宝 P36-47

 

「時のしるし!」

−−私達が終わりの日々に生きているという証拠!

 

  聖書には、何百にものぼる「時のしるし」、終わりの日々のしるし、終末のしるしが記されていますが、これは、終わりに近づいた時に私達がその事を知るためです。ですから、私達はそうしたしるしが現れることを予期し、気をつけているべきです。地上での人間による支配の一番最後の日々に起こる出来事や、その時の状態については、何千年も前に神の預言者達によって具体的に預言され、予告されていました。では、それらの際立った聖書の預言や予告の幾つかを詳しく見ていくことにしましょう!

  弟子達に、「あなたがまたおいでになる時や、世の終わりには、どんな前兆がありますか」(マタイ24:3)と尋ねられたイエスはこう言われました。「戦争と戦争のうわさとを聞くであろう。注意していなさい。あわててはいけない。それは起こらねばならないが、まだ終わりではない。民は民に敵対して立ち上がるであろう。またあちこちに、飢饉が起こり、疫病がはやり、また地震があるであろう。しかし、すべてこれらは産みの苦しみの初めである。」−−マタイ24:6-8。私達はこうしたことを何千年にも渡って経験してきており、それらは「産みの苦しみの初め」に過ぎないのですが、最近、上にあげられた事のどれをとっても、より頻繁で、大規模で、より深刻になってきているのは非常に興味深いことです。

  「戦争と戦争のうわさ‥‥」:1914年以前も、常にどこかで戦争が行われていたものの、世界規模の戦争は一度もありませんでした。けれども、1914年から1918年にかけて第一次世界大戦によって、世界規模の戦争が戦われ、さらに1939年から1945年にかけては第二次世界大戦がありました。第二次世界大戦では、参戦国を全部合わせて9千3百万人が兵役につきました! 1969年に開かれた国際赤十字の第21回会議では、20世紀が始まって以来、9千万人以上が戦争の犠牲となり、兵器のために3兆ドル以上が費やされ、5大陸において130以上の戦闘が戦われてきたという報告がなされました!

  諸政府は毎年、戦争に備えて何千億ドルも費やしています。1986年のアメリカの「防衛」費はおよそ3千億ドルで、それは、アメリカの男性、女性、子供一人当たり1300ドルにのぼります。アメリカは最近、1兆ドルをかけた5年に渡る軍備増強を終えました。この終わりの日々の「地獄の爆弾」、核兵器に関しては、私達は、この地球を破壊するだけの能力を持つ最初の世代だと言われています! 現在ある核爆弾の量は、 広島に落とされた原爆の130万個分に相当します! また、一隻の原子力潜水艦が掲載している爆発物は、第2次世界大戦で使われた爆弾や弾薬を全部合わせたものにまさる威力を持っています!

  「あちこちに、飢饉と‥‥」:国連世界保健機関の概算によると、世界人口の3分の1は十分な栄養を取っているものの、3分の1が栄養失調で、残りの3分の1は飢餓に苦しんでいるということです! 毎年、4百万を越す人々が餓死しており、世界の6歳未満の子供達の70%は栄養失調で、毎分30人が餓死しています! 記録的な食糧生産量にもかかわらず、国連の食糧農業機関の報告によると、アフリカの全人口の60%を含む、4億6千万にのぼる人々が餓死寸前の状態にあるということです。伐採と肥料不足のために、毎年、アフリカの農地の3万平方キロが砂漠と化しています。

  「疫病‥‥」:イエスは、多くの疫病がはやると予告されました。アメリカの科学振興協会によれば、世界の作物の35%が、収穫前に害虫による被害を受け、さらに10%が、倉庫の中で害虫による被害を受けるということです。アメリカ農務省は、世界中には、害虫駆除に使われる殺虫剤でも死なない「スーパーバグ」と呼ばれる強力な害虫が、364種いると発表しています。

  「地震があるであろう‥‥」:世界年鑑によると、1800年から1896年までの百年近くには、強い地震は6つしかありませんでした。けれども、1897年から1947年にかけては、10年ごとに2つか3つの大地震が起こっており、1947年から1956年の10年間には7つの大地震が起こり、1957年から1966年の10年間には17の地震が起こっています。そして1975年以来、40を越す大きな地震が起こっているのです! 1970年代後半の5年間に地震で死んだ人の数は、それ以前の75年間に地震で死んだ人の数を上回っています! 事実、歴史に記録されている地震の中でも49の最も大きな地震の内、25の地震が、1960年から1980年までの20年の間に起こっているのです!

