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紙の力!  DFO 303A  1974年2月

 

  1.私は、あなた達を座らせて仕事をさせようとしている。その仕事とは、聖霊の霊感を受けて、言うべき事を書き留めることである。あなたたちリーダーやパイオニアたちは、どこに行って何をしたかを世界中に告げられるように、神のインスピレーションと聖霊に頼ることを学ばないなら、それを告げる価値がない。あなたが、主にインスピレーションを与えてもらえるように、主に頼ったり、テープレコーダーに吹き込んだり、書きとめたりしないのなら、どうなるのだ。神があなたを助けられるように!

  2.そうすることは、あなた達のうちの、ほとんどの人達の召しではないようだ。このようにする慣習はないらしい。しかし、だからこそ私達の行なった素晴らしいミーティングや、凄い催しの記録がほんの少ししかないのだ。誰がそれを聞いただろうか? ほんの一握りの人達で、残りの世界がどうなってもあなた達は全く気にしないのだ。

  3.今までにも私は、書き留めることの重要性をたくさん書いてきた。それなのに、もう一度、このことをあなた達に言わなければならないようだ。しかし、あなた達の内には確かに、これが必要な者がいるようだ! あなた達は、世界大のビジョンを持っているつもりなのか! あなた達は、ちっぽけなホームに座って、数人に自分の体験談を話す。それは、自分自身を霊感させているだけだ!

  4.もし私が書き始めなかったら、革命は起こらなかっただろう。私達は、そのままで、死に絶えてしまっただろう。私がTSCに留どまっている限りは、TSCをさえうまく治めることはできなかった。そこで言ったことは、みんなの右の耳に入り、左の耳から抜けたのだった。話や講義や教えは、今日あっても明日は消えてしまう。その話が伝わらなかった他のコロニーは、すでに横道にそれてしまった。

  5.彼らが頼りにできるような書き物は何もなかった。手本になるような確固としたものがなかったのだ。神は、その状況から私をぐいと引っ張り出し、世界を半周するほどそこから離れさせ、結局、言いたいことを書かなくてはならないような状況に私を追いやられたのだった。あなた達リーダーがこのことを学ばないなら、この革命は私と共に死に絶えてしまうだろう。少なくとも革命の指導部は、私達と共に死に絶えてしまうことだろう。

  6.この革命が持ちつづける唯一のリーダーシップは、書面に書きとめられたものだけになるだろう。私達が、紙に書きとめたものだ。それなのに、あなた達は、ホームからホームへと渡り回って、何時間も、何時間も話すことに費やして、一握りの人達に同じことを言うことで体力を消耗させている。

  7.それよりも、座って、永久的に紙に書きとめるために時間を過ごすべきなのだ。そうしたら、世界中の人達が、あなたの書いたことを知るようになるだろう! しかし、あなた達は、聴衆者の前に出て栄光と誉れを浴びる方を望み、人間に大いに賛美され、聴衆者の反応を得るという、俳優としてのエゴをふくらませたいのだ。私も同じ立場にいた。だからそれがどういうものか良く知っている!

  8.「紙に書く」という事が、以前イスラエルに行った時に、神が私達に教えようとしておられた、主要な教訓だった。しかし、たった今言わせてもらうが、あなた達の多くはそれをまだ学んではいない! あなたの体験や神があなた達に教えておられるレッスンがまだ記憶に新しい間に、それを書きとめる時間を、神は十分に与えて下さったはずだ。

  9.あなた達が体験を書かなかったことは、神と私達を失望させた! 日記をつけることくらいできただろう。記録日誌をつけているか? 短い日記を忠実に書いているか? あなた達の多くは日々の出来事を書き留めさえしないだろう。

  10.このファミリーのリーダー達は、一人残らず毎日、日誌をつけるべきだ。あなた達には、毎週のレポートでさえ書かない人もいる。

  11.あなた達はまだ、ペンと紙の力のビジョンを捕らえてはいないようだ! あなたは路上のファイター、前線の戦士で、素晴らしい仕事をしているかもしれないが、あなたがレポートを書かないのなら、司令官は、あなたが何をしているのか、どうやってそれを知るのだ。私達は、何が起こっているのかについて、人づてに聞くだけになるだろう。

  12.あなた達リーダーは、向こうではみなが楽しんでいるというのに、レポートを書くためにひとり寂しく残らなくてはならないことで心痛を感じていることだろう。「見よ、偉大なる征服者がきたる。」といって、赤いじゅうたんを敷いて迎え入れられるという、魅力のある自慢のできるような歓迎を楽しめないし、あなたの素晴しい話を話せないので、傷ついた気持ちになっている。そのようなことをしても私は構わないし、そうしても当然なのだが、重要でないことは、最後に回すべきだ。

  13.あなた達は、まず座って紙に書くという、こつこつと掘り起こす困難な仕事をすべきだ。マリヤと私が常時しているような仕事を。それには、やり方を学ばなくてはならない、全く新しいことかもしれない。しかし、神よ助けたまえ、そろそろ学んでいるべきなのだから。

  14.4,5,6,8〜10時間も座って、一日中パチパチとタイプライターを打ち続けるという仕事も、マリヤの威厳を傷つけはしなかった。マリヤがそうしなかったら、あなた達はレターを読むことがなかっただろう。重労働だった!

