宝 P296-307

 

これが天国!

 

  私達が天国について話す時、ほとんどの場合、「新しいエルサレム」と呼ばれる、あの巨大で素晴らしい天の都のことを話しています。今その都は宇宙にあります。−−ガラテヤ4:26。けれども、この天の都はいつの日か地上に降りて来て、神が私達と共に住まわれるようになるのです。−−黙示録21:2,3。

  あなたが夢に見たり、想像した以上に素晴らしいものが、私達の天の故郷である、あの巨大な宇宙の都にはあり、それをもくろみ、建てられたのは神です!−−ヘブル11:10,16。第一コリント2:9。 そして、この世を去った愛する人達、そしてあらゆる時代のすべてのクリスチャンはすでに、この素晴らしいパラダイスでの生活を心ゆくまで楽しんでいます。

  聖書の一番最後の書の、一番最後の章、黙示録21章と22章では、その天の都、つまり人々が普通、天国と呼んでいる場所について、聖書全体でも最も詳しく鮮明に描写されているのです。この二つの章では、使徒ヨハネが、主に連れられて霊的な旅をし、天国に行った時の様子を語っています。では、この章に書かれている不思議を追って行くことにしましょう。

  「私はまた、新しい天と新しい地とを見た。先の天と地とは消え去り、海もなくなってしまった。」−−黙示録21:1。地球は、私達も知っているように、大きな球体であって、地表と呼ばれるもので覆われており、それを雲や大気、そして空が覆っています。聖書はそれを「天」と呼んでいますが、聖書に出てくる「天」という言葉は、多くの異なる場所を指しています。空や大気や雲のことを「天」と言っている箇所もあれば、星や惑星や太陽や月といった宇宙を「天」と言っている箇所もあるのです。けれども、ここで私達が話そうとしている「天」とは、天の都のことです。その天の都は宇宙から地上に降りてくるのです!

  しかし、神が地上や空を一掃し、再創造されるまでは、天の都は地上に降り立つことができません! それで、イエスと神の子供達が千年間地上を支配する至福千年*の終わりに、神は完全に地上を燃やし尽くして、「天」の大気や空を清め、美しい、新しい地と新しい天を再創造されるのです!  (*至福千年についてよりよく理解するために、286ページの「至福千年」を読んで下さい!)  この新しい地は、まるでエデンの園のような神のパラダイスとなるでしょう! 美しいものばかりで、悪や争いはもはや存在しません。平和と美しいものだけが存在するのです! 険しい山脈はなくなり、美しくなだらかな丘や谷ばかりになります。そして、荒涼とした砂漠もなくなり、美しい森林や野原や農場だけになります! それに、現在、地表の3分の2を覆っている海もなくなるので、その時には、地球の表面がすべて陸となり、そこには、きれいな川や小川や湖がたくさん見られることでしょう! これによって、何千億人という人達が地球に住んで、この美しい場所を楽しむことができるのです!

  また、この新しい地を覆う天空も新しくなることでしょう。つまり、地球は新鮮できれいな空気で包まれ、あの臭い毒性ガスや排気ガスや煙による大気汚染がなくなります。そして、地表とその大気圏が清められ再創造されると、巨大な天の都が、この新しくきれいにされた、純粋な空、「新しい天」を通って降りてきて、「新しい地」に着陸するのです!

  「また、聖なる都、新しいエルサレムが神のもとを出て天から下ってくるのを見た。また、御座から大きな声が叫ぶのを聞いた。『見よ、神の幕屋(住まい)が人と共にあり、神が人と共に住み、人は神の民となり、神自ら人と共にいます!」−−黙示録21:2,3。

  今は、クリスチャンが死ぬと、天の都に行って主と共に住みます。しかし、その日には、神と一緒に住むために昇天する必要はありません。神が地上にきて、あなたと一緒に住んで下さるからです! まるで神が宇宙からやってきて地球を侵略し、征服するようなものになるでしょう! 現代科学が開発したり、あるいは、SF小説や映画に出てくる宇宙ステーションや宇宙都市も、この巨大で素晴しい天の都とは比べ物にもなりません! 私達の天の都は縦2400キロ、横2400キロ、高さ2400キロの大きさです! 史上最大の宇宙船なのです!