  終わりの日々についてのイエスの言葉を続けましょう。「そしてこの御国の福音は、すべての民に対して証しをするために、全世界に宣べ伝えられるであろう。そしてそれから最後が来るのである!」−−マタイ24:14。 さて、「主がまたおいでになる時や、世の終わりの前兆」についての弟子達の質問に答えて、他のしるしについて語られた時、主は、まだ終わりではない、これらは「産みの苦しみの初め」であると言われました。けれども、ここでは、福音が全世界に宣べ伝えられた時に終わりが訪れると言っておられます!

  歴史全体を見渡してみて、福音が全世界に宣べ伝えられたのは、この現代においてしかありません! 直接、宣教師や旅行者や訪問者によって宣教されてはいないとしても、ラジオ、テレビ、印刷物などの現代の通信媒介を通して、今、世界中に福音が宣べ伝えられています! 今日、地球上のどの国の人々も福音を耳にしました! これは、私達が現在、終わりの時に生きているという証拠です!

  現代的なコミュニケーションや交通手段が発達したために、この預言が成就したのですが、このことは、紀元前534年に預言者ダニエルに与えられた、終わりの日々の様子に関する別の預言を思い出させてくれます。「終わりの時には、多くの者があちらこちらへと走り、そして知識が増すでしょう。」−−ダニエル12:4。

  「多くの者があちらこちらへと走り‥‥」:馬、馬車、らくだ、帆船などといった交通手段は、何千年間も、あまり変化がありませんでした! 百年前までは、人間はアダムが使っていたのと同じような交通手段を用いていたのです。つまり、歩くか、動物に乗るか、動物の引く乗り物に乗っていたのです。そして、長い距離を旅する人はごくわずかでした! ところが、ほんの百年ちょっとの内に、アダムの頃とさほど変わらぬ状態から大幅に進歩し、ものすごいスピードで走るだけでなく、空を飛んだり、さらには月に行くほどになったのです!  そして、「多くの者があちらこちらに走る」のです!

  人々は以前よりもずっと旅行をするようになりました! 海外旅行関係のビジネスは、何億ドルと稼いでおり、世界中で毎年、2億人以上の人々が国外に旅行しています! アメリカだけでも、1979年の民間の国内航空便利用者数は3億人にのぼり、これらの人々の合計飛行距離は3570億キロを越えています!

  どこかに行くのに馬や馬車を使うのが当たり前だった時代のことを覚えている人が現在もまだ生きていることを考えるなら、この終わりの時についての預言が驚くほどに成就されたということがよくわかるでしょう! 現在、時速千キロ以上を出せる自動車や、時速3千キロ以上出せる飛行機が存在し、宇宙ロケットは時速3万6千キロ出すことができます! ジェット機は24時間で世界一周し、宇宙ロケットなら80分でそれが可能です。そして、ラジオのメッセージは、地球の反対側でも1秒以内で到達できます!

  実は、2600年前にも、ある預言者が、現代のハイウェイと、そこを猛烈なスピードで走る車を予見していたのです! 「戦車はその備えの日に、火のように輝き、軍馬はおどる。戦車はちまたに狂い走り、大路を突き進む。それらはたいまつのように輝き、いなずまのように走る!」−−ナホム2:3.4。

  さて、古代の預言者が、未来のハイウェイ、現代の高速道路を何百という車が夜にヘッドライト (火のように輝くたいまつ)をつけてものすごいスピードで飛ばしている様子を幻で見ているところを想像してみて下さい! 彼は、その様子をどのように言い表すでしょうか? 彼自身は、そのようなものは一度も見たこともなければ、想像さえしたことがないのです! それは彼には、稲妻のように見えたことでしょう! そして、何百もの車は確かに、「大路を突き進んで」います! こうして車が突き進んでいるために、毎年、何万もの人々が死亡しているのです!

  「そして知識が増すでしょう。」:ここ百年間に科学者のなした発見の数は、それ以前の6千年間に渡ってなされた発見や発明の数を上回っているということを知っていましたか? 終わりの時のこの百年間で、知識は、想像を絶するほど増しています! そして機械類は今や非常に複雑化し、高度な訓練を受けた科学者や技術者でさえも、その仕組みが理解できないほどです!

