えん」である。

  (ダッド:) 聖書が約束しているように人はますます悪くなっており、洪水の前のように地上は暴力で満ちている。問題は、様々な国民が何年間も宗教的な影響を投げ捨ててしまっている西洋で特にひどい。

  彼らは宗教を非合法化して学校から切り離してしまったために、価値観や絶対的な道徳規範や善悪の感覚がない若者を育て上げている。彼らは絶えずマスコミから死と破壊を見せつけられているため、それが普通のことだと考えるのだ。彼らは意味や目的のない袋小路にはまり込み、悪魔が喜んで与える、犯罪や麻薬や暴力やその他の神に反する行為による一時的な興奮を追い求めている。彼らは、「結局のところ、人生にわけもへちまもないんだったら、ただ自分のために生きて、やりたい放題するぞ。周りの世界なんかくそっくらえだ!」と結論を下す。

  親達は一体全体何が問題なのかと思いあまねくが、自分達がほとんどの問題を作り上げていることに気づかないなら、どうやって問題を解決できるというのか。多くの場合、子供達が神を敬わぬ学校制度の中で教えられ、誰もいない家に帰ってきて、神を敬わぬテレビを見、神を敬わぬ音楽を聴き、やはり神を敬わぬ仲間と出かけて、神の教えに反する行為にふけり、彼らのまわりの世界がますます神から離れているのを見ている間、親は共稼ぎで一日中出たままなのだから! これなら、彼らが問題を抱えているからといって、何の驚きでもないだろう?

  もちろん解決策は主だ! 彼らはイエスに、人生の意味や、存在の理由、必死で探している幸せ、空っぽで痛む心を埋めてくれる暖かな慰めを与えてもらう必要がある! 彼らにイエスを与え続けよ! まわりの世界がそれほど変わるのを見ることはないかもしれないが、それでも一度に一つの心ずつ世界を変えていることになる!

 

中東

 

新しい神殿?

AP通信

  エルサレム-「神殿の山」のふもとで、編んだ小さな帽子をかぶってハンドマイクに向かって叫んでいる人物のまわりに、何十人も群がって、イスラエルの旗を振り、雄羊の角笛を吹き鳴らしている。

  「二千年前に破壊されたユダヤ教神殿を再建する時がついに来た」と、ゲルション・ソロモンは叫ぶ。ソロモンは、ユダヤ教神殿があった場所に建っているイスラム教神殿のアルアクサと岩のドームを破壊することを奨励する、テンプル・マウント・フェイスフルという団体に属する。

  10月7日の集会で、ソロモンは、「アラブ人による神殿の山の占領が永遠に終わったことを、全世界に宣言するために来た」と言って、信者たちを、神殿のモグラビ門に通ずる坂道に導いた。その決意を強調するために、ソロモンはトラックで、新しい神殿の礎石用に4.5トンの大理石も運んできた。しかし、イスラエル警察に阻止され、トラックの荷下ろしはできなかった。

  後でソロモンは記者たちにこう語った。「我々は今、イスラエルの民と国と神殿の山やエルサレムのあがないの時という、特別で胸おどる時代に生きている。イスラエルの神を称えるために、我々は第三の神殿が、我々が生きている時代にまもなく建設されるよう、出来ることは何でも行っており、これからも続けていく。」

  イスラム教過激派グループ「ハマス」の指導者アハマド・ヤシンは、ユダヤ人過激派がイスラム教の神殿を占拠するなら、大量の血が流されるだろうと言った。「彼らが火をつけ、それによって彼らは滅ぶ」と。

  イスラエルの右翼グループを研究するユード・スプリンザックは、エルサレムの将来が不確かなままなら、ユダヤ教過激派もおそらくは、実力行使に駆り立てられることはないだろうと言う。しかし、パレスチナのリーダー、ヤサール・アラファトが、東エルサレムを首都とするという5月のパレスチナ国家宣言の計画を実行するか、イスラエル政府がエルサレムの一部を放棄するという和平条約に将来同意することになれば、雲行きは変わってくると、スプリンザックは予測する。

  バルイラン大学の社会学者、メナヘム・フリードマンは、ユダヤ人過激派は危険な火遊びをしていると語った。「その結末は誰にも定かではない。」と言う。

  (レターからの引用)「彼らが[契約と神殿の再建を]すべて計画して準備が整っており、実行に移す適切な時を待っているのは確かだ! 誰が知ろうか? 主のみぞ知る! ハレルヤ! 時がくれば私たちに教えて下さる! アーメン? 備えはいいか? イエスのために忙しくしているなら、あなたは備えができている! GBAKY! イエスの御名によって、アーメン!」ML#1580:26)

 

「無意味な制裁が罪なき人々を

殺している」

ロイター

  人道的見地からイラクが食糧輸入の目的だけのために石油輸出を許可するプロジェクトを担当する国連調整官デニス・ハリデーは、辞任にあたり、今回の13ヶ月の任務で、制裁の「ダメージと無意味さ」がわかったと語った。「全く、計画倒れだと思う…イラクの何の罪もない人々に害を及ぼしている。」

  国連に30年以上勤務して退職したハリデーは、「安全保障理事会の決定により、同理事会のメンバー諸国がイラク政権を嫌っているからという理由で、制裁によって国を人質にしようとするという政治的背景のもとに」人道救済プログラムを実行するのは、個人的に受け入れがたかったと語る。

  1990年のイラクのクェート侵攻を理由に始まった、深刻な禁輸措置は、国連憲章や、人権や子供の人権に関する国連会議に矛盾していると、ハリデーは言う。

  国連の簡易報告によれば、制裁の影響により、イラクでは毎月5千人から6千人の子供が死亡している。「経済制裁によってイラク人の子供が一人死ぬだけでも、多すぎる。そして残念なことに、それが何千人もいるのだ。このような人道的悲劇が続けられていくのは、不必要であり、容認できない」と、ハリデーは言う。

  制裁は、他のより目立たない面でも、イラク社会の基本構造を破壊していると言う。2、3百万のイラク人専門職者が海外に渡り、家庭が崩壊している。制裁により、離婚は増加し、若いカップルが結婚する余裕がないために、結婚も減少している。

  (ロイター)「140万人近くのイラク人が、8年に渡る国連の禁輸措置から生じた食糧不足や医薬品不足で死亡した」と、イラクのウミード・マハト・ムバラク厚生大臣は語った。アルタウラ紙とのインタビューで、同大臣は、百万以上のイラクの子供達が、1990年のクェート侵攻を罰するための制裁で死亡したと語った。

  (ダッド:)西洋諸国の偽善! 特にアメリカとイギリス! 大量破壊兵器のことでイラクを非難する一方で、自分達は何万もの核弾頭や大量の細菌兵器を保持し、不正な戦争をするか、援助し、他の国々も同じことができるようにと何億ドルにものぼる破壊兵器を世界に売りつけている! その間に貧しい罪なきイラクの男女子供が、前例のない程のスケールで死と病気に直面している。神は、貧しい者達を抑圧し虐殺してきた者達に報復される。言わせてもらうが、主はそういう者達のためにかなり恐ろしい裁きを準備されている!

 

ロシア

 

ロシアの潜水艦・占拠事件で、

核の恐怖が再浮上

ロサンゼルス・タイムズ

  先月の真夜中に、原子力潜水艦「ヴェプル」で、19歳の水兵、アレクサンダー・クズミニクが、見張りを襲い、殺害した。そして、奪ったAK-47急襲用ライフルでさらに七人の乗員を殺害し、魚雷格納庫に立てこもった。

  20時間、この精神不安定な若者が、ムルマンスク近くの海軍基地に停泊していた潜水艦を占拠したのだ。潜水艦に放火して爆破すると幾度も脅迫し、科学者が呼ぶところの「漂うチェルノブイリ」の危険が訪れた。

  結局、クズミニクは自殺した。しかし、彼の自暴自棄の行動は、以前から、経済変動によって、ロシアが軍隊と民間の両方の何百もの核関連施設の保安状態を十分に保つ能力の低下を心配していた科学者や反核活動家の背筋を凍らせた。

  旧ソ連の解体により、ロシアは巨大な核帝国を引き継いだ。現在、核関連の目録によれば、1万240発の核弾頭と、5百隻以上の原子力戦艦や潜水艦、29の原子力発電所、何百もの核分裂性物資の保管施設が存在している。これらがロシア全体の11の時間帯地域に散在し、その多くは、辺ぴで、防御の手薄な地域にある。

  同事件に当惑したロシアの役人は、今回の核の危機を素早く否定した。ロシア海軍北部艦隊の報道官セルゲイ・A・アヌフリエフは、「潜水艦と人々[その近くの]の安全は完全に確保されていた」と断言したのだ。

  しかし、ロシア政府は停滞しており、兵士や将校や技術者や科学者も含めて、核兵器関連の仕事に携わる大勢の人々に給料を払えないままでいる。

  「核弾頭を手にしている人々が、3、4ヶ月も給料を受け取っておらず、飢えた状態にある」と、モスクワの政策研究センターのオルロフ所長は言う。その一方で、潜水艦隊のようなエリート部隊は、旧ソビエト時代にはその規律と志気の高さで有名だったが、現在の新兵の質は大いに低下している。

