宝 P464-472

 

歴史に見る冒険実話集!

 

ソドム人の滅亡!

(創世記13-14章 及び 18-19章から)

 

  疲れ果て、すっかり気を落としていた裁判長ロトは、町の門のそばにある裁判所に向かって、重い足を引きずっていた。町の路地を歩いていると、なよなよした男達が何人かロトのそばを通り過ぎた。彼らは手を握り合い、女のようにくすくす笑っていた! また、道路の脇に酔いつぶれている者達もいた。ロトは胸がむかつき、首を横に振りながら、行く道を急いだ。

  ロトは裁判官の席についたが、次々にやってくるのは、相手のことについて苦情を訴えに来るホモばかりだった。

  髭を生やした中年の男がロトのもとに来て、近くに立っているもう一人の男を指さし、めそめそしながらこう訴えた。「ナバールが遺産を分けてくれない!」

  「あなたは、あの人の兄弟なのか?」とロトが質問すると、彼は女のようなそぶりをしてこう答えた。「いやだあ、彼はあたしの愛人よ!」

  突然、誰かを襲うギャングの叫び声と悲鳴が町中に響き渡り、裁判は中断された! ソドムを訪れた人が、白昼の町の通りの真ん中で襲われ、強奪され、いたずらされたのだ! 即座に休廷となり、ロトは、群衆を押し退けてその場に駆けつけた! するとそこには、服を裂かれ、傷だらけで血まみれになって死んでいる旅人が横たわっていた。  「犯行を見た者は?!」ロトは群衆を見回して、強い口調で聞いた。すると、「私は見た。」と200人ほどの群衆が口を揃えて言った。

  「それなのに、何もしなかったのか?!」ロトは驚きの声をあげた。

  「私達とは何のかかわりもないだろう!」太った商人はこう言い返した。「ソドムでは、自分で自分の身を守ることになっている。そんな事くらい知っているだろう!」

  疲れきったロトは、死体を人に運ばせ、何人かの者達から事情を聞いてから、群衆に向かって「この件については、午後に裁くことにする!」と言って、少し休むために自分の邸宅に向かった。昼食時だったが空腹感も感じなかった。

  彼は心にこう思った。「この邪悪な町は、私の正しい心を痛める。(第二ペテロ2:7-8)この町にとどまって、裁判官となることによって、良い影響を与えられると思った! しかし事は悪くなる一方だ!」

----------------------------------------------

  さて、そのロトには、年老いた伯父アブラハムがいた。アブラハムは、昼間の太陽の照りつける中、ヘブロンの大きなかしの木の下の天幕の入り口に座っていた。すると突然、さほど離れていない所に3人の人が現れ、彼の方にやってくるのが見えた。その3人には、地上の人にはないような、威力のあるオーラがあったので、アブラハムは、その3人がただの人間ではないと感じ取った! そこで、飛びあがるように立ち上がると、彼らのもとに行き、地に伏して挨拶をした。

  「我が主よ、もし私があなたの前に恵みを得ているなら、どうぞしもべを通りすごさないで下さい。何か食べ物を持ってっきますから、少し元気をつけて、それからおでかけ下さい!」そしてアブラハムは、子牛と、ミルク、チーズの食事を整え、彼らに勧めた。彼らは食事の後、再び旅路についた。

  アブラハムは、彼らを見送ってしばらく共に歩き、彼らはヘブロンの山の崖っ縁にまで来た。カナンの山々は標高千メートル近くあり、ヘブロンの山の斜面にある自分の天幕から遠くないその崖っ縁から、アブラハムは、50キロも離れた、死海の南端にあるシデムの谷まで見渡すことができた。そして、遠く離れた、この緑の生い茂った谷の真ん中に、太陽に照らされたソドムとゴモラの町の壁があるのが見えた。

  アブラハムは今では、この人達が、主ご自身と、護衛のための2人の大天使に違いないと思うようになった! そこで主はこう言われた。「アブラハム、私のしようとすることを、あなたに隠し立てはしない。」そうして、眼下にある谷を指さしてこう言われた。「ソドムとゴモラの苦悶の叫びは大きく、邪悪さははなはだしく、またその罪は非常に重いので、わたしは今下って、わたしに届いた叫びのとおりに、すべて彼らが行っているかどうかを見て、それを知ろう!」

