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日々死ぬこと!  GP 182  1972年9月

 

  1.あなたは何の疑いもなく、これらすべてのことについて私達が正しいと、本当に思っているだろうか? あなたは私達のメッセージが正しいメッセージだと本当に思っているだろうか? 私達の手段は正しいと本当に思っているだろうか? 私達のメッセージも私達の手段も両方とも、神の御心だと本当に感じているだろうか? そして、もしそうなら、あなたは何にビジョンを持っているだろうか? 何に信仰を持っているだろうか? 来年ではなく、今年、神が何をして下さることを心から期待しているだろうか? あなたには、今、そして今から何が起こっているのが見えるだろうか? それについて何をすることを、あなたは個人的に計画しているだろうか? それについて何をすることをあなたは個人的に望んでおり、それについて、何をしたいと思っているだろうか?

  2.私達は 「平常通り営業」 していくわけにはいかない! 私達は危機に直面している、二つに一つ、どちらかの道を選ばなくてはならない転機に来ていると私は思う。自分達は到達した、もう達成したという霊が、徐々に忍び込んできているのを私は感じる。自分達の成し遂げたことにすっかり満足しているのだ。そのように感じ始めるや否や、成長は止まってしまう! もうそれ以上成長することはない。

  3.クリスチャンにとっては、快適な所ほど、最も居心地が悪い。たった今あなたが直面している最大の危険の一つは、自分が何かを成し遂げたという気持ちであって、あまりにもそう感じているために、止めることなど不可能だとか、たとえそれで自分が死ぬことになっても進み続けなくてはならないと感じずにはおれないような、非常に積極的な意欲がなくなることである!

  4.移動は、全く死ぬことに似ている! それは一つの人生の終わり、そして、別の人生の始まりである。移動するのは困難なことだ。私も、次の場所に移るのに、真の闘いを覚えもする。私が移動し続けるということは、死に続けなくてはならないことを意味している! どうしてパウロが 「私は日々死んでいる」 と言ったかわかるだろう!

  5.もし、その抑えがたいような感情−−つまり絶対にそこに行かなくては、進歩を遂げなくては、移動し続けなくては、そうしないと死んでしまうという気持ちを失い、また、何の目的もなしに生きるよりは、そこに行き、何かのために死んだほうがましだという気持ちをもはや持たなくなるなら、あなたは真の殉教者精神を失っている!

  6.この、日々死ぬことは、最も困難ことだ。なぜなら、それを何百回も何千回も行わなくてはならないからであり、それに比べたら、人生の終わりの最終的な死は大したことはない。あなたの最終的な死は卒業である! 一方、この少しずつ毎日ゆっくりと死んでいくのには、沢山の勇気がいる!

  7.若いレポーターがある有名な東洋宗教の指導者に、そこの若い信奉者達のことについて質問をした。そのレポーターは指導者に、その若者達が、その宗教の本質を理解するのに十分なほど年を取っていると思うかと尋ねたのだ。すると指導者は賢明な答えを返した。こう言ったのだ。 「私達はみんな年を取っています。あなたもそうです。明日死ぬかもしれませんからね! 彼らの人生も明日終わるかもしれないので、彼らも年を取っているのですよ! だから、今、私達は皆、年を取っているのです!」  言い換えれば、彼らは絶対に十分なだけ年を取っているのだ! 明日死ぬかもしれないのだから!

  8.明日のことを誇ってはならない! あなたが思っているよりも長く時がたっているだけでなく、あなたは、自分が思っているよりも年を取っているのかもしれない! あなたは、自分がいつか近い内に仕事をするつもりでいるが、今、素早くそれをやったほうがいい! さもないと、達成できないかもしれない!

  9.私達はわだちにはまりこんでいるのだろうか? だめになってきて、情熱も確信もビジョンも信仰も勇気も失いつつあるのだろうか?私達のイニシャティブは一体どこにあるのか?

