宝 P.727-736

 

悪癖を克服する!

 

  私達の誰もが癖を持っており、癖には良いものもあれば、悪いものもあります。特にそれをしようと思っていなくとも、何の気なしに、無意識にやってしまうこと、それはすべて癖です。きれい好き、礼儀正しさ、良いマナーなど、良い癖や習慣は大きな祝福です。けれども、自分が身につけてしまった癖が、悪いもの、害を及ぼすものであって、その癖を改めるのが難しいか、ほとんど不可能に思える場合、それは、悪癖と言えるでしょう。

  こんな実話があります。鷲を飼っていた人が、何年も、その鷲を鎖で杭につないでおきました。鷲は、鎖を引っ張りながら、その杭のまわりを、数え切れないほど何度もグルグル回り続けたので、地面には、鷲の歩いた跡が轍(わだち)のようになっていました。飼い主は、すっかり年を取った鷲のことをかわいそうに思い、「もう死ぬ日も間近だから、自由にしてやろう!」と考えました。そこで、鷲の足にはめてあった金属製の輪を外してやり、鷲を宙に放りました。ところが、どうなったと思いますか?その年老いた鷲は、飛び方をすっかり忘れてしまっていて、翼をバタバタさせて地面に降りると、歩いて古い轍に戻り、それまで何年もしていたのと同じように、轍に沿ってグルグル歩き始めたのです! 鎖も、足輪ももうなかったのに、それが癖になってしまっていたのです!

  「悪い癖という鎖は、初めはゆるくて感じないほどだ。だが、その内に、断つことができないほど強くなる!」と言われています。それは、主の助けなしには断つことができないのです! 「癖とは太綱のようなもの。毎日毎日、糸がより合わさっていき、ついには切れないほど強くなる。」 これらの言葉は本当に真実です。

  悪い癖を断とうと、どれだけ強い意志を持って頑張っても、自分にはどうしてもそれを断ったり、やめたりする力が欠けていると感じたことはありませんか? 実際のところ、誰にでもどこか弱い面があり、その面では、過ちを犯したり、様々な問題を抱えやすいものです。そして、そういった問題が、悪い習慣や悪癖となることがあるのです。

  ほとんどの人は気づいていませんが、悪癖というのはしばしば、単なる生まれつきの自然な反応以上のものです。何かの弱点があって、長い間それを持ち続け、それに屈しているなら、そうした癖の背後には、悪い霊、つまり悪鬼がいることがしばしばあります。そうした悪い霊は、その癖をいっそう悪くして、あなたを病み付きにさせようとします。特に、その悪い癖が、あなたを危険にさらしたり、健康をおびやかしたり、あなたの対人関係を悪くするようなものなら、なおさらです。

  神の言葉を読むなら、特定の罪や悪癖をますますひどいものにし、それを通して私達をだめにしてしまおうとする悪い霊が存在することが、よくわかります。大食の悪霊、アルコールや麻薬やタバコの悪霊、ギャンブルの悪霊、性的倒錯、ホモ行為の悪霊などがそうです。これらは、誰の目にも明らかな悪癖の幾つかですが、多くの人々は、憎しみや、罪悪感や、恨み、心配、プライド、嫉妬、独善、恐れ、嘘、ごまかしもまた悪癖だということには気づいていません。しかし、人をそのようなものに縛り付けている霊の力は、人々にギャンブルや麻薬やアルコールに対して抑えがたい欲望を起こさせる霊の力と同じくらい強力で破壊的であることもあります!

  悪霊は、あなたの人生のほとんどどんな面においても、あなたを悩まそうとします。そうした悪霊は、あなたが何もしないでのさばらせておくなら、あなたに害を及ぼしたり、あなたをだめにしてしまおうとするのです。例えば、嫉妬にかられやすいとか、人を批判的に見る癖やからみつく罪があるなら、あるいは、アルコール、その他のものに弱いなら、なおさらのことです。敵は、そうした弱みにつけこんで、常にあなたを誘惑しようとします。