  コンピューターは今や、人間の思考に取ってかわろうとさえしており、その計算能力、記憶能力、さらには思考能力は、まさに離れ業で、人間の頭脳の限界をはるかに越えています! 5ケタの数字同士の掛け算は、人間がすると約90秒かかります。ところが、コンピューターなら、その3千万倍の速さでできるのです。カリフォルニアにあるNASAの宇宙センターにあるコンピューターは、 1秒に130億近くの複雑な計算をやってのけます。

  数年前は、人間の知識は10年ごとに2倍になっていると言われていました! けれども今では、専門家の推測によれば、人間の知識の量が2倍になるのに5年とかからないということです! 今までに存在した科学者の内、80%は現代の科学者だということは、よく知られた事実です! 医学の知識は急激に増加しており、現在使われている薬の70%は第二次世界大戦後に開発されたと推定されています。アメリカ医学学会の会長を務めたことのあるマルコム・トッド医学博士は、医学に関する知識の半分は、10年ごとに時代遅れになってしまうと語っています。年間、1万5千を越す科学関係の雑誌が出版されており、世界中では、毎日千冊を越す本が出版されていると推測されています!−−知識が「増して」いることは確かです!

  けれども、現代人はこれほど多くの知識を有し、非常に多くの驚くべき科学的発見をし、飛躍的な技術的発展を遂げたものの、それが人間にとって何の役に立ったといえるでしょうか? 神と神の御言葉なしには、物事はひどく複雑で、全くわけがわからないので、現代的な教育を終える頃には、大半の人々は、教育を受ける前よりも頭が混乱してしまっています! そして人類は、自分達が知らない内に、最後の世代に関するもう一つの預言を成就しているのです。「このことは知っておかなければならない。終わりの時には、常に学んではいるが、いつになっても真理の知識に達することができない!」−−2テモテ3:1,7

  イエスが戻って来られる直前の時代に関する預言で、もう一つ驚くほど成就しているのはこれです。「まず背教のことが起こり、それから、かの (キリストの来臨の)日が来る!」−−第二テサロニケ2:3。 ということは、イエスが戻って来られて地球を支配するようになる前に、まず、人々の信仰が冷めること、「背教のこと」が起こらなければならないということです。このことは今日起こっているでしょうか? 多くの人々の信仰が冷え、教会やキリストや神から背教しているでしょうか? その通りです! 事実、アメリカの全国教会評議会の調査によると、聖職者の内、イエスが神の御子であることを信じているのは半分だけで、死後の世界を信じている人も60%に過ぎないということです。

  不信心で、神に対する信仰、聖書に対する信仰を失ったために、今日では世界中の至るところで多くの背教が起こっています。以前キリスト教国と呼ばれていた国々が信仰を捨て、進化論という偽りの教えを信じているのです。しかし進化論は、それを立証する基盤となる事実もなく、単なる理論、嘘、想像、推論に過ぎません!(443ページの「進化論、暴露される!」と、455ページの「なぜ進化論か?」を参照)

  神や聖書、キリスト教を捨て、代わりに進化論という、動物的で野蛮な宗教を信じるようになったため、世界は全くの無秩序状態と混乱状態になりつつあります! 結局のところ、創造主も創造物もないのなら、人生は単に、何の意味もない、混乱した進化の過程に過ぎません! 神が存在しないということは、規則を定める方がいないということです。規則を定める方がいないなら、規則も存在しません! そして、規則や法がないなら、善悪の観念もありません! 「殺しであれ、強盗であれ、やりたい放題しなさい! 何をしても構わない! 善とか悪とかいうものは存在しないんだ!」−−その結果は、全くの狂気です!

  現在、重犯罪も含めて、様々な犯罪にかかわる人数が最も急増しているのは、どの年令層か知っていますか? それは15歳の少年少女の間においてです。FBIと司法省の報告によれば、1979年にはアメリカだけで、15歳以下の少年少女が合計160万7千人以上逮捕されたそうです。1930年代には、犯罪に関係した人が最も多かった年令層は20代でしたが、今では、15歳、あるいはそれ以下の年令層にまで下がってきているのです! なぜでしょうか? それは、アメリカのような国では、公立学校から、神や聖書やイエスや宗教が廃されてしまったからです!

