HOW TO LOVE」 BOOKからの抜粋━P1〜P17

 

人と働く!

ボトル・ネック(進行をはばむもの)

  もし、あなたがエグゼクティブか管理者であるなら、何がボトル・ネックになっているかを知るのに、最初に見るべきところは、あなたの机の上です。机の上にある、「未決定」の書類や「すべきことのリスト」を見るのです。ボトル・ネックは普通、ビンの上の方の所にあるということを覚えておいて下さい。あなたの机の上に積んであるその書類を、誰か他の人の机に持って行きなさい。(最も大切な事を最初にすることです。他の人があなたが終えるのを待っているようなものを。)

 

仕事を委任すること

  1.一生かけても、一人だけであらゆることをしようとするなら、それは時間的に無理です。しかし、他の人達の助けを借りるなら、生涯において、やるべき事をすべて成し遂げることができます。仕事を委任することは、歴史の上でも、旧約聖書のモーセの時代にさかのぼります。モーセは、イスラエルの民をエジプトから導き出した後、人々の間の争いをすべて自分だけで裁くと言い張りました。しかし、モーセの義理の父親であるエテロは、モーセがより効果的に物事を進ませることができるような計画を提案したのです。最初に、人々が律法に詳しくなるように教育し、次に、有能な人物を訓練して、ありきたりの争いにおいては、その人が裁きづかさの役を果たすことができるようにするという計画です。仕事をうまく人に委任できるという能力は、成功への鍵の一つです。何がなされなければならず、何を他の人に委任したらよいかを知ることは、私達全員にとって重要なことなのです。

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  良いエグゼクティブは、部下に仕事をさせ、仕事を推薦させ、仕事を開始させ、そして、何よりも仕事を最後まで遂行させるべきである!

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  2.仕事を成し遂げる最善の方法は、必ずしも自分でそれをすることではありません! まず、あなたには限界があります。何かのプロジェクトに取り掛かっても、結局のところ、自分にはそれを最後まで首尾よくやり遂げるのに必要とされる時間も道具もなければ、それに必要な訓練も受けてないことに気づくのです。そのプロジェクトを自分でやるなら、あなたは自分の時間を効果的に使ってはいないことになります。少しずつ、色々と手広くやるということは、結局、何に対しても専念していないということです。そうすると、あなたにしかできない数少ないプロジェクト、つまり、あなたの時間とエネルギーを最大限に生かせるプロジェクトに専念できなくなってしまうのです。

  ダッドが「組織化する!」の中で提案されている通りです。「私達にできる最も賢明な事とは、自分自身の長所と短所を知る事、あるいは、誰か他の人に自分を評価してもらい、長所や短所を教えてもらう事、またあるいは、一緒に集まって評価することだ。自分には何ができて、何はできないか、という質問をしてみるのだ。完全な者など一人もいない。私達は自分の長所や短所をしっかり見つめ、その違いを知る必要がある。」(297:9,16)

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  常に、他の人にやり方を教えるよりも、自分でそれをする方が簡単である。

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  3.仕事を始める前に、一息ついて自分にこう尋ねて下さい。「この仕事をやり遂げるには何が必要か? 自分はそれを持っているだろうか?」 もし自分にそれがないなら、誰か他の人にその仕事をさせることを考慮しなさい。そうやって、誰か他の人にやってもらうことによって、あなたはの時間やエネルギーが節約でき、出費も大幅に減るかもしれません。しかし、それがあなたにしかできないことなら、まず、その仕事をするのに最善の道具を得るように努めることです。賢い人と愚かな人との違いは、道具の選択によってわかることがよくあります。

  4.仕事を委任することは、最初は時間がかかるものですが、最終的には時間とエネルギーの節約となります。忙しすぎて委任できないと言うのは、忙しすぎて計画など立てていられないと言うのと同じことです。

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 二人は一人の三倍を成し遂げることができる。

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  5.人は、自分の属している組織から貴重な存在だと思われていると感じることが好きです。まず、何か意味のある仕事を任されないことには、人は組織に貢献することができません。人に何も仕事を任せないなら、その人が貢献する可能性を妨げていることになるのです。

  6.もしあなたの助手が役立たずだと思うなら、どうして彼らを雇うのですか? 私達のほとんどは同僚や部下の能力を見くびってしまいがちです。彼らの能力を発見する唯一の方法とは、彼らに仕事をやらせてみることなのです。これは、彼らが有能になるのに必要な経験を積む唯一の方法です。

  7.仕事を委任することに関するダッドの忠告:「特定のことは、あなたにはできないこと、あなたの召しや仕事ではないから、あなたにはできないということを進んで告白し、その仕事を、あなたを助けるために神が送って下さった人達の手に委ねなさい。そうしないなら、あなたは、自分がするべきではない多くの事にかかわるようになり、自分のすべき事ができなくなってしまう!」(297:49)

  「上り坂でリンゴの荷を運ぶのに、自分の荷を軽くする方法は、他の人と荷を分け合うことだ。そうしないと、自分の体力を消耗してしまって、つまずき倒れ、全部の荷が坂を転げ落ちてしまうことになる。」(59:25)

  「あなたは自己を否定し、自分のやりたいことをあきらめて、『主よ、あなたが私にするようにと望まれていることをするために、その仕事は他の人に任せます!』と言いなさい。(297:52) 私にしかできない仕事とは一体何でしょうか? 他の人には何を任せることができるでしょうか? 私が時間とエネルギーをかけていることの内、私がすべきではないこと、霊的に負担となり、私の才能を妨げ、あなたが私に与えて下さろうとしている指導能力に負担となっていることは何でしょうか?」

  「私はこのことをレターの中で何度も言ってきている。あなた達リーダーは管理に関する細かな詳細にかかわるべきでなく、ただ単に監督するだけでよいのだ。もし神が、御言葉をふさごうとする詳細やとげやアザミなどからあなたを救い出すことを望んでおられるなら、主はもうすでにそうした詳細をこなしていける人を用意しておられるに違いない。あなたが彼らにその細かな仕事を任せるならの話だが。あなたはただ単に彼らが仕事をやり遂げているよう監督するだけで良いのだ。」(297:57-59)

  「みんなの仕事は、誰の仕事でもない! だから、一人の人、あるいは二、三人から成り立つコミッティーにその仕事の遂行を任せない限り、何も成し遂げられないだろう。」(297:77)

  「あなたは人に特定の仕事を委任して、特定の肩書を与えなくてはならない。そのリーダーがどんな権威を有しており、何がその人の管轄下にあるかをはっきりと知らせ、このように言いなさい。『もうこの事で私をわずらわせないでほしい! 仕事に取りかかり、自分の管轄下の人達に決断をさせなさい。』」(297:95)

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  私はチームを任命するようなことはしない。私は、一人の人を任命し、その人が自分のチーム・メンバーを選び、どのようにしてやるかを考えるようにする。そして私はその人に責任を負わせる。主もそのように物事を運ばれる。仕事をする人を探し出し、その人に詳細を任せるのだ。もちろん、主に感謝することに、主はその人が仕事をするのを助けられる。もしあなたが私を必要としているなら、私もできる限り助るようにしよう。」

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  8.仕事を委任するためのテクニック

a)その仕事を最もうまく遂行できる人あるいは部門に与えること。

b)その仕事を受け持っている人がしっかりゴールを頭に描き、仕事をする能力を持っていて、その仕事をするのに必要な物を持っていることを確かめること。

c)仕事内容を明確にはっきりと知らせること。何を期待しているのかを念入りに説明せず、またその仕事を任されている人がそれを尋ねないなら、あなた達両方が問題を抱えることになります。相手があなたの指示を紙に書き留めるようにし、完全に理解していることを確かめるために、それを相手にもう一度言ってもらうこと。

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  指示したり助言する時には、それをはっきりと説明するようにしなさい。そうすれば彼らは確実にそれをやり遂げるであろう!

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d)仕事を成し遂げた人達を賞賛しなさい。仕事をしっかり成し遂げた人を心からほめてあげることは、より効果的に人を動かしていく鍵です。

e)人の仕事の荷を減らし、同時にその人がより多くの事を達成できるように助けてあげること。誰かに仕事を任せるなら、それが、彼らが時間と努力を注ぐだけの価値あるものとすること。

f)誰かに仕事を任せるなら、その仕事がブーメランのようにあなたの元に戻ってくるべき理由はありません。もし誰がが、あなたに問題を戻してくるなら、「君にその仕事を与えたのは、君がその仕事をどのようにこなしていくかを見たかったからだよ。」と告げなさい。

g)彼らに、異なった風に、または誤った方法で仕事をする権利を与なさい。誰かがあなたのやり方で仕事をしないからといって、その人があなたより劣っているということではありません。仕事を委任するとは、任せることです。委任したら、その相手に、それに関する事を全面的に任せたことになるのです。だから、必要に応じて決断を下していくだけの権威も与えたわけです。これは、「ただ私の言う通りにしなさい。」と言うのとはかなり違います。

h)他の人に委任したからといって、責任から解放されたわけではありません。たとえ誰か他の人に仕事を割り当てても、その仕事が成し遂げられるのを見届けるという任務まで委任したわけではないのです。ハリー・トルーマンの机にはこのようなサインが貼ってありました。「責任転嫁はここ止まり!」

i)仕事を割り当てる時、命令するよりもむしろ、お願いすること。仕事を割り当てる時にどんなふうに言うかは、何を割り当てるかと同じくらい重要です。どんな言い方をしても効果がなかった場合にのみ、命令を与えるようにしなさい。任務を委任する際に、少し気転を効かすことは、するだけの価値があることです。

j)フォローアップ。その仕事の責任を受け持っている限り、それが成し遂げられているかどうか確認するのはあなたの仕事です。その仕事のでき具合をチェックして下さい。

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  ただ人の言うことを鵜呑みにするのではなくて、問題がある時には自分でそれを調査しなさい。色々な事に鼻を突っ込み、仲介し、いろいろ質問して探り、何が問題かを知るのは、リーダーであるあなたの務めなのだ!