  元ロシア海軍大佐のアレキサンダー・ニキティンは、軍人の質の低下は、ロシアでの核による惨害の危険を増していると言う。「いつか核兵器の使用が、不機嫌で生きる気力のない、憂うつな人間一人に左右されるかもしれないと考えると、ぞっとする。」

  KGBに代わる連邦保安局に勤務するムルマンスクのあるエージェントも、「自動小銃を手にした気違いが、原子力潜水艦を乗っ取っていたなんて、背筋が寒くなる」と言う。「確かに相手は気違いだったが、自分のオフィスを出ることもなしに、第二のチェルノブイリ事件に遭遇するのはごめんだ。」

 

ラテンアメリカ

 

第三世界のための光

ロサンゼルス・タイムズ

  グアテマラのサンブエナヴェントゥーラの人々は、設置されたソーラーパネルの試験運転を、飲食物やマリンバ音楽で祝った。人々にとって記念すべき日のファンファーレである。それまで、その60世帯の小さな村は一度も電気の恩恵を受けたことがなかった。しかし、アイヴァン・アスルディアにとって、その5年前の夜の出来事で一番印象に残っているのは、村のすべての電灯がともった時の子供達の驚きの表情だった。

  世界人口の増加により、エネルギーの需要が、現在の集中エネルギー供給施設ではとてもまかなえなくなっている。世界の58億人の内の3分の1が、電灯とは無縁の生活をしている。ほとんどが、あまりにも辺ぴか貧しすぎて、電線をそこまで延ばすのは費用がかかりすぎる地域に住んでいるのだ。

  だが、太陽や風力、有機物や地熱を利用した発電設備は、村人の裏庭にも設置でき、中央の発電所などの近くに設置する必要はない。より低コストでクリーンなエネルギーを供給できる。

  「発電所から5キロ離れた家に住んでいるなら、電線を引くのに1キロにつき5千ドルから1万ドルもかかる」と、アーカンサス州のウインロック・インターナショナルの再生可能エネルギー・チームのジョン・カヂスズイスキー主任は言う。

  「私なら、[太陽エネルギー]装置を、5-6百ドルで設置できる」と。8百ドルのエネルギー装置で、電球やラジオを動かせるに十分な、一世帯あたり50ワットのエネルギーを供給でき、1,200ドル風力タービンなら1キロワットだ。それだけあれば、村全体のかんがい設備や空冷装置を動かせる。

  そのような投資をする人々や村にとっては、新しいエネルギー源が生活水準をめざましく引き上げる。ブラジルで、1週間に1着のブラウスしか縫えなかった女性が、今ではミシンの助けを借りて1週間に15着も縫えるようになった。作物用の水くみに最高30時間もかけていた農夫が、ポンプが使えるようになって生産高が4倍になった。

  (ダッド:)近代技術には明らかに幾つかの利点がある。主が喜ばれないのはただその誤用である。至福千年では、水のポンプやラジオ等、今日使われている数々の利器をまだ利用することだろう。しかしテレビ局はなくなる。主の立体放映以外はね。ミシンやミキサーなど、たくさんの便利な一般家庭用品はまだ使われるだろう。もちろんそういったものを製造している、環境を汚染する工場はなくなるから、主は働くのに衛生的かつ健康的で、周囲の環境を破壊しない進歩した製造センターを設けられる。

  地上にあるものは、天国にあるものの模造品だということを覚えておきなさい。だから、主と私達が支配する時にも、これらの多くのものを使うんだ。哀れな農夫たちにとって、何キロも離れた川から水を引いてくる代わりに、ポンプで水をくめたら、どれだけ楽になることか。主は人々にとってできるだけ生活を楽にしてあげたいと思っておられるので、その知恵によって、生活をもっと楽にするために、人が貧弱な模造品を造ることを許されたのだ。

  主がご自分の統治のために取っておかれている、人類が未だかつて発見したことのない技術が山ほどある。だから、確かにあなた達が今日使っているものを将来もたくさん使うようになるが、ただそれははるかに良く、安全で、衛生的なものになる!

 

グローバル化のマイナス面と

格闘するアルゼンチン

ニューヨークタイムズ・ニュースサービス

  ブエノスアイレス、アルゼンチン-奇妙にも「グローバル化」と呼ばれるプロセスは、実はありとあらゆる事を意味する。情報社会であり、国家主権の衰退であり、融通のきく企業が労働者の生産性の高い所に投資することであり、技能ある人間はますます優遇され、技能のない労働者はますます苦境に陥ることである。

  また、毎日1兆5千億ドル以上が国から国へと移動することでもある。それらは、最大利益と最低のリスクや変動を求める投資家達から流れてきて、危機が訪れると、その判断力は、暴走する家畜の群れのそれに等しい。彼らにとって、ソウルやサンパウロやバンコクやブエノスアイレスは、どことも知れぬ、ただの「おかしな国々」であって、自分の給与を危うくする発展途上国にすぎない。

  「アジア危機でわかるのは、このポストモダン世界で総崩れが起こる時には、暴走する群れに、『おい、みんな間違っているぜ!』と言うヒマなどないということだ」と、ブラジルの銀行家、ケン・バクスターは言う。

  アルゼンチンは、うまくやっているはずだった。1990年代に、IMFの融資を受け入れたのだ。多くのブラジル人には屈辱的と映る方法で、米国政府の気まぐれにもひたすら追従して、「非NATO加盟の大国」という地位を獲得した。同国の通貨をドルと連帯関係にしたので、銀行の自動支払い機でドルが手に入り、ドルでハンバーガーや新聞を買うのは、国民にとって何でもないことだった。

  だから、グローバル化が別の面を現し始めた時のショックは大きかった。アジア経済危機以来、多くの工場が操業を停止し、経済成長の見通しは断たれ、アルゼンチン株式市場は暴落した。

  「グローバル化の経済的リスクは、楽天家たちが予想したよりもはるかに大きい」と、MITの経済学教授、ポール・クラッグマンは言う。「冷戦時代とはかなり異なり、好景気と不況を繰り返す、危うい大恐慌前の世界経済に逆戻りしている。」

 

 

ダッドへの質問!-No.6

トピック:体外受精と人工受精

 

  1.質問:「試験管ベイビー」をつくる体外受精は、通例不妊症の夫婦に子供が産まれるように行われます。ダッドはこの手のプログラムをどう考えていますか? 加えて、ダッドは人工受精についてどう思っていますか?

 

  2.(ダッドが語っている)出産と家族計画は大きなテーマだね。つまるところ、どれだけ神がコントロールしていると信じるかにかかってくる。手術や受精そのものは悪くはないかもしれないが、あなたは信仰を医者に置いているのか、それとも主に置いているのか、というのが真の論点だ。

  3.子供がほしいと思って何年も努力しているのに、一人も授からない夫婦の気持ちはわかる。この選択をしたくなるのも理解できる。時には主がそっちの方向に導かれるかもしれないが、通常は、主が人生を計画されていて最善をご存じであると信じる信仰を持つのを、主は期待されていると思う。主は、大家族を望んでいる人に小家族を与えたり、小家族を望んでいる人にもっと大きい家族を与えたり、子供がほしいと思っている人に一人も与えられなかったりされるが、その理由は誰にもわからない。誰に主の道が理解できるのか? 一つ分かっていることは、神がコントロールされているということだ。神はあなたにとって何が一番よいのかをご存じなのだから、私だったら神に任せるだろう。

  4.私とマリヤを見てごらん。私は本当に彼女に私の子供を生んでほしかったが、歳を取りすぎていた。そこで主は他の男性を使って彼女に子供を授けた。しかし、他の男性によって妊娠したとしても、それでもその子は私の子供だった。主は愛の贈り物として私に授けられ、私は子供達を感謝し、自分自身の子として育てた。これこそ肉を越えて見、霊のものを見るべき点なのだ。あなたは、主があなたの人生で何をされているかを見なければならない。ただ主が与えるものを喜んで受け取るだけではなく、時と方法も主に信頼する必要がある。

  5.つまるところ、主が最善をご存じだと信頼するだけの十分な信仰を持っているかどうか、である。おそらく主はあなたがただ自分の身を低くして、子供が与えられるよう祈りを求めるのを望んでおられるのかも知れない。あるいは、あなたがシングルマザーを世話し、彼女の子供を自分の子供として育てるのを望んでいるのかも知れない。もしくは、主があなたの人生で行っていることの故に、今はあなたが子供を扱えないことをご存じなのかも知れない。または、主の御心を成し遂げる上で、子供は最善のものにならないとご存じなのかも知れない。

  6.私は十把一絡げにして語ったりはしない。状況はそれぞれ違うし、主はすべての人の人生で違ったように働かれるからだ。私は主があなたの人生で何をされたいかを指示することはできない。だから主に信頼しなさい! 御心であれば神は子を授けて下さるし、そうでなければ別の計画があるのだと信頼しなさい。最も大切なことは、あなたの目を自然作用に向けないことだ。子供は神からの特別な贈り物であって、神が選んだ者達に授けるものなのだというビジョンを保っている必要がある。