  3人の男達は、彼に背を向けて山道を下り始めた。しかしアブラハムは彼らの足を止めて懇願したのだった。「主よ、あなたは正しい者を、悪い者と一緒に滅ぼされるのですか? あの町に50人の正しい者があっても、あなたはなおその町を滅ぼされるのですか?」 主は振り返って答えられた。「ソドムで50人の正しい者があったら、その人々のためにその所をすべて許そう。」

  アブラハムは、ソドムに正しい者が50人もいるはずがないと思ったので、また問いかけた。「もし50人の正しい者のうち、5人欠けていたら、その5人欠けたために町を全く滅ぼされますか?」

   すると主は答えて言われた。「もしそこに45人いたら滅ぼさないであろう。」

  必死のアブラハムは、重ねて問いかけた。「もしそこに40人しかいなかったら?」

  「その40人のために、これをしないであろう。」 「で、ではもし正しい者が30人いたら。」アブラハムはすがるように言った。

  主は答えて「その30人のために、滅ぼさないだろう。」と言われた。

  「もしそこに20人しかいなかったら。」

  「その20人のためにソドムを許そう。」主は忍耐をもってそう答えられた。

  それでもアブラハムは、哀願した。「我が主よ、どうかお怒りにならぬよう。私は今一度申します。もしそこに‥‥10人いたら?」

  「私はその10人のために滅ぼさないであろう。」主は、もう語り終えたという口調でそう言われ、アブラハムの前から去って行かれた。

  その日の夕暮れに、2人の天使はソドムの町の門の所に着いた。ロトはその門のそばの裁判席に座っていた。その旅人達が何か重要な人達だと察したロトは、立って、彼らを歓迎して言った。「わが主よ、どうぞしもべの家に立ち寄って、休み、お泊まり下さい。」

  しかし彼らは言った。「いや、我々は広場で夜を過ごします。」

  しかし、広場などで寝たりすると、旅人にどんなことが起こるのかをよく知っていたロトは、彼らを説き伏せて、家に泊まってもらうことにした。ロトには妻と若い2人の娘がおり、この2人の客のもてなしを手伝った。

  彼らが寝ようとしていると、おびただしい人々の声が聞こえてきた。そして、その声はだんだん家に近づいて来たのだった。ロトの娘は、窓の外をのぞくと、息を飲んでこう言った。「お父さん、大変よ、見て!−−町中の人が私達の家を包囲しているみたいだわ!」

  外を見て、ロトは脅えてこう言った。「そうだ、おまえの言う通りだ!−−私達は包囲されている!」−−彼は、どうして包囲されたか、そのぞっとするような理由を察したのだった!

  突然、群衆の中の何人かが、ロトに向かって叫び声を上げた。「今夜、おまえの所に来た人々はどこにいるか。彼らをここに出せ。俺達は彼らと性交をしたいのだ!」

  ロトは、身の毛のよだつ思いがした! しかし、2人は彼の家の客なのだから、何としてでも守るべきだと思った! もしそうしなければ、彼らは、一晩中残酷に暴行され、おそらく朝には死んでいると思ったからだ。ロトは勇気を奮い起こして家の外に出て、戸を閉め、階段の上から群衆に嘆願した。「友よ、どうか悪い事はしないで下さい!」

  騒然とした、おびただしい数の群衆を見て、彼らを止めることができないと思ったロトは、客を守ろうと必死になり、最後の手段としてこう言った。「みんな、私には処女の娘が2人います!−−娘達はまだ男を知らない。これをあなた達にさし出すから、好きなようにして下さい。その代わり、この人達には手を触れないでほしい!」ロトは2人の娘をとても愛していた。しかし、この聖人達が暴行されるくらいだったら、娘達が強姦されるほうがいいと思ったのだ!

  「女か?!」と、群衆は皮肉っぽく言い返してきた。「たとえ奇麗な若い処女でも、誰が女とセックスなどしたいものか!」

  群衆を指揮している者が叫んだ。「この男は渡ってきたよそ者であるのに、生意気にもわれわれの裁き人になろうとする!」 そして、ロトの方に向かってとげとげしく言った。「だから、お前を強姦し、その二人よりもひどい目にあわせてやるぞ!」

  「どけ!」といって彼らはロトの身に激しく迫り、彼を戸に押し付けた! そして、その最初の一押しで戸が破れそうになった。すると突然、一見変った、このたくましそうな二人の客が、力ずくで戸を開き、ロトを家の中に引き入れた。

  天使は、怒りで目を炎のように燃え立たせて、群衆の方に指をつき出すと、パッときらめく超自然的な電光で彼らを打った。すると彼らは皆、即座に盲になってしまった! そこで天使は素早く戸を閉め、錠をかけたのだった! すべての男達は完全に盲になり、全くの暗闇と恐れの内を手探りしていたので、それ以上、家を襲おうとすることはなかった! ロトは唖然としてしまった。この客が神の力強い天使だということが、今わかったのだ!