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フォローアップ

  1.人に何かするように告げても、たいていの場合、相手がその仕事に取りかからないなら、「この人達は一体全体どうなっているのか?」と考えるのではなく、「私は一体どうなってるんだ? みんなが、決めた事をしないとは、私は一体何をしているのか。あるいは何をやり損なっているのか」と自分に問いかけてみなさい。

  2.誰かに何かを頼むと、頼まれた相手は必ず、あなたとのそれまでの経験から、その仕事を後回してもいいだろうかと考えます。もしあなたが、委任した仕事がきちんと成し遂げられたかどうかを必ず確認するというパターンを確立するなら、人は、あなたから頼まれた仕事を優先してするようになるでしょう。

  3.自分も最後まで見届けるのを忘れないようにし、また、相手に、きちんと見届けるつもりだと優しく知らせる一つの方法は、下にあるような用紙を使って、割り当てと締め切り期限とを書き入れておくことです。

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  共同責任は無責任

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監  督

  1.軍隊ではもう常識となっていることですが、将校は、命令を与えたら、自分で直接、それが成されたかどうかを調べなければなりません。少なくとも、将校は助手の一人を送ります。将校は必ずしも命令を受けた部下の言うことを鵜呑みにはしないのです。別に部下を信頼していないというわけではないのですが、経験から、自分で調べたほうが良いと学んだのです。

  2.決断を下す際に想定していた事柄が今なお正しいか、あるいは、もう、そうした想定で物事を進めていくことはできず、考え直す必要があるのかを見るための最善の方法も−−これが唯一の方法ではないかもしれませんが−−自分で行って、自分の目で見てみることです! そして、最初に想定した事柄は、必ずいつかは古くなるものだということをわきまえておかなければなりません。

  3.監督することに関するダッドからの助言:「リーダーの責任について:自分で食卓を整える時間はなくても、食卓がきちんと整えられているのを確かめることはあなたの責任であり、みんながどうしているか見て回り、仕事が成されているかどうかを確かめる、つまり、すべてのものが正しく配置されていて、ホームやキャンプの清潔さや、整理整頓、見栄えの良さも含めて、すべてが順調に運んでいることを確認するのはあなたの責任だ! キャンプを頻繁に歩き回って、すべてが順調に進んでいるかどうかを見るのは、リーダーであるあなたの仕事なのだ! はっきり言って、誰にでもボスが必要だ! 誰もが、自分の仕事を監督してもらって、仕事がちゃんと成されているかを確かめてもらう必要がある。そして、赤ん坊が一人として、なおざりにされたり誤って扱われたりなどせず、霊的にまた肉体的に健康であることを確かめるのはあなたの仕事なのだ。もしあなたが良い羊飼いであるならば。」(155:50, RD 201:8)

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  これが大事業だと知らなかったのか? これは事業であり、非常に重要な事業であり、世界でも最も重要な事業である!−−主の事業なのだから! 主の事業を運営していくなら、世間の人達が彼らの事業を運営していくと同じぐらいうまく、あるいはそれ以上にうまく運営していって当然である。

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「ノー」と言うこと

  1.時々あなたの時間の使い方が、他の人に不愉快な思いをさせるものです。誰もが関心をもらうのが好きですが、関心を払うには時間がかかるものなのです。あなたは、すべての人が望んでいる事をすべてするわけにはいきません。そんな時間はないのです。

  2.「ノー」と言うことを学びましょう。この一言を礼儀正しく言うことによって、時間がたくさん節約できます。相手に、その事柄がその人にとっていかに重要かはよくわかっているけれども、今のところは忙しくて助けることができないと言えばいいでしょう。そして謝り、優先順位の高い仕事を2、3挙げて、まずこれを先に終えなければならないんだと言ったらいいかもしれません。

  3.中には、特定の仕事をするのに、やってもらおうとして、あなたの所にくるのが習慣になっている人もいます。それは、あなたが事実上、彼らがそうするよう訓練してきたからです。あなたは、彼らがあなたにしてもらいたがるのをやめさせなくてはなりません。エグゼクティブは、ダッドが数々のレターで言っているように、自分にしかできない事だけすべきです。「あなた達リーダーの何人かは、あまりにもお人好しで、人当たりが良く、すぐに同意し、容易に説得されてしまう。あなたの下で働く人達が、あまりにもあなたに影響を与えているようだ。友好的で、いつも友人を作ろうとしている。あなたがそのような態度を取っていると、人に対して『ノー』と言うのが難しくなる。」(297:1)

  4.親切にするのは、そうすだけの価値のあることです。他の人のことや彼らの時間のことも考えに入れるように特別な配慮をするなら、相手も、あなたやあなたの時間に気を配ってくれます。

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  自分で「ノー」と言えないなら、あなたに代わって誰か他の人に「ノー」と言ってもらう必要がある!

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人と働く

−−ダッドからのアドバイス!

  「緊急の時でない限り、私が命令することはない。私は普通、提案か質問の形で告げる。例えば、『これこれをすべきだと思わないかね』とか、『これこれをしたいかね』とか、『これこれをしてみてはどうかな』とか、『これについて何をすべきと思うかな』といった具合に。それは、あなた達に選択を与えるため、または、できるならあなた達が自発的にすることになるようにである。私達は、愛情深く、忠誠をつくし、自分から志願して入る者達からなる軍隊を望んでいる。強制的に徴兵される者達の集まりではなく! 羊達を追い立てるのではなく、導くように心がけなさい! 尊敬を払い、忠誠を尽くし、従順であるようにと部下にしょっちゅう強要しなければならないようなリーダーは大物ではなく、自分がリーダーの地位を失うのではないかと不安なのだ。リーダーが真の大物なら、その下で働く者達は、リーダーの愛情深く、思いやりに満ちた手本を見ることによって、自分から、それも心の底から、尊敬を払い、忠誠を尽くし、従順であろうとするようになる。あなたは自分がしてもらいたいように、他の人にもしているかね? 私はいつも他の人の立場に立って物事を考えるようにしている。自分にできないような事は、他の人にもすることを期待しない。立場が逆の場合に、自分が人から頼まれたくないと思うような事を、人に頼んだりはしないのだ! 愛と忍耐を試してみなさい。本当にうまくいく!」(52:47)

  「たまに性格的な違いのせいでぶつかり合うことは理解できるが、愛は決して失敗しない。機械に聖霊の愛という油がさされているなら、キーキー音をたてることもなく、スムースに静かに動き、より速く、効率的に働き、より長持ちし、駄目になってしまったり、消耗したり、内側の摩擦によって過熱し爆発してしまい、多くの故障を起こすといったことが起こらないのだ! 愛と謙遜さと祈りは全ての問題を解決する! 愛は決して敗れることがない!

  「このことを覚えていなさい。変化は人間の幸福のための7つの基本的な必要の一つである! バラエティーは人生のスパイスであり、彼らは、あなたや、あなたのお決まりの仕事や、彼らの仕事や、回りの環境に飽きてしまっただけかもしれない! あなたは、彼らが満足するだけの責任を与えていないか、彼らがチャレンジだと感じるだけの、能力を要する責任を与えておらず、彼らを忙しく保っていないのかもしれない。彼らを他の人達の問題で忙しくさせているなら、彼らは、自分の問題について心配する時間などない。あるいは、彼らには変化が必要なのかも知れない!」(734:130,131)

  「誰もが間違いをするということを忘れてはならない。あなたや私を含めて誰もが幾つかの問題を抱えており、神は憐れみ深くあられ、私達が変わるための時間を少し与えて下さる。しかし、しばしば叱られても、それでも改めず、『なおかたくなな者は、たちまち打ち破られて助かることはない!』(箴言29:1)(734:137)

  「リーダーは状況をどう扱うかをわきまえているべきだ。特に、問題者に対しては。多分、そのことに関してあなたが最初に学ぶ必要があるのは、愛である。あなたは兄弟を愛をもって正すことができる。そうするなら、『あなたの兄弟を得たことになる。』しかし、あなたが彼を厳しく叱りつけて、彼を首にしてしまい、すまないと思って悔い改めるための機会を与えもしないなら、彼が改心させる望みを断っていることになる。

  彼らがすまなく思うためのチャンスをいつも与えるようにしなさい! イエスはその手順を示された。使徒は、異端者に二度の警告を与えるのみで、三度目にはその者は追放されるべきだと語っている。しかしイエスは、最初に直接その人の所に行き、おそらく一対一で話をし、説明して、間違いを指摘してあげるようにと言われた。

  もし彼が耳を傾けないなら、あなたの他にもう一人か二人の証人を連れて行きなさい。相手が、悔い改め変わることを拒否していることを二人かそれ以上の証人の口によって裏付けるためである。もし、その人が変わる必要があると同意する二人か三人の兄弟にも彼が耳を傾けないなら、その時には、全会衆の前、つまり、ホーム全員、センター全員の前にその問題を持ち出して彼を訓戒すべきだ。