  アルコール中毒は、何千年にも渡って人間を悩ませてきた悪癖です。聖書の時代には、適量のワインを飲むのはごく一般的なことでしたが、聖書には、ワインであれ、他の種類の酒であれ、しょっちゅう飲みすぎたり、過度にふけることを戒める節がたくさん載っています。−−箴言20:1、21:17、23:29-35、31:4、エペソ5:18、テトス2:3 を見て下さい。主は、アルコール中毒の背後にある霊から解放して下さるばかりか、ひとたび救い出されるなら、飲みたいという衝動に打ち勝ち続けるための強い意志を与えて下さいます。

  もちろん、誰もが、たばこに入っているニコチンとタールが健康に悪く、それがガンの主要原因であると立証されていることは知っています! 喫煙者でさえ、その大半は、喫煙が悪癖だということを認めていますが、問題なのは、どうしたらやめられるかということです。喫煙は、中毒のようになり、やめようとしてもやめられなくなってしまうからです! やめるための策は、主があなたを、ニコチンへの依存から解放し、ニコチン中毒をますますひどくしているかもしれない悪い霊をすべて追い払って下さるよう、必死に祈ることです。主に求めるなら、主は必ず救い出して下さいます!

  薬も非常に中毒になりやすく、ひどい害を及ぼします。麻薬だけではなく、何千万という人々が薬局で手軽に買っている、「合法的」に処方された薬でさえ、そうです。麻薬や多くの薬は、常用癖がつきやすく、現実から逃れられるとか、痛みから逃れられるなど、いろいろな「効果」が言われていますが、そのほとんどは強い副作用があり、危険で、値段も高いのです! けれども、素晴らしいことに、主は奇跡的に、数え切れないほどの人々を、あらゆる種類の薬中毒から解放してこられました! 多くの場合、何の禁断症状もなしに!

  ギャンブルは、アルコールや麻薬と同じぐらい、病み付きになりやすい悪癖で、明らかに、偽りを言う邪悪な霊が人にギャンブルをするよう強いて、サイの一投げ、ルーレットの一回り、馬のレース、カードの手一つで、苦労してためたお金をすってしまうようにさせているのです。ギャンブルの原理は、何の苦労もなしに簡単にお金が儲けられるということですが、それは、聖書が教えている、勤勉さ、懸命に働くこと、倹約を重んじる精神とは全く正反対です。また、「運(ラック)」に頼るのは、悪魔からの祝福を願うことに他なりません。というのも、「ラック(luck)」という言葉は、悪魔の名前である「Lucifer(ルシファー)」から来ているからです。愚かにもギャンブルで危険を冒すだけでも十分悪いことですが、実際にギャンブルに「長けて」いて、「運(luck)」に恵まれている人は、より一層、救い出される必要があります!

  ホモ行為については、この本の「ソドム人の滅亡」という読み物の中で詳しく説明されています。ホモ行為のことで何か問題があるなら、どうかその読み物と、考えるべき課題を読んで下さい。

  多くのクリスチャンは、アルコール中毒や、麻薬や、性的倒錯などのような誰の目にも明らかな悪癖を持つ人達を見下げ、非難するのですが、それでいて、食べすぎや肥満については悪いとも何とも思いません。けれども、大食や衝動食いも、しばしば、霊的な原因を持つ、断ちがたい悪癖であって、克服するには、祈りと、やめようという強い決意を要します。大食というのは、しばしば、麻薬中毒や、アルコール中毒と同じぐらい強く悪い癖であって、聖書には、それをしないようにと警告している箇所が幾つかあります。(箴言23:2,20-21、第一ペテロ4:3参照)

  独善や、人を非難する批判的な霊について言えば、それらは確かに、非常に深刻な霊的問題であり、悪癖でもあります。自分がしょっちゅう批判的な見方をし、他の人達を見下げ、自分の方が人よりも優れていると考えているのがわかるなら、あなたをそうさせている、否定的で、分裂をきたす霊どもから解放されるよう、絶対に求めるべきです。