  7.子供がないからといって必ずしも罰されている訳ではない。恐らくは主の愛と憐れみの内に、その贈り物を差し控えておられるのか、定められた時が来るまで待たれているのかもしれない。だからこれらすべてに関して信頼し、信じ、従いなさい。神はすべてのことをうまく取り計らわれるから。主は直く歩むものによきものを拒まれることはない。

  8.もし子供がおらず、何が何でも子供がほしいなら、ホームにいる他の子供達を世話してはどうか? 大変なシングルマザーを内に招いて、子供を育てるのを助けてはどうか? 他の子供に優しくしてあげたり、その子と時間をとってあげたりして、彼らがちゃんとした世話を受けられるようにしてあげてはどうか? あなたが委ねているのを見たら、主はあなた自身の子供を与えることにされるかもしれない。だがここでの根本的な決まり事は、神はご自分のしていることを知っておられるということだ。神はあなたのための計画を持っておられ、あなたに期待していることはただ委ねることである。それがあなたのするすべてだ。だから主に信頼して、主は最善をご存じだと信じなさい。いいかな? 愛しているよ!(ダッドからのメッセージの終わり)

 

 

1998年10月のニュースを振り返って

今月のトップニュースの一部の要約

  (ロイター)アフリカ:ナイジェリア南部で破裂したパイプラインからガソリンをかき集めていた大勢の人々が、そこで発生した火災に巻き込まれ、少なくとも7百人が死亡した。

  南アフリカの真相究明委員会の報告によれば、ボタ前大統領、ネルソン・マンデラの前妻ウイニー、マンゴスツ・ブレテジとANC(アフリカ民族会議)が人権侵害行為をしていたという。

  アジアと太平洋:オーストラリアで、ジョン・ハワード現首相が再選されたが、大多数には及ばなかった。オーストラリアのビクトリア州で、ガス処理工場での爆発により、多くの会社と4百万以上の消費者に対するガスの供給がストップしていたが、1週間後にガスの供給が再開された。

  フィリピン最高裁は、イメルダ・マルコスを収賄(わい)の罪で有罪とし、懲役12年を言い渡した1993年の判決をくつがえした。

  日本は韓国に対し、35年に渡る過酷な植民地支配について正式に謝罪し、両国は和解と友情を土台にした新しいきずなを築くことを誓った。

  東京地方裁判所は、1995年の東京地下鉄サリン事件の犯行に加わった日本のカルトメンバーの一人に初めて死刑を宣告した。

  ヨーロッパ:ユーゴスラビアのミロシェビッチ大統領は、NATOの空爆実行の直前にコソボから軍を撤退させた。NATOは、必要事態に備えて軍隊を駐留させてきた。

  スイス当局は、メキシコのサリナス元大統領の弟から、麻薬売買からの収入として、1億1,440万ドルを押収した。

  元共産主義者のマッシモ・ダレーマ氏がイタリアの首相に就任し、50年ぶりに共産主義者の官僚を含む内閣が成立した。

  スウェーデンのイェーテボリーで、超満員のディスコでハロウィンパーティーの最中に火災が発生し、若者60人が死亡し、170人が負傷した。

  中東:米国での和平会議で、パレスチナ代表団とイスラエル代表団は、イスラエルが、パレスチナが保安を強化することと引き替えにヨルダン川西岸地域の13%から撤退することを含めた和平条約に署名した。クリントン大統領は、土壇場で同意を遅らせ、成立を危うくしていたイスラエルのスパイ、ジョナサン・ポラードの釈放問題について協力すると約束した。

  パレスチナ人の男性が、イスラエル南部のバス停留所でバスを待っていた大勢の人目がけて二個の手榴弾を投げ込み、民間人と軍人あわせて66人が負傷した。翌日、ハマスが犯行声明を出した。イスラエルの学童たちを乗せたバスの攻撃事件の後で、ハマスの精神指導者が自宅監禁となった。

  レバノンでは、エミール・ラフード将軍が、内乱以来、初の大統領に就任。

  イラクは、国連の武器査察団への協力をすべて停止した。

  ラテンアメリカ:左翼反乱グループがコロンビア最大の石油パイプラインを爆破し、62人が焼死した。

  風速67メートルのハリケーン・ミッチが中央アメリカを襲い、広範囲の地域に洪水など大損害をもたらし、多数の犠牲者を出した。

  北米:米国の下院は、クリントン大統領に対する弾劾(がい)手続きの開始と、グローバル経済危機下にある国々の救済のために、IMFへの180億ドルの資金拠出を決議した。

  ベテラン宇宙飛行士ジョン・グレンが、最初の任務から36年ぶりに、スペースシャトル「ディスカバリー」号で宇宙に飛び立った。

  ロシア:病気のエリツィン大統領が静養に入り、プリマコフ首相がウィーンでのEU(欧州連合)会議に代理出席した。

  その他のニュース:ローマ・カトリック教会の法王ヨハネ・パウロ二世が、即位20周年を祝った。

  10月に亡くなった有名人の中には、カーボーイ映画のスターだったジーン・オートリーもいる。

 

しるし、しるし、時のしるし

◆戦争と戦争のうわさ

第二次朝鮮戦争?

ジョセフ・ファーラ、ワールドネットデイリー

  米国空軍の専門季刊誌「エアパワー・ジャーナル」に、三人の上級士官による小説が掲載された。これは、北朝鮮が、世紀の変わり目に、コンピューター攻撃と細菌攻撃の組み合わせによって、米国をマヒ状態にさせるという設定になっている。

  この記事は、米空軍のフレッド・ケネディー大尉、ロリー・ウェルチ大尉、バイロン・フェスラー大尉によって書かれており、架空の設定で、北朝鮮がコンピューターと生物兵器による攻撃をかけて、米国をマヒさせるのに成功するというストーリーである。

  ある情報部の上級士官もワールドネットデイリー誌に対して、「その記事に出てくるようなコンピューターと細菌による攻撃は、実際に戦略的に米国を混乱させるだろう。そして、私が思うに、米国は大きな国際危機に対して全くの無力状態になる」と語った。

  この士官はさらにこう語っている。「このシナリオを想像してほしい。朝鮮半島での戦争がうわさされる中で、米国のコンピューター・ネットワークが突如としてシャットダウンするとする。銀行や金融取引は停止し、発電所もストップするので、国の大半が真っ暗闇になる。ケーブルTVやインターネットも含めて、すべての情報システムも利用不可能となるのだ。何百万人も病気になり、何万人も死亡し、それに大統領や副大統領、それに多数の閣僚が含まれるとしたら…。そして、その国家の一大パニックのさなかに、『新』大統領に就任した教育長官が、突然、北朝鮮の戦車がソウルに進軍しており、中国が台湾に攻撃を開始していることを知らされるなら、我々はどうするだろうか? そんな攻撃から立ち直れるだろうか? そんな馬鹿ことが、と思うだろうか? しかし、信じてほしい。それが起こる可能性はあるし、実際に起こるかもしれないのだ。」

  (ダッド:)終わりの時は戦争と戦争のうわさの時だ。だが、あなたが主の子供で主の翼の影に留まっているなら、心配する必要はない。だが、主の保護の約束はあなたの従順にかかっている。もし主がどこかの宣教の畑に行きなさいと、あなたを召しているならば、主の裁きにあうであろう裕福な西洋のホームにはいないで、出ていった方がよいであろう。鍵は、あなた個人のための神の御心を求め、主があなたに言われたことに従うことだ。神があなたを祝福し守られるように-そして神はそうされるだろう!

 

コスタリカのアリアス元大統領が、

武器売買の制限を主張

マイアミ・ヘラルド

  「兵器産業は血塗られた富を築いた」と、ノーベル平和賞受賞者であるコスタリカのオスカー・アリアス元大統領が、7千8百億ドルにのぼる世界の武器売買を非難した。元大統領は、マイアミで開催された情報技術会議での演説で、「自由市場が国際武器売買を取り仕切るのを許しておくわけにはいかない」と語り、武器売買の削減を求めた。

  そして、世界の資源や富をそれほども破壊兵器のために費やすことが賢明であるか問いかけた。「発展途上国では特に、人々に必要なのは、学校や診療所であり、ヘリコプターやF16戦闘機などではない。」

  米国が世界の武器最大輸出国となっていて、武器販売の45%を占めていることを述べた上で、元大統領は、クリントン政権が、カーター元大統領が定めたラテンアメリカへの武器売り込み禁止規則を解除したことを非難し、米国は、「経済超大国で、軍事超大国かもしれないが、世界が望むような道徳的超大国ではない。」と述べている。

  (レターからの引用)「もし西洋諸国が兵器に費やすのと同じだけのお金を世界の貧しいもののために使うなら、世界中の貧困問題は解決される! 貧しい者はいなくなる! アメリカが兵器に費やしている金額だけで、世界中の貧しい小百姓がすべて養われるのだ。それに、それは一国の政府の予算としては法外な額だ! ばかげている、ただばかげている! 正気の沙汰ではない!」(ML#1593:4)

 

 