  「神は人の目から涙をぬぐい取って下さる。もはや、死もなく、悲しみも、叫びも、痛みもない。先のものが、すでに過ぎ去ったからである。」−−黙示録21:4。考えてみて下さい! 痛みも病気も涙も、そして悲しみもなくなるのです! あるのは、素晴らしい幸せや喜びばかりで、地上の天国が永遠に続くのです!

  「すると御座にいます方が言われた。『見よ、わたしはすべてのものを新たにする。勝利を得る者はこれらすべてを受け継ぐであろう。わたしは彼の神となり、彼はわたしの子となる。』」−−黙示録21:5-7。この素晴らしい天の都では、イエスを愛し、イエスに信仰を置いているあなた達に、「これらすべてのもの」が与えられるでしょう。あなたが今まで望んでいたものすべて、すべての良いものが!

  天の都、または「天国」と呼ばれている場所がどのような所か、その詳細に入っていく前に、まず、そこに住むようになる時に、あなたがどのような体を持つようになるかについて話しておきたいと思います! 邪悪なアンチキリストと、その邪悪な手下どもの手から神の子供達を救うためにイエスが戻ってこられる時、神の子供達は皆、新しい復活の体を受け取り、それからイエスに会うために空に舞い上がり、「小羊の婚宴」と呼ばれる天国の大パーティーに行きます。−−第一コリント15:52、 第一テサロニケ4:16-17、黙示録19:1,6-9。 そして、私達が忠実に主に仕えてきたなら、そこで主から報酬を受け取り、その後、地上に戻って1000年の間イエスと共に地上を支配します。 (286ページの「至福千年」を参照して下さい。)

  私達が受ける新しい復活した体は驚くべきスーパーパワーを持っています! ちょうど、イエスが甦られた時に持っておられたような力を持つようになるのです! 空を飛んだり、姿を消したり、イエスがされたように、鍵のかかっている扉や壁を通り抜けたりすることもできます。−−ルカ24:30,31,51、ヨハネ20:19。私達の新しい体は、現在の体よりずっとパワフルで、栄光あるものになるのです!−−第一コリント15:42-44。しかし、今とあまり変わらない面もあります。

  甦られた時、イエスは、以前の体とよく似た体を持っておられたし、感覚も以前とさほど変わらず、食べたり飲んだり、料理までされたのです!−−ヨハネ21:4,9。イエスの弟子達は、甦られたイエスを初めて見た時、幽霊ではないかと怖がりましたが、イエスはこう言わました。「怖がることはない。わたしである!」 そして、「わたしに触れ、わたしを見て、まさしくわたしだと知りなさい! 霊には肉や骨はないが、あなたがたが見る通り、わたしにはあるのだ。」と言われたのです。−−ルカ24:39-43。そして、イエスは弟子達と一緒に食事もされました! ですから、私達の持つようになる、新しい栄光に満ちた素晴らしい天国の体は、今、私達のこの体がここで楽しんでいることもすべて、楽しむことができるのです!(黙示録2:7,17) 例えば、素晴らしい仲間、美しい音楽、美しい愛、そして愛することなど、すべてのことを! 神は、ご自分が創造された素晴しいものを無駄に捨ててしまったりはされません! 天国にはこのすべてがあります。それどころか、もっと多くのものがあるのです! そして、この地上であなたが愛し、楽しめることすべてを、来たるべき天国では永遠に楽しむことができます!

  天国についてもう一つ素晴らしいことがあります。先に天国に行った愛する人達に会えるのです!それは、今までにないほど大きな、家族の集まりになることでしょう。兄弟姉妹、友人や両親、祖父母、別れ別れになっていた人達、先に天国に行ってしまった愛する人達に会えるのです! そしてこの地上では年を取り、しわができていた人達も、そこでは再び若く、美しくなります! 想像できますか! 彼らは今もうすでに天国での生活を楽しんでいるのです!

  それでは、黙示録21章で使徒ヨハネが記述している天国の話に戻りましょう。「この御使いは、聖都エルサレムが、神の栄光のうちに神のみもとを出て天から下って来るのを見せてくれた。その都の輝きは、高価な宝石のようであり、透明な碧玉のようであった。それに大きな高い城壁があって12の門があり、それらの門には12の御使いがおり、又都の城壁には12の土台があった。」−−黙示録21:9-14。

  「わたしに語っていた御使いは、都とその門と城壁とを測った。都は方形であって、その長さと幅とは同じである。彼がその測りざおで都を測ると、1万2千丁(2400キロ)であった。長さと幅と高さとはいずれも同じである。」−−黙示録21:16。縦、横、高さがそれぞれ2400キロの都市、それはとても巨大な都市でしょう!