  それでも変わらないなら、彼は追い出されるべきだ。全会衆からの圧力を受け、彼らの意見を聞いても、それでも彼が悔い改めに至らないなら、彼は手に負えない者であって、誰にも耳を傾けないのだから、そのような者に対して何ができるだろうか?そんな人は追い出して、誰か他の人まで駄目にしてしまわないようにするしかない。最悪な事に、こうした腐った奴は、自分自身どんどん堕落していくだけでなく、他の人々までも堕落させてしまうのだ。

  しかし主の方針、使徒の方針は、彼らにチャンスを与えるようにすることだ。彼らに訓戒を与えなさい。もしかしたら彼らはあまりにも愚かで無知であって、自分が間違っていることに気づいていないのかもしれない。だから彼らに言ってやりなさい。しかし、彼らがそれでも強情に間違ったことをやり続けるならば、二人か三人の人々に彼らに警告を与えさせて、最終的に全教会やホームなどの前に持ち出すようにしなさい。」(RD 243:2-6)

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  人々が悔い改めるためのチャンスを与えるようにし、変わるためのチャンスを与えなさい。

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  「衝突や問題が生じた場合、リーダーは、すべての話には二つのサイドがあることを悟り、両者に耳を傾けなければならない。」(RD 12:8)

  「時々経験の浅いリーダーや、新しいリーダー、初心者のリーダーが、やや早急に、手荒く反応する理由は、自分が正しいのか誤っているのか自信がないからだ。それで彼らは大胆さを装って、自分が正しい事をしているかのように振る舞うのだ!

  しかし時には、ただ『私にはわかりません。両者の意見を聞いてみましょう。』と言う方が良いのだ。事をよく聞かないで答える者は、愚かであって、恥をこうむる。

  「一方の言い分を聞いただけで、怒りながらやってきて、誰かを厳しく叱りつけるなら、あなたは、たいした裁判官ではない。また、良いリーダーでも、良い手本でもない。両方の言い分に耳を傾ける必要があり、できるだけ多くの人から話を聞いた方が良い。耳にしたのが大袈裟な話であったとわかることがよくあるのだ。

  よく気づくことだが、ほとんどの場合、両者の言い分に、それぞれ、正しい所もあれば、間違った所もあるものだ。真実は、どこかその中間にあるわけだ。あなたは、両者がお互いに理解し合い、状況を理解し、何らかの同意に達するよう助けなくてはならない。ただ怒りながらやってきて、一方の言い分を聞いただけで誰かを叱りつけてはいけない。良いリーダーになるつもりなら、忍耐をもって事を行い、判断力を身につける必要がある。」(RD 243:10,11,13,14)

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  一つの側がすべて正しくて、もう一つの側がすべて誤っているということはない。

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  「人や状況を扱う上で、憐れみ深くあるように心がけ、自分も完全ではなく、自分が人を扱うやり方で自分も扱われたいかどうかを考えなさい。自分が同じ立場にいるなら、どのようにして扱われたいだろうか? またどのように扱われると期待するかね?」(RD 143:29)

  「あなた達は、私が長年に渡って学んできたように、ある人々をありのまま受け入れることを学ぶ必要がある! 彼らの長所を知って、それを使い、弱点を知って、それに気をつけるのだ。しかし、彼らの弱点をぶちのめし続けるのではなくて、そうした弱点を強みにするようにしなさい。彼らをありのまま受け入れて、互いにうまが合おうと、うまが合うまいと、共に働き続けなさい!」(530:28)

  「人の弱さを責めることはできない。その人がその弱さに甘んじているのでない限りは。私達の誰もがからみつく罪を持っている。ただ、そうした罪に抵抗することを学ぶ必要がある!」(RD 293:2)

  「人を正しい者としたり、従わせることはできない。人は自ら従いたいと思う必要があり、そうでなければ、どこかで不従順をしでかす。人が従うことを望むように仕向ける必要がある。だからこそ、私達の王国では、主に感謝することに、私達は愛の内に統治しようと努めており、人々があなたのことや主を愛しているなら、彼らはあなたに従い、正しいことをして、あなたを喜ばせることを望み、そうするのを楽しむ!」(RD 397:6)

  「結局の所、私が人々を幸せにすればするほど、彼らも私のことを幸せにしてくれる。別にそれが動機で、利己的な理由から、彼らを幸せにしようとしているわけではないが、ちょうどすべての雇用者が知っておくべきことをやっているのだ。つまり、部下達に良くしてやればやるほど、部下達も雇用者に対して良くするわけだ!−−与えれば必ずまた受け取るものだし、報いてあげるなら、必ずその返礼を受けるものだ。」(974:36)

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  あなたは、みんなが頑張って良い仕事をしようと思うような雰囲気を作っているだろうか?

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人と相談したり

コミュニケーションを取ること

  1.必要とあれば、質問しなさい。私達の多くは、誰かの言っていることの意味がはっきりわからない時に質問をすることを躊躇しがちです。これはたいてい、頭が鈍いように思われるのを恐れているからです。しかし、相手にたった今言ったことを繰り返してもらうだけで、わけがわからなくなるのを防ぐことができるのです。

  2.明確に具体的に話すこと。ぼんやりとした一般的な言い方をして、全く要領を得ないような話し方をしないこと。

  3.毎日使っているような、単純な話し方でコミュニケーションを持つように。正直になり、自分にこう尋ねなさい。「私は一体何を言おうとしているのだろうか?」

  4.「わかりません」というのを恐れないように。

  5.何でも意志を伝達するものはコニュニケーションだということを忘れないで下さい。しわが寄り、しみや誤字だらけの手紙も、その差し出し人があまり細かな事に気を配らない人だと告げます。時間をしっかり守ることも相手に何かを伝えます。ボディー・ランゲージ(意志や感情を伝える(無意識の)身振り・表情・態度)やあなたの声の調子も相手に何かを伝えるし、黙っていることもそうです。

  6.コミュニケートしている相手の話に集中して耳を傾けるように。私達のほとんどは、何かをきちんとしようとするなら、一度に一つの事しかできないのです。

  7.相手が話している時に口をはさまない事。

  8.コミュニケートしすぎないように。あるライターはこう言っています。「一般的に言って、意味のないことしか話さない人ほど、おしゃべりに時間を費やす。」

  9.人に反感を抱きながら働くよりも、人と協力して働く方が容易です。争いや、性格の違いによるぶつかり合いを極力避けましょう。ダッドはその事を、こんなふうにうまく言い表しています、「頭をぶつけ合うのは、互いに逆の方向に行こうとしている時だけだ! もし同じ方向に向かっているなら、頭をぶつけ合うことはない。アァメン? みんなが同じ方向に向かっているのを見たいものだ!」(RD 432:26)

  10.批判しなくてはならないなら、助けようという気持ちをもって、優しく、うまいやり方でするように。場合によっては、間違いを指摘したり、仕事のことで批評したり、誰かの振る舞いを注意しなくてはならない時もあります。以下は不必要な争いをなくすための助言です。

  a)最初に適当な時と場所を選びなさい。できるなら、プライベートな場所がいいでしょう。決して公の場で誰かを非難したり、あざけったりしないように。

  b)最初からすぐに批判しないように。最初に相手がした何か良い行いのことで心から褒めてあげるようにしましょう。

  c)その人にではなく、正す必要のある振る舞いに焦点を絞ること。

  d)問題を指摘し始めたなら、明確にすること。その人を助けたいと思うなら、何の間違いを正す必要があるかをはっきりと指摘し、どのようにしたら変えることができるかを提案してあげるように。

  e)話し合いを、明るい調子で終えるように。その人を助けたいと思っているということを話し、その人が望むなら問題は解決できると信じていると言うのです。

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  私はいつも、話やカウンセルや手紙を、できるだけ明るい調子で終えるように心がけている。そうすれば、人は良い気分でその場を去ることができるからだ。

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  11.人が誇りに思っている事柄について、人前で心から褒めてあげるようにするなら、人はあなたに対してより協力的になるものです。ある人はこう書いています。「人に関心を払う人になることを学ぶように。そうすれば、最高に素晴らしいことが起こる。自分が受け取ることばかり考えている人は、何も得ることがないが、人に与える人は結局自分が受け取るようになる。」

  12.偉大な人は、小さな人の扱い方によってその偉大さがわかるものです。

  13.人を非難する代わりに、彼らを理解するように努めなさい。どうして彼らがそのような行いをするのか理解しようと努めるのです。非難するよりも、その方が益があり、興味深いものです。そうすると、憐れみや、寛容さや、優しさが心に生じてきます。英国の作家であるジョンソン博士は「神でさえ、世の終わりの日に至るまでは人を裁かれない」と述べています。それなのにどうして、私やあなたが人を裁くのでしょう?

  14.ダッドはこう忠告しています。「いつも優しい心を持っていさい。心をかたくなにしてはいけない! あまりにも多くの責任や重荷を抱えている時には、気をつけないなら、心をかたくなにしてしまいがちだ。いつも優しく繊細な心を持ち、人がどう感じるかに敏感でありなさい! PTL! TYL!」(RD 308:12)

  15.人は、自分が注ぎ込んだだけのものを得ます。性格に関係なく、誰もが人とうまくやっていく能力を有しているのです。ただ非利己的に犠牲的に人に注ぎ込むなら、それができるのです。

  16.人に対して非利己的に尽くす人にとって、人生や仕事は決してそのロマンスを失うことがありません。生きる喜びを失う人というのは、もっぱら自分のことばかり考える癖のついている人です。そういう人は、自分の関心事、自分の好きなことばかり考えています。そして、それ以上に、自分の問題についてばかり考えるというのが一般的です。これからは、自分の近くにいる人に良くするという習慣をつけるようにしましょう!