  独善というのは、プライド(自尊心)と密接なつながりがあり、実際にプライドが原因です。私達の誰もが、プライドや、自分をかわいがり、自分のことばかりに関心を持つというからみつく罪を持っており、私達の魂の敵はしばしば、そうした人間の生まれつきの弱みにつけこんで、それを拡大し、最悪の問題にしてしまいます! プライドはあらゆる罪の根源であり、サタンの堕落の原因でもありました。−−イザヤ14:12-15。主はプライド、つまり高ぶることを憎んでおられます!−−箴言6:16-17。

  あと二つ、よくある悪癖で、実に多くの人達が持っているものは、憎しみと悪意です。思いや心の罪はどれもそうですが、憎しみや悪意を抱くというのも、確かに、邪悪な霊がもたらした弱点です。悪意について聖書に何と書いてあるかを知るためには、エペソ4:31、コロサイ3:19、ヘブル12:15、ヤコブ3:14-15 を読んで下さい。憎しみに関しては、箴言10:12、15:17、26:26、ガラテヤ5:19-21を読んで下さい。これらの悪癖は、他の人達に害を及ぼし、危険でさえあります。おまけに、憎しみや悪意を抱くと、血液中に実際に毒が流れ出るため、その人は、あらゆる種類の心身症にかかるということが医学的に証明されています。

  恐れと心配は、互いに関連している否定的な感情で、それに悩まされている人に、際限なく悪影響を及ぼします。深刻な恐れを持ったり、しょっちゅう心配事をするのは、たいていの場合、ただ生れつきの癖だとか、幼少時の悪い体験がもとで起こるのだと簡単に片付けてしまうことはできません。特に恐れは、人をひどく束縛するので、聖書には、「神が私達に下さったのは、恐れの霊ではなく、力と愛と健全なる思いとの霊なのである!」とはっきり書いてあります−−第二テモテ1:7。箴言29:25、ルカ21:26、ヘブル2:15、第一ヨハネ4:18 も読んで下さい。

  嫉妬は、別の読み物で取り上げられています。(「嫉妬!」を読んで下さい) 過度に罪悪感や自責の念にかられることも、間違いなく霊的なもので、悪魔によって引き起こされます。聖書は、悪魔のことを「聖徒を訴える者」と呼んでいます。−−黙示録12:10。 人々が罪悪感にさいなまれるのは普通、自分が不従順だったために、「さばきを恐れつつ待って」(ヘブル10:27)いるか、あるいは、「良心が弱い」ために、敵の嘘に耳を傾けてしまいやすいからです−−第一コリント8:7、テトス1:15。強力な影響を及ぼす癖を断つための解決策は、神の御言葉の真理を勉強して、何が正しく何が間違っているかを知り、御言葉に従って、正しいことを行うことです!−−ヘブル10:22、ヨハネ15:3。

  また、嘘をついたり、人を欺くことが癖になっている人もいます。聖書には、これも深刻な悪癖であると、はっきり書かれています。嘘をつくことについては、詩篇119:163、箴言6:16-17、10:18、12:22、13:5、26:28、エペソ4:25といった聖句を読んで下さい。欺くことについては、箴言12:5,17、14:8,25、26:24を読んで下さい。まだ他にもたくさん、悪い習慣や悪癖を並べ挙げていくこともできますが、ここでは、一番一般的な悪癖の幾つかを例として取り上げました。とにかく、自分を傷つけたり、他の人を傷つけたりする癖はすべて悪癖であって、あなたの魂の敵である悪魔が背後にいて、その悪癖を使って、あなたを破滅に追いやったり、妨げようとしている可能性が大です。このことを覚えておいて下さい。

  あなたがクリスチャンなら、邪悪な霊は、永久にあなたに取りつくことはありませんが、それでも、あなたの頭の中に色々な思いを送り、すべきでないことをしたいという気持ちにさせることはできます。邪悪な霊どもは、あなたの思いや霊に影響を与え、あなたを屈服させようとします。それによって、あなたが、霊の影響に屈したり、邪悪な霊の言うがままにするよう決めるなら、そうした霊がコントロールを握るようになり、あなたを、悪い習慣や悪癖にがんじがらめにしてしまうことができるほどです。悪い癖がついてしまい、絶えずそれを続けるなら、完全に打ち負かされてしまい、ついには、主ではなく悪魔の言うことに耳を傾け、従うようになってしまうこともあります。