  こんな大きな都市を頭に描く事が出来ますか?これは、私達の想像をはるかに越えています! その都の底面は、アメリカ合衆国の半分、もしくはヨーロッパ全土、又は、アフリカ大陸の半分を占めます! それが、高さ2400キロもあるとは、想像できますか? ジャンボジェットはいくら高くても、普通、8千〜1万メートルくらいの上空しか飛びません。それに人工衛星でさえも、高度は、地上250キロから1000キロくらいです。しかし神の天の都は、高さが2400キロもあるのです!  神の巨大な宇宙の都は地上に降りてきますが、上の方は宇宙に突き出ています! 都のほとんどの部分は宇宙にそびえているのですから! 都の頂からの光景は実に素晴らしいものになると思いませんか? 宇宙で一番高い高層ビルになるでしょう! それが、私達の天国のホームです。今までこの世に生きたことのある何十億という神の子供達が住むのに十分なスペースがある、私達の天国の家なのです! ハレルヤ!

  天の都は、どのような形をしていると思いますか? ピラミッド型です! 聖書では「主の家の山」とか「シオンの山、天にあるエルサレム」とか呼ばれています。−−イザヤ2:2、ダニエル2:35後半、エゼキエル28:14後半、黙示録14:1、21:2。ですから山のような形をしているに違いありません! 古代エジプト人達はおそらく、この天の都をまねようとピラミッドを建造したのでしょう。

  ある神の人は、使徒ヨハネのように霊の内にあげられ、この素晴らしい都を訪問しました。「あの大きな都を訪問した時、私がどこの部分にいたかははっきりわからないが、それはまるで大きなワールドフェアーのようだった。巨大な美しい建物や美しい公園など、目を見張るような素晴らしいもので満たされていた! 私の見た建物の中は、何かの科学展示館のようだった! 主が私達に神の真の科学、宇宙の歴史について教えるために、色々な素晴らしいショーやプログラムを用意しておられるとしても不思議ではないだろう! そうやって、私達のすべての質問に答えて下さり、知りたかったことをすべて教えて下さるのだ!」

  「考えてもみなさい! 私達は、主が録画されたものを見て過去を振り返り、様々な出来事を実際に起こった通りに見ることができるのだから! 神が地球や月や星を創造されているところや、鳥や魚や動物を創造されているところ、アダムとイブが最初に出会った様子も見られる! 一体どのようだったか見たいと思わなかい? だから、神はそういったショーやデモンストレーションによって、私達がすべての出来事を見られるようにして下さるだろう! 神の数々の偉大な創造の素晴らしい秘密やミステリーを、私達にそうやって教えて下さる!」

  イエスはこう言われました。「わたしの父の家にはすまいがたくさんある。わたしは、あなたがたのために、場所を用意しに行く。わたしのおる所にあなたがたもおらせるためである。」−−ヨハネ14:2,3。聖書を研究し、翻訳した学者達は、この聖書にある「すまい」というのは、必ずしも大きな家ではなく、多くの異なった住まいが一緒になっているという意味だと言っています。ですから、今日の豪華マンションのようなものかもしれません! 

   私達一人一人にそんな巨大なスペースが必要でしょうか? 私なら、少し寂しくなると思います。あなたもそう思いませんか? 私なら、一人で住むよりは、友達や兄弟姉妹、愛する人や身内のみんなと一緒に住みたいと思います! ですから、イエスが私達のために用意された数多くの住まいがどんなに大きなものでも、私達はその中で、以前に死に別かれた人達も交えて、互いに愛し合いながら、心を一つにして共に暮らすことができるのです!

  ヨハネは、都を測ったあの御使いが、その回りの城壁の高さも測ったと言っています。それは144キュビト、つまり66メートルの高さです!−−黙示録21:17。 そしてこの12の層からなる城壁は異なった美しい宝石で作られていて、虹色をしていたそうです! ダイアモンド、ルビー、石英など! 何と美しい都でしょうか!−−黙示録21:19-21。

  「12の門は12の真珠であり」−−黙示録21:21。この大きな美しい城壁の12の門はそれぞれ、一つの巨大な真珠で出来ています! 「都の大通りは、透き通ったガラスのような純金であった!」−−黙示録21:21。 都の金は、クリスタルのように透き通った金です。永遠に輝くクリスタルゴールドなのです! この透き通った純金で造られているのは都の中の通りだけではなく、「都は、この透き通ったガラスのような純金で造られていた。」と書いてあります。−−黙示録21:18。 なんと美しい都でしょう! 都の中にいても、この美しい透き通った純金の都の壁を通して、外の美しい新しい地を見ることができるのです!