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  あなたの生活を愛で満たしなさい。そうすれば利己心が入り込む余裕などなくなる!

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人とうまくやっていくための秘訣

  アメリカン・マネジメント協会の会長であるジェームス・L・ヘイズは、40年に渡って経営学を教えた経験があり、部下とうまくやっていくための秘訣として次のようなポイントを挙げています。

  1.人のことを気にかけるように。あなたの会社や組織において、人が仕事をして満足感が得られるような雰囲気を作ること。

  2.あなたが正確に何を求めているかを部下に知らせること。

  3.良い聞き手になること。

  4.相互の行き来を持つ、つまり、部下にあなたのオフィスに来るよう奨励し、また、彼らの仕事場に出向くようにもすること。

  5.忍耐を持つこと。部下が自分の仕事に慣れるのには時間がかかるものです。

  6.部下に、問題に対処させるばかりでなく、新しい仕事やチャレンジを与えるなどして、成長するためのチャンスも与えること。

  7.約束を守ること。信用が置ける人は、信頼を勝ち取ります。

  8.問題を解決する人ではなく、まず第一に問題を未然に防ぐ人になること。

  9.真実を語ること。

  10.褒めてあげるように。良いアイディアや良い出来栄えに対して、すぐに感謝の意を表すること。

 

ボスかリーダーか?

  H・ゴードン・セルフリッジは、ロンドンに、世界でも指折りの大きなデパートを建てました。彼は、ボスではなくて、リーダーであることで成功しました。次にあげるのは、その二つのタイプのエグゼクティブを彼自身が比較したものです。

  ボスは部下を酷使する。リーダーは部下をコーチする。

  ボスは権威に依存する。リーダーは人の善意に依存する。

  ボスは部下に恐れを抱かせる。リーダーは熱意を抱かせる。

  ボスは「私」と言い、リーダーは「私達」と言う。

  ボスは故障を誰かの責任とするが、リーダーは故障をなおす。

  ボスはどのようにしてなされるべきかを知っているが、リーダーはそのやり方を人に教える。  ボスは「やりなさい」と言うが、リーダーは「やりましょう」と言う。

−−サンシャイン・マガジンより

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  私は命令するのは好きではない。提案するのが好きだ!

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賢いリーダー

−−ダッドからのアドバイス!

  「良いエグゼクティブはボスではなく、しもべだ! 良いエグゼクティブは独裁者ではない! 良いエグゼクティブは、下で働く者達を呼び、話をし、彼らが何を考えているのかを知り出して、よく、彼らの意見に基づいて決断を下す。部下のアイディアが気に入るなら、彼はただ『オーケイ』と言うだけでよい。」(263:1)

  「良いエグゼクティブは、部下を集めて、話し合い、人の言う事に耳を傾ける。おそらく、部下達の方があなたよりも問題に精通していることだろう! 優れた秘書なら、ボス以上にボスの仕事に精通しているものだし、またそうあるべきである!」(263:4,5)

  「あるプロジェクトを承認したなら、部下達に任せて、彼らが最善だと思う方法でそれをやり遂げさせるようにしなさい。ただ、彼らが重大な間違いをしていないかどうかや、仕事をなしているかどうかを確かめるだけにし、それから、完了したものを承認するのだ。」(263:9)

  「エグゼクティブとは、ただ単に、物事が進み続けるようにする人のことで、物事を押し進める力なのだ。−−エグゼクティブは、自分の下で働いている人に仕事をさせ、仕事を推薦させ、仕事を開始させ、そして何よりも、仕事を最後まで遂行させるべきである!」(263:18)

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  パットン将軍はこう言っている。「人に物事をどのようにするかを告げてはいけない。ただ、何をしてほしいかを告げなさい。そうすれば、その人の工夫する能力に驚かされることだろう。」

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  「経験のない者、青二才、なりたてのエグゼクティブだけが、ボスづらをして、みんなに命令したがる!」(263:19)「賢明なエグゼクティブは、人々の力をくみ出す! 彼は、自ら動力になろうとはしないし、また水とかバケツになろうともしない!彼はただハンドルを握り、それを操作し、水をくみ出すだけだ!」(263:38)

  「あなたはみんなを幸せにしようと努力しなければならない。なぜなら、みんなが、必要が満たされ、幸せになる権利を持っており、また、神の御心の内にいて、仕事に必要な能力と資格を備えているなら、自分が好きで、したいと望む仕事をする権利を持っているからだ!」(263:75)

  「だから私達は共に働く必要があり、お互いに耳を傾け、相談し合い、共に同意し、共に決断し、共に働く必要がある。」(263:76)

  「私達は一人の小さなメンバーについてでさえ必要ないと言うことはできない! すべてのメンバーが必要とされており、全員が重要なのだ。最も低い者から最も力強い者に至るまで、何でもない者から見るからに大物とわかる者に至るまで、無名の者から最も際立った者に至るまで、舞台裏のキッチンで働く者からエグゼクティブ・デスクの王座に座る者まで、全員が欠く事の出来ない者であり、全員が重要であり、みんなが自分の仕事を持っており、みんなが必要とされている。全員が、団結と調和と協調の内に同意して共に働く必要がある。」(263:79)

  「神はいつも調和を祝福されるようだ。人々がお互い同士仲良く生活し、共に愛し合い、助け合い、多くの愛を示し合うことを祝福される。」(530:43)

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  この世の最も力強く、最も広域に渡り、最も効果的で、最も長く続いた帝国は、共通のゴールを目指して、素晴らしい協調の内に、団結したリーダーシップと団結した人々から成り立っていた帝国だった。

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有能なリーダー

リーダーの仕事!−−ダッドからのアドバイス!

  「前にも言ったように、良いリーダーのほとんどは、リーダーになることを望まない−−彼らは、リーダーというのは大変な仕事で、大きな責任を伴うと知っており、自分にそれだけの能力があるとは思っていないのだ。そういう者達こそ最善のリーダーになる。思いあがったり、自信過剰になったりすることがなく、そして、全面的に主に頼らなくてはならないと自覚しているからだ。」

  「全面的に主に頼ることこそ良いリーダーになる秘訣だ。神に身を任せ、神に委ねることだ! 神に導いてもらいなさい。あなたはただ、主の代弁者、主の道具、主のしもべ、またみんなのしもべになればいい。あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、すべての人のしもべとならねばならない。(マルコ10:43,44)

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  どの仕事も、まず働き人を要する! あなたは、その仕事に対するビジョンと信仰を持ち、それを心から行いたいと思っている者を見つけなければならない。

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  「リーダーはまず第一に、神と波長が合っている者であって、神の首脳部と緊密なコミュニケーションを取らなくてはならない。リーダーはただ、神の首脳部からの命令を下のリーダー達に伝え、彼らがそれを実行に移し、きちんと成し遂げることを見届けるだけでよいのだ。PTL?

  リーダーの仕事は、食卓の事に携わることではなく、神に聞き、神の命令を与え、もっぱら御言葉と祈りの用にあたる事だ。勿論、だからと言って、何もせずに、絶えず黙想にふけっていたらいいというわけではないが、リーダーの仕事は大変で、祈りや、学習、指導を要するし、物事がしっかり成し遂げられている事を確かめるために行動を取らなくてはならない。そうするには、直接監督したり、戒めたり、指示を与えたり、相談したり、決断を下したり、命令したり、計画を立てたり、調査したり、選択したり、分析したり、見積もりをしたり、代価を計算したり、神に答えを求めたりする必要がある。

  リーダーの仕事は昼夜24時間に渡る仕事だ。他の者達は自分の仕事を済ませ、休み時間を取り、夜には眠りにつき、心配することはないのだが、リーダーは絶えず考え、祈り、計画をたて、決断をしている必要があり、次に何をしたらいいのか人々に告げられるよう、少なくとも一歩先んじている必要がある。」(62:2-6)

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  ただ存在するだけではなく、生きなさい! 見るだけではなく、観察しなさい。ただ聞くだけではなく、耳を傾けなさい。考えるだけではなく、思案しなさい。計画を立てるだけではなく、行動に移しなさい。ただ話すだけではなく、何か価値ある事を言いなさい!

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自分はどんな貢献をすることができるか?

  1.有能なエグゼクティブは、貢献することに焦点を合わせます。彼は自分の仕事ばかり見つめているのではなく、ゴールに目を向け、こう自問します。「私はどんな貢献をすることができるだろうか?」 こう自問して、自分のしていることにおいて最大の成果をあげる方法を見つけようとするわけです。多くの人々は、立派な仕事を成し遂げたように見えますが、実際には、その仕事の最大限の可能性と比べたら、たいした事ではありません。

  2.「自分はどんな貢献をすることができるか」と問うことをしないエグゼクティブは、あまりに低いゴールを目指すばかりか、誤ったものを目指しがちです。

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  私がこのグループ唯一のアイディアマンでなくてもいいはずだ! あなた達は、どうお金を節約し、人員を節約し、時間を節約し、労力を節約するかについて、いいアイディアを思いつくことができるはずだ! どう運営されているかを細かく調べてみなさい!