  ですから、状況が良い方向に向かっているとは言えません! 進化論によれば、人間は進化しているはずなのに! 聖書は、進化論の説いていることとは全く逆のことを預言しています。−−「終わりの時には、悪人と詐欺師とは人を惑わし、人に惑わされて、悪から悪へと落ちていく。」−−第二テモテ3:1,13。事実、イエスご自身もこう言われました。人の子の現れるのも、ちょうどノアの時のようであろう。」−−マタイ24:37。 ノアの時の状況はどんなだったでしょうか? 世界は悪に満ち、神は、世界を造ったこと、また人間を造ったことを悔いておられました。それほどひどかったのです! 「主は人の悪が地にはびこり、すべてその心に思いはかることが、いつも悪い事ばかりであるのを見られた。時に世は神の前に乱れて、暴虐が地に満ちた。」−−創世記6:5,11。

  今日の世界は暴力で満ちているでしょうか?−−そうです! アメリカでは、この20年間で暴力犯罪が1600%増加しました! そして、それによる損害は、 年間120億ドルにのぼると概算されています! 米国公衆衛生局長は、「殺人から、妻や子供を殴ることに至るまで、あらゆる形の暴力が、今や、国民全般の健康問題のトップとなっている!」と報告しています。

  専門筋の概算によると、平均的なアメリカの子供は、15歳になるまでに、テレビで、合計1万3千回以上も人が殺されるシーンを見るということです!これでは、愛するティーンエージャーの息子や娘が少年院行きになるのも、不思議ではありません! 子供達がテレビを視聴する時間帯において、1週間で、次に挙げるようなシーンが見られました: 281件の暴行、117件の殺人、19件の強盗、16件の誘拐、10件の殺人の陰謀、3件の放火、3件のゆすり、3件の脱獄、1件のリンチ、1件の爆破、1件の自殺、これだけのシーンが、視聴した185の番組に出てきたのです! 平均的なテレビ局1局につき、週に800にのぼる暴力場面を放映しています!  そして悲しいことに、こうした倒錯したアメリカのテレビ・シリーズやビデオや映画は、他の国々にも輸出され、世界中の殆どの国の人々によって視聴されており、人気を集めています! 「ノアの時代」でも、世界が今ほど暴力に満ちていたとは思えません!

  さらに、再臨のすぐ前の世界の状況や傾向に関して、イエスはこう預言しておられます。「ロトの時にも同じようなことが起こった。人々は食い、飲み、買い、売り、植え、建てなどしていたが、ロトがソドムから出て行った日に、天から火と硫黄とが降ってきて、彼らをことごとく滅ぼした。人の子が現れる日も、ちょうどそれと同様であろう!」−−ルカ17:28-30。

  ちょうど古代の邪悪な都であったソドムやゴモラと同様に、今日の世界も、ホモの人々で満ちています。 「男は男に対して恥ずべきことをなし」(ローマ1:27) ており、この男色の罪、つまりホモ行為が世界中に広まっているのです! そして人間の法律は、これを許容し、さらには奨励までするようになってきています。そして、映画やテレビ、また、芸能人達があけっぴろげにホモ行為を奨励しているのです! これも、神がもうすぐ介入される理由の一つです。

  「また不法がはびこるので、多くの人の愛が冷えるであろう!」−−マタイ24:12。今日の全く利己的で、放縦な、「自分第一」の世代は、終わりの時に関するイエスの預言を確かに成就しています!不法ははびこっており、多くの人々の間で愛が「冷えている」ということは誰も否定することができません。「終わりの時には、人々は自分を愛する者、金を愛する者、大言壮語する者、高慢な者、神をそしる者、親に逆らう者、情を持たぬ者、善を好まない者、乱暴者、高言をする者、神よりも快楽を愛する者となるであろう。」−−2テモテ3:1-5。

  「情を持たぬ者」というのも成就されています。昨今では、神の教えに反する、堕胎と呼ばれる殺人が、毎年、何千万件と起こっており、母親としての愛情を持たない女性が、子供がほしくないという理由で、まだ胎内にいる赤ちゃんを殺しています。何千年に渡る世界の歴史の中で、ずっと子供は祝福とみなされてきたのに、この終わりの日々においては、子供を持たないことが「祝福」だと考えられているのです。アメリカだけでも、年間、百万を越す堕胎が合法的に行われています。アメリカでは、妊娠の約30%が堕胎に終わっているのです。国連によれば、今日の世界では、5つの出産につき、2つの堕胎があるということです!