飢きんと干ばつ

世界中で増加する食糧危機

UNデイリー・ハイライツ

  国連の食糧機関の報告によれば、世界中で食糧危機が増加している。「世界食糧の日」を前に、国連の世界食糧計画(WFP)は、1年前に比べて、世界中ではるかに多くの人々が栄養失調や飢えに苦しんでいると報告している。WFPは、数々の自然災害や経済危機や人為的災害のゆえに、何百万人もの食糧援助を大幅に増加してきたと、WFPのキャサリン・ベルティーニ事務局長は語った。また、今年の様々な危機を見ると、よく飢饉の原因となる戦争や天候異変、あるいは、それほど飢饉を引き起こしそうには思われない、経済後退や経済不安定によって、人が一瞬にして「飢え地獄」に陥ることもあるということがわかると、同事務局長は語る。

 

 

疫病と汚染:

「地上での生活が人間を死に追いやる」

ロイター

  地球上での人間の死亡原因の40%が、汚染その他の環境要因にあり、天候異変がさらに状態を悪化させると、科学者たちは語っている。

  デービッド・ピメンテル教授は、11人の大学院生と共に、人口や天候の変化、人口レベルや病気の増加についての研究を行い、地上での生活が人間を死に追いやっている、という結論に達した。

  同研究チームは、地球温暖化による気温の上昇は、ますます伝染病を増加させ、新しい病気がさらに出現すると、「バイオサイエンス」誌1998年10月号に書いている。

  また、何百万もの人間が、死にものぐるいで食物を探し求めて、住み慣れた土地を離れることを余儀なくされ、「環境難民」になると予告している。

  「ますます多くの人間が、昔流行した病気の復活や新種の病気の発生に理想的な、混雑した都会の環境に住むようになっている」と、レポートの筆頭執筆者であるピメンテルは書いている。「我々人間は、緊迫した状況下におかれ、病気にかかる率も高くなっている。世界各地で栄養失調が増え、今までなかったほど大気や水や土壌汚染がひどくなっているからだ。」

  この研究者たちはこう結論を下している。「毎年、大気汚染は、40億から50億もの人間の健康をむしばんでいるが、自動車は人口の三倍の速さで増加しているおり、この傾向は悪化をたどるであろう。不衛生な環境によって、毎年、4百万人が死亡しており、その大半は開発途上国の乳児や幼い子供である。」

 

  (レターからの引用)「何もかもがとても悪い。人だけではなく、公害も、環境破壊も、大気も。もし神がすぐにもストップをかけなければ、悪魔は地球を完全に破壊し、人類を虐殺し、神の創造物すべてを滅ぼすのに成功するだろう! しかし、主はそれを許されない! 主に感謝する事に、主はすぐに終止符を打たれる。その時、主は再臨され、私達は「義の住む」(2ペテロ3:13)平和な地上に帰郷する。そして私達は愛と平和の神の方法を世界に教えるのだ!

 

 

クローン技術

デザイナー・ベビーについての

倫理的ジレンマ

ガーディアン

  ある米国人科学者は、世界の人々を、遺伝子治療をめぐっての明確な倫理的選択に直面させている。その治療法は胎児を深刻な病気から救えるかもしれないが、デザイナー・ベビー第一号が誕生する可能性も出てくるからだ。

  人間の遺伝子治療の先駆者である南カリフォルニア大学のフレンチ・アンダーソンは、二つの遺伝病を治せると信じている。一つは、アルファサラセミアで、子宮内の胎児や生まれて間もない赤ん坊を死に至らせる血液異常である。

  その革新的な治療法には、病気の遺伝子を健康な遺伝子と置き換えることも含まれる。新しい遺伝子を運ぶウイルスを体に入れることが、アンダーソンの新技術だ。しかし、ひとたびその方法が完成すれば、身体的特徴を決定する遺伝子を交換したり、加えたりすることが容易にできるようになるかもしれない。茶色い目を青い目にしたり、背を高くしたりなどだ。いつか、胎児の性格や知能も変えられるようになるかもしれない。

  アンダーソンは、彼がしていることは、「医学史上これまで起こったこととは根本的に異なる、全く新しいスタートである」と言う。人間の胎児の遺伝子構造を変える実験は、現在、米国や英国で禁止されているが、痛ましい遺伝学的状況を根絶しようと、それを改正しようとする圧力はますます強まっている。

  公共の利益を求める団体、「責任ある遺伝学協議会」(本部:マサチューセッツ州)は、そのような提案をこう非難している。「それは始まりだ。我々は、赤ん坊が遺伝子を配合して作られる将来を望むのか?」

  (イエスが語っている)わたしはあなどられるようなものではない。わたしこそ命の創造者であって、わたしがよしとするままに生命を与える。科学者と言われる者達は、わたしとわたしの存在を否定し、わたしの役割を奪って、彼ら自身が創造主、神々になろうとしている。しかし、わたしだけが人に命の息吹を吹き込み、生きた魂を創造することができるのであり、わたしの望むままの肉体を伴った魂を創造するのだ。

  このようにいじくりまわす人間は、自らの上に破壊と惨めさを招くことだろう。ちょうど技術の進歩が、爆弾やミサイルや戦争兵器によってより迅速に破壊する新しい能力をもたらしたように。それゆえに遺伝子とクローン分野における進歩は、死と疫病と病への新たなる道を開くことになろう。

  このような科学的進歩はもろ刃の剣だ。片方の刃で医療上の問題を切り取り、より良い暮らしを約束する。しかしもう片方の刃が自分自身を切り、予測できない問題を作り出すことには気づかない。そして、気づくころには手遅れになっているのだ。

 

二人の母親が一人の赤ん坊を

ワシントンポスト・サービス

  スコットランドの科学者たちがクローン羊のドーリーを誕生させたのと似たような技術を使って、ニューヨークの医師たちは、初めて不妊症の女性の卵子の遺伝子を別の女性の卵子に移して、それを受精させ、その受精卵の成長を望みながら、先の女性の子宮内に戻した。

  この実験は、二人の女性の卵子を使って一つの卵子とし、かなりの量のDNAを混合させたことで、さらに新しい倫理的領域に入り込んだ。そうやって生まれた子供には、遺伝的に二人の母親がいることになる。もっとも一人の女性が、別の女性よりも、遺伝的影響はかなり大きく、生物学的には明らかに彼女が母親ではあるが。

  「その子供と家族にとって、血統や血縁関係とは何なのかという疑問が出てくる」と、テキサス大学の法律/生命倫理学教授、ジョン・ロバートソンは語っている。

 

急速に進むグローバル化

アトランティック・アンバウンド

  7月17日、120カ国の国連加盟国が、永久的な、国際的な戦争犯罪裁判所を設置することを決定した。国際刑事裁判所(ICC)である。ICCやそのようなプロジェクトは、世界が、自分達を一つの世界として考えることに真剣に取り組んでいる証拠である。

  残虐行為が起こると、現在、多くのプロジェクトが、起こったことの意味を探ろうとする。それらのプロジェクトに共通していて、特に主だったことは、データベースの使用である。国家規模や国際規模で、誰が何を誰にしたか、どこで、いつしたかを突き止めるには、記録の収集、情報を引き出すこと、相互参照、証拠や情報の分析といった複雑な手段を要する。パトリック・ボールは、米国科学振興協会で南アフリカやグアテマラでのプロジェクトのために働き、またアルゼンチンやハイチの同様の団体のためにも働き、その著書「誰が誰に何をしたのか?(1996年)」にこう書いている。「人権監視作業というのは情報についての作業だ。多数の団体にとって、正しい事実を知ることが基本的な要求事項となる。」

  我々は、ますますこのような地球的機関を構想するにつれ、増大し、複雑になり続けるデータベースが増えていくという見通しに直面する。今こそ、一歩下がって、「我々は本当にそのような世界に生きる準備ができているのか?」と問うべきだ。

  アル・ゴア副大統領は、5月にニューヨーク大学の卒業生に向かって、暗いおとぎ話を語った。「平凡な一日に、君たちは日用品を買うのにクレジットカードを使うとする。それから、医者の診察を受けて、自分の医学的情報をデータベースに打ち込んでもらい、インターネットでネットサーフィンをし、友人に電子メールを送るとする。すべての行動は記録が残っていて、それが他人によって利用されたり、乱用されたりする可能性がある。」

  落としていった行動「データのパンくず」によって、ヘンゼルとグレーテルは森から出られるどころか、魔女に居場所を知られてしまうだけだ。現在、我々は、迷子になった話を聞くのではなく、隠れることは不可能だと悟り始めている。

  情報検索サービス会社のレキシス・ネキシスは、7,300種以上のデータベースを所有しており、その内訳は、1兆以上の文字から成る記録が10億以上も保管されている。毎日、12万件のニュース記事が追加され、毎週、450万件の記録が追加される。つまり、毎秒7記録のペースである。そのデータベースは、12ヶ月毎に40%増加している。すべてのデータを保管するハードウェアは、記憶容量が4テラバイト(4千ギガバイト、または4百万メガバイト)にも達し、2万2千平方フィートにもなる。

  ダイレクト・マーケティングのメトロメール社は、米国の全世帯の95%の情報と、2百万人以上の消費記録を所有していると明言している。それが全部、米国最大のオラクル・データベースに保管されているのだ。