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  3.エグゼクティブが失敗する原因として最も一般的なものは、新しい任務の必要に応じて自分のやり方を変えることができないか、変えたがらないことです。以前に別の仕事や責任を受け持っていた時に首尾よく行ったやり方しかしようとしないエグゼクティブは、必ずと言って良いほど失敗してしまいます。彼は、全く新しい貢献をしなくてはならないのだから、順応していく必要があるのです。

  4.人は普通、自分で自分にどれだけ要求するかに応じて成長します。これだけ達成しようと考えるなら、それだけ成長するのです。もし自分に対して少ししか要求しないなら、成長は止まったままになってしまいます。けれども、自分に対して多くを要求するなら、ものすごい成長を遂げるのです。−−それも、何も成し遂げない人達以上に努力することもなしに。

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  やってみるまでは、自分に何ができるかわからない。

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基準を定める

  1.人間関係において、リーダーと一般の人との間には、必ず一定の隔たりがあるものです。リーダーの行動の基準が高ければ、一般の人の基準も上がります。一人のリーダーの基準を引き上げる方が、大勢の人の基準を引き上げるより簡単です。そこで、リーダーが基準を高く定めるなら、自然と一般の人の基準も高くなります。

  2.大規模な組織では、普通の人達が普通以上のことをしなければ、必要が満たされることはありません。有能なリーダーを目指すなら、自ら、普通以上のことをしなければなりません。そして、有能なリーダーを目指して努力するに従って、組織全体の基準も引き上げられます。そういうリーダーは、自らより高いゴールに照準を合わせるようにし、同時に、人々にもより高いゴールを目指すようにさせるのです!

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  他の人になってほしいと思う者に、自分がなるように。

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決断−−問題の原因を調べなさい

  効果的に決断を下していく人は、問題の症状だけを治療しても満足することはなく、問題が再び起こるのを防ぐために問題の原因を突き止めます。

 

決断−−主を待ち望む!

  「時には決断を延ばし、脇においておくなら、危機はおのずと消え失せるか、それにかかわっている人が他の解決策を見つけることがある。特に、すぐに答えがわからず、人々に何をすべきか告げることができず、何をしたらいいのかわからない場合には。だから、聖書は多くの節の中で『主を待ち望め!』と言っているのだ。あなたは少し待つ必要がある。忍耐強くなり、何らかの答えを求めてもっと主を見上げるよう、人々に教えなさい。さらには、彼らが自分達で答えを見つけ出すように教えなさい。神は、私達が自分達の役割を果たし、神に協力することを期待しておられる。」(RD 335:13)

 

どのようにして人に物事をさせるか

許すこと

  1.許すというのは、とても大切なことで、許すことによって本当に良い実を結ぶことができます。許すのは、頭にあるとげを取り除くようなものです。それは、いつも容易であるとは限りません。なぜなら、根が深い場合もあるからです。憤りや憎しみの渦を心に抱くことによって、実際に死ぬ人までいます。「許して忘れる」ことのできない人の血液はより速く凝固し、血液細胞が増加し、お腹の筋肉が圧迫され、消化を妨げることになるのです。この激しい感情は、体に非常に大きな影響を及ぼし、脳卒中や心臓発作の原因になるとされています。

  2.許すことは与えることです。どのようにして許すのでしょうか? 許すことは、まず相手に自分の過ちを許してくれるように求めることから始まります。誰か他の人を許す必要がある時には普通、あなたの内に、その人に対する非難の気持ちや、その人のあら捜しをするという態度があって、なかなかそれを断つことができないものです。それこそ、許される必要があるのかもしれません。よく考えてみて下さい。

  3.ダッドはこのように忠告しています。「自分にどれだけ憐れみが必要かに気づくなら、自分の下で働く者達に対してより憐れみ深くなる! 自分に多くの憐れみと許しとが必要であれば、他の者にも憐れみを示したくなるものだ。」(606:25)

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  許すだけの愛がないなら、愛を持っているとは言えない−−許すことは愛なのだから!

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心の中の霊的な目

  1.あなたは、どのように人を見ますか? 批判的に見て、彼らの落ち度や、間違いや、欠点を考えていらいらしますか? あるいは、人の良い所や、素晴らしいところを見ますか? 人に対して、あなたは実際にどんな態度をとっていますか? 人とうまくやっていけるかどうかは、まず、人をどう見るかにかかっているのです。

  2.あなたは、人に対して心から関心を持たなければなりません。他の人のことを心から気にかけていて、その人ができる限り成長するのを助けたいと望んでいるなら、あなたは、尊い宝石よりも素晴らしい天賦の才能を持っているのです。その才能を発揮して下さい! その人に感謝の気持ちを示してあげて下さい! 少しでも感謝の気持ちを示してあげることは、何にもまして、相手を力づけ、励ますことになるのです!

  3.調査によると、仕事に対する不満の原因として断然多いのは、感謝の言葉をもらわない事だそうです。また、結婚問題の一番の原因も、夫あるいは妻が感謝の意を示してくれないことだそうです。

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  小さなことは重要です! ちょっとした一言、笑顔、考えがずっと頭から離れなかったという経験はありませんか? 主がそうした小さなことを使って、あなたを一日中元気づけたり、何かのことで勝利を得るのを助けたり、主があなたにしてほしいことについて大変な決断を下すのを助けて下さったという経験は?

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やる気を促す

  1.感謝。褒めてあげるなら、人は、何かを成し遂げようというやる気を起こし、心に自信を抱き、成長するようになります。子育てとは謎に包まれたものではありません。子供はただ、褒めてあげればいいのです。子供が絵を描いたら、褒めてあげて下さい。自転車に乗れるようになったら、褒めてあげて下さい。

  2.プレゼントしないままで終わってしまった花が幾つあることでしょう? 口に出して言わないままになってしまった褒め言葉がどれだけあることでしょう? 誰かの良い所ややり遂げた事に感心しながらも、そのことを口に出さないままにしてしまうことが何度あることでしょう? 人の良い所を褒めてはどうでしょう? それをする時、以下の事を考慮に入れて下さい。

  a)お世辞を言うのではなく、心から褒めること。心から褒めるというのは、単に人の良い所を見つけるということです。誠実な気持ちをもって探すなら、必ずその人の良い所が見つかります。

  b)具体的に言うこと。ただ漠然と、その人は「いい人だ」とか「優しい」とか言うだけでなく、具体的な事柄を挙げて褒めてあげるといいでしょう。

  c)褒めるのを恥ずかしがらないように。褒めるのをためらってはいけません。人は、驚くほどに、褒め言葉を心の中の宝物とします。

  3.礼儀。エマーソンはこう書いています。「騎士道は礼儀につきる。」 人間の行為の中で、最もお返しのもらえるものとは礼儀です。礼儀を与えればまた返ってくるし、相手も気分が良くなります。反対に、無礼をすることほど、人の自我を残忍に打ちのめすものもありません。人を軽視し、無礼に扱うことは、その人をけんか腰にさせ、あなたに対する敵愾心を燃え立たせるようなものです!

  4.謝ること。すまないと言うことは、あなたが気にかけていることを示し、相手の傷ついた感情に対する思いやりの現れです。それを相手のせいにしても仕方ありません。自分から和解を申し出て、もう済んだことにしてしまいなさい。そうすれば、相手も気分が良くなることでしょう。

  5.名前を使うこと。人間は風船のようなもので、自分の名前を見たり聞いたりするたびに空気が入って、どんどん元気が出てきます。

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  人の耳に最も心地よく響く音楽とは、自分の名前である! それも当然のことだ。自分の名前を聞くと、誰かが、あなたの名前を覚えいるほどにあなたのことを愛してくれており、あなたが存在することを知っているほどにあなたの事を気にかけてくれていることが伝わってくるのだから!

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理解してあげること

  1.ある寒い冬の朝のこと、ショッピングセンターの駐車場のまわりには、かき揚げられた雪が山のように積もっていました。私は車を駐車し、歩道の方に歩いて行きました。歩道だけには雪が積もっていなかったからです。けれども、雪かきしてある道のところに車が停めてあったのです! 私は、その車のまわりを歩かなければならず、ひざまで雪に埋もれながら、やっと歩道に出ました。「全く人のことを考えない人達だ!」などと考えながら。ところが、ズボンの雪を払い落とそうと降り向くと、両脚に副木をした婦人が二本の松葉杖をつきながら、大変そうに歩道を歩いてくるではありませんか。その婦人は、ゆっくり、ゆっくり、滑りやすい歩道を本当に少しずつ進み、やっとのことで、道をふさいでいる車に歩みより、運転席につくと、車を走らせていったのです。私は少しの間立ち止まり、自分が腹を立てていたことを恥ずかしく思いました。すぐに私の態度は変わりました。その婦人の苦境を目にしたからです。その時、私は理解したのです!

