宝 P.664-672

 

赤の脅威、暴露さる!

−−共産主義は予告されていた!

  2,500年以上も前、神の預言者ダニエルは、あなたや私が生きているこの時代を詳細に渡って描写しました! 聖書にあるダニエルの予告によると、地上での邪悪な人間達による統治の最後の日々に、強力な反キリスト統一世界政府が台頭するということです。この最終的な統一世界政府のリーダーは、聖書では、大いなる「赤い獣」、または、悪魔に取りつかれた「アンチ(反)キリスト」として知られています!(黙示録13章1節、17章3節) 聖書をよく読むなら、世界共産主義がこの予告の成就だということがはっきりとわかります! ダニエルはこう預言しました。

  「彼(アンチキリスト)は、平穏にやって来て、巧言をもって国を獲る。彼は偽りの行いをなし、小さな民をもって強くなり、平穏にその州の最も肥えた所に入り込む。」(ダニエル11章21,23,24節)

  主は、この終末の最終政府は、多くの場合、戦いもせず、戦争も行わずに、平穏に征服すると言われました! プロパガンダを使い「平穏に、巧言をもって」、人々の思いと心を捕らえることによって、今日の世界に浸透し、すでに世界人口の半数以上を征服してしまった政治的イデオロギーとは何でしょうか? 共産主義です!

  ダニエルはさらにこう言っています。「終わりの時(終末)になり、猛悪な顔のひとりの強力な王が起こる。彼は、みずから心に高ぶり、平和をもって多くの人を打ち滅ぼす!」 (ダニエル8章23-25節)

  大半の世界征服者は、敵を滅ぼすために戦争という手段を用いてきました。しかし、終わりの時代のこの大いなる王と王国は、「平和によって」多くの民を征服し、打ち滅ぼすのです! 共産主義は美しい平和の仮面をかぶり、自由や平等や社会正義の擁護者を装っていますが、その仮面の下には、冷酷無情で、暴力的な、反キリストであるサタン自身の顔が潜んでいるのです!

  ローマ法王、ピウス11世はこのように言いました。「共産主義も、初期の頃には、それが暴力的で憎悪に満ちたイデオロギーであるということをあからさまに見せていた。しかし、やがてそれが人々の反感を買っていることに気がつき、戦術を変更した。今では、見たところ正しく、人をひきつけるような思想を前面に出して、共産主義の真の目的を隠すという策略によって、大衆を欺こうと努めている。というわけで、共産主義のリーダーたちは、誰よりも誠実で献身的な平和のための活動家を装っているのだが、その一方、異なる階級間の闘争を扇動しているのだ。そのために、川のように血が流れることになる!」

  聖書はそのように人を欺く者に用心せよ、と告げています。「なぜなら、その口の言葉は牛酪(バター)よりもなめらかだが、その心には戦いがある! その言葉は油よりも柔らかだが、それは抜いた剣である!(詩篇55篇21節)

  「彼(アンチキリスト)は、小さな民をもって強くなる。」(ダニエル11章23節)  共産主義者は非常に巧妙です。「小さな民に」共産主義がすべての問題を解決してくれると信じ込ませようとして、あらゆる策を尽くすのです。彼らは、「すべてを奪え。あなたがたこそ、すべてのものを所有し、管理すべきである。」と、労働者や一般大衆を説き伏せて、彼らを邪道に導こうとします! 共産主義者は、「あなたがたにはリーダーも要らない。あなたがたは自分達のリーダーになれる!」と説きます。けれども、共産主義者が政権を握った国のどれをとってみても、彼らの本心が、「現リーダーたちを始末せよ。そうしたら、われわれがお前たちの新しいリーダーになろう!」というものであったことがわかります。今日の世界の共産諸国を見て下さい。どの国にも、いわゆる「解放された」民を残虐非道に治める絶対君主的独裁者がいます!