  主を愛している、生まれ変わったクリスチャンでさえ、時には、邪悪な霊どもの影響を受けることがあります。永久に取りつかれてしまうことはありませんが、そうした霊に悩まされたり、その影響下に置かれたりすることがあるのです。クリスチャンは主のものであって、主と主の御霊に所有されています。けれども、当然ながら、からみつく罪があったり、隠していることがあったり、主のために捨てようとしない悪い癖があるなら、敵は、それを使って、あなたを悩まし、煩わせます。あなたを弱めたり、その面において、あなたを打ち負かすことができるのです。神の言葉に、「悪魔に機会を与えてはならない」とあるのはそのためです−−エペソ4:27。聖書がそれを「からみつく罪」と呼んでいるのは、それが、あなたを攻撃している霊であって、「かなぐり捨てなければならない重荷」だからです−−ヘブル12:1。

  敵に、あなたの人生に入り込む「機会を与える」というのは、家に邪悪な下宿人をおくようなものです。下宿人は、家の主導権を握るわけではありませんが、それでも、あなたを煩わし、問題を引き起こしたり、あらゆる害を及ぼしたりします。そして、何度、出て行ってくれと言っても、出て行かないので、ついには、権威と法律をもって−−この場合には、御言葉の権威とイエスの御名によって−−追い出すことになります! そうしないなら、出て行かないのです!

  多くのクリスチャンが、長い間、根深い悪癖や悪い習慣から完全に救い出されないままでいるのは悲しいことです! 彼らは悪い霊を追い出さず、心の中に居座ることを許してしまっています。自分の問題を表面的にしか見ておらず、それが霊的な問題でもあるということに気づいていないために、それらの霊どもに対して霊的な権威をもって立ち向かい、叱責し、追い払うことをしないのです。

  まず最初に、あなたを悪癖に縛りつけている霊的な力があるということを自ら認め、それから解放されたいと望まなければなりません。本当に解放されたいと思うなら、主に対して、それを進んで告白し、助けを求めて呼ばわるだけでなく、自分の弱点や悪い癖を克服するには助けや祈りが必要だということを他の人達にも進んで告白するべきです。中には、人を、それもクリスチャンの人まで、しっかりコントロールしてしまう悪癖もあり、そういう強力な悪癖を持っている場合には、自分一人で克服することはできません。

  何か深刻な問題を持っていて、一人で祈ったり、自分だけの力で悪癖に抵抗しようとしても、その問題から解放されないような時には、あなたの知り合いで、信頼の置ける、御霊に満たされたクリスチャンに連絡をとる必要があります。そして、彼らに、自分が深刻な問題を持っていることを告げ、団結した祈りを求めるのです! 必要な時に、助けや祈りを求めることを恥ずかしがってはいけません。

  聖書にはこう書いてあることを忘れないで下さい。「ひとりでは千人を追い、二人では万人を敗ることができる」(申命記32:30) ですから、敵によって悩まされ、苦しめられ、攻撃されていると思うなら、誰かに一緒に祈ってもらうと大きな助けになります。「二人または三人がわたしの名によって集まっているところには、わたしもその中にいるのである。」「もしあなたがたの内の二人が、どんな願いごとについても地上で心を合わせるなら、天にいますわたしの父は、それをかなえて下さるであろう。」−−マタイ18:19-20。

  「あなたがたの中に、(霊的、また肉体的に)病んでいる者があるか。その人は、教会の長老たちを招き、主の御名によってオリブ油をそそいで祈ってもらうがよい。信仰による祈りは病んでいる人を救い、そして主はその人を立ち上がらせて下さる。かつ、その人が罪を犯していたなら、それも許される。だから、互いに罪を告白し合い、また、いやされるようにお互いのために祈りなさい。」−−ヤコブ5:14-16。祈る時には、主の約束を言い、主に、ご自身が御言葉の中でなされた約束を思い起こさせなさい。神にその御言葉を思い起こさせるなら、それは、あなたがその御言葉に信仰を持っているという証拠です。神は、ご自身の言葉を守ると約束なさったので、神にそれを思い起こさせ、神の約束にしがみつき、それらを暗記し、常に口に出して言い、神が答えて下さるということを一瞬たりとも疑ってはいけません。そうすれば、神は答えて下さいます! 答えざるをえないのです! あなたが心から救い出されることを望み、悪い癖に対して真の勝利を収められるよう祈るなら、主はあなたを助けて下さいます! イエスは絶対にあなたの期待に背いたりはなさいません! 一心に主に呼ばわるなら、答えて下さるのです。