  2.人とうまくやっていく上で絶対に欠かせないものは、理解しようという気持ちです。意見の食い違い、不愉快な思い、怒り、イライラすること、争い、仲たがいなどは、互いに対する理解がなくなることから始まるのです。人と共に何かを成し遂げていくとしたら、まず、人を理解しようという気持ちを持たなければなりません。これは何も新しいことではありません。箴言14:29には、「怒りを遅くする者は大いなる悟り(理解)がある」とあり、箴言3:13には「知恵を求めて得る人、悟り(理解)を得る人は幸いである。」とあります。

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  愛していない人の良い所を見つけるのは難しいが、誰かを真に愛しているなら、その人の欠点や過ちを大目に見て許してあげるのが遥かに容易になる。

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寛容を身につける

  1.どのようにして理解を身につけるのでしょうか? それは、私達全員がただの人間にすぎないと認識することによってです。私達は説明のつかないやり方で振る舞うものです。しばしば理論よりも感情に従って振る舞います。

  2.寛容とは、ある意味では、人をあるがままに受け入れることです。人には沢山の長所がありますが、欠点も幾つかあります。良い面もあれば、悪い面もあります。いつも幾らかのプラスとマイナスがあるのですが、奇妙なことに私達は、人に何の欠点もないことを期待するのです。人の頭の中には、雇用者や配偶者、友人がどうあるべきかのイメージができあがっています。人がその期待に沿わないと、そのイメージに傷がつき、その結果、怒りや気持ちの乱れが生じるのです。

  3.人々の良い面を見るように努めなさい。あなたは一度に一つのことしか考えることができないということを覚えていて下さい。もし相手の良い点を考えているのなら、寛容であろうと努める必要はありません。もうそれを実行しているのですから!

  4.寛容でないために、不満を抱いたり、惨めな思いをしたり、病気にさえなることがあります!人のことで怒ったり、いらだったりした時点で、その人に対して寛容であることをやめてしまったのです。そうなると、普通の時よりも神経を3〜4倍速くすり減らしていることになります! 人に対して腹を立て、いらいらしているなら、その日が終わる前に、精神的にも、また肉体的にもまいってしまうことがよくあるのです。

  5.人に嫌われるような所が全然ない人を理解するというのは、別にチャレンジとは言えません。愛しがたい人を愛することが、真のチャレンジなのです。物事を大げさに言う人や、やたらと自分をひけらかす人、批判的な人、皮肉っぽい人や、ごう慢で、利己的で、無愛想で無礼な人を理解しようとするには大変な苦労がいります。そういう人を理解したいと望むことさえ難しいのです。その人は誰かに傷つけられたことがあるのだと理解してあげるだけの憐れみを持つ必要があります。自分は必要とされておらず、重要ではないと思ってしまうような扱いを誰かから受けたのだと。

  6.ユーモアのセンスは人と働いていく上で助けになります。もし自分の周りの人達を皆、容赦なく、厳しく分析しようとするなら、睡眠不足になってしまうでしょう。人間とはおかしな存在であり、興味深く、魅力的で、愛すべき存在でもあり、まるで雪の結晶のように一人一人が異なっています。

  7.相手の立場に立って相手の気持ちをわかってあげること。人を導く上で著しい成功を遂げてきたリーダー達は皆、この能力を備えています。人が笑っているなら一緒になって笑い、人が泣いていると共に涙を流し、まわりの人の幸せを喜び、人が苦しんでいるならその苦しみを共にするのです。自分が愛し気づかっている相手の気持ちを感じ取ることができるのです。

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  相手の立場に立ち、その人の気持ちがわかるまでは、決してその人を批判したりすることがないよう助けて下さい。

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聞いてあげること

  1.相手に、「自分は大切な人だと思われている」と感じさせることのできる方法は色々ありますが、その中でも最も重要な事は、上手な聞き手になることです。けれども、それは最も見過ごされていることの一つです。人は、話を聞いてもらうのが好きで、自分の考え方など聞いてもらうのを好むものです。誰かが熱心に聞いてくれるなら、積極的にまた好意的にそれに応じます。聞き手から提案されたことをやってみようかという気持ちになるのです。

  2.どのようにしたら良い聞き手になれるのでしょうか? まず、聞きたいという気持ちがなければなりません。相手が言おうとしていることに興味を持たなければならないのです。

  3.あなたが、自分は人の話を聞くのが好きなほうだと思っているとしても、それは、ちょっとした興味深いことが話題にのぼる世間話のこと、つまり互いに言いたいことを言うようなおしゃべりのことを考えているからかもしれません。けれども、相手の意見や態度を変えたいと思いながらも、相手の言うことに最後まで耳を傾けるというのは、簡単なことではありません。

  4.恋愛関係では、相手の話を忍耐強く最後まで聞いてあげるなら、とげとげしい雰囲気が和らぐことになります。あなたが、全く身に覚えのないような事を、不当に自分のせいにされたり、非難されたりしたとします。すると、あなたは傷つき、相手にもそのお返しをしてやりたいという気持ちが先に立ちます。でも、そうしても、相手があなたを愛する助けにはなりません。しかし、忍耐強く耳を傾けてあげるなら助けになるのです。忍耐強く聞いてあげるというのは、自分の意見を言いたいという抑えがたい願望を抑えることです。それには時々、自制心を要します。実際、ただ単に口数を減らすだけでは十分ではありません。さらに一歩進んで、相手の言うことに興味をもって熱心に聞き入るという姿勢を相手に示すようにして下さい。

  5.自分が話をしていて楽しいと思う人達、つまり良い聞き手である人達の特徴に注目してみましょう。彼らは、目や態度や反応の仕方で、興味を持っていることを示します。時おり反応して、目を大きくしたり、あるいは相槌を打って同意の気持ちを表したりするのです。言ってみれば、「あなたの話は楽しいです。あなたは私にとって大切な人です。」ということを暗に示しているのです。また、そういった良い聞き手は時々言葉をはさんだりしても、その落ち着いた、忍耐強い態度が相手にこう伝えているのです。「急がないで、ゆっくりどうぞ。あなたの話を聞くことが、今、私にとって何よりも大切なことなのですから。」

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  相手の話を聞いてあげることなしには、コミュニケーションを持つことはできない。

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  6.良い聞き手ならしないことが沢山あります。例えば、そわそわしたり、もじもじしたり、いたずら書きをしたり、疑ったり、異議を唱えたり、相手がまだ言い終えていないのに、勝手に続きを言ってその文を終わらせたりはしないのです。また、これは言い表すのが難しく、これといって決まった形はないのですが、批判的で、疑い深く、信用していないといった様子を見せることも、そうです。目の内に冷淡さがあり、「あなたのことなど気にかけてはいない」と物語っているのです。

  7.話の途中で割り込まれることは、おそらく、話をしている人にとって最もいらいらすることです。話している時に割り込まれると、会話が楽しくなくなってしまいます。思考の自然な流れを邪魔し、遠回りさせ、詰まらせてしまうのです。

  8.会話の途中で割り込むべき時もあるでしょうか? もちろん、理解するために、割り込むことが必要な時もあります。でも普通は、時間が与えられれば、相手は自分の言わんとすることをもっとはっきりさせてくれます。質問があっても、話が終わりに近づくまで待ってみて、それでもわからなかったら、説明を求めたらいいでしょう。こうすると、話している人は自由に話せるし、また、最後に質問をすることで、相手に、あなたが聞いていたということが伝わります。

  9.しっかり聞くというのは、ただ相手が絶えまなく話し続けるのを、黙ってただ聞いているだけだなどとは思わないように。二人の人が互いにそうし合っていることほど退屈なものはありません。

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  最も大切なのは、二人が会う時にそれぞれ半分の道のりを行くこと、つまり互いにゆずり合うことである。

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感情

  1.私達は、誰かがどうしてそのような振る舞いをするのか理解できず、しばしば混乱し、いらいらしてしまいがちです。人は論理や理屈や知性によって行動するという誤った考えを持ってしまうからです。しかし、それは真実ではありません。人間は感情によって行動します。そして、感情は時に、分析や道理や分別に反することがあるのです。誰かに何かをしてもらいたいなら、知性ではなく、感情に訴えるべきです。優しく、忍耐強く、相手の立場を理解して、説得するように話すのです。人の知性に話しかけると思考を刺激しますが、感情に話しかけるなら行動を促すのです。説得するには、人の感情的な必要を満たすのを助けなくてはなりません。

  2.人があなたの解決策を喜んで受け入れるためには、その人がまず自分の問題に不満を抱いていなければなりません。そうでないなら、その解決策を行動に移そうとはしないのです。

  3.失敗を受け入れないこと! カーネル・サンダーはこのように語っています。「失敗は、より大きく、より良いものへの踏み石であることを学んだ。すべての問題のかげにはチャンスがひそんでいる。ただそれを探せばよいのだ。」

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  間違いは少なくとも、誰かが、話してばかりいるのをやめて、何かをし始めたということを証明している。

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コミュニケーションのための道具

  1.実際に見せたり、実例をあげて説明する。何を教えているのであれ、教えている内容の事柄を、実際にやって見せたり、実例をあげて説明する方法を考え出してみて下さい。自分が受けた教育を思い返してみて下さい。何を一番よく覚えていますか? 本で読んだ言葉ですか、それとも、実際にやってみたことや、実際に目で見たことや、自分で頭に思い描いたことですか? 劇的に生き生きと表現しなさい。実際にやって見せたり、実例を挙げたりして、わかりやすく説明しなさい。何かを見せて、それについて話しなさい。教えている相手にも実際に何かやらせるようにしなさい。

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  教える最善の方法は、人が自分自身の質問に対する答えを見つけるのを助け、できるなら、それを実際に見せて説明することである。

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  2.たとえ話を話しなさい。イエスが示されたように、たとえ話は、コミュニケーションをしたり、相手を説得するのにとても強力な道具です。自分のアイディアを、人の関心を一番引きつけるような方法で言いなさい。同じ事を言うのにも、普通、少なくとも二通りの言い方があります。次にあげる文を読んでみて、どちらがよりうまく話しているか見てみて下さい。

  「心理学者によれば、私達の振る舞いは自分の現実性の概念によって形作られるそうです。すなわち、私達は生涯を通して、自分の哲学的な物の見方、つまり、自分の回りに対する見方や、自分で真実だと思うことや誤っていると思うことを蓄積していくということです。これによって、あなたがどのような存在であるかが決まってきます。」

  これと同じ事をこんなふうに言うこともできるかもしれません。

  「二人の人が牢獄の鉄格子の中から外を眺めています。一人は泥を見て、もう一人は星を見ています。あなたは世界を眺める時、何を見ますか? 泥ですか、それとも星ですか?」

  あなたは、どちらが好きですか?