  15.もちろん、あなたの話を喜んで一日中でも聞いていたいというような者達は常にいるものだ。しかしその話は右の耳から入って、左の耳へと出て行くだけだろう。

  16.神が、眠りの中で語りかけられる事以外に、私が書く事の中で、最善のものといったら、座って、考え、祈ってマリヤに書き取らせるものだ。「こうこう、こういう訳だ。」といった風に簡潔に。でもそれは重労働だ。熟考したり、少しは計画性がなければならない。座って、その為の時間を取らなければならない。しかし世界は私の話を聞いた!

  17.私達は座って、こつこつと掘り起こす意志がある。だから、世界は私達の掘り起こす金を得ているわけだ。しかし、世界に広がっている私達の小さな金鉱夫は、掘り起こす気持ちを持ちあわせていないようだ。彼らは、それよりもっと、栄光や高い給料を得たいのでストライキ中だ。そこにひざまずき、泥やがらくたの山や汚れの中に入って、つるはしでこつこつと掘り起こす仕事はしたくないのだ。あなた達はどこかで講義するか、説教するかして、どうにかしてすべてが霊感によってだけ現れるようにと期待しているようだ。

  18.しかし、あなた達が座って書かなくてはならない。さもないと‥‥! それには自己訓練と、調査とハードワークを要し、ノートを取ったり、資料をまとめたりして、座って何らかのあら筋を書き留め、骨組みに肉を付けて、文章を作成するといった事が必要になってくる。

  19.あなた達は、新しいフィールドをリサーチするために多くの時間を費やした。それは結構だ。あなた達は多くの重要な会議を導いてきた。それは結構だ。そして、たくさんの興味深い体験をした。結構なことだ。しかし、それらの記録はどこにあるのか? その日誌はどこにあるのか? 誰でも、記憶だけで論文を書こうとしている人は、気が狂っている!

  20.あなた達の多くは、日々の経験をノートに書き取ったり、日誌をつけたりしていないだろう。言っておくが、そのほとんどは消えていっている。なぜなら、記憶に残ることはないからだ。マリヤは、2、3日でも記録をつけ忘れるなら、たくさんの詳細を忘れてしまうことを私達は知った。これが、記憶の法則だ。

  21.3日前に起こったことでさえ、思い出すのはほとんど不可能だ。記憶の中から抹消されてしまうからだ。どこかにその記憶はあるかもしれず、記憶の跡をたどって関連事項を追っていけば思い出せるかもしれないが、3日もたっていれば、ほとんど忘れてしまい、際立ったことくらいしか覚えてはいないだろう。

  22.あなた達若者は、めったにない素晴らしい経験をしてきた。なのに、座って、高校生にさえできることをしないのか。大学生は絶対に、毎年、学期毎にそれをしなければならない。あなた達は、主の為、革命の為、世界の為に、それらを私達が印刷物にして出せるようにしようという気がないのか!

  23.私の母はあれだけ説教したが、その中で使えるものといえば、私の頭の中に残っているものだけである。あなたが耳にする私の母の説教の多くは私の記憶から来ているのだが、それは、彼女が説教し、教え、言った多くのことに比べれば、ほんの一握りでしかない。

  24.彼女は、偉大な女性だったが、それを書きとめるという、全くのハードワークをしていたなら、ずっと偉大な女性になったことだろう。ミーティングがない昼間には、彼女が何をしていたか知っているか? 私が以前していたのと同じことだ。

  25.彼女は、個人個人を世話することに、自分のほとんどの時間を費やしていたのだった。手紙を書いたり、返答したり、あそこの小さな老女やここの老人などに、ちょっとした気配りのメモや贈り物を送ったりと、あれこれこまごました事に殆どの時間を費やしたのだった。それは、とても心づかいに満ちて、やさしいことだったが、このように個人個人に時間を費しているあいだに、書く事によって大勢の人達に対する素晴らしい仕事ができたであろう時間は、なくなってしまった!

  26.私は、神と二人だけになるため、あのいまいましい、大衆からの称賛と栄光を捨てることをいとわなかった。マリヤは良く知っているが、私達2人は「主よ、この困難な仕事をするのを助けて下さい。」と主に導きと助けを求めることなしに、一日を始めたり、テープに吹き込み始めたことはなかった。こうして祈ると、主は答えて下さる。主は間違いなく、必ず答えて下さるのだ!