  「わたしは天においても地においても、いっさいの権威を授けられた。」とイエスは言われました。(マタイ28:18) そして、イエスを持っている私達には、イエスの力があります。だから、邪悪な霊や悪鬼どもでさえ、私達の言いなりになるのです!−−マタイ10:1、ルカ9:1、10:17-19、使徒行伝8:7。 あなたの悪い癖の背後に、悪魔的な力がひそんでいる場合、イエスの御名でその悪い霊を制するなら、その霊は立ち去らなければなりません!

  悪癖や悪い習慣を断つには、まず最初に、その悪い癖の背後にひそむ霊的な力から解放されなければなりません。解放される前には、その霊によって、かなり強力に支配され、束縛されていたかもしれませんが、解放されてからは、自分の力で、その霊が再び入り込まないよう抵抗できるようになります!

  けれども、祈ってもらって、霊的に解放された後でも、癖から完全に解放されるまでにはもう少し時間がかかることもあります。悪霊からは解放されたものの、癖はまだとれておらず、その悪霊は、しばらくの間、戻ってきては、あなたを誘惑し、そうした、あなたの弱点や癖につけこもうとするかもしれません。その弱点や悪癖が、長年に渡って、大きな問題だったり、習慣だったりしたのなら、なおさらのことです。そういう場合には一段と、攻撃を受けやすいのです。ですから、祈った後も、しばらくは、まだそのことで戦いがあるかもしれません。けれども、あきらめてはいけません! 長年持っていた強い悪癖を断つのは本当に大変な戦いですが、誘惑に立ち向かい、またそれをすることなど考えもしないようにする必要があります。誘惑してくる思いそのものを叱責し、絶えず、聖句を口に出して言い、主をほめたたえなさい!

  誘惑を受けるのは、あなたの責任ではありません。誰も、誘惑を受けないようにすることはできないのですから。しかし、誘惑に負けてしまう必要はありません! 「鳥が頭上を飛び交わないようにすることはできないが、鳥が自分の髪の毛の中に巣を作らないようにすることはできる!」 悪魔が色々な策略を使って誘惑しようとしてくるたびに、攻撃に出て、悪魔を打ち返してやりなさい! 悪魔が勝利することができるのは、あなたが降伏してしまった時だけです! あなたが戦い続ける限り、悪魔は勝利することなどできないのです。「悪魔に立ち向かいなさい。そうすれば、彼はあなたがたから逃げ去るであろう!」−−ヤコブ4:7。 あなたが抵抗し続ける限り、悪魔は常に逃げ去るのです。けれども抵抗するのをやめてしまうなら、悪魔は言葉巧みに嘘をつき、誘惑し、説得し、ついに勝利してしまうでしょう。悪魔に誘惑された時、イエスは、聖句を使って戦われました!−−ルカ4:1-13。ですから、神の言葉を口に出して言い、敵を叱責しなさい!

  一晩で直る癖もあれば、直るのに少し時間がかかる癖もあります。必ずしも、一日で癖を断つことができるわけではありません。敵は、長い間自分が支配していた領域を、そう簡単に快く明け渡そうとはしないからです。人が弱点を持っていて、以前、敵が自由に入り込める状態にあった場合、敵は、できるものならまた中に入り込もうと努めます。けれども、あなたが主に祈って、守って下さい、救い出して下さい、完全なる勝利を与えて下さいと求め続け、御言葉を口に出して言い、それを実現して下さるよう要求するなら、主はその祈りに答えて下さいます! 「もし子があなたがたに自由を得させるならば、あなたがたは本当に自由な者となる!」−−ヨハネ8:36。