  3.相手を不愉快にさせるような質問をしないこと。人の振る舞いに関して、どうしてかと理由を尋ねたりしないように。人は、どうして自分がそう振る舞うのか知らないのだし、もし知っていたとしても、そのことを認めたくはないのです。彼らはそれを隠そうとします。だからこういった質問は人の気を害するものです。

  「どうしてそんなことをするんだい?」

  「どうしてそんなことを言うの?」

  「どうして毎朝同じものを食べるのかい?」

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  人とどのようにして働くか:人の長所を知って、それを使い、人の短所を知って、それに気をつけること。彼らをありのまま受け入れること。

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  4.状況が正しければ、質問をするのは価値のあることです。質問をすることは、理解したり、人をまとめていくのに非常に役立つコミュニケーションの道具です。そういう意図でなされた質問は、意味のある会話をする助けになるとして歓迎されます。知らない人と会話する時に質問をするのは、お互いを知る過程において欠かせないことです。その知らない人は、もしかしたら、あなたの仕事仲間、夫か妻、あるいは息子や娘かもしれないのです。毎日一緒にいる人の事は全部知っているなどとは考えないように。

 

確実に誰かに何かをしてもらうための方法

  1.ある裕福な女性が百万ドルをシカゴ大学に寄付しました。シカゴにあるもう一つの大学、ノースウエスタン大学の理事会の会合では、なぜ、ノースウエスタンにはそのような寄付がなされないのかという質問が持ち上がりました。そこで理事会の委員の一人がその裕福な女性に電話をし、その理由を遠回しに尋ねたところ、彼女の答えはとても単純なものだったのです。「ノースウエスタンは一度も献金して下さいと尋ねてきませんでした。」

  解決されていない人間関係の問題や、売れ残った商品や、未完成の仕事が何千もありますが、もし誰かにそれをしてくれるように頼むなら、それはすぐに成されるのです!

  2.人が尋ねない1つの理由は、面と向かうことを恐れているからです。相手がその要請にどう反応するだろうかと想像し、色々と不愉快な場面を頭に描いているのです。しかし、正しい言い方で頼むなら、いやだという答えではなく、それに快く応じる返答が返ってくるのです。

  人があなたの要請をどう受け取るかについて、恐れや、恥ずかしさや、疑いを持ったりしないように。人に何かをしてもらうのに、難しく、微妙で、複雑な方法をあれこれ考えて時間を無駄にしてしまう前に、まずこのことを試してみて下さい。−−頼んでみるのです!

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  虎穴に入らずんば虎児を得ず。

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  3.もし助けが必要なら、尋ねなさい! 「助けが必要です。」とか「助けてもらえませんか?」とか「困っています。あなたなら助けてもらえると思うんですが。」などと言ってみるのです。誰の心の隅にも、良きサマリヤ人の精神が隠されているものです。

  4.前向きな態度を持って下さい。相手が応じてくれると期待するのです。あなたが相手のことをどう思っているかは、いつも、相手に伝わるものです。次に、礼儀正しくあること。「お願いします」とか「どうも有り難う」と言うように。レジの所で、あなたからお金を受け取った人が、「有り難うございました」と言わないなら、少し気分が害されるものです。

  人に、何かをするよう言いつけたり、命令したりしないこと。そんなことをすると、相手は、黒板を爪の先でひっかいた時に感じるのと同じように感じるものです。背筋がぞっとするのです。

  5.できるなら、相手が最初からあなたに同意するようにして下さい。最初に「はい」というなら、多分ずっと「はい」と言うだろうし、最初に「いいえ」と返事するなら、多分最終的にも「いいえ」と言うことでしょう。最初に小さな質問をしていって、それから大きな決断を下してもらうようにするのです。人は、突然で極端な変化によってというよりは、数々のちょっとした小さな変化を続けていくことで振る舞いを変えることが多いようです。

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  断定的に言うよりも質問を尋ねる術を身につけなさい。これは、人々をあなたの考えに賛成させるのに最も効果的な方法となりえます。攻撃をかけるより、むしろ質問するようにしなさい。

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抵抗

  1.人というのは変化に抵抗するものです。自分達の振る舞い、習慣、仕事のやり方、人への接し方、ライフスタイルなどの変化、また、彼らの回りの物や人が変わることに抵抗するのです。人は、自分の計画やスケジュールが変更したり、自分の行動が邪魔されることに抵抗するものです。  2.次に挙げたのは、抵抗にあった時にどうするかに関する、幾つかのおおまかなルールです。

  a)言葉使いに気をつけること。人に何々をすべきだと言いつけるような言い方をしないように。人は、命令されたり、強制されたりして物事をするのは好きではありません。

  b)好かれる人になること。自分の好きな人に対してノーと言うのは難しいものです。その一方、自分の好きではない人に対しては殆ど自動的に抵抗してしまうものです。

  c)いざこざを起こさないこと。口論や喧嘩を避け、相手に対する敵意が感じ取れるような声の調子や振る舞いを避けること。人々はそれを感じ取るもので、そうなると争いが始まってしまいます。

  d)相手に、自分が間違っているという気持ちにさせないように。例えば、ボールペンを買おうとしているとして、売り場の人に「あれは買わない方がいいかな、あれはインクを入れ換えないと9689字しか書けないと、どこかで聞いたことがあるんだが。」「すいませんが、そうじゃないんですよ。会社のテストによると、13562字書けると証明されています。ところでこれをお包みしましょうか?」

  「どの色がありますか?」

  「赤、青、緑、白、茶、黄色、ピンクが揃っています。」

  「ああ、そうですか。残念ですね、紫がほしかったんです。とにかく有り難う。」

  そのセールスマンは、あなたが間違っていることを証明し、あなたの方も買わない口実ができたのです。人はそのようにして拒むのです。

  e)勝つために負けることを恐れないように。人間関係の中で持ち上がってくる反対意見、抵抗、反対のおそらく50%から80%は、相手にそれを言わせ、その後はただ忘れてしまうなら、うまくかわすことができます。相手が拒絶の言葉を言ったからといって、あまり腹を立てないように。静まるのを待ち、それから、またその話題に戻るようにしなさい。

  f)忍耐を持ち、質問をし、相手に耳を傾けるようにしなさい。抵抗を弱めさせるのに最も優れた方法は、質問をし、耳を傾けることです。それには忍耐を要します。人が抵抗するのは多くの場合、自分で決断を下すための時間がもっと必要だからです。

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  言葉をうまく使いこなすというのは、しばしば、何も話さないことです。

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  g)賛辞を言うこと。たとえ相手の反対意見についてでも称賛や賛辞の言葉を言うなら、驚くほどに、反対を賛成に変えることができます。

 

相手についてどう思っているかは、態度に現れる。

  1.期待をかけると、相手の振る舞いに影響を与えるものです。一般的に言って、人は、「あなたはこうなりなす。」と言われた通りになるものです。医者が明るい見通しを持っていると、それが患者の回復の助けになるというのは、最近よく知られていることです。

  サマーキャンプで、水泳の講師の半分が、7歳から14歳の生徒が「一番伸びる可能性のある」グループであると教えられました。そしてその生徒達は、元々能力において何の違いもなかったものの、他のグループよりも良く泳げるようになったのです!

  2.人は屈辱的な目にあったり、忍耐の欠如や無関心な態度を示されるよりは、賞賛や励ましを受け、信頼を置かれた方が、色々な面でもっと良くやるようになります。問題のある人としてではなく、可能性のある人として見られ、短所ではなく、長所に目をとめられ、頭が弱く、鈍いとみなされるのではなく、限界なく伸びるとみなされるなら、人はどんどん成長し、能力を十分に発揮する事でしょう。

  3.もしあなたに、他の人への尊敬や思いやりの心があるなら、それは、熱や芳香のようにはっきりと伝わり、あなたの人との関係はより良いものになるでしょう。

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  人を、なるべきはずの者であるかのように扱いなさい。そうすれば、彼らがそうなるのを助けることになる。

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人と働く−−要約

 

A.ボトル・ネック。何がボトル・ネックになっているかを知るのに、最初に見るべきところは、あなたの机の上。

B.仕事を委任すること。

  1.仕事をうまく人に委任できるという能力は、成功への一つの鍵である。

  2.仕事を成し遂げる最善の方法は、必ずしも自分でそれをすることではない。

  3.仕事を始める前に、自分がそれをするのに必要なものをすべて持っているかどうか確かめなさい。もし持っていないなら、その仕事を誰か他の人に委任すべきである。

  4.忙しすぎて委任できないというのは、忙しすぎて計画立てていられないというのと同じ。

  5.他の人に仕事を任せないなら、人が成長する機会を奪うことになる。

  6.私達のほとんどは部下の能力を見くびってしまいがちである。彼らが自分の能力を証明するための機会を与えてあげなさい。

  7.仕事を委任することに関するダッドの忠告!