  聖書には、アンチキリスト世界政府の、特異な経済政策のことも描写されています。「彼は、その父も、その父の父もしなかった事をおこない、その奪った物、かすめた物および財宝を、人々の中に散らす。彼はまた堅固な国々に対する計略を立て、予告する。そして彼は、賞与として土地を分け与える。」(ダニエル11章24,29節)

  今日の世界で最大の経済問題の一つとは、ごく少数の金持ちが大部分の土地を所有しており、大多数にのぼる「小さな民」は全く、あるいは少ししか土地を所有していないことです! しかし、アンチキリスト政府の特徴の一つは、国の支配権を握ると、「その奪った物、かすめた物および財宝を、人々の中に散らし、それを人々に分け与える」ことにあります。

  共産主義者が国の支配権を握ってから最初に手掛けることの一つは、金持ちの広大な土地を押収し、それを貧しい者達に分け与えることです! 本当なら、とうの昔に、裕福な諸教会が、貧しい者達にその広大な幾億円もの所有地を分け与えているべきだったのですが、そうしなかったのです!もし裕福なクリスチャンや金持ちの教会が、貧しい者達を愛し顧みて、財産を彼らに分け与えるという義務を果たしていたなら、共産主義が今日のように勢力を伸ばすことはなかったでしょう!

  「彼は、その父も、その父の父もしなかった事をおこなう。」(ダニエル11章24節) 征服者はたいてい、侵略して金持ち貧民共々殺戮して、それから自分達のために富や財宝をできるだけ集めるものです! しかし、この最終的な世界政府は、その奪った物を散らし、かすめた物や財宝を庶民に分け与えるようになるのです。庶民に分け与えるなどというのは、1917年のロシヤ革命まではほとんど前代未聞のことでした!

  「彼はまた堅固な国々に対する策略および計画を予告する。」(ダニエル11章24節) ロシアを征服してからというもの、共産主義者は、この先、世界中の国々を征服すると豪語してきました。レーニンは、「まず、われわれは東欧を奪い、それからアジア諸国を奪う。その後、アメリカを包囲し、その力を序々に弱めていけば、アメリカは、熟しすぎた果実のように、何の造作もなくわれわれの手中に落ちるだろう!」と言いました。1957年、アメリカのテレビでは、ニキタ・フルシチョフがアメリカの一般大衆に向けて、「好むと好まざるとにかかわらず、歴史はわれわれの側にある。われわれはあなたがたを葬るだろう! アメリカに住むあなたがたの孫達は社会主義の下で生きるようになると、私は予言する!」と言いました。

  アンチキリスト政府のもう一つの際立った特徴は、暴力的なまでに神に逆らうことであり、そのことは、聖書の中で繰り返し予告されています。

  「この獣(アンチキリスト)にはまた、大言を吐き、汚しごとを語る口が与えられ、神を汚し、神の御名と、天に住むすべてのものとを汚す! この王は、その心のままに事を行い、すべての神を越えて自分を高くし、自分を大いにし、真の神たる者に向かって聞いたこともないようなことを語る!また、その先祖の神を顧みず、いかなる神をも顧みない。彼は、すべてにまさって自分を大いなる者とするからである!」 (黙示録13章5,6節、ダニエル11章36,37節、7章25節)

  この獣のごとき独裁者、アンチキリストとその政府は、神を否定し、神に敵対する発言をするだけではなく、真の神を信じる者達を、残忍なほど激しく迫害し、弾圧し、彼らを殺戮して滅ぼそうとすると聖書には書いてあります。

  「そして獣は、聖徒達 (信者達) と戦って、彼らに勝つ。彼は真理を地に投げ下す! 獣には聖徒達に戦いを挑む権威が与えられ、地に住む者達に、彼を拝ませる!」(ダニエル7章21節、8章10,12節、黙示録13章7,8節)

  共産主義の創始者カール・マルクスはこう書いています。「人民の真の幸福を獲得するには、宗教的な偽りの幸福を破棄することが必要だ。その第一歩として、宗教に対して攻撃をかけなければならない!」 レーニンもこう言いました。「宗教的な観念、だいたい神という観念自体が、言語に絶するほど卑しむべきものである!」

  ロシヤ革命以前には、モスクワにおよそ1000の教会がありましたが、現在では50もなく、しかもそれらは、西側諸国を欺くための政治的な飾りに過ぎません。ソビエトの法律では、未成年者に宗教を教えたり、キリスト教の文書を印刷したりすることは、刑法によって禁じられています。共産諸国にいる献身的なクリスチャンが精神病院に送られ、電気ショックをかけられたり、拷問などにあうというのは、よくあることです。

  今日の世界において、公式に、神、キリスト、宗教に反対する政治体制をとっているのは、共産主義だけです! その他の国々はすべて、何らかの公認された宗教を持っているか、そうでなくても、少なくとも宗教の自由は与えています。共産諸国だけが、公式に宗教反対を唱えているのです! 無論、実際には彼らにも宗教があります。共産主義教という宗教です! そして聖書によると、最終的には彼らが皆、やがて姿を現す世界共産主義者のリーダー、サタンのごとき獣、つまりアンチキリストを拝むようになるのです!