  「海がどよめき荒れ狂うので、諸国の民は、なすすべを知らず、不安に陥る。」−−ルカ21:25。聖書では、地上の諸国民はしばしば、海や波にたとえられています。−−イザヤ57:20,21、黙示録17:15。ですから、ここでイエスは、実際には、世界の民や国々のこと、つまり、様々な戦争や争いや暴動の波のことを、たとえを使って話しておられるのです。テレビやラジオのニュースをつけるたびに、新しい戦争や、暴動や、反乱や、革命が起こったとか、またもやテロや、ストライキや、問題や、混乱が起こったなどといったことを耳にします!

  「人々は、この世界に何が起こるのかとおびえ、恐ろしさのあまり心臓麻痺を起こすだろう。」−−ルカ21:26。 今日、西洋において一番の死因となっているのは何か知っていますか?−−心臓麻痺です! 「世界年鑑」によれば、1980年には、56万6千人が心臓発作で死んだそうです。 そして毎年、およそ 150万にのぼるアメリカ人が心臓発作を起こしています! また、3千7百万を越すアメリカ人が高血圧にかかっており、大人4人に1人が高血圧だという計算になります。そして、毎年、2千万を越す人々が、ひどい頭痛に悩まされて治療を受けています!

  第二次世界大戦以前は、大半の人々は、今日のように絶え間なき恐れや恐怖を抱きながら生活していたわけではありませんでした! 通りで殺されるかもしれないとか、核戦争が起こって原子爆弾で死ぬかもしれないなどという恐れを常に抱いてはいなかったのです! けれども、第二次世界大戦、それに核軍備拡張競争が始まってからというもの、世界の大部分の人々は、神への信仰を捨て、自分達が地獄へと吹き飛ばされるかもしれないという恐れを持つようになり、今なおその恐れは続いています!

  もう一つ、終わりの時に関する預言で成就されたことが明らかなものがあります。現代では、オカルトや、心霊現象、心霊主義の教義、悪魔研究、妖術に対する関心がこれまでになかったほど高まって、世界中の人々がそうしたことを体験していますが、それに関して、聖書は次のように預言しています。「しかし、御霊は明らかに告げて言う。終わりの時には、惑わす霊と、悪霊どもの教えとに心を奪われ、信仰から脱落する者たちがいる。このことは、良心に焼き印をおされている偽り者の偽善によって引き起こされる。」−−1テモテ4:1,2。

  この終わりの日々には、悪魔は、非常に忙しく仕事をしています。最近では、あらゆる種類の奇妙な宗教があり、幅広く、特に若者の間で多くの信者を集めています。両親(クリスチャンと自称する人々も含めて)の偽善的な宗教には、霊的な真実性がないため、多くの若者達は、真の霊的体験や、超自然的で奇跡的なものを探し求めて、古代の神秘主義や、麻薬や、霊の世界にのめりこんでいるのです。

  もちろん、もし人々が真理である福音を受け入れるのを拒むなら、彼らが偽りを信じるように、神ご自身が迷わす力を送られると聖書には書かれています!−−第二テサロニケ2:10-12。 真理を拒んだ人には、信じるべきものは嘘しか残っていないので、そういう人は嘘つき者や偽預言者達の言うことにどんどん耳を傾けるようになるのです。そして、いわゆる「クリスチャン育ち」の何百万人もの若者達が、現代の大勢の偽預言者達の言うことに従っています!−−「多くの偽預言者が起こって、多くの人を惑わすであろう!」−−マタイ24:11。

  このように、悪魔の媒介手段だと広く知られているものの他に、最近では、悪魔はまた別の手段を通して、その醜い頭をもたげ、声高に、またはっきりとそのメッセージをわめいています。その別の手段とは、若者の間で流行している音楽です! ハードロックや、サイケデリックなロックや、パンクロックなどが、特に若者達を惑わし、恐ろしい麻薬や地獄へと堕落させているのです! そうした音楽の多くは、実際に悪魔からのもので、悪鬼に祈りをとなえており、それを聞く人を魅了し、悪魔の影響下においてしまいます! そしてそのジャングル・リズムと野蛮人のわめき声は、恐怖のサウンド、地獄のサウンドです。苦悩にのたうちまわる人間が作る、苦悩の音楽が、実際にこの世代の若者を狂気に追いやっているのです!