  「わたしはこの都の中には聖所を見なかった。全能者にして主なる神と小羊とが、その聖所なのである」−−黙示録21:22。 この巨大で、目を見張るような素晴しい都には、聖所はありません。教会の建物や大聖堂、会堂もモスクもありません。そこには、「神の家」と呼ばれるような場所はないのです!

  「都は、日や月がそれを照らす必要がない。神の栄光が都を明るくし、小羊が都の明かりだからである。」−−黙示録21:23。 月や太陽がなくなるとは書いてありません。都には、それを照らす光があるので、日や月は必要ではないと書いてあるのです。美しい神の光、それは神と神の御子であるイエスです! しかし、都の外の新しい地では、今と同じように季節や夜と昼の区別があることでしょう。−−創世記8:22。

  「救われた諸国民は都の光の中を歩き、地の王たちは自分たちの光栄をそこに携えて来る。」−−黙示録21:24。都の外の新しい地にはまだ国家があり、王達もいます。しかし、小羊の命の書に名前が記されている人達、つまり救われている人達だけが、この素晴らしい天の都に入り、楽しむことができると書いてあります。−−黙示録21:27後半。

  「御使いはまた、水晶のように輝いている命の水の川をわたしに見せてくれた。この川は、神と小羊との御座から流れてきている。川の中央と両側には命の木があって、12種の実を結び、その実は毎月実る。」−−黙示録22:1,2。この美しい都のどこかに美しい公園があり、この魔法の命の川がその公園の中を通って流れているのです。天国の、神の魔法の川で泳いだり、ボートに乗ったりするところを想像してみて下さい!−−エゼキエル47:5。

  「その木の葉は諸国民をいやす。」−−黙示録22:2。天の都の中には、痛みや病気、死や悲しみはありません。なのに、どうして諸国民をいやすための木の葉が必要なのでしょうか? それは、都の外の人達や諸国民は、私達と同じような、今すでにイエスを信じていて、都に住むようになる「救われた者」達ではないからです。彼らは何らかのいやしを必要とすることでしょう。

  新しい地に住むようになる人達は、地獄に送られるほどの悪人ではなく、善良であったものの、イエスを受け入れて救われることがなく、天国に入ることのできなかった人達のようです。神は、そういった人達にも憐れみを持たれます! 彼らをいやすために、ご自分の子供達、つまり聖なる都にいるあなたや私を、12の真珠の門から送り出されるのです。その命の木の葉を持たせて!

  私達、イエスを愛する者達は、あの美しい都の中に住み、外にいるかわいそうな人達を助け、いやすために、あの特別な木の葉を集めます。ちょうど、私達が今、世界の人々にイエスやその愛について知らせるために、神の御言葉のリーフレット、つまり神の御言葉の書かれた印刷物やポスターや小冊子を持って出かけるように! ですから、その時になっても、私達には大きな仕事が待っているのです! イエスへの奉仕の仕事は、天国に行けば終わりになるわけではありません!

  その仕事が終わり、すべての人達がみな救われて幸せになり、イエスを愛し、互いに愛し合うようになっても、きっと、神はなお私達のために仕事を用意しておられることでしょう! もしかしたら、神は私達に別世界をパイオニアさせるかもしれません! 宇宙はあれほど広大なのですから、神がこの小さな惑星にしか興味を持っておられないということはないと思います! ですから、私達が救いの手を延ばし、教え、訓練し、いやすべき他の世界があるのかもしれません!

  あなたは、この素晴らしい、エキサイティングな天国での未来のために準備ができていますか? あの巨大なスペースシティーの中に、あなたのための場所が用意されているでしょうか? あなたがイエスを愛し、イエスを心に持っているなら、天国があなたの家になるでしょう。そして、あなたはそこで永遠に、イエスと共に幸せに暮らすことでしょう! 今、あなたがイエスを愛し、イエスを受け入れ、イエスのために生きるなら、イエスと天国を永遠に楽しむことになるのです! アァメン? そこで会いましょう! 永遠の故郷で!