  27.言っておくが、称賛と栄光を浴びたいという心は、麻薬と同じように、中毒性である! 俳優はその中毒だ。フランク・シナトラは仕事をやめたが、我慢できなくて、又ステージに上がらないと気が済まないのだ! 彼はどうしてもその栄光を受けなければ気がすまない。ビング・クロスビーもそうだった。彼は数え切れないほど何度も引退したが、カムバックをせずにはおれなかった。それが、血の中に浸透してしまったかのように、大衆の前に出ていなければ気がすまない。彼らは喝采と笑い声を聞かなくては気がすまないのだ。

  28.言っておきたいのだが、世界の人々は私から聞いたのだ。私について聞いている! 世界の人々は聞いたので、その記憶に残り、忘れることはできないだろう。なぜなら、それは何百万、何千万もの小さな紙に書かれて、何カ国語にもなって、地球のいたる国々に行っているからだ!

  29.私達がくる日もくる日も、くる月、くる月も、くる年も、くる年も二人で部屋に座って、紙に書き留めたので、私が逝(い)ってしまった後でさえ、世界の人々は聞き続けることだろう。私が逝った後でも、世界の人々の記憶に生き続け、私の言ったことを耳にすることだろう。でもあなた達はそのままの調子でいけば、あなた達がいなくなってしまえばみんなはすっかり忘れてしまうことだろう!

  30.神があなたに与えて下さったインスピレーションが、メッセージを人々の心に伝え、物事を成し遂げてくれるのだという、大きな信仰を持つべきだ。神が言ってほしいと望んでおられることを書きとめ、必要だったことを言うというのは、全く、純粋な信仰によってだけなのだ。なぜなら、あなたは反応を見ることも、聞くこともできないからだ。

  31.預言者達は、聴衆の爆笑や喝采や、アァメンや拍手を得るために預言したりはしなかった。預言者達はただ神の言葉を話し、それが何であろうとも、どんなことがあろうとも、一か八かそのままを話すだけだ!

  32.あなたの経験について何か言うべきことがあるのなら、腰を下ろして、少なくとも録音マイクに向かって話すだけの積極性を持ったらどうなのか! 別に、自分の手で書かなくても、タイプしないくてもいいのだ。

  33.あなたが持っているものが、日誌に書かれたものか、手紙だけでも、腰を下ろして、それに目を通して分析し、記しをつけて、整理し、書き留めることができるはずだ。

  34.それが完璧じゃなくてもどうだというのか? それはあなただ。あなたの言葉なのだ! 私は誰かの書きかたの真似をしようとはしていない。私の祖父や母のように書こうと思ってはいない。私は私だ。自分が言うようにと霊感されていると感じることを書く! それがどうしてあなたにできないのか?

  35.今それをやりなさい! 明日では手遅れかもしれない! もしそうしないのなら、そのストーリーを書いて、自分が何かを成し遂げているという成果が目に見えるように書きとめていないのなら、あなたはレポーターとして失格で、記者会見に参加したり、インタビューしたり、特派員としてイベントや旅に出たりする権利を失ってしまう!

  36.あなたのかわりに、誰か他の人を送らなくてはならないだろう。誰か良いレポートを書く、親愛なる名もない弟子を! そうだ、レポートが書け、一枚一枚の写真にもメモを入れ、従うことしか知らないので、忠実にレポートする、使い走りの者をあなたの代わりに送るしかない。レポートを書くことが決まりだということしか知らないような者を!

  37.あなたが私達の言う通りのことをしないなら、ここで働くことはそんなに長くは続かないだろう。やってくれと言ったことを言った時にせず、成し遂げることができないのなら、私達には役に立っておらず、私達はあなたを、自分勝手にやれるざんごうに送り帰して、あとは何が起こってもあなたの責任にした方が、よほどいいだろう! あなた達の何人かは、仕事を割り当てられて随分たっている。それなのに、その進歩や、成果を、何もレポートしなかった! どんな言い訳があるのか?

  38.もし、新聞記者だったら、あなたは、とっくの昔に首になっていたことだろう。あなたのストーリーはもう古くなっているので、古代歴史のようになっている。イエスよ、主イエスよ、助けて下さい! 言っておくが、あなたは、祈っていたほうがいいだろう! 無視されているように感じているか? 言っておくが、あなたは無視されているのではなく、あなたが、自分の仕事をおろそかにし、自分のすべきことを怠っているのだ! あなたが怠慢になり、すべきことをおろそかにした。

  39.現在のため、そして未来のために、紙に書きとめなさい。「紙の力」だ! 「ペンは剣よりも威力がある!」私達はメッセージをもって「紙の力」を使って世界を変えることができる。今書きとめなさい! 明日では手遅れだろう! 今日、レポートを送るのだ!