  10.あなた達が死なんばかりに必死に働いているのを私は知っている。あなた達は本当に自分の身を殺しつつある! 神は、人々が週に一日仕事をやめて、必要な休息を取ることさえ信頼できなかったので、 「ただ休みをとりなさい。わたしがそう言うのだから、そうせよ!」 と言われなくてはならなかった。あなた達はそうしないなら、すっかり消耗しきってしまうだろう。あまりにも速くやろうとすることもある。あなたは主と司令部との接触がなくなってしまう。私はこのことを 「立ち止まり、見よ、聞け!」  「握りしめよ、引っ張るな!」 やその他多くのレターの中で何度も言った。

  11.私は、あなた達が日々死ぬのを見たいが、あなた達が今完全に死んでしまうのを見たくはない! 自分が働き続けられるよう生きていることは、神のための、あなたの仕事である。そして、できるだけ長く生きようとするのではなく、自分をできるだけ早く殺してしまおうとする、この偽善的な態度は、神の望まれることではない。なぜなら、神が望まれることをするためには、少しでも長く生きようと努力しなくてはならないからだ。あなたが死んでしまっては、私達にとってあまり役には立たない!

  12.現在、私達は、ものすごく沢山することがあって、それをやる時間は非常に少ないという状態にいる。処理すべきことがどっさりあって、世話すべき人々がどっさりいて、あなた達は、一つの機械、つまりフランケンシュタインの怪物を作りだしてしまった。その為に、あなたはむちゃくちゃ働かなくてはならず、もうその怪物をコントロールできなくなり始めてさえいる! だから、あなた達は、何もかも成し遂げ、何もかも処理し、自分が抱えている全ての人を世話しようとして、気も狂わんばかりにくたくたになるまで働いているので、結局は、自分が神と神の御心を無視しているかもしれないことに気付くことだろう。

  13.私達の仕事は、たったの数年かそれ以下の内に老いてしまった、古いびん達を保存しようとすることではない! もし彼らが今になっても自分で独り立ちできず、倒れてしまうなら、私達は、今、彼らを置いて去り、彼らが自業自得で苦しむにまかせるべきだ! 彼らには1年かそれ以上も世話をしてくれていたママやパパがいたが、この時までに一人でやっていけないなら、神のためにも、彼らを去らせなさい!もし彼らがこの時までに独り立ちできないなら、私達は失敗したのだ!彼らを去らせなさい! 彼らを失ったほうがましだ! もしあなたが、まだ量を重要視しているのなら、数が増すかわりに減っているのを見ると、ひどく失望することだろう。しかし、そのような数が、古いびんや、軍隊には全く向いていない人材、また、自分が軍隊に入った目的を忘れて、情熱やビジョンや殉教者精神を失った人々で不当に水増しされていたのなら、そのような人々を失ったほうがましだ!

  14.私はむしろ、進軍中の小さなギデオンの部隊を見たい。何かをやっていて、何かを達成していて、敵の領地に侵入して、今もニュースになっている軍隊を。たとえそれが、どこかの公園でテントで生活している1台のキャラバンの一行であってもかまわない。沢山の役立たずのホームが私達の足手まといとなり、多大の負担となるよりはましだ!

  15.新しい弟子が3か月間私達のところで過ごしたなら、もう独り立ちできて当然だ。もしできないなら、その弟子は私達が面倒を見るに値しない! もしその頃までに、そこまで達していないなら、決して独り立ちはできないだろう! リーダーになって、他の人を導けるようにまでなってはいないかもしれないが、少なくとも、当然自分自身で従うことができるか、証しに出られるはずだ。私達は、3か月間新しい弟子を養ってきた。そして、6か月間で彼は当然リーダーになっているはずだ。マイアミの私達の学校では、3か月すんだ者達を、新しく入ってきた者達のクラスの方に向かせ、 「ほら、自分が学んだことを彼らに教えなさい!」 と言ったものだ。

  16.もし教会のように、ホームの数を増やし、弟子達を維持し、数をどんどん増やす事が自分達の一番の仕事だという考えを抱くようになったなら、私達は、全目標を失っている! あなたは、自分が軍隊に入った目的を忘れている! もし、ただホームと弟子を維持する事が私達の一番の目標だと思っているなら、最も肝心な事を忘れている! 私達の仕事は、福音を地の果てまで広め、メッセージを伝える事である!