  FBIは、犯罪者追跡のためのデータベースを保有しており、その中の全国犯罪情報コンピューター(NCIC)には、毎日2百万件の問い合わせがあり、車のナンバープレート泥棒から行方不明者、殺人犯に至るまで、ほぼ850万人の記録が入っている。スピード違反で停車させられると、交通課の警察官が車のナンバーをNCICで調べる。NCICの最近の発見例で最も有名なのが、ティモシー・マクベイ(オクラホマ連邦ビル爆破事件の容疑者)である。まだ容疑者となる前に、マクベイは、ナンバープレートなしの車を運転していたところを警官に捕まった。FBI捜査官のジェフ・サーマンは、「NCICのおかげで、誰かが逃走して、普通の生活を送るのは非常に難しい」と言う。つまり、姿を消しにくいということだ。

  健康と法律とマーケティング。一つ一つにデータベースがあり、かつては自己だとか、個人だとか、パーソナリティーと言われていたものは、今では、数を計れるただのデータ、何かの区分の量にすぎない。

  「国際刑事裁判所(ICC)のプロジェクトは、国際統一裁判を約束している」と、アナン国連事務総長は、ローマで開催されるICCサミットを念頭においた上で、昨年夏に国際弁護士会に対してこう語った。このような規模の裁判には同規模の証拠、裁判で使えるデータが必要だ。国際統一裁判と言う時には、世界共通のデータが必要だという意味だ。国際的な団体を設置しようとすればするほど、すでに至る所に存在するデータベースに依存するようになる。しかし、新たな約束がなされる度に、「何が我々をデータベースから保護してくれるのか?」という疑問が残る。

  (ダッド)何があなたを保護してくれるか教えよう-主だ! 主こそあなたを守れる唯一の方だ。だが、あなた自身気をつけていなければならない。不注意になって足跡を残しておきながら、主が守って下さるとは期待しないように。主はこれに関して、あなたができることをして主に協力するよう求められている。だからへびのように賢く、はとのように柔和であれ。そしてあなたがウェブを拾い読みしているときには、誰かが見ているかもしれないことを忘れないように。あなたが言うこと、送るもの、誰とどうやって通信するかについて思慮深くありなさい、いいかな? それに、問題に直面する用意ができていないのに、危険になり得る場所に行ったりはしないように。ウェブには、犯罪者を捕まえるために政府が罠をしかけている所がたくさんある。だが、自分が行くはずのところにだけ行っていれば、主はあなたを守ることができる。

 

 

刻々と迫る獣の刻印

金持ちと有名人のマイクロチップ

エレクトリックワイアー/TNS

  銃携帯のボディーガードや、装甲リムジン、巧妙な変装でも役に立たないことがある。今、世界の金持ちや有名人向けに、身代金目当てのどん欲な誘拐犯から身を守る新種の商品が売り込まれている。それは、皮膚の下に埋め込むマイクロチップである。

  このチップは、世界有数の富豪とその家族向けに、世界中で繁栄している誘拐ビジネスから身を守る策として売り出されている。誘拐は過去8年間で60%も増加しており、特にメキシコやチェチェン、フィリピンといった貧しい国や不正がはびこる国々で多い。

  ロンドンの「タイムズ」の記事によれば、その低出力のチップは、本人の体から電気エネルギーを吸い取り、地球のまわりを回るグローバル・ポジショニング・システム(全地球位置把握システム)の衛星がそれを探知するのだと、製造元のジェン・エティック社は説明している。

  これはもともと、イスラエルのモサドのベテランスパイたちの設計による。ジェン・エティック社は、イタリアのミラノでこの新しい「スカイ・アイ」チップを7千5百ドルという価格で売り出した。同社はタイムズ誌に対して、すでに45人の世界的な大富豪が皮膚に埋め込んだと語っている。

  「スカイ・アイ」チップを「着用している」人が誘拐されると、警察や警備担当者が衛星を使って本人を追跡し、多分、救出のために特殊部隊を送ることだろう。スカイ・アイの位置確認誤差は、せいぜい150メートルと言われている。

  しかし、誘拐犯がチップを取り出そうとしたらどうだろう? ジェン・エティックス社は、それに対する完全な解決策はまだ発見していない。だが、努力はしている。まず、小さなチップを埋め込む手術は麻酔をかけて行われるので、誘拐された本人もどこに埋め込まれたかを知らない。第二に、タテヨコわずか4ミリで、体を流れる自然な電気のほんの数ミリアンペアだけを使って動いているので、レントゲン撮影しても発見できない。

 

10年の内に…

あなたの頭にチップが

ストレイツ・タイムズ

  シンガポール-財布をとりだして、携帯するカードの数を数えてみよう。それにあらゆる取引の時に覚えていなくてはいけない暗証番号もある。

  それにパスポートに運転免許証に保険証書、さらに、仕事とプライベート両方の住所録に電話やファックス番号…。

  BT研究所のピーター・コクランは、そのすべての情報がスマートカードのたった一個のシリコンチップに収まると言う。雇用記録や医療記録から経済状態まで、何でもチップに記録できる。

  さらに短距離のワイヤレス送受信機もつけて、それを皮膚の下に埋め込めば、飛行機にあるような、外部からの信号に自動的に信号を送り返す送受信機を着用することになる。

  コクラン教授は、そのようなチップによって完全な自由が得られると言う。空港に入れば、数分で税関や入国管理手続きが終了する。個人情報はすべて、人ではなく、コンピューターによって処理されるからだ。経済情報もすべてチップに入っているので、どこの国でも、ただ自動預け払い機の前に歩いて行って、必要な時に必要な額を引き出せる。

  食料品などを買うのも楽になるかもしれない。ただ店に行って、買いたいと思う物を選ぶ。レジで長い列ができることもない。

  このすべてが、10年の内に実現化されようとしている。

  (ダッド:)もしくはもっと短い間に現実になり得る。自分のショーとまがいものの理想郷の幕を開ける準備を整えている邪悪な者、アンチキリストが現れたら、まもなく、神が幕を閉じられ、ショーが終わって完結したことを宣言され、観客は驚くことだろう。それはそんなに先の話ではない!

  「ブロードウェイ」は最後の大がかりな見せ物の幕を開けようとしている。それは確かにブロード、つまり広い道であり、多くが滅びに向かってその広き道をまっすぐに下っていく! 永遠の命と天国的な至福へ向かう、上向きの狭い道に人々を導き続けなさい! 忍耐強く福音を述べ伝えていけば、多くの魂を得るであろう! あなたに神の祝福があるように! 

 

 

テクノロジー

将来のひな形?

  編集者:百年も前ではなくても、以下の記事のようなテクノロジーは想像を越えていたことでしょう。けれども現在、これやその他の驚異的なテクノロジーが私たちの生活を形作り始めており、将来に大きな影響を及ぼすかもしれません。

 

ロサンゼルス・タイムズ

  ローレンス・バークレー研究所の物理学者のマーヴィン・コーヘンと同僚たちが考えているコンピューター・チップは、とても小型で強力なので、ワインボトル4本で、世界のすべての人間の頭脳にある情報をすべて収められる。また、1インチ(=2.5センチ)の百分の一未満の長さの同じ回路1本でも、今まで書かれたすべての本の情報を全部、楽々と収められるのだ。

  これらの理論上のコンピューター回路は、「ナノチューブ」と呼ばれる炭素の分子複合物でできており、それは、現在の大半のコンピューターに使用されているシリコン半導体と同様の電気的特性を有している。鋼鉄より百倍強く、従来のスーパーコンピューターと同じ速度で、何よりも良いことに、自分で(プログラムを)アセンブリ言語に翻訳するのだ。これらのチップは、ナノメートル単位、つまり、1メートルの10億分の一単位で計られる。一部のウイルスと同等のサイズだ。今ある最も小型の回路よりも百倍小さい回路を、研究員たちは約束している。それなら、服に織り込んだり、ペンキで壁に塗ったり、血管に注入したり、空中のきれいなちりのように降らせることもできる。

  従来の半導体技術の可能性が頭打ちになり、ますます複雑化している複合シリコンチップの製造コストが誰にも高すぎるようになった場合の、シリコンバレーにつづく一つの未来像である。

  しかし、研究者たちは、ナノコンピューターのためにこれらの分子を集めて、現在あるコンピューターに必要とされる完全な回路を作る方法をまだ発見していない。別に取り組みが足りないわけではない。すでに研究者たちは、アーク溶接機のような電子ビームを使うことで、ヒトの髪の毛の何千分の一の大きさしかない構造を試験的に作り上げた。回転するギア、動くポンプ、静電気で動く直径60ミクロンの電子タービンや、直径わずか10アトムのトランジスターである。IBM研究員たちは、最近、炭素分子が超極小の銅の溝に沿ってすべる計算盤を組み立てた。それに負けじと、コーネル大学の二人の研究者は、一つの細胞と同じくらいの10ミクロンしかないギターを作った。一つが百アトムの幅の六本のシリコン弦を、原子力顕微鏡を使ってはじくのだ。

  (ダッド:)たった今彼らはただ遊んでいて、あの小さなギターのようにいじくり回しているだけだが、じきにそれではすまなくなる。すぐにもだれかが試行錯誤の上に秘密を発見し、そこから何もかもが変わることだろう。こういったパワーが、AC達のコンピューターと政府を運営するのに必要になる。ACはこういうものを利用するようになるのだ。技術や、物事をより速くより良くできるようになること自体、何も悪くはないが、人は邪悪であり、ACは自分の政府を仕上げるのを速めるために、この類のリサーチを押し進めている。

  まだ目の当たりにしてはいないが、彼らは、新しいシステムを打ち立てる時に備えて準備を整えている。その新しいシステムとは、アンチキリストとその手下どもの、そして彼らによる統一世界政府である。

  あなた達は、これらのテクノロジーについて読んで、ただ感心しているべきではない。物事が急速に動いていることの故に主をほめ讃え、喜び、外に出て仕事をしようとのやる気を奮い立たせなさい。主がこれらのことを明るみに出されたのも、あなたが外に出ていって証をし、もうすぐ起こる事について人々に告げるようにである。それらの事はあなたが考えているよりも早く起こる! 