  最善の保護の一つは、自分がすべきだとわかっていることをして、神や他の人達の為に忙しくし、また、御言葉を覚え、暗記して、自分の思いと心を、建設的で、励ましになり、力を与え、信仰を強めてくれる御言葉で満たし、自分に対して、また敵が攻撃してきた時には敵に対しても、絶えず御言葉を言うことです! そして、「絶えず祈りなさい!」−−第一テサロニケ5:17。こんな言葉があります。「弱い聖徒でも、彼がひざまずくのを見ると、悪魔は逃げ去る!」

  「子たちよ、あなたがたは神から出た者であって、彼らに打ち勝ったのである。あなたがたのうちにいますの(イエス)は、世にある者(悪魔)よりも大いなる者なのである。」−−第一ヨハネ4:4。主の力の方がはるかに強く、あなたを縛り付けるどんな鎖をも断ち切ることができます! あなたの悪い癖が何であれ、イエスはあなたを解放することができます! あなたは自由ですか? あるいは、助けを必要としていますか? 「求めよ、そうすれば与えられるであろう!」−−アァメン?

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  次に挙げるのは、解放のための祈りの一例です。悪癖を克服するために、どのように主に呼ばわって助けを求めたらいいか、さらには、敵を叱責する時に、いかにして聖書の節を言い、それを実現

して下さるよう要求したらいいかもわかるので、これはあなたにとって助けになることでしょう。

  (祈る:)「主イエス様、今私は、一心にあなたに呼ばわります。この悪癖が私をがんじがらめにしています。ですから、どうか、あなたの御霊の力によって私をその悪癖から解放して下さい! あなたは御言葉の中で、『私のうちにいますの (主よ、私の心にいるあなた) は、世にある者 (悪魔) よりも大いなる者だ』と言われました! ですから、あなたは、敵よりも大いなる方であって、この悪癖を克服することができると私は知っています! あなたは言われました、『わたしは天においても地においても、いっさいの権威を授けられた』、『何事でもわたしの名によって願うならば、わたしはそれをかなえてあげよう!』 ですからイエス様、今あなたに求めます。どうか、私の人生における敵の支配をすべて壊し、この悪い癖の持つ力を打ち滅ぼして下さい! 今、イエスの御名で、悪魔と、悪魔の持つ影響力をすべて叱責します!

  あなたの御言葉には、『敵に機会を与えてはいけない』とあります。私は、イエス様、あなたからでないものは何一つほしくありません! あなたの弟子達は言いました。『悪霊までが私達に服従します!』と。ですから、私のためにその約束を実現して下さい。たった今、私に、敵の力に対するそうした霊的な権威を下さい! イエス・キリストの御名によって、悪魔を叱責します! 主よ、『悪魔に立ち向かいなさい、そうすれば、悪魔は逃げ去るであろう!』というあなたの約束を実現して下さい。サタンよ、私は、イエス・キリストの御名によっておまえに立ち向かう! 私は、イエスの御名によって、おまえが私の人生に対して持っている支配力を縛り、叱責する!

  イエス様、あなたは、『一心にわたしに呼ばわるならば、わたしはあなたに答える』と約束されました。イエス様、私は、あなたが私を解放して下さるよう、あなたに一心に呼ばわっています! そして、あなたがそうして下さると期待しています! あなたは、『あなたがたが地上でつなぐことは、天でも皆つながれ、あなたがたが地上で解くことは、天でもみな解かれるであろう』と言われました。ですから、私はあなたの御名で、敵の力を縛り、そして、敵が私に対して持っている支配力を解きます。どうか、敵を遠くに追いやり、二度と戻ってこないようにして下さい! イエス様の名前で祈ります!主よ、私はもうそれがなされたとみなします! イエス様、感謝します! 私を自由にして下さったことを感謝します! 悪魔の策略に対して、私がこれから信仰をもって立ち向かうことができるよう助けて下さい! どうか、誘惑に抵抗するために、自分にできることをするための霊的な力を与えて下さい。そして、主よ、これからもずっと、この根深い癖から自由であり続けることができますように! イエス・キリストの御名(みな)で祈ります! アァメン!」