  8.仕事を委任するためのテクニック

    a)その仕事を最もうまく遂行できる人に与えること。

    b)その仕事を受け持っている人が正しい訓練を受けており、仕事の遂行に必要なものを持っていることを確かめること。

    c)任せる仕事内容をはっきりと知らせる事。

    d)仕事を成し遂げた人達を賞賛する事。

    e)任せた仕事は、任せられた人がそれを終えるまではあなたの所に戻ってくるべきではない。

    f)仕事を、異なった風に、または間違った方法でやる権限を与えること。

    g)仕事を他の人に委任しても、それが成し遂げられるのを見届けるのはあなたの責任である。

    h)仕事を割り当てる時には、命令するよりもむしろ、お願いすること。

    i)仕事が成し遂げられていることを確かめること。

  9.フォローアップすること。もしあなたが頼んだことを相手がしてくれないなら、自分に「私は一体どうしたのか?」と問いかける。

  10.監督。良いリーダーは、自分の要求したことがきちんとなされているか、そしてどのようにしてそれがなされたかを確かめる。

C.「ノー」と言うこと!

  1.あなたは、すべての人が望んでいる事をすべてするわけにはいかない。時には「ノー」と言う必要がある。

  2.中には、自分達でやっているべき仕事の事で、あなたの所へやってくる人々がいる。それは、あなたが彼らをそのように訓練したから。リーダーの仕事は、自分にしかできない事をすることだと覚えておくこと。

  3.「ノー」と言わなくてはならない時、それを優しく、ソフトに言うのは、そうするだけの価値がある。

D.人と働く−−ダッドからのアドバイス!

  出版されたレターと出版されていないレターからの抜粋

E.人と相談したりコミュニケーションを取る事。

  1.必要とあれば、質問をすること。恐れずに質問をするなら、多くの混乱が避けらる!

  2.明確に具体的に話すこと。

  3.毎日使っているような単純な話し方でコミュニケーションを持つこと。

  4.「わかりません」と言うのを恐れないように。

  5.何でも意志を伝達するものはコミュニケーション。例えば、時間をしっかり守ること、ボディー・ランゲージ、声の調子、黙っていることさえもコミュニケーションである。

  6.コミュニケートしている相手の話に集中して耳を傾けること。

  7.相手が話している時に口をはさまないこと。

  8.コミュニケートしすぎないように。

  9.人に反感を抱きながら働くよりも、人と協力して働く方が容易。

  10.批判しなくてはならないなら、助けようという気持ちをもって、優しく、うまいやり方でするように。

    a)適当な時と場所を選ぶこと。できるならプライベートな場所が好ましい。

    b)最初に相手がした何か良い行いのことで心からほめてあげること。

    c)その人にではなく、正す必要のある振る舞いに焦点を絞ること。

    d)問題を指摘し始めたなら、明確にすること。

    e)話し合いを明るい調子で終えること。

  11.心から感謝すること。

  12.偉大な人は、小さな人によってその偉大さがわかる。

  13.人を非難する代わりに、彼らを理解してあげるように。

  14.気をつけないなら、心がかたくなになってしまいがちである!

  15.人との関係において、あなたは自分が注ぎ込んだだけのものを得る。

  16.自分の近くにいる人に良くし始めなさい。

F.人とうまくやっていくための秘訣

G.ボスかリーダーか?

H.賢いリーダー−−ダッドからのアドバイス

I.有能なリーダー

  1.リーダーの仕事−−ダッドからのアドバイス

  2.自分はどんな貢献をすることができるか?

    a)こう自問しないリーダーは、あまりにも低いゴールを目指すばかりか、誤ったものに目指しがち。

    b)リーダーは、自分の仕事が変わるに従って、喜んで変わる必要がある

    c)人は普通、自分で自分にどれだけ要求するかに応じて成長する。

  3.基準を定める。

    a)リーダーの基準が高ければ、その下で働く人の基準も高くなる!

    b)リーダーが自分の効率を上げるなら、組織の基準も引き上げられる。

  4.決断。

    a)病状だけではなくて、問題の原因を突き止めること。

    b)時には、主を待ち望むなら危機はおのずと消え失せる。

J.どのようにして人に物事をさせるか

  1.許すこと。

    a)許さずに、そのことを忘れないでいるなら、実際に病気になることもある。

    b)許すことは、まず相手に自分の過ちを許してくれるように求める事から始まる。

  2.心の中の霊的な目。

    a)あなたは人の良い所を見ますか、それとも悪い所ばかりが目に付きますか? うまく人と働いていけるかどうかは、あなたが人をどう見るかにかかっている。

    b)人に対して心から関心を持たなければならない。

     c)仕事場や家庭における不満の原因として断然多いのは、感謝の言葉をもらわないこと。

  3.やる気を促す

    a)感謝。褒めてあげるなら、人は、何かを成し遂げようというやる気を起こす。

    b)口に出して言わないままになってしまった褒め言葉がどれだけあるのだろう? 人の良いところをほめること! 心から、具体的に。ほめるのを恥ずかしがらないように!

    c)礼儀。礼儀を与えれば、礼儀が返ってくる。

    d)謝ること。相手のせいにしても仕方がない。

    e)名前を使うこと。名前は人々にとって重要なもの!

  4.理解してあげること。人々とうまくやっていく上で絶対に欠かせないものは理解してあげることです。

  5.寛容

    a)理解を身につけるためには、私達全員がただの人間にすぎないことを認識すること。私達は時に、説明のつかないやり方で振る舞うもの。

       b)寛容はある意味で、人をあるがままに受け入れること。

    c)人々の良いところを見るように。

    d)寛容でないために、不満を抱いたり、惨めな思いをしたり、病気にさえなることがある!

    e)愛しやすい人を愛することよりも、愛しがたい人を愛することがチャレンジ!

    f)ユーモアのセンスは人と働いていく上で助けになる。

    g)相手の立場に立って、相手の気持ちをわかってあげること。

  6.聞いてあげること。

    a)相手に、「自分は大切な人だと思われている」と感じさせる行動の中でも最も欠かせないものは、上手な聞き手になること。

    b)どのようにして良き聞き手となるか? まず、聞きたいという気持ちが必要!

    c)普通は、聞いてあげるのは簡単だけれども、相手の意見や態度を変えたいと思いながらも相手の言うことに最後まで耳を傾けるのには忍耐を要する。

     d)忍耐強く聞いてあげるというのは、自分の意見を言いたいという抑えがたい願望を抑えること。

    e)良い聞き手は、目や態度、反応の仕方で、相手の話に興味を持っていることを示す。「あなたの話は楽しいです」ということを伝える。

    f)良い聞き手なら、そわそわしたり、もじもじしたり、いたずら書きをしたり、疑ったり、異議を唱えたり、相手がまだ言い終えていないのに、勝手に続きを言ってその文を終わらせたりはしない。

    g)話の途中で割り込まれることはおそらく、話をしている人にとって最もいらいらすること。

  7.感情。

    a)誰かに何かをしてもらいたいなら、知性にではなく感情に訴える必要がある。

    b)人があなたの解決策を喜んで受け入れるためには、まず自分の問題に不満を抱いている必要がある。そうでないなら、その解決策を行動に移そうとはしない。

  8.コミュニケーションのための道具。

    a)実際にやって見せたり、実例をあげたり、劇的に生き生きと表現したりして、わかりやすく説明しなさい。教えている相手にも何か実際にやらせるようにすること。

    b)たとえ話をすること。自分のアイディアを人の関心を一番引き付けるような方法で言うように。

    c)相手を不愉快にさせるような質問をしないこと。

    d)状況が正しければ、質問をするのは価値のあること。毎日一緒にいる人の事は全部知っているなどとは考えないように。

  9.確実に誰かに何かをしてもらうための方法とは、求めること!

    a)まだなされていないことは何千もあるけれども、もし誰かにそれをしてくれるよう尋ねるなら、それはすぐになされる!

    b)人が尋ねない1つの理由は、面と向かうことを恐れているから。

    c)人があなたの要請をどう受け取るかについて、恐れや、恥ずかしさや、疑いを持ったりしないように。

    d)もし助けが必要なら、尋ねなさい!

    e)前向きな態度を持ち、相手が応じてくれると期待すること。

    f)できるなら、相手が最初からあなたに同意するようにしなさい。

  10.抵抗

    a)人々は変化に抵抗するもの。

    b)抵抗にあった時にどうするかに関する、おおまかなルール:

     i)言葉使いに気をつける。人に何々をすべきだと言いつけるような言い方をしない

     ii)好かれる人になる。

     iii)口論を避ける。

     iv)できるなら、相手に、自分が間違っているという気持ちにさせないこと。

     v)勝つために負けることを恐れない。人間関係で持ち上がってくる抵抗や反対のほとんどは、相手にそれを言わせ、その後はただ忘れてしまうなら、うまくかわることができる。

     vi)忍耐を持ち、質問をし、相手に耳を傾ける。

     vii)心からほめる。

  11.相手についてどう思っているかは、態度に現れる。

    a)人は、期待をかけられると、期待通りの者になる傾向がある。だから、高い期待をかけなさい!

    b)人は、屈辱的な目にあったり、忍耐の欠如や無関心な態度を示されるよりは、賞賛や励ましを受け、信頼を置かれた方が、色々な面でもっと良くやるようになる。

    c)他の人への尊敬や思いやりの心があるなら、それは相手に伝わり、あなたの人との関係は良いものになる!

 

"HOW TO LOVE: WORKING WITH PEOPLE!"--Japanese.

 

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