 

ビッグブラザー

さらに監視社会に

ついて

マーク・ボール(ヴィレッジ・ボイス)

  ニューヨーク-「バーンズ・アンド・ノーブル」書店で立ち読みしたり、「ブロックバスター」でビデオをレンタルしたりするあなたを、カメラが監視している。カメラは、あなたが「メイシー」デパートでどのような買い物をしているかや、「ユニオン・スクエア・ヴァージン・メガストア」でどんな音楽の所に足を向けるかも記録している。「スターバックス」でカフェラテのカップを手にする時も、それを飲む様子をことごとく録画する。高層ビルから、5キロ離れた所にいる人のブラウスのボタンの数も数えられるレンズで、あなたの一挙一動を見張っているのだ。

  一般の人々は気づくこともなく、また疑問を投げかけることもないまま、大衆の監視が着々と進められている。ニューヨーク自由連合(NYCLU)のノーマン・シーゲル会長は、「『カメラが来るぞ、カメラが来るぞ』と叫ぶポール・リヴィアのような心境だ」と語る。[訳注:リヴィアは1775年に、馬を走らせ、英国軍が攻めて来ることを皆に知らせた。]

  NYCLUのボランティアたちの一グループが、夏じゅうかけて、マンハッタンにある街頭レベルのカメラの位置をしらみつぶしに調べた。来月、シーゲルはその調査結果を公表する。作成された地図から、カメラは街灯と同じくらいどこにでも存在することがわかる。半径8ブロック(街区)の範囲内で、メンバーたちは、表に設置してあるカメラを3百以上も発見した。あるボランティアは、「だが、発見できなかった隠しカメラもどっさりあるだろう」と言っている。

  表に出ているカメラの他に、隠しカメラを設置するのは、警備会社にとってはお決まりの事だからだ。あるコンサルタントは、「みんな隠してあるから、要塞都市のように見えることはない」と言う。カメラを設置する人々に聞けば、カメラがいかにありふれていて、それでいて影のような存在であることがわかる。

  スパイ都市になっているのはニューヨークだけではない。60カ所以上の米国の都心では、公共の場所に有線テレビ方式のテレビが使われている。バルチモアでは、警察のカメラが中心部の交差点を見張っている。サンフランシスコでは、小さなカメラが、地下鉄のすべての車両に設置するために購入された。ロサンゼルスは、米国一の監視カメラ都市で、ショッピング街には、中央監視タワーが幾つかあり、レッドウッドシティーの北部に向かう道路には、パラボラマイクが一列に設置されている。オハイオ州の田舎のウェインズヴィルでも、村長は、毎年ザウアークラウト祭りを監視するカメラを誇りにしている。

  米国は、ギャリー・マークスが「監視社会」と呼んだものに急速に近づいている。監視社会では、私生活と人前での生活との間の境界線がデジタルというもやの中で消滅するのだ。「新しい監視は、ただのプライバシーの侵害にとどまらず…プライバシーを「保護してきた多くの制約を時代遅れとしてしまう」と、マックスはその著書、「秘密の内に:米国での警察の監視」に書いている。例えば、集団監視を行っていれば、警察は面倒な法廷審問や逮捕令状がいらなくなる。犯罪発生と同時に、警官はその地域のカメラに犯人が映っていないかどうか調べるだけでいいのだから。

  だから、監視が拡大していけば、警察が把握できる範囲も拡大することになる。ひとたび、すべての画像を保管し、身体的特徴などによって検索することが可能になれば、警察が全市民の出入りを把握できる電子の見張り番システムを設置することが可能となるだろう。

  使用される装置は、カメラだけではない。メトロ(地下鉄)カードのような最近の大量輸送交通機関の新技術も、監視装置となる可能性がある。メトロカードの磁気テープには、最後に読み取りをした改札口の場所が記録されている。ノーマン・シーゲルは、将来、このデータを使っても、警官は容疑者を集められるようになると予想している。E-Zパスはすでに、スピード違反を監視している。運転者が料金所を通る時間を記録しているからだ。そのような交通クレジットカードと銀行の口座が「スマートカード」にリンクされると(ワシントンDCの場合のように)、市場にも捜査官にも、新しい監視範囲が開かれることになる。

  FBIは以前から、すべての携帯電話の通話を監視する手段を要求してきた。また、その他の政府機関も独自に計画を進めている。運輸省は、州の運転免許証を暗号化して、全国共通の身分証明カードにもする法律の制定を提案している。ヨーロッパ人は、国内でのパスポートに慣れているが、旧東ドイツの秘密警察でさえ、キーボードをたたくだけで、全国民の動きを監視することはできなかった。「秘密警察が夢見たことが、自由世界で急速に現実化している」とプライバシー専門家のデービッド・バニサーは言う。

  おまけに、隠しカメラはますます小型化し、安くなっている。「昔はレンズの長さが35センチもあったが、今は爪の先ほどしかない。」と、スパイショップ「クォーク」のグレッグ・グレイソンは言う。そのような機器は、火災報知器からネクタイに至るまで、何にでも隠せるよう設計されている。

  ギャリー・マックスはこう警告する。「新しい監視システムが制度化され、民主主義社会で当然のこととして容認されるなら、『悪い』政治信条や、少数派の人種や民族や宗教、また大多数の機嫌をそこねるようなライフスタイルをしている人々を取り締まるために使われる可能性がある。」

  ニューヨークの警察は、「ハーレムの百万人の若者の行進」の大部分を撮影している。社会心理学者は、政治的行事をビデオに収めることは、参加者の自己イメージに影響すると言っている。監視と言えば、すぐに犯罪というイメージが浮かぶからだ。たいていの人は、政治的活動家が厳しい監視下にあるのを知ると、政治から遠ざかる。そしてその映像が毎晩ニュースで放映されると、誰もが要点をつかむ。すなわち、反対者たちにつきあっていると、警察のビデオに収録されるということだ。

  しかし、ごく普通の生活でさえも、隠れた監視によって変えられつつある。カメラの数が限界に到達するなら、社会学者のアーヴィング・ゴフマンが言うところの「画一集団」化してしまい、個人の自己意識はあるかないかわからないくらいにしてしまうのだ。公共の場でのプライバシーがないと、大半の人は、目立たぬように行動する。録画されているとわかっていると、公園のベンチでキスをする気もあまりわかないだろう。いずれは、集団監視が周囲の圧力のようになり、ひそかに画一化が進んでいく。

  コミュニケーション学教授のカール・ボータンは、1996年の職場での監視についての研究で、それらの影響を証明している。自分が監視されていると知っていた社員はそうでない同僚よりも、不安の度合いが高かった。上司を信頼できず、自信喪失ぎみで、コミュニケーションすることもあまりなくなった。「憂うつな働き手」となったのだ。

  それが、未来の姿だ。そこには、スパイカメラだらけの都市に何万もの監視人がいるのだ。あなたの近所の人々も上司か警察のような役割をする雑多な軍隊だ。1998年には、誰があなたを監視していたとしてもおかしくない。

 

  (ダッド:)あわれなオーエル、もし彼が今日の世の中の様子を見てまわったら、ショック死することだろう! 彼がいた頃はそれはみんな空想科学で、人々を楽しませるための想像上の話だったが、今では現実となっており、その現実はもはや変わらない。もうすぐ、アンチキリストは大衆をコントロールし、あなたを監視しするようになるだろう。

  だが忘れてはいけない、神は、これらのどんなものよりも勝っておられる。あなたを守るためなら、カメラを作動しないようにするなど、何でもすることができる。神が今なおコントロールしておられるので、あなたたちは、監禁されているとか操られているといった、この世の人々が感じているような圧迫感を感じる必要はない。世の人々は縛られているが、私たちは心の内で自由だ。彼らの霊は絶望の闇の墓に閉じこめられているが、私たちの霊は生きていて、色々なところへと旅する。

  誰かに見られているかもしれないという理由で、敵に証しや仕事をするやる気をなくさせてはならない。わかるものか。あなたを監視している人が救われるかもしれない! 主は、何かを成し遂げられたいならば、何でもできる。不可能に思えることさえも。だから、この世の人々は、考えることのできないゾンビのように歩き回っていても、私たちは神に反する体制に真っ向から反抗して、証ししまくり、人生を変え、魂を勝ち取るだろう。ハレルヤ! 彼らには決して私たちに勝つことはできない。私たちは神の側にいるのだから。

  支配しようとする、奴らのつまらぬ試みは、王の王の再臨によって押しつぶされ、跡形もなく消え去るだろう。主はAC共の政府を粉みじんにし、神ご自身とイエスとあなたと私によって治められる真の政府をつくりあげられる。だから進み続け、戦い続けなさい! 命の言葉を与え続けなさい。そうすれば人々は真理を知り、吸血鬼である魂破壊者のアンチキリスト体制の奴属から自由になるであろう。あなたは神の側にいて、何ものも神を止めることはないのだから、神の助けによって彼らを救いなさい。神の御心を行っているならば、誰があなたに敵し得ようか? アーメン? ハレルヤ!