  共産主義、そしてその来るべきリーダー、アンチキリストは、何故それほどまでに徹底して神を否定するのでしょうか? それは、彼らが悪魔から出たものだからです! 聖書にはこうあります。「サタンは自分の力と位と大いなる権威とを、獣に与えた! 罪の者、地獄の子が来るのは、サタンの働きによるのである!」(黙示録13章2節、第二テサロニケ2章3,4,9節)

  献身的な共産主義者の多くは、外部からの非常に強力で邪悪な力に影響され支配されて、間違った方向に導かれているロボットと同じです。彼らは、単にサタンの手中にある道具、つまり、世界を奪い取るというサタンの基本計画を成し遂げるために利用されている操り人形にすぎないのです!

  というわけで、以上のことはいったい何を意味しているのでしょうか? 共産主義は単に、数ある諸政党、イデオロギー、政体の一つではなく、それは、イエスが戻ってこられる前の最後の日々に、サタンのごときアンチキリストの世界政府が台頭するという、聖書の預言の成就にほかならない、ということです! 事実、その政府は非常に邪悪なので、その来るべき世界リーダーを拝み、そのクレジット番号である 666を額または手に受けるようになる者、呪われて地獄に落ちると、神は言っておられます! (黙示録14章9-11節)

  そのような、憎悪をむき出しにし、公然と無神論を掲げる政体が、どうして世界の支配権を握ることができるのでしょうか? それは、聖書にあるように、「終わりの時には、神に対する大いなる反乱、つまり、背教のことが起こり、その時には、人々は真理を拒み、かわりに嘘や作り話を信じ、創造主よりむしろ被造物を拝み、自ら知者と称しながら実は愚か者となる」からです! (第二テサロニケ2章3節、第二テモテ3章1-7節、4章3節、ローマ1章20-23節) そして、現代の「科学」と呼ばれるものが、創造の奇跡や神の存在を否定し、真っ赤な嘘である進化論を信じ教えているというのは、そうした預言の明らかな成就です!

  あなたは、この終わりの時代にあって、キリストの教えに反する悪魔の嘘を信じ、神に背を向けてしまっていますか? それともあなたは、真理を愛し、神に信仰

を持って、反キリストである共産主義の欺瞞に満ちたプロパガンダや偽りの約束に欺かれるのを拒む、信仰の厚い人ですか? イエスはこう警告されました。「にせ予言者を警戒せよ。彼らは、羊の衣を着てあなたがたのところに来るが、その内側は強欲なおおかみである!」(マタイ7章15節)

  マルクスは死んでしまったし、レーニンも、毛沢東も死んでしまいました。そして共産主義の導くところも死です! そして、神を否定する彼らの嘘をうのみにするなら、あなたも死んでしまうでしょう! けれども、神の御子イエスは、死と罪と地獄とを征服し、墓からよみがえって、永遠に生きておられるのです! そして、もしただイエスに目を向け、あなたの心の中に入って、永遠の命という贈り物を与えて下さいとイエスに求めるなら、あなたも永遠に生きることができるのです!

  ただこの短い祈りを心をこめて祈るなら、たった今イエスを受け入れることができます。「愛するイエス様、あなたが神の御子であり、私のかわりに死んで下さったことを信じます。どうか、私のすべての罪を許してください。今、心の戸を開きます。だから、イエス様、どうぞ私の心の中に入って永遠の命というあなたからの贈り物を下さい! イエスの御名によって祈ります。アァメン。

  さあ、ひとたびイエスを受け入れたなら、あなたは、「信仰の良き戦いを戦う」(第一テモテ6章12節) ことができます。また、世界を破壊し、征服し、奴隷にしようと狙っている共産主義と反キリスト勢力とに立ち向かうことができます! イエスに助けを求め、今日イエスのために生きなさい!イエスは言われました。「もしわたしの言葉のうちにとどまっておるなら、あなたがたは、本当にわたしの弟子なのである。また真理を知るであろう。そして真理は、あなたがたを自由するであろう!」(ヨハネ8章31,32節) あなたに神の祝福がありますように!