  天使の一人が、ロトの方を向いて、差し迫ったような深刻な口調でこう言った。「ほかにあなたの身内の者がこの町にいますか? 今すぐソドムから一緒に連れ出しなさい。われわれはこの町を滅ぼそうとしているからです! 」

  大急ぎで家から飛び出したロトは、盲の群衆を押し退けて、嫁いだ娘達とその婿の住んでいる所へと、暗い町の通りを走って行った。

  「立ってこの所から出ていきなさい。主がこの町を滅ぼされます。」とロトは彼らに言った。しかし彼の義理の息子達は、ロトが冗談を言っていると思い、信じることをしなかった。彼らを納得させることのできなかったロトは、疲れ、一人で家に帰ってきた。

  ロトは、彼らが考え直して自分の所に来ることを願って、夜明けまで待っていた。だが、ロト達がそれ以上待っていたら、町のある者達は町の外に出かけ、滅亡を逃れることになるかもしれないので、天使達は、ロトを急がせてこう言った。「今すぐにこの町を出なくてはなりません。あなたの妻と二人の娘を連れて出て行きなさい。そうしなければ、あなたもこの邪悪な不義の町の滅亡に巻き込まれて、滅びてしまうでしょう!」

  ロトは、嫁いだ娘やその婿のことだけではなく、裁判官としての高い地位や、その町に持っていた財産や所有地のことを考えて、ためらっていた。しかし、天使達は、ロトや、その妻や、娘達の手をつかむと、彼らを引っ張るようにして通りを進み、町の巨大な門をくぐり、町の外まで連れて行ったのだった!

  近くの山々を指さして、天使はロトに命じた。「自分の命を救いなさい! 後ろを振り返って見てはならない。低地にはどこにも立ち止まってはならない。今すぐに山に逃れなさい。そうしなければ、あなたは滅びます。」

  20キロ近く離れた山々を見て、ロトはすがるように言った。「ああ、主よ! そんな遠くに逃げきれません。逃げる途中で破滅に巻き込まれ、死んでしまうでしょう! それよりも、あそこの丘にある町ゾアルは、逃げていくには近く、またほんの小さな町です。どうかその町を滅ぼさないで、私をそこに逃れさせて下さい!」

  ゾアルは、他の低地の町々とは違って、完全にホモ行為にふけってはいなかった。そこで天使達は、威厳のある口調で、「よろしい、私はあなたの言うこの町を滅ぼすことはしないだろう! その町に逃げなさい! あなたがそこに行くまでは何もできないから、急ぎなさい!」と答えた。

  太陽が地平線からすっかり顔を出した頃、ロトとその妻、それに娘達は、息も絶え絶えで、ゾアルの町の門に向けて最後の曲がり道を行くところだった!

  突然、押し殺したような不吉なとどろきとともに、足元の地が揺れ始めた! そのうなるような音はだんだん大きくなり、突如に激しく地が揺れ、立っているのもやっとだった!

  ソドムとゴモラの町の通りや広場は、地が揺れるにつれ、至る所で地割れを起こした! 建物や豪邸はもろくも崩れ始めた! すると突然、地が真二つに割れ、地の底から炎が噴き出し、とどろきをあげながら天に向かって炎上していった!  それから連鎖反応が始まった! シデムの谷の地下には、塩と硫黄、それにピッチとタールの層があったので、その谷には、タール坑があちこちにあった。そのため、炎がタール坑に燃え移って爆発し、大きな燃え狂う火の柱をあげた! ちょうどその頃、ゾアルにやっとの思いでたどり着こうとしていたロトは、炎の焼けつくような熱が、波のように押し寄せてくるのを感じた! 彼は妻と娘達に向かって叫んだ。「振り返るんじゃない!! 振り返ってはいけない!!」

  そうして、最後の耳をつんざくようなとどろきと共に、シデムの谷全体が爆発してしまった! ソドムとゴモラは、死と滅亡の地獄と化したのだ。何千万トンという硫黄が燃え、石炭や塩の燃える炎が天に向かってもうもうと吹き上がり、まさに天と地がひっくり返されたような状態であった。そしてその邪悪な町に、「天からの火と硫黄」が雨のように降ってきた。

  ロトの妻は、しぶしぶ、夫と娘達のずっと後ろの方からついて行っていた。そして、最後の爆音を聞いた時、彼女は、町に残してきた立派な邸宅や、すべての富、豪華な服などのことを思って、町を去ったことを悔やみ、くるっと振り返ったのだった! するとその瞬間に、自分の目にした破滅の光景に恐れ、唖然とした彼女は、そのまま硬直してしまった!