 

ピザ億万長者

サンデータイムズ

  風の吹きすさぶヒューロン湖周辺の冬の夜は厳しい。しかし、この億万長者の実業家は、田舎の別荘で、あかあかと燃える暖炉の前で話に夢中なので、外の強風にもまるで気づかぬようだ。トーマス・モナハン(54歳)は、全米で最も成功した企業の一つ、ドミノ・ピザの創立者で、常に宗教的なことに興味があった。しかし、C・S・ルイスの著書「キリスト教の精髄」が彼の内の何かをかき立てた。

  「最大の罪」であるプライドについてのルイスの考えに触れて、モナハンは、自分は莫大な富のワナにはまっていると考えた。「私は、ほとんど一睡もしなかった。自分の知っている誰よりも、自分はプライドが高いとわかったのだ。」

  朝には、人生を変えると決意して、ウォール・ストリート・ジャーナル紙が呼ぶところの「有形資産のものすごい放棄」を始めた。米国のビジネス界の驚きをよそに、モナハンは、自分の財産を次々に手放した。まずは、ヘリコプター、それから社用ジェット機、それに一度も使ったことのないロールスロイス、という具合に。全長60メートルの帆船も売りに出された。

  そして、先週、今では世界最大のピザ宅配チェーンとなった同社を、10億ドルで売却したと言われている。会社内で株はまだ少し所有しているものの、売り上げ金と彼自身のエネルギーは、慈善事業に注がれるだろう。その資金の大半を、米国全土にカトリックの学校を建設することにつぎ込むと言われている。彼の慈善プロジェクトは、近代の最大の慈善家たちと肩を並べるほどだ。

  C・S・ルイスは、「ナルニア国シリーズ」の著者として名高い。特に「ライオンと魔女」は有名だ。1950年に出版以来、子供達の心を捕らえてきた。「キリスト教の精髄」は、クリスチャンとして生きることの日々の葛藤を書いている。日常生活の状況を使って、忍耐やゆるし、それにもちろんプライドといった概念を探っている。モナハンは、自分がルイスの言うところのプライドの高い人間と考えた。競争心が強く、どん欲で、うぬぼれが強い人間であると。彼はそれを嫌悪し、初めてその本を読んだ瞬間から、人生を変えた。ある時、週に二日はパンと水だけで生活し始め、2百万ドル相当のマホガニー製の机などが揃った自分のオフィスも、派手すぎるからと、そこで働くことをやめてしまったのだ。

 

  (ダッド:)彼に神の祝福があるように! 神は彼を祝福されてきた! 主の言葉が約束しているように、自分の持ち物をみな売り払って貧しいものに施すなら天に宝を持つようになる! あなたたちファミリーは天国に大いなる宝を持っている。すべてを捨てただけはなく、自分の十字架を背負い、主に従っているからだ。あなたたちはそれほど持っていなかったかもしれないが、持っていたものをすべて与えた。終わりの日々のために宝を山積みにしたりはしなかったのだ。そんなことをしたとしても、どうせ役に立たないが。イエスだけが救い、イエスだけが供給し、保護し、イエスだけが、決して錆がつかず腐敗せず消えることのない宝を与える。地上の宝は羽をつけて飛んでいってしまうが、天の宝は永遠に続く!

 

 

ショートニュース

  「クリスチャンではなく、教会崇拝者」(レリジョン・トゥデー) チャールス・デュークは月に行き、戻ってきたが、その時に神を発見したことが最大の喜びだと言った。元宇宙飛行士であるデューク元・准(じゅん)将は、月面を歩いたわずか12人の内の一人である。しかし、その喜びとその後の事業の成功も、イエス・キリストなしには、彼の人生を満たすには不十分だった、と彼は言う。デュークは1972年に、アポロ16号の乗組員として、月に72時間滞在した。月面歩行は、「自分にとって崇高な経験ではなかった」と言う。「その頃、私は神を探求していなかった。自分に必要な神はみんな持っていると思っていた。それは、毎週日曜の朝の教会で過ごすたったの1時間のことだ…その頃、私はクリスチャンではなく、『教会崇拝者』にすぎなかった」と。

 

  英国人の異教徒たち(レリジョン・トゥデー) 「英国は異教徒の国だ」と、福音伝道師のルイス・パラウは言う。「そこの国民はすてきで素晴らしい異教徒たちだ。私がそう言うと、英国人はユーモアとして受けとめてくれるが、この国に必要なのは、人々が天国のことを自ら知ることだ。」 パラウは、英国人は冷笑的で、その結果、教会の礼拝出席者も減っていると言う。「福音伝道は難しい。英国人は常に神のいつくしみと力に疑問をさしはさんでいるようだ。」 パラウはアルゼンチン出身の福音伝道師で、最近、英国の七都市をまわる3週間の伝道ツアーを終えたばかりだ。「ことあるごとに、英国人に、自分は借金を返しに来た、と言っている。英国人が福音をアルゼンチンに伝え、今、我々がそれを英国にまたもたらそうとしていると。」 パラウはラジオのインタビューでそう答えた。

 

  米国がまたもキューバについての国連決議で大敗北(インターナショナル・ヘラルド・トリビューン) 米国がキューバに対して40年間続けてきた経済制裁の撤回を求める国連総会決議が、七年連続で、しかも記録的な投票結果で米国の友と敵の両方の国々によって可決された。キューバから提案されたその決議に対する投票結果は、賛成157票で反対が2票(米国とイスラエル)、棄権が12票だった。昨年の投票結果は、賛成143票で反対が3票(米国とイスラエルとウズベキスタン)、棄権が17票だった。

 

  世界経済の損失額は数兆ドル。(ロイターズ) 金融市場の混乱による損失額は、少なくとも4兆3千億ドルで、それについて悪く思うことで世界経済に打撃を与えている。10月3日までのほんの二ヶ月ちょっとで、世界中でそれほどの損失が株式市場で生じた。それは、フランスやドイツの年間国内総生産を上回り、米国のそれの国内総生産の半分以上にのぼる。エコノミストたちは、消費者の現在と将来に対する良い見通しの確信が失われたことも、進行性デフレーションにつながったと言う。今週の米国での統計は、その消費者の信頼度が、1月以来最大の下落をしており、ヨーロッパでは、三つの銀行が人員削減を発表した。市場は、すぐに、現在をはるかに上回る失業者が出るという話で持ちきりだ。

 

  ストレス解消法(ワシントンポスト) 男子は、困っている時に気楽に頼りとする相手が女子よりも少ないという結果が、コモンウェルス基金の最近の調査で出た。男女とも、父親よりも母親にアドバイスを求める傾向があるが、ストレスを感じたり、行き詰まって感じる男子は、しばしば誰にも打ち明けることなく、女子よりも、運動やコンピューターによって心配事を解消しようとする。

 

  ロシア人の34%が、独裁政権を望む。(AP) 全国世論センターによる最近の調査で、ロシア人の33%が、大統領が「最高権力」を握るべきであると考え、34%が、独裁政権の成立こそ経済危機の唯一の解決策だと答えていると、AP通信が伝えている。回答者は、最も独裁政権を樹立しそうな人物として、アレキサンダー・レーベジ元将軍をあげていると、インターファックス・ニュース社は報じている。そして、45%は、独裁政権こそ唯一の解決策という意見に反対しており、21%はわからないと答えた。

 

  ひじにご注意(ロイター) 電子取引は安くつくかもしれないが、キーボードに寄りかかっていると、かえって高くつくかもしれない。調査官によれば、フランスの10年物の債券先物取引が謎の暴落をしたのは、ロンドンのソロモンブラザーズ社の銀行のトレーダーが、うっかりして、「即売」のボタンを繰り返し押してしまったためだったという。145の売り注文が別々にどっと出されて、電光掲示板の価格が暴落したのだった。

 

  結婚しても何にもならないと考える日本女性(ロイター) 20代の日本女性の四人に一人以上が、結婚しても何の役にも立たないと考えて、結婚を望んでいない、と政府の調査機関が発表した。25歳から29歳の独身の日本人女性の内、約27%が結婚の意志がないことが、厚生省の調査機関の調査でわかった。また、25-29歳の女性の42%が男友達がいなかった。同じ年齢層の男性の50%も女友達がいなかった。

