Far 5

 

ファミリー

日本における活動レポート――2000年2月

 

  ファミリーのメンバーは、神の愛を皆に知らせ、希望と幸せの光を一人でも多くの人の心に灯そうと、世界の100カ国以上にて日々活動しています。ここでご紹介するのは、そういった私達の活動や体験の幾つかを、日本のファミリー・メンバーからのレポートをもとに編集したものです。

 

クリスマスの愛の奇跡  '99

 

「こんなに楽しくて暖かいものを感じたのは

初めて・・・」

(兵庫)

 

(ファミリー神戸:)

  12月21日、知り合いの鈴木牧師が兵庫県内の青少年更正施設で主催するクリスマス会に参加しました。2部に分かれていて、第1部はクリスマスミサ、第2部が私たちのティーンたちによるクリスマスショーでした。ショーの内容は、マジック、クリスマスソング、そして楽しいダンスです。最後に、150人の少年たち全員に、ティーンたちからクリスマスカードと、プレゼントのクリスマスの本が手渡されました。

  施設の学園長さんからいただいたお礼状と、数多く送られた少年たちからの手紙のひとつとを紹介します。

 

  (学園長さんより:) 謹啓 当院のあります高台では雪が降りました。過日は年末のお忙しい時期に、当院のクリスマス行事のためにご来院をいただき、誠にありがとうございました。お蔭様で、有意義で心に残る行事にすることができました。

  世間では殺伐としたニュースが次々と報道されておりますが、ファミリー神戸の皆様のような方々が、世の中が滑り落ちるのを防いでくださっているのだと思います。皆様のご厚意が、少年たちの心の中に、立ち直る勇気と元気を芽生えさせてくださったことを深く感謝申し上げます。

  稚拙なものではございますが、少年たちの文章を添えさせていただきます。どうぞご笑覧ください。そうして、ご来院いただきました、若い方々にどうぞよろしくご鳳声頂きたく存じます。

 

  (少年のひとりより:) ファミリー神戸の皆さん、どうもありがとうございました。短い時間の中で僕たち一同に楽しいひと時を送ってくれたことを感謝しています。僕たちは少年院という施設の中で色々と行事はありますが、今回のクリスマス会のような楽しくて暖かいものを感じたのは初めてです。

  僕たちのために手品やダンスなどをしてくれて本当にありがとうございました。あの時間がいつまでも続いてくれたら、ほんまに楽しかったやろなぁと思いました。僕は一番前だったのでよく見えました。僕たちと同じくらいの年なのに、みんな心から一生懸命にやっているのがわかり、本当に尊敬しました。

  今年のクリスマスはこんなところで送るのかと思い、何か切ない気持ちでしたが、ファミリー神戸の皆さんのおかげで全部吹っ飛んだ感じです。たった30分くらいのショーでしたが、僕にとっては今年最高のプレゼントでした。皆さんのおかげでほんまに楽しいひとつの思い出ができました。本当にありがとうございました。

 

 

野外クリスマス・コンサート

(東京)

 

(サイド・バイ・サイド・インターナショナル:)

  新宿のホームレスの皆さんに食事、毛布、生活用品などを配り、心のコミュニケーションを取り始めてから5年半になります。初めの頃、食事に来るのは100人ほどでしたが、今では900食作っても足りません。新宿の公園などで野宿をする人が年々多くなっているのです。

  高年齢や病気のために定職のない人や、リストラで会社を辞めさせられたが新しい職の見つからない人が多く、家庭の事情で家族や親戚のもとへ戻れなかったりしています。

  そんな人達を励ますために、ファミリーのバンドによるクリスマス・コンサートを開きました。公園に集まった人達は、バンドのメンバーといっしょに声をあげて歌います。心にあふれるぬくもりで、皆の顔がだんだんほほ笑んできました。寒さのために、この冬すでに何人もが亡くなったと聞きます。彼らを取り巻く環境はけして楽なものではありません。そんな苦境にあっても、あきらめずにがんばれるよう、これからもボランティア活動を続けていきたいと思います。

  さて、別の日のことですが、食事を配り終えたときに、2年前まではホームレスだったという人が話しかけてきました。障害を抱えていたのですが、ボランティアの人達から福祉制度を紹介されたおかげで手術を受けることができ、リハビリを終えて仕事にも就くことができたとのことです。ボランティアの人達に出会う前は自殺を考えていたけれども、新宿に来たことがきっかけで人生が変わり、今は本当に幸せだと話していました。このような話を聞いたのは初めてではありません。私達にできることは、彼らの抱える必要から比べると限られたものですが、こうして誰かの人生が変わっていくのを見るのは、大きな喜びです。

 

 

チャリティー・クリスマス・ディナー

(東京)

 

(サイド・バイ・サイド・インターナショナル:)

  都内にあるホテルの協賛を得て、チャリティー・クリスマス・ディナーショーを開催しました。日頃からご支援、ご援助をいただいている企業や個人の皆さんが、90名程出席してくださいました。

  ファミリーのNu Beat(ニュービート)バンドやストレンジツルース・バンドによるクリスマスショーや、クリスマスにちなんだ心温まるストーリーの紹介、プレゼント抽選会などを行い、また、皆さんのご協力の下に成し遂げることのできた様々なプロジェクトを、スライドを交えて報告しました。

  そのプロジェクトの主なものは、カンボジアにある施設や医療機関へのパソコン、救急車、書籍などの寄贈、東京のホームレスの皆さんへの救援活動などです。この催しからの収益金は、すべてこのようなボランティア・プロジェクトに使わせていただきます。

 

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  ファミリーの活動は、心ある皆様からのご援助によって成り立っています。活動などについてお問い合わせのある方、また、ファミリーをご支援いただける方は、下記の宛先までご連絡下さい。