  「これらの事が起こり始めたら」−−あなたがこれらの事を見たなら、それが起こり始めさえしたなら−−「身を起こして頭を上げなさい!」−−気落ちしてしまってはいけません。下を見てはいけません! 上を見上げなさい!−−「あなたがたの救いが近づいているのだから!」−−ルカ21:28。 これらの悪いことがみな起こり始めたなら、上を見上げ始めなさい。なぜなら、イエスがもうじき来られるからです! PTL! 「そのように、すべてこれらのことを見たならば、よく聞いておきなさい。これらの事がことごとく起こるまでは、この時代は滅びることがない!」−−マタイ24:33,34。この時代です! これらの事がことごとく成就するまでは、あなたの生きている時代は滅びることがないのです!

  地球の大いなるドラマの最後の幕が切って落とされようとしています。舞台は始まっており、もう止めることはできません! それは不可能です! すべてのしるしは、終わりを指しています! だから言うまでもなく、聖書に書かれている終わりの時とは、現在私達が生きているこの時代の最後の数年間のことです! 私達はすでに終わりの時に生きているのです! そして、間もなく、イエスが次に起こると言われた最終的な終わりのしるしを目撃することでしょう。その最終的なしるしとは、聖書の中で反キリスト(アンチキリストのこと)や獣と呼ばれている、全く神を信じぬ世界独裁者の出現です。

  アンチキリストの支配する、「大患難期」と呼ばれる時期に、クリスチャンやあらゆる宗教の信者達は激しい迫害を受けます。アンチキリストの支配の終わりには、イエス・キリストが地上に戻ってこられ、この暴虐な悪魔の化身の手からご自身の民を救い出されると聖書は約束しています!−−ダニエル7:21,25、8:23,24、マタイ24:15,29-31。  しかし、大半の人は、差し迫る破滅や来たるべき出来事に気づいてはいないようです。そして気づいた時にはもう手遅れなのです。そのような人々を見ていると、イエスの言われた言葉が思い出されます。「あなたがたは空模様を見分けることを知りながら、時のしるしを見分けることができないのか?」−−マタイ16:3。たいていの人は、何が起こっていようとも、いつも通りの生活を続けていきます! 彼らの知らぬ間に、彼ら自身が、終わりの時に関する別の預言の成就となっているのです。その預言とはこれです。「終わりの時にあざける者達が、『主の来臨の約束はどうなったのか? 先祖達が眠りについてから、すべてのものは天地創造の初めからそのままであって、変わってはいない。』と言うであろう。」−−第二ペテロ3:3,4。つまり、「何の危険も襲ってはこない! いつも通りの生活を続けよう!」と言うのです!

  これは、イエスがノアの時代のことについて言われたのと同じです。「洪水の出る前、ノアが箱舟に入る日まで、人々は、建て、植え、めとり、とつぎなどしていた。そして洪水が襲ってきて、一切のものをさらって行くまで、彼らは気がつかなかった。人の子の現れるのも、そのようであろう!」−−マタイ24:37-39。現代人の殆どは、いつも通りの生活を続けています! 「ああ、イエスが来臨するとかいうことを、もう何百年も説いているが、未だにイエスは来ないじゃないか!」 しかし、イエスは来られるのであり、それももうじき来られるのです。だから、イエスを信じて、イエスのために生きることによってそれに備えたほうがいいでしょう。さもないと、もうじき、最後の最後に起ころうとしているものすごい出来事が洪水のように襲ってきて、あなたも押し流されてしまうかもしれません!

  あなたは準備ができていますか? あなたの唯一の希望はイエスだけであり、残された道は上だけです! イエスは言われました。「わたしは道であり、真理であり、命である。誰でもわたしに寄らないでは、父の御元に行くことはできない。」−−ヨハネ14:6。イエスはあなたを愛しておられます。もしあなたがイエスに、心に入って下さいと素直に祈るなら、イエスはあなたの過ちや罪を許し、主の愛と喜びと安らぎを与えて下さいます! 今日イエスを受け入れて下さい。そして主に仕え、主の愛のことを他の人にも伝えて、主の来臨に備えて下さい!