  それから突然に、熱く焼けた何トンという塩が、爆風に飛ばされて、ハリケーンのように、四方八方、何キロも離れた所まで猛烈な勢いで散った!ロトと娘達は、急いでゾアルの町の厚い壁の内側に入り、身を守った。だがその時、塩の嵐は、立ったままのロトの妻を完全に包み込み、表面を堅くおおい、彼女はまさしく塩の柱となってしまったのだった。

  恐れおののき、自分達の身の安全を心配したロトと娘達は、ゾアルから去り、遠く離れた、すさまじい破滅の届かない山中へと逃げ、ほら穴の中に住んだ。

  何時間もたってから、ロトと娘達は、燃える硫黄の煙にむせないように、着ていた衣で鼻と口を覆いながら、勇気を出して、山のほら穴の入り口からおそるおそる外を見てみた。それは、まるで別世界を見ているようであった! その谷全体が、すっかり滅ぼされていた! シデムの谷のあらゆる人間、あらゆる動物、あらゆる草木、あらゆる町が滅ぼされたのだった! そして、残っているのはゾアルの町だけだった!

  そのゾアルの町の壁のところまで、塩は深く白く地を覆っていた! そして、その町の門からさほど離れていないところに、堅い塩の柱が立っていた。そこは、ロトの妻がソドムの滅亡を惜しんで振り返ったところだった!

 

考えてみるべき課題

   (1)この物語は、主が、ソドム人の罪、つまりホモ行為という罪に対して絶対に反対しておられるという、全世代に対する厳しい警告です! 第二ペテロ2:6 にはこう書かれています。「主はソドムとゴモラの町々を灰に帰せしめて、破滅に処し、不信仰に走ろうとする人達に対する見せしめとした。」そしてローマ1:24-27には、ソドム人の罪 (ホモ)のことが、「彼らが心の欲情に刈られ、自分の体を互いにはずかしめて‥‥男もまた女との自然の関係を捨てて、互いにその情欲の炎を燃やし‥‥男は男に対して恥ずべきことをなし」と書かれています!

   (2)ホモの多くは、イエスが来られた時に昔のモーセの律法を廃されたので、ホモ行為はもう罪ではなく、「純粋で、清いもの」になったと言います。でもそれは、真っ赤な嘘です! 主は今でも、ホモ行為には絶対的に反対しておられます! アブラハムの前に現れ、自らソドムとゴモラの破滅を命じられた「主」とは、イエスだったのです! 「イエス・キリストは昨日も今日も、いつまでも変わることがない。」(ヘブル13:8)  ですから、イエスは今も変わらず、ホモという汚らわしい行為を禁じておられるのです!

   (3)医師でさえ、ホモ行為は不自然で汚く、あらゆる種類の病気の原因になると言っています! そして、主がソドムとゴモラの町を滅ぼされ、何千人ものソドム人 (ホモ)が死んだように、今日のソドム人も、様々な病気で死につつあります! 特に、致命的な新種の病気、エイズで! ローマ1:27にはこう書いてあります。「男は男に対して恥ずべき事をなし、そしてその乱行の当然の報いを、身に受けたのである。」 主は、初めは、常に愛をもって彼らが変わるように説得しようとされます。しかし、悲しい事に、多くのホモ達は、悔い改めて真実を受け入れることを拒否するのです! 何故でしょうか? それは、「彼らは神を認めることを正しいとしなかった」ので、「神は、彼らを正しからぬ思いに渡し、なすべからず事 (不自然な事) をなすに任せられた」からです。−−ローマ1:28

   (4)ソドム人の罪、すなわちホモ行為は、霊的な病気で、「インキュバス」と呼ばれ、女の悪鬼に取り付かれているか、抑圧されていることがその原因です。男性達は、自分がホモになったことに対して様々な言い訳をするでしょうが、どんな言い訳があろうと、本当の理由は、彼らが、心や体を悪鬼どもの言いなりにさせてしまったからなのです。ですから、それから確実に解放される唯一の方法は、必死の祈りをし、イエスの御名によってその悪の霊を叱責して、その女の悪鬼を追い払うことです! 中には、ホモ行為がどんなに悪いことかを知らないままに、それにはまり込んでしまった人もいるかもしれません。そんな人達には、聖書にはそれが悪いことだ書かれており、それから解放されるために神に必死に求めるようにと、愛をもって示してあげる必要があります! もし彼らが祈るなら、主は必ず彼らを解放し、許して下さいます!