  17.教会がどうなったか知っているかね? 教会は、所有地や会員を増やすことにあまりにも一生懸命だったので、本来の仕事を忘れてしまったのだった! ホームや弟子が私達の足をひっぱっているので、前進を続けて行くことができないというところまできてしまうなら、彼らが私達の足手まといとなり、仕事の邪魔になるよりは、彼らをさっさと追い出したほうがよい! ホームや弟子が多ければ多いほど、負う重荷も多くなる!

  18.戦うのが本当に好きで、戦闘が好きで、束縛されるのに耐えられず、ロードに出て、地の果てまでも福音を宣べ伝えるのを望む、真の数人の兵士達を私はまた見たい。彼らがほしがるのは、ただ、仕事をするための道具と、仕事を最も効果的にやる方法を教える小さな組織だけである! 神の助けによって、私達が失敗することなく、私達が彼らに、仕事をするための弾薬、つまり文書を与えるのを望む。彼らのために私達ができる一つのことは、文書を印刷することだ!

  19.もし若者達に教えてきたことが正しく、聖句にかなっているなら、彼らを一人残らず巣から追い出せる。そして、彼らの中の何人かは、必ず成功することだろう! もし、あなたが本当に私達のメッセージを信じていて、主に信仰を持っているなら、彼らを全部刈り取りに行かせ、収穫を集めさせる時がきている! 私達のホームでの生活ですべてが終わったわけではない。それは目標に到達するための手段にすぎない! 沢山のホームが行き詰まってしまっている! 彼らは少ししか勉強せず、少ししか証しせず、少ししか賛美せず、何とか食いつないでいる! しかし、若者達は、自分の残りの生涯を一つのホームで過ごすだけでは決して満足しない! 彼らは、たったの数週間か数か月で、もう落ち着かなくなってくる。外に出て、世界を旅して、世界を見たいと望んでいる! あまりにも多すぎる制限、単調さ、それが彼らが体制の家を嫌った理由である!

  20.あなた達の所にいる若者達に、永久的なホームなんて存在しない事を思い起こさせた方がいい! 私達がホームにいるのは、ただ種を蒔き、収穫を刈り取る為であり、その後はまた前進を続けなさい! 私達はただそこを通過するだけである! どこにも長くとどまる気はさらさらないし、私達が刈り取る収穫を、他の畑に送り出して、そこで刈り取らせる事を目的としている。収穫のすんだ畑でじっとしていても何の意味もない! 私達はじっとしてはいない。どこかへ向かう途中なのだから! 私達のゴールは、ホームや弟子を増やす事ではない! 私達のゴールは、軍隊のようにすでに焼きつくした畑を後にして、肥えた畑目指して、通過していく事だ。ある意味でそれは、行く先々で地を食い尽くしていくようなものだ。つまり畑で収穫を刈り取り、魂を勝ち取り、体制から物をせしめ、それから又、別の畑に向かうのだ! あなた達は、その点を、その戦術と手順を常に心にとめておかなくてはならない!

  21.ホームを組織化して、若者達をホームに入れることは、私達の第一の仕事ではない。私達の第一の仕事は、メッセージを全世界に出すことだ! 古いホームを組織化する日々は過ぎた! 私達は世界的に緊急事態を迎えている! 私達は戦争を宣言し、前線に召集されている。そして、軍隊を送り出したが、まだ戦う用意ができていない! 私達が今しようと願う最善のことは、彼らに、仕事をするための道具と弾薬を与えることである!