宝 P48-52

 

信仰とは権利証書

 

    信仰は、現代の人々にとって、その本来の意味を失ってしまっています。今日、 「信仰」 という言葉は、何かをぼんやり、漠然と信じるということをさし、実際にはあまり意味をなさないものになってしまっているのです。しかし神の御言葉によると、信仰にはそれ以上に深い意味があります! 信仰は、実体のあるものです。「hupostasis」 (ヒューポスタシス)、つまり、権利証書のことなのです!

  4百年近く前に、ギリシャ語で書かれている新約聖書を英語に翻訳した時、翻訳者達は、ヘブル人への手紙11章に出てくる「hupostasis」という言葉をどう訳したらいいのか困ってしまいました。

 

  彼らは、 他のギリシャ文学の中でのこの言葉の使われ方からみて、何か実体的なものを意味しているようだということは知っていました。

 

  しかし数年前、考古学者が北イスラエルにある古い宿屋の焼け跡を発掘しました。

  そこで鉄の小箱を見つけたのです。

 

  その中には、当時、自分が所有しているあちこちの土地や財産を調べる目的でイスラエルを旅していた、ローマの貴族の婦人の書類らしきものが入っていました。

 

  この小箱の中に入っていたほとんどの書類には、大きな字で、「HUPOSTASIS」という見出しがついていました。

 

  一番上に、「Hupostasis」という見出しのついたその書類は全部、何だったと思いますか?

 

  彼女の所有を証明する権利証書だったのです! しかしこれは、聖書が訳されたずっと後のことだったので、翻訳者達は、その発見から益を得る事はできなかったのです。

  英語の聖書のヘブル人への手紙11章を開けてみるなら、その言葉は「実体(substance)」と訳されており、それもまた良い言葉で、意味は明らかになっています。だから、それできっと十分だとは思いますが、もしもう少しはっきりと明確にしたいなら、「実体」(注:日本語の聖書では "確信" となっています) の横のところにかっこをつけて、「権利証書」と書き込んではどうでしょう。では、信仰とは何でしょうか? それは、権利証書なのです!

 

  このローマの婦人は、自分が買ったイスラエルの土地や家を一度も見た事がなかったかもしれませんが、彼女は自分がそれを所有している事を知っていたし、その物件を一度も見た事がなくても、自分がその所有者である事を証明できたのです。

 

  以前私は、ある友人から車をもらい、郵便でその権利書を受け取りました。私は、一度もその車を見たことも運転したこともなく、どんな車なのかも知りませんでしたが、自分がその車を所有していることは知っていました。私は権利書を手にしていたので、自分に車があることを知っていたのです。

 

  真の信仰があるなら、たとえまだ答えを見ていなくても、その権利証書を持っているのです! あなたが求めたものは、あなたのものです。あなたの名前がそこに書かれており、あなたはいつかはそれを自分の目で見る事でしょう。それが信仰なのです!

 

御言葉がない限り、信仰を持つ事は不可能である!

  あなたの信仰が弱いなら、それは、あなたが御言葉に弱いからです! 疑いに対する最良の治療法は御言葉です! 「信仰は、神の言葉を聞くことからくる!」(ローマ10章17節) −−それが、信仰の法則です。だからもしあなたが、「ああ、神様、どうしても私にはあまり信仰がないのです!」と感じるなら、それは、あなたの内に御言葉がないからです。−−なぜなら、信仰は御言葉からくるからです! つまり信仰は、神の御言葉を聞くことによって成長するのです。それは、突然ドーンと与えられるものではありません。神の御言葉を忠実に学習することによって築かれるものなのです!

  だからどうか神の御言葉を読むのを怠らないでください。それは、あなたの魂のための食物であり、戦いのための力を与えてくれるものだからです! 神の御言葉こそが、神の霊によって愛の内にあなたを強めるのです! 私達が神の御言葉の内にとどまり、神の御言葉に根ざすのを主が助けて下さいますように。あなたの信仰を強めるのは御言葉です。 重要なことは、御言葉を知ることなのです。信仰は、御言葉の上に築かれます。祈りを込めて御言葉を読み、あなたを導いて下さるように神に助けを求めて下さい! 神は、決してあなたを失望させられません! 神はいつも、飢えた心に答えて下さいます! 神があなたを祝福し、あなたが神の御言葉の内に信仰を見い出すのを助けて下さいますように!