   (5)昔のソドムとゴモラのように、今日の世界でも、ホモは多くの国々にはびこっており、受け入れられ、奨励さえされています! 今日のクリスチャンと呼ばれる人達の多くでさえ、この「進んだ現代社会」においては、ホモを受け入れ容認すべきだという考えを持っているのです。ロトも、4000年前にこのように考えていました! でもロトは、かろうじて、ソドム人の地全体に注がれた神の怒りを免れたのでした!

   (6)第二ペテロ2:7-8には「主は、非道な者どもの放縦な行いによって悩まされていた義人ロトだけを、救い出された!」と書かれています。ロトがそんなに正しい人だったなら、彼は何故、そんなに不従順にも、ソドムに長年住んでいたのでしょうか? そして滅亡を逃れるのに、何故強制的に引っ張り出されなければならなかったのでしょうか?  それは、今日のクリスチャンの多くが、ホモのはびこる都市に住んでいるのと同じ理由からです! 彼らは、自分の富や地位、そして都市での豪勢な生活に愛着を持ちすぎて、その都市がどんなに邪悪な所であろうと、そこを離れ難くなっているのです!

   (7)ロトの妻は、ロトにもまして、富や、町での生活の物質的な快適さを愛していたので、彼女は主に従わず、物惜しげに、最後に一目でもと振り返り、自分の持っていた地上での宝が滅ぼされる所を見たのでした! そして、それが彼女の命取りになったのです! 今日の邪悪な都市をまもなく滅ぼす、神の恐ろしい裁きの事を語っておられた時、イエスはロトの時代を引き合いに出されました!−−ルカ17:28-30−−邪悪な日々において迫害を受け、丘に逃げる時には、自分の持ち物を取りに戻るなとクリスチャンに命じられ、「ロトの妻のことを思い出しなさい」と警告されたのです!−−ルカ17:32

   (8)とても正しい心を持った、神の人であったアブラハムは、ソドムを滅ぼさないように、神を説得しようとしました! 自分の甥を救いたいばかりに、神がソドムを見逃してくれるように願ったのです! でも神は、ソドムの滅亡をとりやめることを望んではおられませんでした! ロトもソドムを救おうとしました! 彼はソドムに留どまり、裁判官であることによって、ソドムを変え、改革をしようと、長年努力したのです! しかし神は、ソドムにはもう望みがないと知っておられました! ですから神は、その不潔で汚らわしい罪が、歴史始まってまもない世界全体を堕落させる前に、ソドムやゴモラを滅ぼさなければならなかったのです! でも、今再びソドミーがはびこっており、再び神の裁きが下ろうとしています。

   (9)この物語の中のもう一つの大切な教訓は、物質的な富を増やしたい、あるいは、良い評判や地位を保ちたいがために、妥協し、真実のために発言しようとはしないことが、いかに危険かということです! 明らかにロトは、あの最後の晩になるまでは、あまり忠実な証し人でも、正しい裁判官でもありませんでした。もしそうだったら、何年も前にソドムから追放されていたでしょうから!−−第二テモテ3:12。「彼は、その正しい心を、日々痛めて」いました。でも、発言し、悪を指摘するべきだったのに、そうはしなかったのです! エペソ5:11にはこうあります。「実を結ばない闇のわざに加わらないで、むしろそれを指摘してやりなさい!」

  ロトの嫁いだ娘達やその婿達でさえ、ロトをそれほど信じなかった為に、父や母や他の結婚していない姉妹達と一緒に町を出たいとは思わず、それどころか、彼が冗談を言っていると思ったという事を考えると、ロトはそれ以前に、それほど確信を持っておらず、あまり本気で証しをしていなかったに違いありません! もしあなたが、ある場所にとどまるために、完全にメッセージを妥協しなくてはならないという状況にあるなら、恐らく、そこにいることはあなたにとって神の御心ではないのでしょう!

  −−どう思いますか?

  −−あなたは、ソドム人の罪を容認していますか?