 

  現地人に要注意(ウォールストリート・ジャーナル) 米国の国務省が、国外旅行者に警告するのと同様、他の国々も米国への旅行には注意をと、呼びかけている。英国外務省は国民に対して、米国で「暴力犯罪がありふれている」と警告し、カナダ外務省も同国民に、フロリダ州では犯罪者が、挑発ゼロでも、あるいはほんのわずかの挑発によっても、襲ってくると警告している。

 

  あなたのお子さんは銃のある家で遊べますか?(ウォールストリート・ジャーナル) アラバマ州の37歳の弁護士秘書、ベッキー・ケイソンさんは、初めて訪問する家の玄関に来ると、7歳と13歳の息子たちがその家に入る前に、一つのことを確認する。「率直に、『おたくには銃がありますか?』と聞くのです」とケイソンさんは言う。昔から、幼い子供の親が友人や近所の人や親類に、彼らの家が子供にとって安全かどうかていねいに尋ねることは、容認されてきた。今、銃が手の届く所に置いてあったために起こった、学校での子供による銃犯罪による犠牲者がぞっとするほど多いことから、親によっては、この気まずく思われそうな銃についての質問も加えているのだ。何と言っても、銃は、特にその大半を占めるピストルは、米国の全世帯の40%にあるという概算だ。そして、国立健康統計センターによれば、統計が出ている最新の年度である1995年には、銃が原因の19歳以下の死亡者は5,285人だった。

 

  睡眠不足が免疫系統を弱める(メンズ・ヘルス・マガジン) 頻繁に飛び回って時差ボケしている人や不眠症の人、パーティー好きの人にとって、暗いニュースがある。最近の研究から、一晩睡眠不足だっただけでも、体内の免疫系統が打撃を受け、病気に対する抵抗力がなくなる。研究者たちは、健康な人から午前3時から7時まで四時間の睡眠を奪うと、キラー細胞の活動が平均28%も減っている。キラー細胞とは、免疫システムの力のよりどころである。一晩ぐっすり寝て初めて、キラー細胞の活動レベルは正常に戻った。

 

  ドイツが子供のおしおきの違法化を目指す(タンパベイ・オンライン) 最近発足したドイツのリベラル政権は、子供をたたくのを違法とすることを考慮中である。子供におしおきしたり、子供をたたいたりすることは、たとえ、しつけが目的であっても違法とする法案が、社会民主党とそのパートナーである緑の党との間での連立会談での議題の一つとなる予定であると、新聞は報じている。「暴力なしに育つという子供の権利も、正式に法律となるべきだ」と言う、新政権のクリステン・バーグマン家庭大臣の発言が、ケルン・エクスプレスに載った。ドイツの法律はすでに、「自尊心を傷つけるようなしつけの手段、特に、身体的また精神的な虐待は誤り」と規定していると、社会民主党のバーグマン大臣は新聞に語った。社会民主党と緑の党は、たたくことを違法とするための法案において、厳格な処罰までは考えていないが、社会民主党の家族専門家であるエディス・ニーフイスは、「おしりをたたくことは、もはや子育ての手段として許されない」というメッセージを行き渡らせたいと語った。

 

  ビン・ラディンが「今、核兵器庫を所有」(ロンドンタイムズ) サウジアラビアから追放された富豪のテロリスト・リーダー、オサマ・ビン・ラディンは、中央アジアにある旧ソ連共和諸国から戦略核兵器を入手したと、大手のアラビア語新聞が報じている。米国から、ケニアとタンザニアの米国大使館爆破事件の首謀者と非難されているビン・ラディンが、中央アジアとウクライナ共和国の影響力ある友人たちのネットワークを設立したと、アルハイアット紙(本社:ロンドン)は報じている。同紙は、信頼できる中央アジアの外交官からの情報として、アフガンを本拠地とするラディンは、このネットワークを通じて、旧ソ連共和国から武器を購入していると伝えている。

 

  メキシコシティーでは、5人に1人が犯罪の被害者(ロイターズ) メキシコシティーの市民の20%以上が、今年、犯罪の被害者となったことが、アウトノマウス・メトロポリタン大学の調査で明らかになった。同大学の1,660人の市民を対象にした調査によれば、約9百万のメキシコの首都の市民の22%が、1月から7月にかけて、泥棒その他の犯罪の被害にあっている。同国では、1994年12月にペソ切り下げとそれに続く経済危機によって何万人も失業し、犯罪が急増している。その調査では、最も頻繁に発生しているのは、街頭での強盗が22%、公共の交通機関での窃盗が20%、そして、車泥棒と車上狙いと武器での攻撃が各8%だった。

 

  2千年とキリストの関係がわからない大衆(ロンドンタイムズ) 最近の調査で、[英国で]西暦二千年がキリスト生誕二千年を意味することを知っている人は、六人に1人もいなかった。二千年は何の記念かと尋ねられて、37%が知らないと答え、18%が新世紀の到来と答え、17%が西暦二千周年、そして、わずか12%がキリストの誕生とのつながりを答えた。エセックス大学のアンソニー・キング政治学教授は、こう述べた。「調査からすると、大半の人はそれを、友人たちと踊り、シャンペンを飲み、夜ふかしするか、海外旅行するチャンスとしか考えていない。」

 

  かみつくな(AP) 昔からジョークや漫画になっているが、犬にかみつかれるのは、郵便配達人にとって笑い話ではすまない。毎年、郵便配達中にかみつかれたという報告は、2,700件にものぼるのだから。実際、かみつかれているのは彼らだけでなく、犬のかみつき事件は年に4百万件以上も発生し、被害者の大半は幼い子供であると、彼らは指摘する。

  動物愛護協会と郵政省が、かみつかれない秘訣を提供している。犬のそばを走って通り過ぎない。犬の本能は、追いかけて、獲物を捕まえることだから。

  犬がおどしをかけてくるなら、叫ばないこと。目と目が合わないようにする。犬が行ってしまうまで動かないでいて、それから、犬が見えなくなるまで、ゆっくりと後じさりする。

  見知らぬ犬に近づかない。特に、その犬がつながれていたり、閉じこめられている場合は。

  なでる前に必ず、犬に自分を見させ、においをかがせる。

  犬がかまないと勝手に思い込まない。

 

  「ジンギング・ナン」(レリジョン・トゥデー)伝統的なローマ・カトリック教会の修道女が、全国放送で同教会にますます広がる背教や異端と考えるものを批判して、教会を怒らせている。マザー・アンジェリカ(74歳)は、エターナル・ワード・テレビジョン・ネットワークのトークショー「マザー・アンジェリカ・ライブ」に、ホストとして週に二回出演し、本来の教えに忠実に従うよう呼びかけている。

  アンジェリカはフランシスコ会の修道女で、米国のカトリック教会聖職者たちの悩みの種となっている。アンジェリカは彼らが信仰を失っていると非難し、教会のリベラル派は完全な異端者たちと考えている。彼女は、その発言から、「ジンギング・ナン」(勢いよくやりこめる修道女の意)というニックネームがある。ある最近の番組では、アンジェリカは、救われるべき「何百万もの魂」が存在し、「特に、司祭や、[カトリック]教会や、枢機卿や、司教や、一般信徒やティーンエイジャーはそうだ」と語った。

  枢機卿たちは眉をひそめているが、アンジェリカは、かなり攻撃的な反対者であることを証明した。1996年のデトロイトでの会議で彼女は、自分が「三、四人の」司教との面接を拒否した話をしたと、ナショナル・カトリック・リポーター(NCR)は伝えている。アンジェリカは、司教たちが、彼女がどんな権威によって司教たちをこき下ろすのかと尋ねると、「私はネットワークを所有しています」と答えたと言う。司教たちが、いつまでもネットワークの番組に出られるわけではないと指摘すると、「あんた達がネットワークを所有する前に、私はそれを吹っ飛ばします」と答えたそうだ。

 

  トラボルタのセクト勧誘(AFP) ジョン・トラボルタは、クリントン大統領に対して、モニカ・ルインスキー問題を乗り切るためにも、何かと論争の的になっているサイエントロジーに入るよう熱心に勧めたと言われている。44歳のトラボルタは、今年の初めに、問題の渦中にある大統領と率直な話をし、彼のセックス中毒を克服するのを助けようと申し出たという。そして、サイエントロジーの教義は、クリントンが大統領の地位を維持する助けになると説得したと言われている。ハリウッド・ゴシップ・コラムニストのジャネット・チャールトンによれば、トラボルタは、クリントンにサイエントロジーの出版物を送り、同教会の幹部に会うよう招待した。生まれつき南部バステスト教会に属するクリントンは今のところ、その招待を受けておらず、ただトラボルタへの友情の気持ちからそれを読んでいるそうだ。

 

  間違い電話(ロイター) 不景気になると、ロシア人はジョークを言う。ロシアの金融市場が最安値を更新した時、エリツィン大統領の権威がぐらついたように見え、混とんとする同国の銀行制度が、笑いの対象となった。

  「ある銀行家が別の銀行家に電話して、『やあ、調子はどうだい?』と尋ねた。」

  「ああ、いいよ。」

  「すみません、番号を間違えたようです。」